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驚くべき発酵パワー!!『とぎ汁乳酸菌』は野菜などの植物にも。肥料として、病害虫対策として効果的なんです!!


『とぎ汁乳酸菌』は、米のとぎ汁を発酵させた液体です。その用途は発酵食品としてだけでなく、日々の家事にも大活躍。私は、掃除や洗濯、消臭剤としても使っています。

化粧水や入浴剤としてなど、スキンケアにも効果的。まさに万能液といえますね。

そんな『とぎ汁乳酸菌』。実は、野菜作りや観葉植物の肥料としても利用されているんです。

100%天然成分なので、化学肥料を使いたくないという方にオススメ。また、病害虫の防止にもなるので、無農薬にこだわりたい方にもぜひ使っていただきたいです。

主な材料は米のとぎ汁なので、お財布にも優しくて嬉しくなりませんか?今回の記事では、植物を育てる際の肥料として

〇どんな使い方があるの?
〇どうして効果を得ることができるの?
〇気をつけることって?

などについて、詳しくみていきましょう。

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『とぎ汁乳酸菌』とは?


『とぎ汁乳酸菌』をご存知ですか?まずは「よくわからなくて」という方のために、簡単に説明しますね。

『とぎ汁乳酸菌』ってなに?

とぎ汁乳酸菌は、お米を研いだときの「とぎ汁」にエサとなる砂糖と塩を加えて乳酸発酵させたもの。

材料は米のとぎ汁、砂糖、塩の3つだけ。作り方も次の2ステップ。とてもシンプルです。

①米のとぎ汁に分量の塩と砂糖を入れて
②撹拌して発酵させるだけ

使うのは、一般的に捨ててしまうことが多い「米のとぎ汁」。お財布にも優しいんです。

自分で発酵させるというのはハードルが高そうですが、ポイントをおさえれば簡単に作ることができます。

詳しい作り方については「万能な発酵液『とぎ汁乳酸菌』の作り方。3つの材料&2ステップで!!」をご覧ください!!


『とぎ汁乳酸菌』の4つの効果と6通りの使い方

『とぎ汁乳酸菌』に期待できる効果としては

①腸内環境を整える効果
②汚れを落とす効果
③消臭効果
④美肌効果

が挙げられます。これらを利用して、主に次のような使い方をすることができます。まさに万能液なんです!!

①食用する(飲む、料理に使う)。
②洗剤のかわりに使う。
③消臭剤として使う。
④入浴剤として使う。
⑤化粧水として使う。
⑥植物の肥料や病害虫の予防に。

今回は、植物への利用をテーマに、効果・効能や使い方などをご紹介しますね。

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植物の肥料や病害虫の予防に!
どんな使い方があるの?


健康への関心が高まり、発酵食品がブーム。微生物のチカラが注目されています。発酵菌たちは、植物たちにとっても同じように、良い作用をもたらしてくれるんです。

なぜ『とぎ汁乳酸菌』が有効なのかは後ほど説明しますので、早速、その使い方を挙げてみましょう。

①土づくりに
②病害虫対策に
③コンポストに加えて
④ぼかし肥料を作る


①土づくりに

種や苗を植える前の土づくりの際に、とぎ汁乳酸菌の原液をじょうろなどで散布します。そのあと、土を耕してなじませます。

私は植え付けの2週間くらい前にまくようにしています。


②病害虫対策に

スプレー容器または噴射器に、とぎ汁乳酸菌を500倍~1000倍に薄めて入れます。朝、植物の状態をみながら葉面に散布します。頻度は、降雨時を除いて週に1~2回ほど。

ダニ、ヨトウムシ、アブラムシなどの害虫を駆除してくれます。また、ネギの白絹病や黒腐菌核病などの病気に有効とも言われています。さらに生長促進の効果もあるんです。

アブラムシの駆除について詳しい実例がありましたので、転載させていただきます。牛乳を使うのは、脂肪分がアブラムシの呼吸孔を塞いで窒息死させるからだそうです。

色々な作り方

・とぎ汁+牛乳 8:2 (低脂肪乳で良い)

・とぎ汁+砂糖+塩+牛乳(低脂肪乳で良い)

・とぎ汁+砂糖+塩+ヨーグルト

・とぎ汁+砂糖+塩+納豆1,2粒

・とぎ汁のみ

使用例

・原液では酸性が強すぎるので、500~1000倍に希釈。

・ネギ農家で、病気予防などで、25倍希釈で月2回、散布(現代農業に掲載)

