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こんか漬けを作っていたらぬか床の調子があまり思わしくない・・これって失敗??ぬか床の失敗談と復活法をご紹介♪

最近、はまっている「こんか漬け」、発酵食で身体にもいいだけでなく旨味も感じるこんか漬けは、日頃のご飯のお供にもうれしい存在です。

こんか漬けを作り始めてから「ぬか床」の様子を見る機会が増え、どのような状態が美味しく漬けることが出来るのか、また少し違和感を感じた時になぜそれが起きたのか・・。

作ってみたけど、うまくいかない時「どうしたらいいのだろう?」と考えることは多くあると思います。
もう、無理かもしれない・・と諦めるその前に!!
一度、いろいろな方法をお試しください。
もしかしたら、思いがけずそのぬか床が復活するかもしれません♪

それでは、ぬか床の失敗と対処法についてお伝えしたいと思います。
発酵の魅力をさらに感じるきっかけになるかもしれませんね♪


1.こんか漬けとは

富山や石川では、魚をぬか漬けにしたことを「こんか漬け」と呼んでいました。同じ魚のぬか漬けでも地域によって呼び名が変わってきます。お魚やお肉を生の状態でぬかに漬けておくことで、酵素や酵母の働きでたんぱく質が分解されて、柔らかくなります。


1-1.どのように「こんか漬け」が作られるようになったのか

石川県は、江戸時代に加賀百万石と言われた土地で、毎年たくさんの美味しいお米が収穫出来たために、その副産物である米ぬかで「こんか漬け」が作られるようになりました。また、魚介類をたくさん収穫できる土地柄だったので、まだ冷蔵、冷凍技術がない時代に魚を保存する方法として作られるようになったことも1つとしてあります。とても栄養価の高い常備食として作られてきました。

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1-2.自宅で簡単こんか漬け


材料
ぬか床・いわし・塩
作り方
①いわしの内臓と頭を取る
②まんべんなく塩を振りかけて2日ほど置いておく
③イワシをぬか床に漬ける
④3日ほど漬けた後、取り出してぬかを水洗いして取っておく
⑤コンロに入れて焼いていく

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2.ぬか漬けとは

米ぬかを使った漬物のことを言います。材料はぬかと塩とお水、この3つを混ぜ合わせて「ぬか床」を作っていきます。ぬかとは米ぬかのことを指していて、玄米を白米にする際に削れたお米の外側の皮のことを言います。乳酸菌発酵させて作ったぬか床に野菜やお魚などを漬け込んでいきます。



2-1.ぬか漬けの発酵

ぬか漬けに野菜を漬けておくと、野菜に付着してる酵母や乳酸菌の微生物が米ぬかのエサとなるため、増殖が繰り返されて栄養価がどんどん高まっていくと考えられています。その微生物の働きを「発酵」と呼び、保存することにも優れています。



2-2.ぬか床は乳酸発酵

ぬか床に含まれる乳酸菌が魚のたんぱく質を分解してアミノ酸を作り出し、強い旨味や香り、また素材そのものを柔らかくしてくれます。さらに、たんぱく質が分解されることで身体に消化吸収するのに時間がかかるお肉やお魚の動物性のたんぱく質も、発酵することで身体に負担が少なく吸収することが出来ます。



3.ぬか床の失敗談


・酸っぱくなる

ぬか床には腸内環境を改善したり、お肌がキレイになったりとさまざまな効果のある乳酸菌がたっぷりと入っています。ただ、置いておくと乳酸菌が増えて酸っぱくなってしまうので様子を見ながら、お世話をしていくことが大切です。ぬか漬けの漬かりやすい温度は20~25℃。これ以上高いと、過発酵となりぬか床が酸っぱくなってしまいます。その他に、塩分が少ない時やかき混ぜている回数が少ない時も酸っぱくなりやすいです。

対処方法
もし保管をする場合は、適正温度の場所に置いておくか、冷蔵庫に入れておくことで発酵を抑えることが出来ます。



・ニオイがする

ぬか床の水分が多い状態は、ぬかが腐りやすくなります。
カビも生えやすくなるので、定期的に様子を見ていきます。ぬか床を混ぜる回数が少なく、全体的に混ぜてない場合は酸素の量が少なくなり酵母がたくさん発生することで異臭がし始めます。また、気温が高すぎると過剰発酵が始まり同様に異臭を感じ始めます。

