• HOME
  • ブログ
  • 発酵食品
  • お砂糖不使用の『発酵あんこ』をかんたん手作り!!おさえるポイントは「温度」です!!

お砂糖不使用の『発酵あんこ』をかんたん手作り!!おさえるポイントは「温度」です!!

お砂糖不使用なのに、甘くておいしい発酵あんこ。手作りする方が増えていますね。

実際に発酵あんこを作っていると、温度管理の大切さに気付きます。

「温度調整がうまくいかなくて失敗しちゃった」という声もちらほら。

そしてもう一つ。「麹菌は何度で死滅しちゃうのかな?」と心配する方もいらっしゃいます。

〇なんで失敗したのかな?
〇発酵に適した温度って?
〇高温だと麹菌は死滅しないの?

今回は、発酵あんこを「温度」というワードからみて、これらの疑問にお答えしていきましょう。



発酵あんこが失敗した理由って?


発酵あんこは手作りすることができます。材料は2つ。小豆と米麹。

そして手順も2ステップ。小豆を煮て、米麹を加えて発酵させるだけ。とても簡単です。

ところが私は、はじめて発酵あんこを作ったときに失敗してしまいました。出来上がってみたら

甘くない!!おいしくない!!

その原因は、温度調整がうまくいかなかったから。もう少し詳しく説明していきますね。

発酵あんこの詳しい作り方は「お砂糖不使用!!『発酵あんこ』の作り方~3つの材料&2ステップでできちゃいます」にまとめてありますので、ご覧ください。


発酵ってなに?

発酵あんこができるとき、どんなことが起こっているのでしょうか?まずは、ここをおさえましょう。

茹で上がったあずきに米麹を加えると、発酵が始まります。発酵の過程で、菌はたくさんの酵素を生み出します

そのうちの一つ、アミラーゼという酵素が、あずきに含まれるデンプンを糖に変える働きをするんです。

お砂糖を加えていないのに、発酵あんこが甘くなる理由がこれなんですね。


〇発酵とは?

微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。

〇発酵食品にすると、どんなメリットがあるのでしょうか?

発酵の過程で
・うまみが加わります。
・栄養価が加わります。
・消化がよくなります。
・保存性がよくなります。


発酵には適した温度があります!!

発酵が進む温度と、発酵が遅くなったり止まってしまう温度とがあります。

発酵が進む温度とは、つまり発酵菌が活発に動くのに適した温度のこと。具体的に何度なのでしょうか?

多くの酵素は60~70度で失活します。活動が止まるとデンプンを分解してくれなくなるので糖ができず、甘くなりません。

逆に50度以下でも、酵素の働きは鈍くなります。

酵素が活発に活動する温度は50~60度。つまり温度が高すぎても低すぎても、NGだということですね。

発酵あんこを作ったのに甘くならなかった…という方は、ぜひ温度調整を試してみてください。

「作り方」をみて、具体的に気をつける場面は2カ所。煮た小豆に麹を加えるときの温度と、発酵させているときの温度です。

〇煮た小豆に麹を加えるとき
60度以下に冷ます。

〇発酵させるとき
50~60度を保つ。



高温だと麹菌は死滅しないの?



それでは、もう一つ「麹菌は何度で死滅しちゃうのかな?」という疑問について、みていきましょう。

発酵あんこは先ほどお話しした通り、50~60度を保って発酵させます。実はその温度だと、麹菌は死滅してしまうんです。


60度だと麹菌は死滅しちゃう!!

麹菌の繁殖が止まるのは45度、徐々に死滅するのは47度以上。

生きて腸に届けるには、それ以下の温度にする必要があるのでは?と思われるかもしれません。

でも、麹菌は口から摂取した場合、胃酸で溶けると言われています。発酵食品が体に良い理由は

「発酵の過程で有益な成分が生成されていたり、消化しにくい物質が消化されやすくなるから」

麹菌が死滅しても、できあがった発酵食品にはちゃんと効果があるんですね。


酵素が働いています!!

麹菌が死滅しても、発酵の過程でできた酵素の働きは残っています。

アミラーゼという酵素が、あずきに含まれるデンプンをせっせと分解してくれているんです。


死菌にも役割があります!!

