簡単&手作り!発酵食品!青唐辛子で作る『自家製タバスコ』お悩み解決!!困った!!カビを防ぐには?

タバスコがなくなったときに、夫が「自分で作れるんじゃない?」と一言。発酵食品のタバスコ。ちょうど畑で青唐辛子がたくさん獲れたので、挑戦してみることにしました。

本場のタバスコは数年熟成させますが、わが家では数ヶ月ねかせてから使っています。市販品とは風味が少し違いますが、とてもおいしいのでぜひ作ってみてくださいね。

発酵食品を手作りし始めると、悩まされるのがカビ。気づいたら生えてしまって、「せっかく作ったのに、泣く泣く捨てました…」という話もよく聞きます。

〇カビってなに?
〇カビを防ぐには?

ひと口にカビと言っても、実はカラダに良いものと悪いものとがあるんです!!今回は「カビ」をテーマに書きたいと思います。ぜひ参考にしてくださいね。

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『自家製タバスコ』とは?


『自家製タバスコ』ってなに?

タバスコが発酵食品だとご存知でしたか?唐辛子に塩を加えて発酵させ、さらにお酢を加えて熟成させたものなんです。本場アメリカでは、樽で3年ほどかけて作られます。

手づくりのタバスコは唐辛子に塩とお酢を加え、1~3か月冷蔵庫で発酵・熟成させます。青唐辛子でも赤唐辛子でも作ることができます。 市販品とは風味が少し違いますが、とてもおいしいですよ。

レシピについては簡単&手作り!発酵食品!青唐辛子で作る『自家製タバスコ』レシピ。作り方は3ステップ!!をご覧ください。

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発酵食品とは?

発酵食品は、腸を整えることで免疫力をアップさせたりダイエットに効果的だったりと、健康や美容に良い影響をもたらします。

最近ではメディアで取り上げられることも増え、意識的に毎日の食事にとり入れるご家庭も増えています。発酵させることによるメリットは次の通りです。

①消化・吸収がよくなる
②得られる効果・効能が高まる
③保存性が高まる
④おいしい!!

発酵とは?

微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。


①消化・吸収がよくなる

あらかじめ菌が素材を分解してくれるので消化・吸収がよくなり、消化器系にかかる負担が軽減します。


②得られる効果・効能が高まる

素材がもつ成分に加えて、発酵の過程で増える栄養素や酵素のチカラが加わり、得られる効果・効能が高まります。


③保存性がよくなる

本物の発酵食品は、理論上では「腐らない」と言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。

発酵と腐敗のメカニズムは同じ?!

発酵も腐敗もその仕組みは同じ。与える影響によって呼び方が異なるだけなんです。
〇発酵 微生物が人間に有益な物質をつくりだすこと。
〇腐敗 微生物が人間に有害な物質をつくりだすこと。


④おいしい!!

そして、何よりもコクや旨味があって本当においしいんです!!発酵の過程でグルタミン酸が増し、うまみ成分が加わることがその理由です。

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カビってなに?


発酵食品を作っていると、カビに悩まされることがあります。発酵過程や保存中にカビが生えてしまい、泣く泣く廃棄した…という方も多いですね。そもそもカビって、いったい何なのでしょうか?人のカラダにどのような影響を及ぼすのでしょうか?実は奥が深いんです!!


「カビ」ってなに?

「カビ」は、微生物群の一種で菌類の姿を示す俗称。専門的には「真菌」や「菌類」と呼ばれており、数万種以上が生息しているといわれています。糸状の細胞を伸ばして広がり、胞子を飛ばして拡散します。


カラダに良いカビと悪いカビがあるんです!!

例えば、お味噌や醤油、甘酒などの発酵食品づくりに欠かせない米麹。麹菌はカビの一種です。カラダに無害で有益なカビには、以下のものがあります。

〇コウジカビ
味噌や醤油、甘酒などをつくる。

〇アオカビ
チーズなどをつくる。抗生物質である「ペニシリン」の材料になる。

〇酵母
パンやビール、ワインをつくる。

ところが一方で、カラダに悪影響を及ぼすカビがあります。人体への影響としては、次の3種類が挙げられます。

①カビそのものによる感染症。
②カビによるアレルギー反応。
③カビ毒による影響。

①カビそのものによる感染症例

〇真菌性肺炎
〇白癬菌(はくせんきん)による皮膚真菌症=水虫
〇食道炎
〇胃腸炎
〇髄膜炎など

②カビによるアレルギー例

〇喘息
〇アトピー
〇アレルギー性鼻炎など

③カビ毒による影響

カビ毒とは、カビが作り出す代謝産物のうち、人や動物に対して有害な作用を示す化学物質の総称。病気を引き起こしたり、発がん性のカビ毒もあるんです。

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カビが発育する5つの条件とは?