対処方法
もし気になるようであれば水分をペーパーなどで吸い取って、塩分を追加してぬか床全体の塩分濃度を高くして雑菌の繁殖を抑えていきます。その後は、全体的にまんべんなくかき混ぜてぬか床の様子を見ていきます。
・水気が多くなってしまったキュウリなどの野菜を入れておくと水分が出て、ぬか床の水分量が多くなっていきます。水分が多いと乳酸菌が増えて過発酵になりやすくぬか床が酸っぱくなりやすいです。
・高野豆腐の乾物などもおススメで、3~4日置いておくと水分をしっかりと吸収してくれます。




・カビが繁殖する

塩分が少なく雑菌が繁殖したり、気温が高い場所に放置したことでカビが生えやすくなった。

対処方法
カビが生えた場合は、カビの菌糸がぬか床の奥の方から生えていることもあるので、場合によっては表面だけでなく、奥の方から取る必要があります。ぬかが少なくなった場合は、足しぬかをしてそれにプラス8%以上の塩を入れて作っていきます。
*ただ、カビが大きく繁殖した場合は作り直した方が良いです。




・味がなじまない

塩分が不足していたり、乳酸菌の数が少ない場合などまだ発酵が十分されていないぬか床は味がなじまないことがあります。また、味や風味なども薄く感じやすくなります。また、シイタケや昆布などの旨味となるものを入れておくことも大切で、そのような旨味成分を入れることで味がなじみやすくなります。

対処方法
塩分が足りない場合は様子を見ながら塩を加えたり、旨味成分の昆布やシイタケなどを入れていきます。発酵がしやすい温度の20~25℃の場所に保存しておくことが大切です。


・苦くなる

苦みの強い野菜を何度か漬けていくと、漬けた時のぬか漬けが苦くなってしまうことがあります。野菜の苦みがぬか床に移ることが原因で、端に苦みのあるきゅうりも同様に漬けておくと苦み成分が多く出ます。また乳酸菌が過剰に発酵することで苦み成分を出すこともあります。

対処方法
キャベツなどの葉物野菜を漬けることで中和させます。
足しぬかをしてぬか床を落ち着かせます。ぬか床に漬ける場合は、苦みを感じる部分の処理をしっかりとすることで苦みが移らなくなります。



表面が白っぽくなる

表面が白っぽくなるのは、一見するとカビに見えますが実は産膜酵母と呼ばれる酵母菌の一種です。ぬか床に乳酸菌が増えてきた証拠です。表面だけに現れるもので、そこの表面を取ると下はぬか床が現れます。ぬか床をかき混ぜていない時に出来やすく、時間が経つと表面に白い膜が出来ています。

対処方法
表面にうっすらと白くなっている場合はそのまま混ぜていきます。全体的にぼってりと白くなっている場合は取り除いていきます。そのまま一緒に混ぜてしまうことで、味が変わってしまいます。


〇ぬか床を安定させる方法
乳酸菌が増殖した場合は、足しぬかをして塩分を少し加えてしっかりと混ぜていきます。その後、20℃以下の部屋や冷蔵庫に入れて3日間そのままの状態で置いておきます。3日後に1日1回混ぜていきます。温度調整と足しぬかをすることで酸味が抑えられていきます、安定させるには何かを漬けておくよりも何もない状態で置いておくことをおススメします。


4.ぬか漬けの塩分量は?

ぬか床に含まれる塩分量はぬか漬けの味や発酵に関わる上でとても重要になります。
どのくらいの塩分量がぬか床に適しているのか見ていきましょう。

4-1.ぬか漬けの塩分量

ぬか漬けに含まれる塩分量、塩が少ないと乳酸菌が増えて酸っぱいぬか漬けになってしまいますが塩が多いと身体への影響もあり気になってしまいますね。ぬか床の塩分量は、普通に漬けていると野菜などに吸収されていき、さらに野菜から出る水分で薄まってしまいます。


4-2.塩分量は?

