• HOME
  • ブログ
  • 宮城県
  • 宮城の発酵料理のあざらの効果効能は? 「乳酸菌×酒かす」のW発酵パワーで免疫力アップ!!

宮城の発酵料理のあざらの効果効能は? 「乳酸菌×酒かす」のW発酵パワーで免疫力アップ!!

始めて口にした時は、酒かすの香りがふんわりと広がって、白菜の酸っぱさと魚の旨味が凝縮されて、何杯もおかわりをするくらい美味しかった!!

宮城県は気仙沼市で作られている「あざら」は「もったいない」から始まった発酵料理。冬に漬けた白菜が春先まで食べきれず、その残ったものをメヌキと酒かすで煮込んだのが始まり。

白菜漬けの乳酸菌と酒カスのダブルの発酵菌のパワーで、美味しさも栄養価もダブルパワーです。一緒にたくさんの栄養が取れると身体もよろこびますね。

今回はそんなあざらについての効果効能をお届けしていきましょう。
これを知ったら思わず食べてみたくなってしまうかも♪


1.あざらとは?

宮城県気仙沼市の郷土料理で、秋ごろから漬けていた白菜の漬物が食べきれず酸っぱくなって残っていた古漬けをメヌケのアラと酒粕を入れて煮込んだものです。元は旧正月の残った食べ物を煮たことがきっかけと言われていて、「最後まで丁寧に食べきる」という意味もあります。

白菜漬けは、長期の間漬け込むことで乳酸発酵をして栄養価も高く腸内環境を改善してくれる効果もあります。そこに、コラーゲンたっぷりのメヌケのあらのたんぱく質が入ります。
あざらには、5大栄養素が全て含まれていて、ビタミンたっぷり老化防止にもなるのです。

日常的に食べられる料理で、冬の時期に仕込んだ白菜の古漬けを塩抜きして、水から魚を煮て骨を取り、その後合わせて3時間ほど煮込んでいきます。酒粕と味噌でゆっくりと煮て、お好みでニンニクや唐辛子などを加えて味の変化を楽しんでいきます。


2.あざらに含まれる白菜漬けの効果効能は?

あざらのメインとなる白菜漬けは乳酸菌たっぷり食物繊維が豊富で、他の野菜の塩漬けなどにも豊富に含まれています。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_2066-1.jpg


白菜漬けの効果効能

白菜漬けの効果は、コレステロール、動脈硬化の抑制、心臓病や糖尿病の予防効果もあります。また、ビタミンBやビタミンC、ミネラルも豊富に含まれていて、美肌・美白効果、風邪予防、老化防止などの効果もあります。

〇白菜漬けに含まれている栄養素
・ビタミンC
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・カリウム
・カルシウム


白菜漬けの効果効能、たくさんのうれしい効果がありますね。それでは、白菜漬けにたっぷり含まれる乳酸菌について詳しく見ていきましょう。

3.乳酸菌とは?

乳酸菌の最も大きな働きは「発酵」です。
炭水化物などの糖を微生物が分解することで乳酸などの酸を作り出し、食品の栄養価を高めてくれます。糖を分解し発酵することで、ヨーグルトや味噌、醤油、お酢などのさまざまな食品に加工されていきます。

腸内に元々存在する菌ですが、外から体に取り入れることでビフィズス菌が優勢になり、善玉菌の多いバランスの取れた腸内環境になっていきます。乳酸菌は腸内細菌のバランスを整えて、便通をよくする効果があります。また、腸内細菌が腸管の免疫力を上げてくれることで、身体のバリア機能が上がることも実証されてきています。

〇免疫力に関わる細胞の6割が腸にあります。
腸には「善玉菌・日和見菌・悪玉菌」があります。「2:7:1」の割合で存在していますが、善玉菌が優位になると、日和見菌は善玉菌に味方をしはじめます。善玉菌が優位になることで、免疫力がアップして、腸内環境を整えて便通の改善もしてくれます。


