• HOME
  • ブログ
  • 山形県
  • 山形県発祥の発酵料理「おみ漬け」は 地元の人に愛されるソウルフード 乳酸菌の力で、パワーチャージ♪

山形県発祥の発酵料理「おみ漬け」は 地元の人に愛されるソウルフード 乳酸菌の力で、パワーチャージ♪

「おみ漬け」という言葉を始めて聞いた人も少なくないと思います。
山形県で長く愛されている発酵食品で、日常的にもよく食べられている乳酸菌たっぷりのお漬物です!!

お漬物と言えば、その土地独自のものも多くありますね。
奈良漬けや野沢菜、その土地で生産される野菜を使ったお漬物は、新鮮で旨味も凝縮されてます。

山形県には「仙台青菜」という緑黄色野菜があります。
葉がとても大きく、シャキシャキとした触感に少し苦みも加わって。山形市民に愛される野菜で、その「仙台青菜」を使った発酵食品が今回の「おみ漬け」。

今回は、サッと手に入る野菜を使って、簡単即席「おみ漬け」を作ってみました。乳酸菌たっぷりのごはんのお供にうれしい「おみ漬け」の作り方をお届けしましょう。



1.おみ漬けとは?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_2043-1024x768.jpg

青菜漬けと同じ野菜の「山形青菜」から作られていて、内陸地方でよく食べられる郷土料理です。昔は、山形青菜を漬ける時、葉の部分が大きく漬けにくいこともあり、茎の部分だけを食べていましたが、山形に紅花の行商に来ていた近江商人がやってきた時に「葉を使わないのはもったいない」と思い考案されたのが「おみ漬け」の始まりだと言われています。

名前の由来
行商に来ていた近江商人が漬けたことが始まりと言われていることから、「近江漬け」が「おみ漬け」になったと言われています。

江戸時代から紅花、花笠、近江漬けと歴史と共に作られてきた漬物です。
おみ漬けは発酵食品で、置いておくことで乳酸発酵して、時間が経つにつれて酸味も増していきます。おみ漬けは余った野菜を使い切ることから始まっており、「青菜」に限らず、さまざまな野菜を細かく刻んで漬物にしていると言われています。


2.乳酸菌とは?

最近はよく耳にすることの多い乳酸菌、善玉菌の多いバランスの取れた腸内へと改善してくれる頼もしい存在です。


2-1.乳酸菌とは?

乳酸菌の最も大きな働きと言えば「発酵」です。

炭水化物などの糖を微生物が分解することで乳酸などの酸を作り出し、食品の栄養価を高めてくれます。

糖を分解し発酵することで、ヨーグルトや味噌、醤油、お酢などのさまざまな食品に加工されていきます。

腸内にも元々存在する菌ですが、外から体に取り入れることでビフィズス菌が優勢になり、善玉菌の多いバランスの取れた腸内環境になっていきます。

乳酸菌は腸内細菌のバランスを整えて、便通をスムーズにする効果があります。
また、腸内細菌が腸管の免疫力を上げてくれることで、身体のバリア機能が上がることも実証されてきています。

・腸まで届く乳酸菌
胃の中はPH2.2という強い酸性の濃度となっていて、ヨーグルトなどは途中の胃酸で溶けてなくなってしまいます。ただ、乳酸菌は死菌しても、その残骸が善玉菌のエサとなり腸内の善玉菌の増殖を助けてくれます。
ぬか漬けなどの固形の食べ物は、腸まで届く善玉菌。
腸内環境を改善して、便通を整えてくれます。

・乳酸菌が入った食べもの
ヨーグルト・チーズ・キムチ・味噌・醤油・納豆


2-2.乳酸菌の3つの作用

作用①整腸作用

乳酸菌にはお腹の調子を整える効果があります。便通が良くなり、お腹がスッキリとする作用が期待できます。


作用②コレストロールの低減作用


乳酸菌の中には、コレストロールを低下させるものがあり、乳酸菌の一部には吸着させて、コレストロール濃度を下げてくれる働きをするものもあります。コレストロールとは脂質の1つで、細胞膜やホルモンなどを作ります。
コレストロールとは身体にとって必要な物質ですが、いい働きをする「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」があり、悪玉コレストロールが増えすぎると、身体に負荷がかかり動脈硬化や狭心症、脳梗塞など、血流の病気にかかりやすくなります。


作用③免疫力を高める

乳酸菌には体の免疫力を高める効果もあります。体内に細菌が侵入してきた時に、免疫細胞が異物と判断をして攻撃をして体を正常に保ってくれます。風邪予防にも効果的です。

・免疫力に関わる細胞の6割が腸にあります。
腸には「善玉菌・日和見菌・悪玉菌」があります。「2:7:1」の割合で存在していますが、善玉菌が優位になると、日和見菌は善玉菌に味方をしはじめます。善玉菌が優位になることで、免疫力がアップして、腸内環境を整えて便通の改善もしてくれます。


3.山形青菜(セイサイ)とは?

