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秋田と言えば「お米」の産地 お米と魚が引き立つ美味しい4つの発酵料理を堪能しよう♪

東北の日本海側に位置し、「お米」の産地としても有名な秋田県。お米をふんだんに使った調味料は他の県にはない秋田県ならではの特徴。
寒い時期が長いため保存食も多くあります。

県魚で有名な「ハタハタ」は料理や調味料で使われることが多く、塩漬けにして寒い冬の間に食べることが出来る美味しい魚です。

「ハタハタ」や「いぶりがっこ」「白神こだま酵母」など他県でもよく耳にすることの多い秋田の発酵料理は、誰もが親しみやすいものですね。
それでは、自然に溢れた秋田県ならではの発酵料理をお届けしましょう♪

発酵から腸内環境を整えて、免疫力アップしてお腹もスッキリ快適に。



1.秋田の気候

秋田県は日本海側に位置しており、冬の時期は北西の風が強く降水量も多くなっています。積雪量は沿岸部では少なく、内陸部に入るにしたがい多くなっていきます。また寒い時期が長いため、食品を保存することが多い地方です。
夏は太平洋側の気候とは違い晴れの日が続き、気温も高く熱帯夜の日も多くあります。「やませ」と言う夏の時期に日本に冷たい風をもたらす気流がありますが、奥羽山脈に遮られるため、秋田県の北の地方の一部を除いてほとんど影響を受けていません。


2.秋田の味噌の特徴

秋田米とよく耳にすることが多いお米で有名な秋田ですが、お味噌もお米の旨味を活かした種類のモノや、大豆の旨味を楽しむものと、さまざまな味わいのあるお味噌を楽しむことが出来ます。秋田の味噌はお米が盛んな土地柄のため、米麹が多めの贅沢なお味噌です。米麹が多めに入っているため、塩分は徐々に控えめになり、甘みの効いているところが特徴的です。赤系~淡色系の辛口味噌に分類されます。赤色の秋田味噌は塩分が多めに作られていて、淡い色の味噌は甘味を感じられる辛口味噌となっている。

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味噌の種類
・米味噌
米麹を使い、日本で生産されている約8割が米麹でご家庭で一番よく食べられる味噌です。米味噌は味にクセがなく食べやすく、料理にも合わせやすいです。
・麦味噌
麦みそには、麦の芳ばしい香りと甘さに特徴があります。九州地方、四国・中国地方で食べられている傾向があり、平安時代には温暖な九州地方で稲作が上手く育たず、麦が盛んに育てられていました。
・豆味噌
豆麹を使ったお味噌で、東海地方で多く生産されて、愛知県岡崎の八丁味噌は全国的にも有名です。豆味噌は、発酵期間が長く1~3年と言われています。味はコクが深く、深みのある味で、うま味成分であるアミノ酸も含まれています。


3.秋田の醤油の特徴

秋田県で好まれる醤油はこいくち醤油で、普通のこいくち醤油と比べて塩分が約10%程多くなっています。全国的にも一番よく好まれている醤油で、秋田県内では95%程を占めています。また、甘みと旨味の多いのが特徴です。

秋田の代表的な醤油に「あま塩醤油」があります。塩分は抑えめで甘みがあるのが特徴的、塩分とのバランスが良いので料理の味付けにも重宝します。


4.秋田県の発酵料理

秋田県は「ハタハタ」や「いぶりがっこ」など、全国的に見ても有名な発酵料理がたくさんあります。お米の産地で有名な秋田ならではの発酵料理をぜひご堪能下さい。



4-1.しょっつる

秋田県の県魚のハタハタで造られる「しょっつる」は、日本三大魚醤とされています。魚醤とは魚を塩漬けにして作られる発酵調味料。元々、漁師の家庭で水揚げしたハタハタやサンマなどを使って作られ、日常的に料理にも用いられていました。

秋田県は寒い土地柄ということもあり、時間をかけて発酵させた「しょっつる」は、まろやかな旨味と適度な塩見で、地元の人にも愛されているソウルフードです。しょっつるが作り始められたのは江戸時代の初期とされていて、魚と塩だけを桶に仕込んでいました。塩分濃度は高めで25%くらいあり、長期保存で魚を塩漬けにしてしっかりと漬け込んだものです。
魚を塩だけで漬け込んだものなので、独特なクセのある味になっています。

*日本三大魚醤石川の「いしる」や香川の「いかなご醤油」

優しい塩味と熟成の旨みにヤミツキ♪秋田の「しょっつる」の使い道は ...
参照:https://search.yahoo.co.jp/

材料
ハタハタ 塩
作り方
水揚げされたばかりのハタハタに塩を約30~40%まぶして常温で1~2年寝かしておきます。魚から出る酵素で、発酵させて作ります。


4-2.ハタハタ寿司

秋田県内でも「ハタハタ寿司」は作り方や味に違いがあり、地域性を楽しむことが出来ます。ハタハタ寿司は飯寿司(いずし)の中の1つで、お米と麹を使った発酵寿司です。

ご飯に麹を混ぜ合わせて、カブや人参、また昆布などを桶に詰めて漬け込んだもので、魚の保存方法がほとんどなかった時代、秋田県の内陸部では魚を食べる機会が少なく、ハタハタを熟成させることで、大切な体のタンパク源となったのです。

