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これぞ THE 発酵料理!! 青森県発祥の「ごど」は「菌+菌」の最強コンビ 免疫力も高めてくれるうれしい効果も♪

青森県には、不思議な発酵料理があるらしい・・
その名も「ごど」
はじめて聞く名前、そして世界的に見ても珍しい発酵料理。

全国各地には、さまざまな発酵料理があります。
なぜ、その料理が地元の特産になったのかを聞いてみると「あっ」と驚くことも。地元で愛される料理は土地の味、美味しさをしみじみ感じてしまいますね。

今回は、青森は十和田で有名な「ごど」という発酵料理を作ってみました。
始めに「納豆」を作ってから、「ごど」作りに。

菌の中でもバジルス菌という強い菌を持つ「納豆」と日本の国菌とされる「麹」が掛け合わされることで、今まで食べたことのない味に出会うことができます。

それでは、青森県の発酵料理「ごど」についてお届けしましょう。



1.「ごど」とは?

青森県の南部地方は湿地が多く米作が難しい環境にあったので、豆や麦を食べる風習がありました。そのこともあり、各家庭で納豆を作る頻度がとても多かったのです。

「ごど」は、青森県は十和田にある昔ながらの発酵食品で、納豆に糀と塩を混ぜて乳酸発酵させた、酸っぱい納豆のような発酵食品。
見た目は、納豆に白い糀が混ざったようなもの。

一週間ほどの発酵が浅く固形が残っている浅漬けの状態の時は、ごはんにかけて食べて、二週間ほどの発酵が進んで形のないドロドロの状態になってきたら調味料のように使うことも出来ます。

「ごど」の発祥は手作りした時に失敗してしまった納豆を、なんとか美味しく食べようとして試行錯誤アレンジした時に出来たことが始まり。
糀と合わせることで、甘酸っぱくなっています。


2.納豆の作り方

普段の生活でもよく口にする納豆、市販のモノは食べたことがあるけど、実際に作って食べたことがある人は多くはないんじゃないでしょうか?
納豆と聞くと、作るのが中々難しいイメージを持つ人も少なくないと思いますが、実はお手軽に作れる発酵食品の1つでもあります。


1.納豆菌とは?

納豆菌とは、そのような菌が存在しているわけでなく、枯草菌(こうそきん)と呼ばれる仲間の1つで、畑や特に枯れ草や稲わらに多く生息しています。茹でた大豆に納豆菌を加えると、大豆のたんぱく質を納豆菌が分解をしてアミノ酸が増えて、納豆となります。

納豆菌は世界のあらゆる場所に生息しています、納豆菌と言っても種類はさまざまで全ての納豆菌を集めてみると、数えきれないほどの数になるだろうと言われています。

納豆菌は菌の種類によって「ネバネバ具合・風味・ニオイ」などが変わってきます。菌の種類をアレンジすることで変化する納豆、納豆を作る時に色々と試して自分好みの味にしていくのも1つですね。



2.納豆の作り方

自宅で作る納豆の基本は、「保温管理」をしっかりすることです。
自宅でも簡単にできる方法で、日々の生活に納豆づくりを取り入れてみるもの一つですね。

材料
・大豆 適量
・市販の納豆 適量

作り方
①大豆を一晩水につけておく


②鍋で大豆を焚く(普通の鍋4時間、圧力鍋30分)
③潰れるほどになるまで柔らかく煮る
④煮出して柔らかくなった大豆に納豆を入れて40℃前後にして24時間ほど置いておく。(保冷バックや発泡スチロールなどに入れて、大豆と納豆を入れた容器の上下にホッカイロを置いて保温する)

・納豆菌は100度でも死滅しないが、50℃を超えると繁殖しなくなる。
・親指と薬指で簡単に潰れる固さにする。
(親指と人差し指だと簡単に潰れてしまうため、少し力の弱い薬指で行います)
・納豆は好気性なので、完全に密閉をしないようにして、少しフタが開いている状態で保管する。

・納豆菌は強いので、他のモノと一緒に発酵しない方が良い・納豆菌は煮沸しても生きているので、他の菌を扱う時はアルコール消毒をすると良い


3.ごどの作り方

作り方はとってもシンプル。
出来上がった納豆に米麹と塩を混ぜて、一週間ほど置いておくだけ。
美味しい「ごど」が完成します。

材料
納豆180g
麹40g
塩5~8g(全体の2~3%)

作り方
①手作り納豆となった①に糀と塩を混ぜて1週間ほど常温で置いておく。


②1週間経った後に、冷蔵庫に入れて保管する。

・納豆に酸味とコクが出てきたら完成。
・粘り気のあるドロッとした状態になってくる。
・気温が25℃~30℃だと腐りにくいけれど、15℃くらいは腐りやすくなるので、冷蔵庫で発酵させた方が美味しく出来ます。