3-1.乳酸菌の3つの効能

効能1.整腸作用

乳酸菌にはお腹の調子を整える効果があります。便通が良くなり、お腹がスッキリとする作用が期待できます。


効能2.コレストロールの低減作用

乳酸菌の中にはコレストロールを低下させるものがあります。
身体にとって必要な物質ですが、いい働きをする「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」があり、悪玉コレストロールが増えすぎると、身体に負荷がかかり動脈硬化や狭心症、脳梗塞など、血流の病気にかかりやすくなります。
また、脂質の1つで細胞膜やホルモンなどを作ります。


効能3.免疫力を高める

乳酸菌には体の免疫力を高める効果もあります。体内に細菌が侵入してきた時に、免疫細胞が異物と判断をして攻撃をして体を正常に保ってくれます。
また、風邪予防にも効果的です。


3-2.植物性乳酸菌と動物性乳酸菌

乳酸菌には、植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の2つがあります。


植物性乳酸菌

植物性乳酸菌には味噌や酢、漬け物があります。
栄養価が低く環境の悪い状態でも生き抜く力があると言われていて、自然界にも広く存在しています。過酷な環境にも対応出来るため、菌を生きたまま腸にまで届けることができるうれしい効果も。


動物性乳酸菌

動物性乳酸菌にはヨーグルトやチーズなどがあります。
たんぱく質や脂肪など栄養価の高いところに存在しています。腸に届くまでに胃酸で死滅してしまいますが、その残骸が腸にまで届くといわれています

胃の中はPH2.2という強い酸性の濃度となっていて、ヨーグルトなどは途中の胃酸で溶けてなくなってしまいます。ただ、乳酸菌は死菌しても、その残骸が善玉菌のエサとなり腸内の善玉菌の増殖を助けてくれます。

*納豆以外の乳酸菌が入った食べ物
ヨーグルト・チーズ・キムチ・味噌・醤油等


あざらの味の決め手となる酒粕はとっても栄養満点。
次は酒粕について詳しくお届けしましょう。

4.酒粕とは?

酒粕は日本酒を作るときに出来る副産物で、蒸したお米に麹菌を混ぜて発酵が終了した醪(もろみ)を搾るとお酒が出来ます。
そこに残った固形物が酒粕になります。

〇酒粕はお酒の種類と絞り方によって変わってきます。
白米に対して搾り終えた後に残った酒粕の割合のことを「粕歩合」と言います。
・一般的な割合は25~30%程度
・吟醸作りは低温で米を溶かさないように発酵させるため30~40%
・大吟醸はストレスをかけずに発酵させるため50~60%


4-1.酒粕の効果効能

酒粕には、たくさんの身体を構成する成分が含まれています。
身体のエネルギー源となる炭水化物、食物繊維、ビタミン、ミネラルや、身体を作り上げるたんぱく質、そのたんぱく質が分解してできたペプチドやアミノ酸。また、美容成分も豊富に含まれていて、メラニンの生成を抑えるコウジ酸やフェルラ酸などもそうです。

〇様々な効果
美肌効果
免疫力アップ
生活習慣病の予防
肝臓の保護
便秘の解消
肩こりや頭痛の解消
糖尿病、肥満の予防
アレルギー体質の改善
高血圧の抑制骨粗しょう症の予防
悪玉コレステロールの減少


4-2.日本酒の発酵とは?

日本酒は「糖が発酵してアルコールと二酸化炭素」に分けて作られるという工程があります、そのアルコール分が日本酒となります。

ただ、日本酒はお米を発酵させようと思っても発酵しません。
お米に含まれている成分は糖分ではなくでんぷんなので発酵はしないからです、そのでんぷんに麹菌を混ぜ合わせることで発酵させていきます。このように発酵させていくために糖分が生み出されることを「糖化」と言います。その糖化を行って、アルコールを生み出していきます。

その時に「麹」ではなく「酵母」を使って糖分を発酵させてアルコールを生成していきます。水の中に麹とお米を入れてお米がどろどろの状態になったところに酵母を入れると、糖分が分解されてアルコールと二酸化炭素が生み出されます。こうして生み出されたものが日本酒となります。そして、このどろどろの状態が「どぶろく」と言われていて、この状態のものをろ過して液体だけ取り出したものが「日本酒」となります。

