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発酵辛味調味料の「かんずり」の効果効能は? 美味しいだけじゃなかった 血行を促進し、免疫力アップのうれしい効果も♪

冬の鍋のお供に大活躍する新潟県発祥の「かんずり」はうま味成分がギュッと詰まった一度食べ始めると、辛いもの好きの人には欠かせない調味料の一つとなっています。

かんずりの材料は「とうがらし・ゆず・塩こうじ」の3つだけ!!
この3つを発酵熟成させて、栄養価も高く旨味を感じる辛味調味料となります。
唐辛子の辛味の中にあるまろやかさ、柚子の爽やかさと、塩こうじの旨味が何とも言えない味わいを醸し出してくれます。

実は唐辛子を使った発酵食品は世界的に見ても稀なモノです。
かんずりは、日本の国菌と言われる「麹菌」を使った調味料でさまざまな効果を期待出来ます。

それでは、そんな魅力いっぱいの「かんずり」について詳しくお届けしましょう。腸内環境から、お肌までキレイを感じるきっかけになるかもしれませんね♪



1.かんずりってなんだろう?

世界的にみても珍しい、新潟県妙高市で作られている唐辛子を発酵させた辛味調味料です。一年で一番寒い時期に仕込まれることから「寒造里」とも書かれます。

まず始めに、塩漬けにした唐辛子を雪の上に一度さらして天日干しにする「寒ざらし」を行います。寒ざらしは、3~4日ほど天気の良い日に行います。雪に置いておくことで、唐辛子のアクが抜けて甘味と旨味が増すのです。

その後、唐辛子を雪の中にさらした後にすり潰して、米糀と柚子、塩を混ぜ合わせて約3年間発酵熟成させます。妙高市は長野県に隣接していて、特別豪雪地帯とされるほど厳しい寒さの地域、冷え切った身体を温めるために食べていたと言われています。「西の柚子胡椒、東のかんずり」と言われているのだそう。

かんずりについての詳しい内容はこちらです♪
新潟県の辛味調味料「かんずり」の魅力に魅せられて♪旨味がギュッと詰まった美味しさの秘訣は?

かんずり / かんずり 47g - 自然食COTAN / コタン - 岡山市の ...
参照:「かんずり」の検索結果 – Yahoo!検索(画像)


2.自宅で簡単かんずりの作り方

自宅で簡単に作れるかんずりは、混ぜて置いておくだけ♪
一週間経つと旨味がギュッと詰まった美味しいかんずりが完成します。
冬のお鍋にぜひどうぞ。


かんずりの材料
唐辛子 150g
塩糀  150g
柚子  小1

作り方
①塩こうじを作っておきます。

・塩こうじの作り方
米糀 200g
塩  70g
水  250ml
全ての材料を混ぜて、10日ほど置いておきます。(1日1回混ぜます)

②柚子をすりおろす
③唐辛子、塩こうじ、ゆずを混ぜ合わせます
④一週間ほどで完成


3.かんずりってどんな味?

かんずりは、材料のほとんどが唐辛子が中心ですが、一度、雪にさらすことで辛み成分が抜けてまろやかさが増していきます。そこに塩こうじの柔らかさと柚子の爽やかさがプラスされて、唐辛子だけどまろやかで優しい味となってます。

材料は唐辛子、麹、柚子、塩で、家庭によってはお味噌を入れるところもあります。また、熟成が長くなればなるほど、糀の深みとコクも増していきます。

〇かんずりのカロリーは?
かんずりのカロリーは、100g当たり100kcal
練りわさびのカロリーは、100gあたり265kcal
かんずりはカロリーが低めの調味料です。


4.かんずりの効果効能

かんずりには、唐辛子・塩こうじ・柚子の3つの食材が入っています。
それぞれに効果効能があり、身体を整えて、お腹の調子も整えてくれます。では実際にどのような効果があるのか見ていきましょう。


4-1.唐辛子の効果効能とは?