定期的に塩分を足していくことが大切になります。加える塩の量は1カップのヌカに対して、塩小さじ1を目安に加えていきます。


4-3.ぬか床の塩分が強くなってきたら?

ぬか床の塩分量が多くなってきたら、野菜に塩を漬けずにそのまままるごと漬けるようにします。また、野菜の塩が気になる場合は、ぬかから取り出す時に水につけて塩抜きをしていきます。


〇混ぜ忘れを覚えておく方法

・目につく場所に置いておく
・混ぜるタイミングを見ておく


〇冷蔵庫に入れ続けておくと・・

冷蔵庫に入れ続けておくとしっかりと発酵が出来ていない場合もあります。そのような時は一度発酵させてから再度冷蔵庫に保管することをおススメします。

・ぬか床を常温に置いておき、しっかりと発酵させてから再度冷蔵庫に戻します。
・1~2週間に一度は常温に出します。



5.まとめ

  • こんか漬けとは
    富山や石川県では魚をぬか漬けにしたことを「こんか漬け」と呼んでいました。
    こんか漬けとは
    お魚やお肉を生の状態でぬか漬けに漬けておくことで、酵素や酵母の働きでたんぱく質が分解されて、柔らかくなります。
    どのように「こんか漬け」が作られるようになったのか
    副産物である米ぬかで「こんか漬け」が作られるようになりました。
  • 自宅で簡単こんか漬け
    5ステップでこんか漬けを作っていきます。
  • ぬか漬けとは
    米ぬかを使ったぬか漬けのことをいいます。
    ぬか漬けとは
    材料はぬかと塩とお水、この3つを混ぜ合わせて「ぬか床」を作っていきます。
    ぬか漬けの発酵
    ぬか漬けに野菜を漬けておくと、野菜に付着してる酵母や乳酸菌の微生物が米ぬかのエサとなるため、増殖が繰り返されて栄養価がどんどん高まっていくと考えられています。
    ぬか床は乳酸発酵
    ぬか床に含まれる乳酸菌が魚のたんぱく質を分解してアミノ酸を作り出し、強い旨味や香り、また素材そのものを柔らかくしてくれます。
  • ぬか漬けの失敗談
    ぬか漬けは放置しておくとさまざまな現象が起こってきます。
    酸っぱくなってしまった
    ぬか床には腸内環境を改善したり、肌がキレイになったりとさまざまな効果のある乳酸菌がたっぷりと入っています。
    ぬか床からニオイがする
    ぬか床の水分が多い状態は、ぬかが腐りやすくなります。カビも生えやすくなるので、定期的に様子を見ていきます。
    ・水気が多くなってしまったキュウリなどの野菜を入れておくと水分が出て、ぬか床の水分量が多くなっていきます。
    カビが繁殖する
    塩分が少なく雑菌が繁殖した。気温が高い場所に放置してしまっていた。
    味がなじまない
    まだ発酵が十分されていないぬか床は味がなじまないことがあります。
    苦くなる
    苦みの強い野菜を何度か漬けていくと、漬けた時のぬか漬けが苦くなってしまうことがあります。
    表面が白っぽくなる
    表面が白っぽくなるのは、一見するとカビに見えますが実は産膜酵母と呼ばれる酵母菌です。
  • ぬか漬けの塩分量は?
    ぬか漬けの塩分量
    ぬか床の塩分量は、普通に漬けていると野菜などに吸収されていき、さらに野菜から出る水分で薄まってしまいます。
    塩分量は?
    定期的に塩分を足していくことが大切になります。
    ぬか床の塩分が強くなってきたら?
    ぬか床の塩分量が多くなってきたら、野菜に塩を漬けずにそのまままるごと漬けるようにします。


6.おわりに

こんか漬けの失敗についてお届けしましたがいかがでしたでしょうか?
一度作ってみたけど、「変なニオイがして・・」「美味しさを感じなくなった」ということは多くあると思います。
そんな時には、どのようにしていくのかがとても大切になってきます。そのまま置いておくと、最後には使えなくなってしまうこともあるぬか床。
少しでも復活できるようならば、ぜひ一度上の記事を参考にしてお試し下さい♪
長年愛着を持ってきたぬか床を使っていくと、復活した後さらに愛着が湧くと思います。

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