マインドフルネス瞑想法の5ポイント 「今を生きる」ことで、人生がラクに楽しく、軽やかに♪

いざ、瞑想をしようとすると「中々、集中ができない」「いろんな雑念が頭をよぎって全然気分がよくない」そんなことを感じている人も少なくないと思います。

実は、わたしも「瞑想」は時間が取れないという理由で中々出来ずにいました。日々の生活に追われ、常に頭をフル稼働して、「立ち止まっている暇はない」と落ち着かない日々。

瞑想ができないことに対して「理由付け」をしていたのです。

今もまだ全て抜けきったわけではないですが、時に「瞑想」をすることで、心の奥から気持ちがゆるみ、自分の呼吸の速さ、自分自身の心の状態を見ていく時間を取ることが出来るようになっていきました。

自分自身の心を大切にすることで、心地のいい場所、心地のいい生活、心地のいい言葉、心地のいい環境に身を置くようになっていったのです。
瞑想と、心はとても深くリンクしています。

瞑想は自分自身を知る大切な時間です。
では、実際にマインドフルネスの瞑想法についてお伝えしていきたいと思います。


1.マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、「今ここ、この瞬間を判断をせずにありのままを受け入れ、気づきのある状態」となっていること。

もう少し分かりやすく説明すると・・

「今、目の前にある物事に対して、良い・悪い、正しい・正しくないの判断をせず、ありのままをただただ事実として受け止める」という意味です。


雑念から離れ、今目の前にあることに意識を集中させて心を育んでいくのです。

今の現代では、日々の生活の中でさまざまな物事に揉まれ、過去の苛立ちや現実には起こっていない未来への不安で気持ちがいっぱいになり、常に何かに捉われて、「心ここにあらずの状態」となっています。

そんな「心ここにあらず」の状態から「今、目の前にあること」に対してあるがままを見ることで、見える世界が変わってきます。人は誰でも、今目の前にあることよりも、いつも何か思考に捉われてしまいがちなのです。

そんな時に思考から離れて、ただ「今あること」を意識して生きていくマインドフルネスな状態を作るためには、日々、自分自身と向き合う時間が大切になってきます。その方法として、すぐに生活に取り入れられるモノの中に「瞑想」があります。

マインドフルネスについてはこちらをご参照下さい。
マインドフルネスを知って、自分自身を知るきっかけに!創始者のジョン・ガバット・ジンに学ぶ人生の在り方



2.瞑想をする上で

瞑想をする上でまず始めにする大切な心構えが2つあります。

・瞑想をする時間を取ること
・自分の心の中を見ていくこと

瞑想とは、「一度、静止をして、自分がただ在る」という状態を感じることで、自分の心と体に向き合うことです。
英語で言うとこうなります。

・being mode (何もせずにただ在るという状態)
 →マインドフルネスの考え方。
・doing mode(何かをしている状態)
 →今の世の中はこちらに比重が置かれていることが多いです。


瞑想は、自分を思いやることです、そして自分自身の人生を心から大切にすることです。ジョン・カバット・ジンは人生の中で重要な何かを逃していることを「自動運動」と言っています。

仕事や家事育児に追われ、流れ作業のように生きていく人生は、何か大切なものを不意に失くしかねません。
ただ何もせず、自分の心を感じる時間を忘れて「今、瞑想している場合ではない」と思い過ごしているのです。落ち着いて瞑想ができることが、自分自身の心の状態であったりします。

一日に5~10分ほどの瞑想をし、思考と行動を止めることで、見えていなかった生活での間を感じることが出来ます。
早起きをして、時間を作り出すことも1つですね♪

ただ、瞑想を始めてみて、心の中の葛藤や見つめなければいけないことがあり、気持ちが沈んでしまうこともあります。

そんな時は一度時間をおくことも必要ですが、時に自分の心の内をしっかり見つめることで、今自分が感じていること、今在ることを見つめていき、本当に大切なものは何かを感じ取っていきます。そうすることで、自分自身がラクに楽しく生きていくことが出来るのです。

英語では人間のことを
human being(自分自身が在る)と言います。
もしかしたら
human doing(常に思考と身体が動いている)
が今の世の中では合っているのかもしれないですね。


3.マインドフルネス瞑想の効果

1979年にストレス低減センターでマインドフルネスに基づいたマインドフルネスストレス低減法を教え始め、患者が瞬間瞬間に注意を向けることにより、ストレス、痛み、病気に対して心が休まり、ストレスや不安を取り除くと立証されています。