〇口噛み酒
映画「君の名は」に口噛み酒というのがありましたが、炊いたお米を咀嚼することで唾液に含まれているアミラーゼという酵素が、でんぷんを分解して糖にしてくれます。


4-3.3つの日本酒の搾り方

日本酒を作り出すのに、3つの搾り方があります。
1つずつ見ていきましょう。


その1.自動圧搾機法

自動圧搾機を使い搾っていく方法で、「ヤブタ式」とも呼ばれ多くの酒蔵で重宝されています。醪をアコーディオン状になっている圧搾機の中に入れて、圧力を加えて搾っていきます。その中には、布を重ねた板が並んでいて、横から圧力を加えることで酒粕が残ります。ヤブタ式で搾った酒粕は、機械で圧力をかけているため固めで、お酒の成分は少ないです。また一枚板のようになっているため「板粕」と呼ばれています。以前は、圧力のかけすぎで雑味が出ていましたが、今は適度な圧力をかけることでフレッシュな味わいのお酒を作ることが出来るようになりました。


その2.槽搾り(ふなしぼり)法

酒袋に醪を入れて、「槽(ふね)」と言う道具の中に酒袋を重ねて並べていきます。始めは、重ねた重みで液体が流れ出して、最後の方は重石などの道具を使い力を加えて搾り出していきます。重ねることで自然の重さで搾るため、雑味のない美味しい日本酒が出来ます。
吟醸作りでこの方法が取られています。


その3.袋吊り法

醪を入れた酒袋を木の棒で密着させて吊るしていくことで空気に触れる面積を少なくし、圧をかけずにその重みによって滴り落としていきます。自然な流れで搾るので、ゆっくりと時間をかけて行っていきます。そのため、量も少なく、時間もかかり、最後まで搾り切れないのですが、酸化が抑えられるので美味しいお酒を作ることが出来ます。


1.酒粕に含まれる麹と酵母とは?
麹について
麹菌はコウジカビと呼ばれ、「カビ」の一種でアスペルギルス・オリゼーとも呼ばれています。カビと聞くとあまりいいイメージを持ちにくいですが、麹を摂ることで腸内環境を整えて、免疫力がアップします。
麹には「プロテアーゼ」という酵素が含まれていて、お肉やお魚などに含まれているたんぱく質を分解してアミノ酸に変えてくれます。
また分解してくれることで、そのモノ自体が柔らかくなります。
アミノ酸は栄養価を高くするだけでなく、旨味成分を引き出してくれます。麹菌が生息できるのは日本だけで「国菌」ともされていて、日本酒やお味噌など多くの醸造に関わっているなくてはならないとても貴重な存在なのです。

〇3つの麹
・米麹
よく使われる麹の1つで、お米に麹菌をまぶして発酵して作られていきます。発酵調味料によく作われるもので、甘酒、塩こうじ、日本酒があります。
・麦麹
麦麹は麦に麹菌をまぶしたもので、お味噌や麦焼酎によく使われます。
・豆麹
豆麹は、大豆の豆を原料にして作られて、豆味噌や八丁味噌などに使われています

2.酵母について
酵母とは、糖をアルコールと炭酸ガスに分解する微生物のことで、果物や野菜、樹木や植物など自然界のあらゆる場所に存在しています。酵母にはたくさんの食物繊維が含まれており、腸内環境を整えて、排泄を促してくれる働きもあります。さらに、Bグルカンという腸内の免疫機能を高める成分が含まれています。お酒の醸造には欠かせない存在である酵母は、パン作りにも活躍してくれます。酵母を加えることで、発酵をして炭酸ガスがパンを膨らませる働きをしてくれるのです。パンの酵母はイースト菌というのが主流です。また、その他にもビール酵母、ワイン酵母、醤油などにも酵母があります。日本酒が作られる酵母は「清酒酵母」と呼ばれており、その中でも「きょうかい酵母」と「蔵つき酵母」に分けられます。清酒酵母は低温で発酵するという特徴があり、17~18%の高いアルコール度数にまで引き上げて生成します。

・きょうかい酵母
きょうかい酵母は「日本醸造協会」が各蔵に頒布している優良酵母を純粋に培養されたもので、発酵力があり香りも特徴的で安定したお酒作りができます。

・蔵つき酵母
それぞれの酒造に住み着いている酵母で、古くからある酒造では、蔵つき酵母がもろみの状態で飛沫して酒造のさまざまなところに付着しているので、「家つき酵母」とも言われています。蔵つき酵母は自ら培養しなければいけない手間と、安定した味を作り出すのも難しい酵母です。ただ、きょうかい酵母にはない、独自性のある味わいを作り出すことが出来ます。


最後は、東北地方で漁獲されることが多く、あざらの最後の食材メヌケの効果効能についてお届けしましょう。

5.メヌケの効果効能は?