唐辛子にはカプサイシンが含まれていて幸せ物質であるアドレナリンの活性化を促してくれるため、楽しく幸せな気分になります。そして、基礎代謝がアップして脂肪燃焼や代謝の促進、身体や胃腸を温める効果もあるため腹痛などの予防にも効果的です。また、食欲を増進させる効果も期待できるので、夏バテにはとても最適です。

実は、世界中の人口の4分の1以上の人が食していると言われている唐辛子は、紀元前6000年頃から中南米で栽培されていたものを、コロンブスがヨーロッパへ持ち帰ったことが始まりで、広く世界に広まったとされています。
日本には室町時代から江戸時代にかけて伝わったとされており、現在の日本での唐辛子の栽培は、栃木県、徳島県、千葉県、岐阜県などが行われています。


唐辛子の効果効能

唐辛子にはカプサイシンが含まれていて、うま味成分だけでなく血行の促進や新陳代謝を促す作用など、身体にとってうれしい効果がたくさんあります。

唐辛子の7つの効果
①血行を促進する効果
②食欲増進効果
③高血圧を予防する効果
④リウマチの予防・改善
⑤免疫力アップの効果
⑥腸内環境の改善
⑦発汗を促す効果

①血行を促進する効果
唐辛子を摂ることで、血行を促進し、血管の弾力性を高める効果があるため、血液を身体の隅々まで運んでくれる働きがあります。また、冷え性対策にもなります。

②食欲増進効果
カプサイシンは舌や胃を刺激して、唾液や胃液の分泌量を増やし食欲を増進させる働きがあります。また、疲労回復、免疫力アップ、抗酸化作用などの効果もあり、夏バテなどで食欲が湧かない時期に好まれる食材です。ただ、食べ過ぎると胃腸の粘膜を荒らすことになるので注意が必要です。

③高血圧を予防する効果
カプサイシンには末梢血管を拡張させる働きがあり、その効果で血圧の上昇を抑えています。また、唐辛子を料理に加えることで、味にメリハリがつくため塩分の量を減らすことができ、それにより高血圧の予防に繋がります。

④リウマチの予防・改善
唐辛子には痛みを抑える働きがあると言われています。唐辛子をアルコールに漬けた「唐辛子チンキ」を痛みのある場所に塗布することで、血流がスムーズになり、症状が緩やかになっていきます。

⑤免疫力アップの効果
血管の流れの働きを活発にすると言われています。この効果により、血流の流れがよくなり、白血球が活性化されることで、免疫力がアップされます。

⑥腸内環境の改善
カプサイシンを適度な量を摂るようにすると、腸を刺激して消化の働きを助けて排便をスムーズにしてくれる働きがあります。便秘が続くと、肌荒れや腹痛の原因にもなるので、定期的に摂ることで腸内環境が改善されていきます。

⑦発汗を促す効果
唐辛子に含まれるカプサイシンとカプシエイトは体温を上げて発汗を促してくれます。ダイエット効果、またむくみなどにも適したしょくざいとなります。


4-2.柚子の効果効能とは?

柚子には、皮、実、種とそれぞれの場所によって栄養素も変わってきます。美肌効果、血行促進、動脈硬化の予防などさまざまな効果が期待出来ます。


柚子の皮

酸味のある柚子は、胃液の分泌を促して消化を促進してくれます。
ビタミンCも豊富に含まれており、メラニン色素の元となるアミノ酸が作られることを抑制して、しみそばかすの予防、美肌作りの手助けをしてくれます。また、血流に刺激が与えられることで血行が促進されていきます。
その他に、柚子の皮に含まれるBカロテンは、粘膜を丈夫にして免疫力をアップする働きがあります。


柚子の種

柚子の種には、ペクチンと呼ばれる表面のヌルヌルした部分が含まれています。ペクチンは水溶性食物繊維の一つです。糖分の吸収を抑制する働きもあり、血糖上昇の予防やコレステロール値のコントロールをする働きがあり動脈硬化や高血圧の予防にもなります。また血行を促進する働きのある成分も含まれており、冷え性やリウマチの症状が改善されるとも言われています。


柚子の実

柚子の白いワタの部分には、ヘスペリジンというポリフェノールが多く含まれており、血管を強化して、むくみを防ぐ働きがあります。
悪玉コレステロールを下げる効果や、高血圧の改善などの働きもあり、このヘスペリジンはみかんの20倍、レモンの3倍もの量が含まれていると言われています。生活習慣病の予防も期待出来ます!