実際に、こんな作用があります。

○身体面
免疫力の向上、血圧の低下、血糖値の低下、睡眠の質が上がるダイエット効果
○思考面
集中力・記憶力の向上、集中力が増すため生産性が上がる質の高い仕事ができる、洞察力の向上
○精神面
軽度のうつ症状の改善、不安障害の減少、ストレスの軽減、プラス思考不眠症の改善、感情のコントロール

ビジネスやスポーツ界でも広く支持されているマインドフルネスは、集中力を高め、精神を安定させてくれるため、最高のパフォーマンスを発揮できるような大切な役割を担っています。ビジネスでも、集中力が高まることで、質が高く、生産性のある仕事へと繋がっていきます。


ある研究では・・
科学的な面でも、マインドフルネスは多く研究されてきています。

〇うつ病や過去のトラウマなどに悩まされていた方に対して、マインドフルネスを行った前と後での脳の活動の変化で、不安を生み出す扁桃体の部位の過剰な活動が、マインドフルネスを終えた後では、落ち着いていたそうです。マインドフルネスは、脳の働きを改善させる力があったのです。

〇MRIを使った研究では、マインドフルネスを続けた人は、左海馬や側頭頭頂接合部において灰白質(かいはくしつ)の密度が増加したという研究報告もあります。前者は、感情コントロールに関係し、うつやPTSD(心的外傷後ストレス障害)の人では小さくなっていることが知られている部位であり、後者は思いやりや共感に関わっている部位であります。
脳の構造を変える! マインドフルネスって何?:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)


4.マインドフルネス瞑想法

マインドフルネス瞑想法とは、身体の感覚、心を感じる時間。
自分自身の状態をゆっくりと感じていきます。

身体   
呼吸の速さや、今の自分のからだの軸がどこにあるかなどを観察して       どうしたら自分が心地よくなれるのかを見ていく
感覚  
熱い、寒い、痛い、心地いいなど、自分の感覚を味わう
心   
悲しみや怒り、たのしみなどどう感じているのかに気づいていく


4-1.呼吸の瞑想

呼吸に意識を集中させる呼吸法で、心を「今」に向き合っていくこと。
上手く呼吸をしようと身体がこわばってしまうよりも、自分が感じる心地よいリズムで呼吸に集中していきます。呼吸瞑想でよい所は、「感覚が分かりやすい」というところです。

1.背筋を伸ばして、少し骨盤を立てるような感じで座ります。
斜めに目を落とした状態(半眼)か、軽く閉じます。

2.呼吸に意識を向けていきます。
①吸っている時にお腹が膨らんだり、吐く時にお腹がへこんだりする感覚を、「ただそうなっている」と感じていきます。
②鼻から空気が入ってくる感覚、出ていく時の感覚を感じながら行っていきます。
③いろんな感情が出てきたり、考え事が出てきそうになった時は、再び呼吸に意識を戻していきます。

呼吸を意識した瞑想法をすることで、日常で雑念が出てきた時などに、自分自身から湧き上がる感情をいったん離すことができます。


〇呼吸とは?
人が身体を動かすために必要なエネルギーの一つに酸素があります。肺に酸素を送り込み、身体中の細胞に行き渡らせて、その老廃物となった二酸化炭素が排出されることを「呼吸」と呼んでいます。

正常な呼吸
成人の場合、1分間に12~20回の数が安定した呼吸と言われています。まずは、規則正しく呼吸がされているか、測定してみることが大切になります。

2つの呼吸
①腹式呼吸
腹式呼吸は意識しないと使えない呼吸法で、お腹を膨らませたり、へこませたりすることで横隔膜を上下させる呼吸法。腹式呼吸は副交感神経が優位になり、身体の緊張が解けてリラックス状態になりやすいです。酸素が脳に送られやすくなり、集中力、血圧をバランスよく保つ効果があると言われていて、また脳波測定でもα波やθ波の状態になりやすいです。

②胸式呼吸
胸式呼吸は普段無意識に行っている呼吸法で、胸を上下に動かすことで助間筋を動かしています。鋤骨は身体の上部に動きやすいために、胸腔が広がり空気をとり込みやすくなります。胸式呼吸は気分をスッキリと、シャッキっとさせたい時に使うと良いです。


5.マインドフルネスの4つの瞑想法

マインドフルネスには呼吸瞑想法と、4つの瞑想法があります。4つの瞑想とは、立つ瞑想、静坐瞑想、歩く瞑想、横たわる瞑想で、身体や心、呼吸を注意をしてみていく方法です。


