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基礎代謝の21%は肝臓です!!肝臓の機能を高める4つの方法とは?

年齢を重ねるにつれ、ダイエットをしても以前のように結果が出なくていろいろ調べてもらいました。そうしたら、代謝量が低いことが判明して…。

同年齢の平均値を大きく下回っていたんです。代謝が落ちると、ダイエットだけでなく健康や美容にも悪影響を及ぼします。

代謝を上げるために必要なことがいくつかありますが、そのうちの一つが「内臓の働きをよくすること」。基礎代謝の21%が肝臓だとご存知でしたか?今回は、肝臓に注目したいと思います。ぜひ参考にしてくださいね。



代謝とは?


代謝とは、一言でいうと「生命の維持のために生体内で行われる化学反応」のこと。 エネルギー代謝には、次の3種類があります。

①食事誘導性熱代謝
②活動代謝
③基礎代謝

1日のエネルギー消費量は、食事誘発性熱代謝量が約10%、活動代謝量が約30%、基礎代謝量が約60%となっています。

①食事誘導性熱代謝
食物を噛む、食べたものを消化・吸収するためのエネルギー。食事中や食後に身体がポカポカ温まるのはこのためです。

②活動代謝
日常生活や運動など使われるエネルギー。活動量の多い人ほど使われる量は多くなります。逆にデスクワークが中心だったり、普段あまり運動をしていない人は少ないです。

③基礎代謝
生命を維持していくために必要な最低限のエネルギー。呼吸をしたり、血液を循環させたり、体温を一定に保ったり、内臓を動かしたりするためのエネルギーのことです。

基礎代謝は、何もせずに横になっていても消費されます。運動するよりも多くエネルギーが消費されているなんて、驚きですね。


平均的な代謝量とは?

年齢、性別ごとの平均的な代謝量は以下の通りです。私は50代ですが、いつも1000kcal以下。これは、摂取したカロリーを消化できていないということ。明らかに代謝が悪い状態でした。

加齢に伴い、筋肉量が減ることで基礎代謝量は低下します。最も高いのは12~14歳の成長期です。

(男性/女性)
1~2歳  700/660kcal
3~5歳  900/840kcal
6~7歳  980/920kcal
8~9歳  1140/1050kcal
10~11歳 1330/1260kcal
12~14歳 1520/1410kcal
15~17歳 1610/1310kcal
18~29歳 1520/1110kcal
30~49歳 1530/1150kcal
50~69歳 1400/1100kcal
70歳以上 1290/1020kcal

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト


代謝が悪いと、肥満の原因になります。そればかりか、健康や美容にも悪影響を及ぼすんです。「カラダに与える影響は?」「なぜ代謝が落ちるのか?」など、詳しいことはこちらの記事を参考にして下さい↓↓

3つの代謝とは?健康や美容、ダイエットと大きな関係が!!基礎代謝が下がる3つの原因と、上げるための4つのポイントって? 



代謝を上げるには?


代謝を上げるために大切なことって?

代謝を上げるためには、次の点に配慮することが大切です。今回はそのうち、「内臓の働きを活発にする」について詳しく見ていきます。

筋肉をつける
血流をよくする
内蔵の働きを活発にする
体温を上げる

その他、代謝を上げるためにできるアクションは「運動、バランスのとれた食事、水を飲む」の3点。「運動をする」については、次の記事に詳しくまとめてありますので、ぜひご覧ください↓↓

基礎代謝の22%が筋肉!代謝アップのために有効な4つの運動と、効果を高める筋トレの4つのポイントとは?


「食事」については、こちらの記事を参考にしてください↓↓

基礎代謝に大切なのは食事を整えること!!代謝アップのために有効な5つのポイントとは?


なぜ内臓の働きを活発にすると良いの?

その答えは、基礎代謝の内訳が次の通りだからです。なんと!!肝臓は、全体の約21%を占めています。肝臓が弱っていると基礎代謝も落ちてしまうんです。

〇肝臓 21%
〇脳 20%
〇骨格筋 22%
〇腎臓  8%
〇心臓  9%
〇脂肪組織 4%
〇その他  16%



肝臓の機能とは?



基礎代謝を上げるには、肝臓を元気にした方が良いということは分かりました。そもそも肝臓はどのような働きをしているのでしょうか?肝臓が弱ってしまう理由や、活発にする方法などについて詳しくみていきましょう。


肝臓の働きとは?