メヌケには様々な栄養素が含まれています。
免疫力を高めるモノ、疲労回復、動脈硬化の予防、骨や歯に必要なミネラル、ストレスを和らげるもの、美肌効果、高血圧予防、代謝促進、風邪予防などがあります。

参照:https://search.yahoo.co.jp/

・メヌケの栄養価
タンパク質
ビタミンB1
ビタミンB2
ナイアシン
ビタミンB6
パントテン酸葉酸


6.まとめ

  • あざらとは?
    宮城県気仙沼市の郷土料理で、秋ごろから漬けてあった、はくさいの漬物が食べきれず酸っぱくなって残っていた古漬けをメヌケのアラと酒粕を入れて煮込んだもの。
  • 白菜漬けってなんだろう?
    白菜漬けは食物繊維が豊富で、他の野菜の塩漬けなどにも豊富に含まれています。
    白菜漬けの効果効能
    効果としては、コレステロール、動脈硬化の抑制、心臓病や糖尿病の予防効果もあります。
    白菜の漬物に含まれている栄養素
    ・ビタミンC・ビタミンB1・ビタミンB2・カリウム・カルシウム
  • 乳酸菌とは?
    炭水化物などの糖を微生物が分解することで乳酸などの酸を作り出し、食品の栄養価を高めてくれます。

    乳酸菌の3つの作用
    整腸作用
    便通が良くなり、お腹がスッキリとする作用が期待できます。
    ・コレストロールの低減作用
    乳酸菌の一部には吸着させて、コレストロール濃度を下げてくれる働きをするものもあります。
    ・免疫力を高める
    乳酸菌には体の免疫力を高める効果もあります。

    植物性乳酸菌と動物性乳酸菌
    乳酸菌には、植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の2つがあります。
    ・植物性乳酸菌
    植物性の乳酸菌には味噌や酢、漬け物があります。
    動物性乳酸菌
    たんぱく質や脂肪など栄養価の高いところに存在しています。
  • 酒粕とは
    酒粕は日本酒を作るときに出来る副産物で、蒸したお米に麹菌を混ぜて発酵が終了した醪(もろみ)を搾るとお酒が出来ます。そこに残った固形物が酒粕になります。

    日本酒の発酵とは?
    日本酒が作られる過程は「糖が発酵してアルコールと二酸化炭素」に分かれていきます、そのアルコール分が日本酒となります。

    搾りには3つの方法があります
    ①自動圧搾機法
    自動圧搾機を使い絞っていく方法で、「ヤブタ式」とも呼ばれ多くの酒蔵で重宝されています。
    ②槽搾り(ふなしぼり)法
    酒袋に醪を入れて、「槽(ふね)」と言う道具の中に酒袋を重ねて並べていきます。
    ③袋吊り法
    醪を入れた酒袋を木の棒で密着させて吊るしていくことで空気に触れる面積を少なくし、圧をかけずにその重みによって滴り落としていきます。

    酒粕の効果効能
    酒粕には、たくさんの身体を構成する成分が含まれています。
  • メヌケの効果効能は?
    メヌケにはさまざまな効果効能があり、身体を整えてくれる栄養素がたくさん含まれています。


7.おわりに

あざらには、たくさんの効果効能があります。
栄養価満点のあざらは、そこに発酵もプラスされて腸内環境を整えてくれる働きも。白菜漬けの乳酸菌に酒かすと一緒に摂ることが出来るのもうれしいことの1つ。
朝のお味噌汁の代わりに食べるモノおススメです。
ぜひ、一度ご賞味下さい♪

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。