5-1.立つ瞑想

自分が立っている状態を観察する方法です、身体の軸がどこにあるのかを感じていきます。

①足を肩幅くらいにして立ちます。
②右側の上半身、左側の上半身を感じて、身体の軸がバランスよくなっているかを感じます。
③手は身体の後ろか前で組んでおきます。
④下半身の状態も感じ、身体の重心や足の裏の感覚も感じながら立ちます。

*軸を感じることで、自分のバランスに気づくことができます。


5-2.静坐瞑想

静坐をしている状態で、頭、首、背筋をまっすぐに一直線にして座っていきます。自分の意識に目を向けて、「今ここ」の一瞬を受け入れていく瞑想法です。

①自分の心と呼吸の一体感を感じていきます。
②自分の身体の心の状態が今どう感じているのか見つめていきます。
③呼吸の深さをじっくりと見ていきます。

*呼吸の深さで自分自身の心の状態とリンクしていることに気づきます。


5-3.歩く瞑想

日常生活で当たり前のように行っている「歩く」という動作を、あえて一度自分の中でじっくりと体験し味わうことを「歩く瞑想」と言います。

①立った状態で背筋を伸ばし、目線は数メートル先の地面を見ていきます。
②手は身体の前か後ろで組みます。
③足の感覚や動きを感じながら、「かかとが上がる」「つま先が上がる」「歩く」「地面に足が着く」という動作を感じながら行っていきます。

*一歩一歩の動作を感じることで、雑念が出てきてもスッと再度足の感覚を感じていきます。


5-4.横になる瞑想

身体全体を見つめて、感じていく瞑想です。横たわることでリラックスしながら感じていきます。

①意識はしっかりある状態で仰向けで横になる。
②静かに目を閉じて、お腹が膨らんだり、へこんだりする呼吸に意識を向ける。
③頭頂からつま先まで体全体が一つになっているのを感じていく。
④横たわっているベッドのシーツの触れている場所の感覚を感じるようにする。
⑤ゆっくりと、足先からふくらはぎ、太もも、おしり、お腹、背中、腕、首、顔、頭と一つ一つの身体の状態を感じていく。

*身体の状態を見て、気づかなかった疲れや凝っている部分に気づくきっかけになります。


6.まとめ

  • マインドフルネスとは?
    マインドフルネスとは、「今ここ、この瞬間を判断をせずにありのままを受け入れ、気づきのある状態」となっていること。
  • 瞑想をする上で
    ・being mode (何もせずにただ在るという状態)
    ・doing mode(何かをしている状態)
    瞑想は、「一度、静止をして、自分がただ在る」という状態を感じることで、自分の心と体に向き合うことです
  • マインドフルネス瞑想の効果
    マインドフルネスストレス低減法で、患者が瞬間瞬間に注意を向けることにより、ストレス、痛み、病気に対して心が休まり、ストレスや不安を取り除くと立証されています。
    ○身体面 免疫力の向上、血圧の低下
    ○思考面 集中力・記憶力の向上
    ○精神面 ストレスの軽減、プラス思考不眠症の改善
  • 呼吸の瞑想
    呼吸に意識を集中させる呼吸法で、心を「今」に向き合っていくこと。
    1.背筋を伸ばして、少し骨盤を立てるような感じで座ります。
    2.呼吸に意識を向けていきます
  • マインドフルネスの4つの瞑想
    マインドフルネスには4つの瞑想法マインドフルネスには呼吸法と、4つの瞑想法があります。
    〇立つ瞑想
    足を肩幅くらいにして、立つようにする。右側の上半身、左側の上半身を感じて、身体の軸がバランスよくなっているかを感じる。
    〇静坐瞑想
    静坐をしている状態で、頭、首、背筋をまっすぐに一直線にして座っていきます。自分の意識に目を向けて、「今ここ」の一瞬を受け入れていく瞑想法です。
    〇歩く瞑想
    日常生活で当たり前のように行っている「歩く」という動作を、あえて一度自分の中でじっくりと体験し味わうことを「歩く瞑想」と言います。
    〇横になる瞑想
    意識はしっかりある状態で仰向けで横になる。静かに目を閉じて、お腹が膨らんだり、へこんだりする呼吸に意識を向ける。


7.おわりに

マインドフルネスの瞑想法は、日々の暮らしを豊かにしてくれます。一日5分からでもいいので、一度試してみてください。
コロナ渦の中、マスクをすることで呼吸が浅くなっている現実があります。呼吸を深く、瞑想していくことで、自分自身に立ち返る時間となっていきます。
大切なご自身の時間を、「自分のために」「自分自身を大切にするための時間に」ぜひお使いください。

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