菌の繁殖を防ぐには、どうしたらいいのでしょうか?カビは発育するのに適した条件があります。つまり、その条件を避ければいいということですね。順番にみていきましょう。


カビが発育する5つの条件

カビが発育するための5つの条件は、次の通りです。

①酸素
②温度
③水分
④水素イオン濃度
⑤栄養分


条件① 酸素

カビは、酸素のあるところでのみ生育します。これを好気性といいます。市販の食品に入っている脱酸素剤は、湿気るのを防ぐだけでなく、防カビの役目もあるんです。


条件② 温度

カビは、5~45℃で発育します。冷蔵庫でも少しずつ増殖するのですが、最も育つのは15~30℃。繁殖を抑えるには、この温度を避ければいいということですね。


条件③ 水分

食品に含まれる水には、「結合水」「自由水」があります。微生物が繁殖に利用できるのは自由水だけなので、これを減らせば抗菌力を高めることができます。

そのためには「乾燥させる、塩漬けにする、砂糖漬けにする」という3つの方法があります。

乾燥させるのは、単純に自由水を減らすため。また、食品に塩や砂糖を加えるのは、塩や砂糖を自由水と結びつけて結合水にし、自由水を減らすためです。

結合水と自由水って?

〇結合水:たんぱく質や糖質と強く結合して離れない水
〇自由水:自由に動くことができる水


条件④ 水素イオン濃度

カビが発育するのは、pH 3~9。特に、pH 4~6の範囲が最も適した濃度で、弱酸性を好みます。


条件⑤ 栄養分

カビの栄養分は、私たちが口にする食品、皮脂やフケ、ダニの死骸やフンなどのハウスダスト、木材や植物性繊維、石鹸など多岐にわたります。

市販品は瓶に工夫が!!

市販されているタバスコの瓶は、口がとても狭く作られています。これは空気に触れにくくして、雑菌を繁殖しずらくする工夫なんです。



『自家製タバスコ』 のカビ対策って?


殺菌力が強いので、タバスコそのものにカビが繁殖することはほぼありませんが、容器に付着した雑菌が原因で発生することがあります。防止対策としては、次の4点が効果的です。

①使う道具をあらかじめ消毒する。
②保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く。
③冷蔵庫で保存する。
④出来上がりを数回に分けて食べる場合は、清潔な道具を使う。

工夫① 使う道具をあらかじめ消毒する

発酵させる過程で、カビが生じることがあります。なるべくカビが発生しないように、使用する道具や保存する容器などをあらかじめ消毒しておきましょう。私は煮沸消毒や、アルコール度数の高いお酒で拭くなどの方法で行っています。

おすすめの保存容器は?

空気中の菌が中に入らないように、密閉できるものがいいです。プラスチック製の容器は細かな傷が付きやすく、そこから雑菌が繁殖することがあるので、ガラス製がおすすめです。


工夫② 保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く

カビが生えないように、保存容器の口をアルコールで拭きましょう。私は、純度の高い焼酎をキッチンペーパーに含ませてサッとなでるように拭き取っています。ホワイトリカーを使う時もあります。

容器のふたや口あたりの汚れは、雑菌の繁殖を招きます。使い終わったときに汚れていたら、こまめにキレイにすると保存性が高まります。


工夫③ 冷蔵庫で保存する

カビの繁殖を防ぐため、冷蔵庫で保存しましょう。カビが生えやすい環境とは、温度が20℃~35℃くらい、湿度が80%と言われています。 

ちなみに冷蔵庫は0℃~10℃、冷凍庫は-12℃以下に温度設定するよう、JIS規格で制定されています。


工夫④ 出来上がりを数回に分けて食べる場合は、清潔な道具を使う

白しば漬けを取り分けて食べる場合、使う菜箸やスプーンなどから雑菌が入ることがあります。必ず清潔なものを使いましょう。



まとめ


  • カビってなに?
    〇「カビ」は、微生物群の一種で菌類の姿を示す俗称。
    〇カラダに有益なカビと有害なカビがある!!
  • カラダに有益なカビは…
    〇味噌や醤油、甘酒などをつくるコウジカビ。
    〇チーズなどをつくったり、抗生物質である「ペニシリン」の材料になるアオカビ。
    〇パンやビール、ワインをつくる酵母。
  • 有害なカビがカラダに与える影響とは?
    ①カビそのものによる感染症
    ②カビによるアレルギー反応
    ③カビ毒による影響
  • カビが発育する5つの条件とは?
    ①酸素
    ②温度
    ③水分
    ④水素イオン濃度
    ⑤栄養分
  • 自家製タバスコのカビ対策とは?
    ①使う道具をあらかじめ消毒する。
    ②保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く。
    ③冷蔵庫で保存する。
    ④出来上がりを数回に分けて食べる場合は、清潔な道具を使う。



おわりに


「腸活」という言葉が流行り、健康や免疫力アップへの関心が高まるとともに、発酵食品が注目されています。メディアでも取り上げられるようになり、意識的にふだんの食事にとり入れるご家庭も増えました。

今回は、青唐辛子を使った『自家製タバスコ』を紹介しています。市販のものを使い切ったときに、夫が「タバスコって自分で作れないの?」と言ったことがきっかけ。ちょうど畑でとれた青唐辛子があったので、作ってみたんです。それが、とてもおいしくて。保存がきくというのも嬉しいですね。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば作り方は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてください!!

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