すぐに作って試したら、夕方の使用で、翌朝には死んでました。アブラムシは、少し緑っぽい色で、触るとベトッとしてて、無農薬の退治には、布で拭いとるしかありません(牛乳のうすめ液以外では)。その状態のものが、翌朝には黒っぽくなってて、明らかに乾いている様に見えました。指先で、そっと触ると、ポロポロって落ちたんです。

https://blog.goo.ne.jp/farm_nodoka/e/f05671de8c2ed7cb44e1efc8b1db1c08

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③コンポストに加えて

ふたつきバケツの中に、とぎ汁乳酸菌を半分程度入れておきます。そこに生ゴミを投入していきます。満杯になったらコンポストに入れます。

投入した生ごみが見えないくらい土を被せると、虫が発生しにくいうえに、早く堆肥化します。

コンポストに入れるかわりに、ふたをして1週間ほど保存するという方法もあります。

とぎ汁乳酸菌を使うと、虫の発生はとても少ないです。また、乳酸菌の酸っぱい臭いはしますが、生ごみ臭や腐敗臭ではありません。

出来あがった「たい肥」の使い方としては、畑に30~40㎝ほどの穴を掘り、バケツの中身を入れます。土を入れて少し混ぜ、埋め戻します。

生ごみにとぎ汁乳酸菌を混ぜ、作っている野菜の近くにばらまき、土を少しかけてあげるという方法もあります。


④ぼかし肥料を作る

ぼかし肥料とは、油かすや米ぬかなどの有機物に、土やもみ殻を混ぜて発酵させたもの。有機栽培の強い味方です。とぎ汁乳酸菌は、発酵促進剤の役割を果たします。

【材料】

〇とぎ汁乳酸菌 4ml
〇糖蜜 4ml
〇米ぬか 2㎏
〇お湯 470ml

お湯は、45度前後がいいです。

【用意するもの】

〇容器
〇ポリ袋
〇ポリ袋をしばる紐

【作り方】

①とぎ汁乳酸菌、糖蜜、お湯を容器に入れて混ぜます。
②米ぬかを入れたポリ袋に①を加えます。
③しっとりするまで、手で混ぜ合わせます。
④袋の空気を抜き、紐で口をしばります。
⑤暖かい場所に置いて、発酵させます。

【出来上がりの目安】

〇出来上がりの状態
甘い香りがして、米ぬかの黄色みが濃くなったら出来上がりです。

〇出来上がりまで
夏の暑い時期は1ヶ月くらい、冬の寒い時期は2~3ヶ月くらい、その他の季節は4~5週間程度です。

【使い方】

〇元肥として使う場合は、穴肥で。作物を植える20〜30cm離れたところの土中にぼかし肥料を混ぜます。根の近くに施すと、肥料成分が一気に溶け出て、肥料焼けを起こすことがあります。

〇追肥として使う場合は、市販の化成肥料の半分の量が目安です。土に混ぜ込むと一気に栄養分が供給されてしまうので、作物に直接触れない位置にまきましょう。



『とぎ汁乳酸菌』がスゴイ理由って?


『とぎ汁乳酸菌』が肥料として有効な理由は2つあります。それは

①米のとぎ汁のチカラ
②発酵のチカラ
③乳酸菌のチカラ

順番に見ていきましょう。


①米のとぎ汁のチカラ

米のとぎ汁は、栄養たっぷり。植物の発育にも有効で、そのまま利用しても肥料としての作用があると言われています。

米ヌカには、炭水化物(約50%)、油分(約20%)、タンパク質(約13%)、ビタミンB群、ミネラル類(リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛など)が含まれており、とぎ汁に溶け込んでいます。

ところが、米のとぎ汁を直接与えることには賛否両論があるんです。その理由は、3つ。

①カビが生えてしまう。
②悪臭の原因となってしまう。
③虫が発生してしまう。
④植物の育ちが悪くなってしまう。

米のとぎ汁には、炭水化物、油分、タンパク質など植物が直接利用できない成分が含まれています。

土にそのまま与えると、これらの有機物を餌として病原菌(カビ、細菌)が増殖したり、虫が発生したりする可能性があります。また、腐敗によって悪臭の原因になることも。

食物の育ちが悪くなる原因としては、直接まいた米のとぎ汁が、土の中の窒素不足を引き起こすためです。窒素は、植物の生長に欠かせない成分。

米のとぎ汁に含まれるタンパク質などの成分は、土の中で分解が始まり、発酵し始めます。発酵するときに、たくさんの窒素を使います。すると土が窒素飢餓になってしまうんです。

また、米のとぎ汁に含まれるタンパク質は土を固くしてしまうため、これも育ちを阻害する原因となります。


②発酵のチカラ

栄養価の高い米のとぎ汁ですが、直接まくことはリスクを伴うのですね。そんなデメリットを解消する方法があります。それは、土に散布する前に発酵させること!!つまり、とぎ汁乳酸菌にしてからまけばいいんです!!