山形県の特産の山形青菜は、葉も大きく、シャキシャキとした触感の美味しい野菜。山形青菜を使った漬物が親しまれています。


3-1.山形青菜ってなんだろう?

山形県の在来の野菜で、アブラナ科の植物であるカラシ菜の一種で「山形青菜」と呼ばれ地元の人に親しまれています。青菜は1904年に中国から日本に広まりました。重量500g、葉の大きさが70~80gと特大で高菜の一種とされています。葉肉は厚くて柔らかく漬け込んでも、シャキシャキとした触感があります。

秋から初冬にかけてが旬で、秋に収穫されて漬けられます。青菜の葉が非常に厚くしっかりとしているので、干してからでないと割れてしまうため、しっかりと天日干ししてから漬け込まれていきます。

2018 山形青菜(せいさい)収穫中 – 月山パイロットファーム
参照:https://search.yahoo.co.jp/

・青菜の特徴
茎が太い
葉が大きい
葉が厚くて柔らかい
適度な辛味がある


3-2.山形青菜の栄養価

山形青菜は、Bカロテン、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
また、アブラナ科には辛味成分が含まれており、イソチオシアン酸アリルは食欲増進、動脈硬化予防、ガン予防にもなります。

・Bカロテン
緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種で、抗酸化作用があります。身体の皮膚や免疫機能を安定して保つ成分です。

・ビタミン
生きていく上で必要な栄養素で、三大栄養素(たんぱく質・炭水化物・脂質)の代謝を促すための潤滑油のような存在です。

・ミネラル
骨や歯を形成するために必要なモノで、臓器などの活動を援助してくれる大切は役割があります


4.自宅で簡単おみ漬けの作り方

おみ漬けは、さまざまな野菜を切って塩漬けにしたものを味付けして乳酸発酵させていきます。山形県で昔から食べられている地元の人に愛されている発酵食品です。

材料
山形青菜 400g(今回は代わりに小松菜を使用しています)
大根   半分
人参   1本
生姜   1片
塩    全体の重量の3%
醤油   50cc
ザラメ   25g


作り方
①大根はいちょう切りに、小松菜を細かく2cmほどに、人参は細切りにします。

②生姜は細切りにしていきます。
③①を合わせて、全体の重量の3%の塩を入れていきます。


④重石を置いて一日水気を抜いていきます。


⑤一日置いた野菜を水で洗い、水気を切ってボールに移し替えます。


⑥生姜を入れて混ぜます。


⑦調味料を鍋に入れて、煮立たせて冷めたら塩漬けにした野菜に合わせて1日置いたら完成です。


5.まとめ

  • おみ漬けとは?
    青菜漬けと同じ野菜の「山形青菜」から作られていて、内陸地方でよく食べられる郷土料理です。
  • 乳酸菌とは
    乳酸菌の最も大きな働きと言えば「発酵」です。炭水化物などの糖を微生物が分解することで乳酸などの酸を作り出し、食品の栄養価を高めてくれます。
  • 山形青菜(セイサイ)とは?
    山形県の在来の野菜で、アブラナ科の植物であるカラシ菜の一種で「山形青菜」と呼ばれ地元の人に親しまれています。
  • おみ漬けの作り方
    おみ漬けは、切った野菜に塩漬けをして水気を切ったものに味付けをして乳酸発酵させていきます。山形県で昔から食べられている発酵食品で、ソウルフードです。


6.おわりに

乳酸菌たっぷりの「おみ漬け」は腸内環境も改善してくれるうれしい発酵食品です。さっぱりした味付けなので、夏の暑い時期にも食べやすくシャキシャキとした触感が食欲をそそります。
今回は近くでも手に入る食材で作ってみました。食材を切って、塩抜きして調味料を合わせるだけの簡単即席料理です。漬けておくだけなので失敗も少なく、美味しく出来ます。
ぜひ、一度お試しください。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。