4-3.塩こうじの効果効能とは?

塩こうじは、たくさんの麹が豊富に含まれており、腸内環境を整えて、免疫力をアップさせてくれる果もあります。

塩こうじの5つの効果効能
①疲労回復
②腸内環境を整える
③免疫力アップ
④動脈硬化の予防
⑤美肌効果

①疲労回復
塩こうじにはビタミンBが多く含まれており、糖質やたんぱく質などをエネルギーに変換してくれます。また、酵素が腸内で消化吸収を高めてくれるために、疲労回復、ストレスの解消などの効果も期待出来ます。

酵素 食材を分解し、腸内で吸収率を高める。
ビタミンB1  糖質をエネルギーに変換するビタミン
ビタミンB2  脂質、タンパク質をエネルギーに変換する


②腸内環境を整える
塩こうじには、腸内に善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあります。整うことで、便秘や下痢などを改善してスムーズな排便を促してくれます。

*人の腸内には、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つの腸内細菌が生息しています。塩こうじには善玉菌のエサとなるオリゴ糖を生成する酵素を持っているので、続けて摂ることで腸内環境を整えてくれます。

オリゴ糖 腸内の善玉菌のエサになる
酵素    食べ物を消化して、胃腸の負担を軽くする


③免疫力アップ
ビタミンB2やB6はたんぱく質の代謝に関わっており、身体の粘膜や皮膚を細菌から守ってくれる働き、そして脂質の代謝にも効果があります。腸内環境が改善されていくことで、お肌がキレイになり体の免疫力もアップしていきます。

ビタミンB2・B6 粘膜や皮膚を細菌から守る働きがあります

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④動脈硬化の予防
塩こうじに含まれるビタミンB群の葉酸は、動脈硬化や心筋梗塞などの病気が原因とされるアミノ酸の一部を減らす効果があります。また、血液をサラサラにして、血圧を下げる効果もあります。

必須アミノ酸  脂肪を分解して、血液をキレイにします
ペプチド    コレステロールを多く消費する


⑤美肌効果
塩こうじを作るときに発酵を促すコウジ酸が、メラニンの生成を抑制してシミの予防をしてくれます。また、消化酵素がたんぱく質を分解してアミノ酸を生成することで、消化を促進してくれます。またその他に、皮膚の生成をして美肌にも効果的です。

コウジ酸    メラニンの生成を抑えてシミ予防対策に
ビタミンB群  新陳代謝をアップして、肌の調子を改善してくれます


5.実は、タバスコも発酵調味料だった!?

かんずりの他に唐辛子を使った発酵食品にタバスコがあります。
アメリカのルイジアナ州のエイブリー島で誕生し、約150年間そこの地で作り続けられているペッパーソ―スです
パスタやピザには欠かせないものの一つになってますね!

材料は唐辛子に塩を混ぜて、ウィスキー樽に詰めて3年間発酵熟成させていきます。その後、熟成した唐辛子にお酢を混ぜて1ヵ月ほど攪拌しながら、さらに熟成させて完成です。このタバスコ自家農園で栽培されて、摘み取りをすべて手作業で行っているのです。
何百年と培われた伝統があるからこそ長年人気があるんですね。

業務用】タバスコ ペッパーソース 2オンス(60ml) | 業務用食材の ...
参照:「タバスコ」の検索結果 – Yahoo!検索(画像)