肝臓はカラダの中で最も大きい臓器で、体重の約50分の1を占めています。場所は右胸の下あたり。肋骨に守られるようにして存在しています。

全身の約40%の血液が運ばれてくる腸から吸収された栄養を運ぶ血管がつながっています。肝臓の主な働きは3つあります。

①代謝
②解毒
③肝汁生成


①代謝

食べたものは胃や腸などで消化された後、肝臓に送られます。肝臓は、摂取した栄養素をカラダが使いやすい形に変化させ、貯蔵します。

例えば糖質をグリコーゲンに変えて蓄え、脳などのエネルギー源として血中に放出するという具合です。


②解毒

肝臓は、体に有害な物質(アルコールや薬、アンモニアなど)を分解してろ過し、無害化します。


③胆汁生成

肝臓は、消化液である胆汁を作ります。胆汁は、コレステロールと胆汁酸から生成されます。胆汁は脂肪の消化・吸収を助けたり、血中コレステロール値を調整したりする働きがあります。



肝臓が弱るとどうなるの?


肝臓が弱ると?

肝臓は異常があっても表面化しずらいため、「沈黙の臓器」と言われています。主な症状は

①黄疸
②かゆみ
③倦怠感、食欲低下、吐き気

などです。


①黄疸

黄疸は、皮膚や眼球が黄色くなる状態です。肝機能障害があると、胆汁色素であるビリルビン濃度があがって色素沈着が起こり、黄疸が現れます。

ビリルビンとは?
赤血球中で破壊されたヘモグロビンを胆汁に排泄する成分。肝機能障害によって胆汁に排泄されないと、血液中のビリルビン濃度が上がってしまいます。


②かゆみ

ビリルビンは皮膚の末梢神経を刺激します。適切に排泄されないと、かゆみを引き起こすことがあります。


③ 倦怠感、食欲低下、吐き気

しっかり休んでもカラダのだるさが抜けなかったり、食欲がなく、吐き気があったりすることが続く場合は肝機能が低下している可能性があります。


慢性肝炎と急性肝炎

さらに肝炎は、慢性肝炎と急性肝炎とがあります。慢性肝炎は、肝臓での軽い炎症が半年以上続いている状態。

特に注意が必要なのは慢性肝炎だと言われています。知らない間に症状が進み、肝硬変が発見されて初めて診断されることが多いからなんです。

慢性肝炎
〇倦怠感、疲労感、食欲低下
〇黄疸は稀にみられる

急性肝炎
〇発熱・咽頭痛・頭痛など、風邪に似た症状
〇黄疸、褐色尿
〇食欲低下、倦怠感、吐き気


肝硬変とは?

破壊された肝細胞が再生する過程で肝臓が繊維に置換され、硬くなっていく病気です。肝臓の繊維化が進むとごつごつした状態になり、機能が低下していきます。

初期症状はほとんどありません。進行にともない、倦怠感・疲労感などが現れます。肝臓が硬くなることで腹水や食道静脈瘤などの症状、肝機能が低下することで肝性脳症や黄疸などの症状が出ます。

主な原因は、B・C型ウイルス性肝炎からの進行。慢性肝炎やお酒の飲み過ぎ、自己免疫性肝疾患などから進行する場合もあると言われています。


肝臓の働きを調べる検査とは?

肝機能検査には、血液検査、超音波などの画像検査、肝臓の組織を採取する肝生検があります。健康診断では、血液検査でAST・ALT・γ-GTPの値を調べます。

AST・ALT・γ-GTPとは、肝臓などの臓器にある酵素です。肝臓が弱ると血液中に酵素が流れ出すため、これらの値が高くなります。

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肝臓が弱る原因は?


肝機能が低下する原因は、主に次の4つだと言われています。

①ウイルス
②アルコール
③食生活
④薬剤など


①ウイルス

ウイルスに感染して急性の肝機能障害が起こります。血液検査で調べることができます。A・B・C・D・Eの5種類の型があり、それぞれ感染経路が分かれます。

A型肝炎・E型肝炎
ウイルスに汚染された水や食物からの経口感染

B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎
血液や体液からウイルスに感染

黄疸、食欲不振、嘔気嘔吐、全身倦怠感、 発熱などの症状が出ます。一般的に予後は良好ですが、悪化すると肝臓移植手術が必要になることもあります。


②アルコール

お酒の飲み過ぎは、肝臓へのリスクが高いと言われています。飲酒量が多く、飲酒暦が長いほど発症率が高まります。

食欲不振・だるさ・発熱・黄疸・尿の色の変化(紅茶色)が見られます。ひどくなると肝臓の腫れ・上腹部の痛み・腹水・むくみを生じます。進行すると肝硬変や肝臓癌になる場合があるので注意が必要です。


③食生活

食べ過ぎや飲み過ぎによって、肝臓内に中性脂肪がたまります。全肝細胞の30%以上が脂肪化している状態をことを脂肪肝と言います。

脂肪肝になると慢性的な炎症が起こりますが、ほとんど自覚症状がないため知らないうちに肝炎や肝硬変に進んでしまうことがあるので注意が必要です。

④薬剤など

その他、薬の服用、サプリの摂りすぎ、高血圧、糖尿病などの生活習慣病からの合併症、栄養障害などが肝機能低下の一因になり得ると言われています。



肝臓を健康に保つには?