さらに、いわゆる死菌にもちゃんと役割があります。麹菌が死滅しても、さほど気にする必要はありません。

生菌の一部は生きたまま腸に届き、腸内環境を整えます。死菌でも生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。

さらに死菌は、次に挙げる3つの理由で注目されています。

〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にします。

〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じです。

〇免疫を高める効果があります。

発酵食品って、すごいですね!!



温度管理に便利なヨーグルトメーカー


発酵食品作りは、温度調整が大切だとお話しました。発酵あんこは炊飯器でもつくれるんですが、微妙な温度調整はなかなか難しいんです。

ヨーグルトメーカーがあれば、つねに一定の状態にキープして理想的な発酵食品に仕上げてくれます。

適した温度と時間をセットして、スイッチを押すだけ。オートで仕上げてくれるから、らくちん!!

発酵食品はカラダに良い効果をもたらしますが、効果の現れ方は人それぞれ。毎日の食事に取り入れ、長く続けることが大切です。

長続きの秘訣は「できるだけ簡単に、そしてらくちんに」。それを考えると、発酵食品を作るためのアイテムとして、ヨーグルトメーカーは強い味方といえるでしょう。


ヨーグルトメーカーってどんなもの?

ヨーグルトメーカーの特徴を挙げますね。

〇温度設定ができる。
〇タイマー機能がある。
〇手ごろなお値段で買える。
〇コンパクトサイズ。
〇ヨーグルト以外の発酵食品も作ることができる。

〇温度設定ができる

ヨーグルトメーカーは、メーカーや機種にも寄りますが、大体25~70度に温度設定ができます。

ちなみに炊飯器の保温機能は、ふたをした状態だと最高で74度まであがります。

※メーカーごとに若干異なりますので、お持ちの説明書をご確認ください。

〇タイマー設定ができる

発酵あんこは50~60度で8時間以上かかります。タイマー設定ができると、自分のスケジュールに合わせてできあがりの時間を決められるので、便利ですね。

〇手ごろなお値段で買える

ヨーグルトメーカーのお値段は、だいたい2500円~10000円です。実店舗でも、ネットショップでも購入可能。

〇コンパクトサイズ

そんなに大きいものではないので、置き場所はとりません。

〇色々な発酵食品を作ることができる

発酵あんこやヨーグルトのほかに、甘酒、発酵玉ねぎ、お味噌、発酵バターなど様々な発酵食品を作ることができます。

〇その他

牛乳パックごとセットできるものがほとんどです。



まとめ


  • 発酵あんこが失敗した理由って?

    温度調整がうまくいかなかったから。発酵には適した温度がある。
    発酵あんこは5~60度。
  • 作り方の手順で気をつけること

    〇煮た小豆に麹を加えるとき60度以下に冷ます。
    〇発酵させるとき50~60度を保つ。
  • 高温だと麹菌は死滅しないの?

    麹菌の繁殖が止まるのは45度、徐々に死滅するのは47度以上。
  • 生きて腸に届けるには、それ以下の温度にする必要があるのでは?

    その必要はない。理由は以下の通り。

    〇麹菌が死滅しても、できあがった発酵食品にはちゃんと効果がある。
    〇麹菌が死滅しても、発酵の過程でできた酵素の働きは残って働く。
    〇死菌にもちゃんと役割がある。
  • 温度管理に便利なヨーグルトメーカー

    その理由は
    〇温度設定ができる。
    〇タイマー機能がある。
    〇手ごろなお値段で買える。
    〇コンパクトサイズ。
    〇ヨーグルト以外の発酵食品も作ることができる。



おわりに


お砂糖不使用の『発酵あんこ』。発酵のチカラで甘くなるなんて、すごいですね。

発酵あんこはダイエットに効果的なのはもちろん、健康維持に欠かせない栄養素もいっぱい詰まっています。

詳しい効果・効能については「お砂糖を使っていない『発酵あんこ』。気になる効果・効能を、3つのポイントから解説します!!」にまとめましたので、その魅力についてお読みください。

噂の発酵あんこ。ぜひ手作りしてみてくださいね。温度管理をしっかりすれば、簡単にできますよ!!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。