〇麹と納豆は相性が悪いと聞くけれど・・
酒屋さんなどは、冬になると納豆を食べれなくなると言われています。それは、お酒造りにはかかせない微生物の邪魔をするからです。納豆菌はバジルス菌と言われ、菌の中でもとりわけ強い性質を持っています、そのため、納豆菌が麹に混ざってしまうと、麹菌がネバネバの納豆菌化してしまうのです。また、納豆菌が一度広がってしまうと取り除くのが大変なため、気を付けておくことが大切です。
納豆の旨味は、大豆に含まれるたんぱく質を納豆菌が分解して生成されたアミノ酸です。
そんな納豆と麹を混ぜ合わせたソウルフードが「ごど」です。
おもしろい発酵料理ですね。


4.麹について

麹菌はコウジカビと呼ばれ、「カビ」の一種で「アスペルギルス・オリゼー」とも呼ばれています。カビと聞くとあまりいいイメージを持ちにくい面もありますが、麹を摂ることで腸内環境を整えて、免疫力をアップさせてくれます。

麹には「プロテアーゼ」という酵素が含まれていて、お肉やお魚などに含まれているタンパク質を分解してアミノ酸に変えてくれます。また分解してくれることで、そのモノ自体が柔らかくなります。アミノ酸は栄養価を高くしてくれるだけでなく、旨味成分を引き出してくれます。

麹菌が生息できるので日本では「国菌」ともされています、日本酒やお味噌など多くの醸造に関わっていて、なくてはならないとても貴重な存在なのです。


〇麹には3つの麹があります。
・米麹
よく使われる麹の1つで、お米に麹菌をまぶして発酵して作られていきます。発酵調味料によく作われるもので、甘酒、塩こうじ、日本酒があります。
・麦麹
麦麹は麦に麹菌をまぶしたもので、お味噌や麦焼酎によく使われます。
・豆麹
豆麹は、大豆の豆を原料にして作られて、豆味噌や八丁味噌などに使われています。

〇麹に含まれる酵素によって、これらの効果も期待できます。
1.ダイエット効果
2.美肌効果
3.腸内環境を整える
4.血圧を安定させる


5.乳酸菌とは

乳酸菌とは、人の体にとって有益に働いてくれる善玉菌で、腸内環境を整えてくれる効果があります。炭水化物などの糖を消費して発酵の力によって酸を作り出す細菌の総称です。
「悪玉菌」優位の腸内環境を整えてくれる「善玉菌」です。

ヨーグルトやチーズなど、それらを食べることで身体に取り入れることが出来ます。ただ、人の腸内に住み着く菌の種類や数は決まっていて、ずっとそこに定着することは出来ないので、継続的に摂る必要があります。

乳酸菌の3つの作用
・コレステロールを下げる
コレステロールには「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」があり、悪玉コレステロールは動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こしやすくなるので注意が必要になります。
・整腸作用
乳酸菌を摂ることで、糖を分解し乳酸を作ることで、腸内環境が酸性となり悪玉菌が住みずらい環境となっていきます。そうすることで、腸内が活発に働き便通も良くなっていきます。
・免疫力アップ
乳酸菌の一部には、免疫力をアップさせる効果もあります。ウィルスや細菌などから体を守ってくれる役割を担ってくれています。


6.まとめ

  • 「ごど」とは?
    ごどは、青森県は十和田にある昔ながらの発酵食品で、納豆に糀と塩を混ぜて乳酸発酵させた、酸っぱい納豆のような発酵食品。見た目は、納豆に白い糀が混ざったようなもの。
  • 納豆の作り方
    大豆に納豆を入れて、40℃前後に保温をしておくだけで、美味しい納豆が出来ます。
  • ごどの作り方
    ごどは納豆に麹と塩を入れて、保温して1週間ほどおいておいた発酵料理。青森県の十和田で食べられている郷土料理です。
  • 麹について
    実は、麹は日本だけで作られているもの。「国菌」にも指定されています。麹には、米麹・麦麹・豆麹の3つがあり、お味噌を作るときなどは、この3つの麹が大活躍してくれます。
  • 乳酸菌とは
    乳酸菌は腸内環境を整えてくれる、人にとってはなくてはならない存在です。善玉菌が優位に働くことで、お腹もスッキリと便通もよくなっていきます。


7.おわりに

青森県の発酵料理の「ごど」、はじめて名前を聞く人も多かったと思います。納豆と麹が混ざり合い独特な風味を持つごどは、クセになる味わい。栄養価も高く、一度ぜひお試しください。

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