そうすれば、腐敗やカビも防げるし、土の中の窒素を使いすぎるということもなくなりますね。

発酵食品は、理論上では腐らない!?

理論上では、発酵食品は腐らないとされています。なぜなら、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。

これを「菌の拮抗作用」と呼びます。ただし、あくまでもきちんと管理したうえでのこと。一般家庭においては、衛生状態などはそれぞれなので注意が必要です。


③乳酸菌のチカラ

米のとぎ汁に含まれる乳酸菌は、発酵させることによって、培養されます。乳酸菌のチカラをみていきましょう。

〇植物を病害虫から守る。
〇植物の成長を手助けする。
〇土壌を肥沃にする。
〇土壌生物のバランスを保つ。

土の中には1グラムあたり30億個の微生物がいます。微生物は植物の根や茎、葉の周りに集まってきて、病害虫から守ったり、成長を促進したりします。

乳酸菌が病原菌の繁殖をおさえてくれる理由は、糖類を分解してつくられる乳酸が、pH4.5以下の酸性だから。抗菌効果があるんですね。

乳酸菌は、アメーバや粘菌類などの餌となって善玉菌を増やし、土壌生物のバランスを保ちます。また、植物性有機物の分解を促進し土を肥沃にします。



使うときに気をつけることは、あるのでしょうか?


『とぎ汁乳酸菌』を植物の肥料として使う際に、気をつけるべきことはあるのでしょうか?私は以下の点に注意しています。

①使用頻度
②希釈する

①使用頻度について

散布しすぎると土壌中の有機物が減って土が固くなるので、半年に数回の使用にとどめましょう。

②希釈しましょう

畑にまく際は原液では酸性が強すぎるようで、500〜1000倍に希釈する必要があるようです。

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まとめ

  • 『とぎ汁乳酸菌』ってなに?
    お米を研いだときの「とぎ汁」にエサとなる砂糖と塩を加えて乳酸発酵させたもの。
  • 『とぎ汁乳酸菌』の作り方って?

    〇材料は、米のとぎ汁、塩、砂糖のみ。

    〇手順は次の2ステップ。
    ①米のとぎ汁に分量の塩と砂糖を入れて
    ②撹拌して発酵させるだけ
  • 『とぎ汁乳酸菌』の効果って?
    ①腸内環境を整える効果
    ②汚れを落とす効果
    ③消臭効果
    ④美肌効果
  • 『とぎ汁乳酸菌』の5通りの使い方とは?
    ①食用する(飲む、料理に使う)。
    ②洗剤がわりに使う。
    ③消臭剤として使う。
    ④入浴剤として使う。
    ⑤化粧水として使う。
    ⑥植物の肥料や病害虫の予防に。
  • 植物の肥料や病害虫の予防には、どんな使い方があるの?
    ①土づくりに
    ②病害虫対策に
    ③コンポストに加えて
    ④ぼかし肥料を作る
  • 使うときに気をつけることは、あるのでしょうか?
    ①使用頻度
    ②希釈する
  • 『とぎ汁乳酸菌』がスゴイ理由って?
    ①米のとぎ汁のチカラ
    豊富な栄養
    炭水化物(約50%)、油分(約20%)、タンパク質(約13%)、ビタミンB群、ミネラル類(リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛など)
    ただ、米のとぎ汁を直接与えることで以下のデメリットが発生する。
    〇カビが生えてしまう。
    〇悪臭の原因となってしまう。
    〇虫が発生してしまう。
    〇植物の育ちが悪くなってしまう。

    ②発酵のチカラ
    米のとぎ汁を発酵させることで、上記のデメリットが軽減する。

    ③乳酸菌のチカラ
    〇植物を病害虫から守る。
    〇植物の成長を手助けする。
    〇土壌を肥沃にする。
    〇土壌生物のバランスを保つ。



おわりに


ごはんを炊くたびに出る「米のとぎ汁」。捨てるのはもったいないと思ったことはありませんか?昔から再利用についてはいろいろな知恵が伝わっています。

そのとぎ汁を発酵させることでさらに効果が高まり、用途も広がるんです。飲んだり、お料理に使ったりと、健康食品として。掃除や洗濯の際の洗剤代わりに。消臭剤としての役目も果たします。そして化粧水や入浴剤として、美肌にも。本当に万能です!!

今回は、たくさんの用途の中から植物への効果にクローズアップして、お伝えしました。人に有効なとぎ汁乳酸菌。家庭菜園や有機農法などでも大活躍なんですね!!

100%天然成分なので、安心して使えるのが魅力的。とぎ汁が材料なので、コストを気にせずに使えますよ。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、とぎ汁乳酸菌の作り方は至って簡単。ぜひ、作ってみてくださいね!!


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