6.まとめ

  • かんずりって何だろう?
    世界的にみても新潟県妙高市で作られている唐辛子を発酵させた辛味調味料です。
  • 自宅で簡単かんずりの作り方
    かんずりは3年の年月をかけて作られます。新潟県の気候を生かしたかんずり作りは、辛み成分が入った唐辛子をまろやかに味わい深くさせてくれます。
  • かんずりってどんな味?
    辛み成分がたくさん入っているが、雪の上にさらすことで、辛味が減りまろやかさが増していく、美味しい辛味調味料です。
  • 唐辛子の効果効能
    基礎代謝がアップして脂肪燃焼や代謝の促進、身体や胃腸を温める効果もあるため腹痛などの予防にも効果的です。
    ・唐辛子の効果効能
    唐辛子にはカプサイシンが含まれていて幸せ物質であるアドレナリンの活性化を促してくれるため、楽しく幸せな気分になります。
    〇7つの効果効能
    ・血行を促進する効果
    血液を身体の隅々まで運んでくれる働きがあります。
    ・食欲増進効果
    カプサイシンは舌や胃を刺激して、唾液や胃液の分泌量を増やし食欲を増進させる働きがあります。
    ・高血圧を予防する効果
    カプサイシンには末梢血管を拡張させる働きがあり、その効果で血圧の上昇を抑えています。
    ・リウマチの予防・改善
    唐辛子には痛みを抑える働きがあると言われています。
    ・免疫力アップの効果
    血管の収縮作用の働きを活発にする働きがあると言われています。
    ・腸内環境の改善
    カプサイシンを適度な量を摂るようにすると、腸を刺激して消化の働きを助けて排便をスムーズにしてくれる働きがあります。
    ・発汗を促す効果
    唐辛子に含まれるカプサイシンとカプシエイトは体温を上げて発汗を促してくれます。
  • 柚子の効果効能
    柚子には、皮、実、種とそれぞれの場所によって栄養素も変わってきます。
    ・柚子の皮
    酸味のある柚子は、胃液の分泌を促して消化を促進してくれます。
    ・柚子の種
    柚子の種には、ペクチンと呼ばれる表面のヌルヌルした部分が含まれています。
    ・柚子の実
    柚子の白いワタの部分には、ヘスペリジンというポリフェノールが多く含まれており、血管を強化して、むくみを防ぐ働きもあります。
  • 塩こうじの効果効能
    塩こうじは、たくさんの麹が豊富に含まれており、腸内環境を整えて、免疫力をアップさせてくれる効果もあります。
    ①疲労回復
    塩こうじにはビタミンBが多く含まれており、糖質やたんぱく質などエネルギーに変換してくれます。
    ②腸内環境を整える
    塩こうじには、腸内に善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあります。
    ③免疫力アップ
    ビタミンB2やB6はたんぱく質の代謝に関わっており、身体の粘膜や皮膚を細菌から守ってくれる働きがあります。
    ④動脈硬化の予防
    塩こうじに含まれるビタミンB群の葉酸は、動脈硬化や心筋梗塞などの病気が原因とされるアミノ酸の一部を減らす効果があります。
    ⑤美肌効果
    塩こうじを作るときに発酵を生成されるコウジ酸が、メラニンの生成を抑制してシミの予防をしてくれます。
  • タバスコも発酵調味料だった!?
    タバスコは唐辛子に塩を混ぜて、ウィスキー樽に詰めて3年間発酵熟成させた発酵調味料。


7.おわりに

かんずりの効果効能いかがでしたでしょうか?
一度、食べ始めたら旨味がギュッと詰まった美味しさに魅了されて、少し身体を温めたいなという時には、一口食べてホカホカを感じる時間も至福ですね。
発酵のチカラに唐辛子の栄養価が加わった「かんずり」は、腸内環境を改善して、疲労回復、血液サラサラと食べるだけでエネルギーが満ち満ちてきますね。
ぜひ、一度美味しくて栄養満点の「かんずり」をご賞味ください♪

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