秋田県の北から中央部に位置する場所は「混ぜずし」タイプ、南側は「押しずし」タイプと分かれています。ハタハタ寿司は麹がご飯を糖に分解し、乳酸を生成する働きがあります。乳酸発酵によってまろやかな旨味が引き出されます。
また、発酵をさせる時に低温で保存する、熟成期間を短くするなど作られる人によって様々な形があります。

材料
ハタハタ 塩 お酢 お米 麹 砂糖 酒 みりん とうがらし ふのり 人参 カブ 生姜
作り方
①ハタハタの頭と内臓を取り除いてよく洗い、2~3日水に浸してぬめりを取る。
②よく洗い、3~4切れくらいに切って、寿司桶に入れて塩を100gまぶしておく。
③重石をして1日置き、上がってきた水を切る。
④5倍酢をして、再度重石をして1日漬けて置く。
⑤お米を4合炊いて、まだ温まっている間に麹を2.5合を合わせて、さらに塩、砂糖、みりん、とうがらし、酒を加えて混ぜる。
⑥人参、カブ、生姜を千切りにする。
⑦野菜とハタハタを重ね合わせて段々にしていく。
⑧2週間ほどで完成


4-3.いぶりがっこ

「がっこ」とは秋田の方言で漬物という意味です、「いぶり」は煙でいぶされるという意味で、いぶりがっことは「燻した漬物」という意味になります。いぶりがっこは、大根を軒下に干して天日干しをしますが、冬の秋田は積雪量が多くしっかりと干すことが難しい環境にあります。そこで、大根を囲炉裏の上に吊るして燻したことが始まり。焚き火干しを2~4日絶えずかけてすることで、いぶりがっこが出来ます。その後、米ぬかや塩やザラメなどで2年ほど漬け込んでいきます。

材料
たくわん ざらめ スモークチップ
作り方
鍋にスモークチップとざらめを敷いて、うえに網を乗せてその上にたくわんを乗せて燻していきます。


〇燻製とは?
燻製は、サクラの木などの木材を燃やした煙を塩漬けした肉や魚にかけて独特の風味をもたせ、ゆっくりと燻すことで、保存性を持たせたものです。

①燻製をすることで、殺菌・防腐効果があります。木材のチップから発生する成分が、肉や魚など腐敗させる菌を滅菌したり殺菌する効果を持っています。
②食塩と、燻製をすることで、脱水効果が期待できます。下ごしらえをした材料を一度塩漬けにして、水分を取り除いて燻製がしやすい状況にしていきます。塩味をつけることで、味を安定させて滅菌・殺菌処理をしていきます。

冷燻法
温度が15~20度で保ち長時間燻製させられるのが、この冷燻法です。水分がぬけるので、1ヵ月ほどの間保存が可能です。スモーカー内の温度は低温にしておくため、気温の高い夏などはあまりおススメ出来ません。
(スモークサーモン・生ハムなど)

・温燻法
30~80度で2~5時間燻製します。50%以上の水分が残り柔らかめな出来上がりとなります、ただ水分の残りが多いので保存はあまりききません。また、短時短でつくることが出来るので、手軽に作ることが出来る燻製です。
(ベーコン・ロースハム)

・熱燻法
90~140度で10~30分ほどで燻製が出来る手軽な燻製法です。香りや色合いはいいですが、保存はあまりききません。
(簡易的なスモーク・ガスレンジなどで行います。)


4-4.白神こだま酵母

白神こだま酵母は青森県と秋田県の県境にある世界遺産の白神山地から発見された野生の酵母菌です。屋久島と共に世界自然遺産とされていて、1年の内、約半年は雪に覆われているという世界的に見てもまれな豪雪地帯です。

人が入ることが難しく、約1万年もの間自然のままの生態系が残っている場所です。また、世界最大級のブナの原生林も顕在しています。国産小麦粉との相性がよく、グルテンの含有量が少ない小麦粉でもパンを作ることが可能です。
そこに存在する500株の酵母菌の中から、安全で発酵力が強く、香りがあり、保存性の高いものと選んでいった先に最後に一株だけ残りました。

参照:https://item.rakuten.co.jp/


5.まとめ

  • 秋田の気候
    秋田は雪深く、冬の寒い時期が長いです。時間をかけてゆっくり熟成する発酵料理も数多くあります。
  • 秋田の味噌の特徴
    秋田はお米の産地、お米を豊富に使ったお味噌がよく作られています。米麹が多めで、甘くて美味しいお味噌が主流。
  • 秋田の醤油の特徴
    秋田県の醤油は「あま塩醤油」というそこの地方独特のお醤油があります。
  • 秋田県の発酵料理
    秋田の県魚の魚の「はたはた」を使った料理がとても多く、調味料や発酵料理にも使われています。


6.おわりに

秋田にはたくさんの発酵食品、またそこの土地独自の調味料もあり、食べ物から秋田を楽しむことが出来ます。
食事は、その場に行けなくても、そこの土地を楽しむことが出来るツールの1つです。ぜひ、一度秋田県の発酵料理を楽しんでみてください。

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