肝機能障害については特効薬がないため、食事療法や運動療法などが大切です。10%以上体重が減ると、肝内の中性脂肪量は50%前後減少すると言われています。

①食事
②運動
③肝臓を温める
④肝臓マッサージ


①食事

〇食べすぎない
〇油を摂り過ぎない
〇糖分を摂り過ぎない
〇アルコールを飲み過ぎない

脂質や糖質の過剰摂取は肥満や脂肪肝を招くので、控えめにしましょう。塩分の摂り過ぎにも注意が必要です。加工食品やレトルト食品、スナック菓子、清涼飲料水、インスタント食品などは肝臓の解毒作用に負担をかけると言われているので避けましょう。

アルコールは控えめに。休肝日は週に2日は設けるようにしましょう。

摂取カロリーの目安とは?

1日に標準体重あたり25~35kcal/kg/日

身長160cmなら1400~2000kcal/日
身長170cmなら1600~2200kcal/日

〇バランスのとれた食事をする
〇ビタミン・ミネラルを摂る
〇食物繊維を摂る
〇タンパク質を摂る
〇肝臓の解毒作用を高める食材を摂る

できるだけ主食・主菜・副菜を用意します。ビタミン・ミネラル・食物繊維は、野菜・きのこ類・海藻類などに多く含まれます。魚介類・肉類・大豆製品・卵・乳製品などの良質なタンパク質も摂りましょう。

また、アサリやシジミなどの貝類、タコやエビなどは肝臓の解毒作用を強めてくれる食品です。

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②運動

肝機能障害時の過度な運動は医師との相談が必要ですが、脂肪肝を予防するためには運動は不可欠です。日頃からカラダを動かす習慣をつけましょう。適度な有酸素運動が効果的であると言われています。


③温める

肝臓には血液がたくさん集まります。肝臓を温めることで全身に送られる血液も温まります。血流が良くなり、代謝が高まります。

カイロや湯たんぽ、ホットタオルなどを肝臓の場所(右側の肋骨あたり)に当てて温めましょう。入浴時に湯船に浸かる、よもぎ蒸しをするなども効果的です。

ただし、温めすぎは肝臓に負担がかかるので、注意しましょう。


④肝臓をマッサージする

血流を良くするためにマッサージも効果的。ただしやり過ぎは逆効果なので、優しくなでる、軽く押すなど力を入れ過ぎないようにしましょう。

〇右側の肋骨に手を当て、左右に約20秒間さする
〇そのまま手のひらでクルクルと円を描くように約30秒間なでる
〇手のひら全体で約10秒間軽く押す



まとめ


  • 代謝とは?
    生命の維持のために生体内で行われる化学反応エネルギー
  • 代謝の3つの種類とは?
    ①食事誘導性熱代謝
    ②活動代謝
    ③基礎代謝
  • 代謝を上げるには?
    ① 筋肉をつける
    ②血流をよくする
    ③内蔵の働きを活発にする
    ④体温を上げる
  • 肝臓の3つの働き
    ①代謝
    ②解毒
    ③肝汁生成
  • 肝臓が弱ると…
    ①黄疸
    ②かゆみ
    ③倦怠感、食欲低下、吐き気
  • 肝臓が弱る原因は?
    ①ウイルス
    ②アルコール
    ③食生活
    ④薬剤など
  • 肝臓を健康に保つには?
    ①食事
    ②運動
    ③肝臓を温める
    ④肝臓マッサージ



おわりに


代謝をあげるために必要なことのうち、今回は肝臓の機能を高めることについて詳しく見てきました。運動や食事と並んで肝臓の機能を高めることが大きな鍵。その理由がお分かりいただけたと思います。

基礎代謝の21%が肝臓。肝臓の機能を高めると言っても、その方法にはいくつかのポイントがあります。今回の記事を参考にして、効果的に取り組んでいただけたら幸いです!!

代謝についての説明や代謝をあげるための運動については、文中でURLをご紹介しました。こちらもぜひご覧くださいね。

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