むくみ①むくみとは?むくみにはタイプがあります!4つの原因と解消法をわかりやすく!!
ほとんどの人が、手足などのむくみを経験したことがあると思います。私は年齢を重ねるにつれて、寝起き時に手足がむくんで痛みを感じることが増えました。
身近な症状であるがゆえに、見過ごされがちなむくみ。実は性質などによって分類がされており、タイプによって病気が隠されているケースもあるんです。
また、ダイエットや美容とも関係があります。むくみはなぜむくんでしまうのか?むくみは放っておいていいのか?対処方法は?など、わかりやすく記事にしました。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
- 1.むくみとは?
- 2.むくみの原因って?
- 3.むくみのタイプ
- 4.病気が隠れている可能性が!!
- 5.むくみ解消法と予防法
- 6.まとめ
- 7.おわりに
むくみとは?
むくみって何?
人のカラダは、約60%が水分でできています。そのうちの2/3が細胞内液、 1/3が細胞外液です。
①細胞内液
〇細胞の中に含まれる水分
②細胞外液
〇血液に含まれる水分
〇細胞と細胞の間を満たしている水分
通常、体内の水分は、細胞や血管の中を行き来しながらバランスを保っています。ところがこのバランスが崩れてカラダの中に余分な水分がたまってしまうことがあるんです。 水分が血管の外にしみ出し、間質液が増えた状態がむくみです。
つまりむくみとは、皮膚の下にある皮下組織の部分に余分な水分がたまっている状態のこと。医学用語では「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれています。
むくみの確認方法
指輪や靴がきつくなったと感じたら、むくんでいる可能性が。気になる箇所を指で強めに押さえ、5秒カウントしたあと放してみてください。10秒間指跡が消えなかったらむくみです。
むくみの原因って?
むくみには、いくつかの原因があります。次の順番でみていきましょう。
①一過性のむくみの原因
②慢性的なむくみの原因
③女性に多いむくみ
④薬の影響
①一過性のむくみの原因は?
一過性のむくみには、次のような原因が挙げられます。
〇生活習慣の乱れ
・食生活
(塩分やアルコールの過剰摂取、栄養不足)
・寝不足
・運動不足
・ストレス
〇長時間同じ姿勢でいること
〇冷え
〇生活習慣の乱れ
カラダは塩分濃度を一定に保っています。塩分を過剰に摂取すると、濃度を薄めるために体内に水分を溜め込もうとします。余分な水分を体外に排出することができなくなり、むくみの原因になるんです。
また、栄養不足もむくみにつながります。ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウムなど)やビタミンB1、たんぱく質不足に気をつけましょう。
アルコールを大量に飲んで血中アルコール濃度が高くなると、それを薄めるために血管は水分を摂り込もうとしてむくみにつながると言われています。
寝不足やストレスなどによる自律神経の乱れも、むくみの原因に。自律神経が乱れると血流が悪くなったり、体温調節や発汗機能が低下して水分代謝がうまくいかなかったりするからです。
運動不足による筋力の低下、新陳代謝の低下もむくみの一因。特にふくらはぎの筋力が衰えると、ポンプ機能が低下して血液を全身に送り出す力が弱くなり、血行やリンパの流れが悪くなってしまうからです。
〇長時間同じ姿勢でいること
仕事などで長時間座りっぱなし、立ちっぱなしの姿勢を続けていて、むくみを経験した方は多いでしょう。同じ姿勢を取り続けているとふくらはぎの働きが悪くなり、下肢から心臓に血液を戻すポンプ機能がうまく働かず血行不良に。血液の循環がうまくいかないと血管から水分が大量に流出して下肢にたまり、足がむくむ原因になるんです。
〇冷え
体内の水分は、通常であれば血管やリンパ管を通って全身を巡回しています。ところが冷え性で血流が滞ると、リンパ管や血管から水分が漏れ出して溜まり、むくみにつながります。
②慢性的なむくみ
慢性的なむくみは、一過性のむくみと違って、数日ではなかなか治りません。次に挙げるような大きな病気が隠れている可能性がありますので、注意が必要です。詳しくは後述します。
〇心臓の病気
〇腎臓の病気
〇肝臓の病気
〇甲状腺の病気
〇下肢静脈瘤
〇リンパ浮腫
〇栄養失調
③女性に多いむくみ
女性にむくみが多い理由は、次のようなことが挙げられます。
〇女性ホルモンの影響
・生理
・妊娠・出産
・更年期
〇筋肉量が少ないこと
〇女性ホルモンの影響
女性にむくみが多い理由として、女性ホルモンの影響が大きいです。生理中にむくみを感じる方は多いのではないでしょうか?これは、生理前に黄体ホルモンの分泌量が増えて水分が体内に溜まりやすくなるからです。
妊娠中も、むくみを訴える方が多いです。女性ホルモンの影響に加え、お腹が大きくなることで血流が滞ることがg原因です。約30%の妊婦さんに症状がみられると言われています。
更年期になると、エストロゲンが減少して自律神経が乱れがち。自律神経は血管の収縮や拡張をコントロールしているため、血行が悪くなってむくみが生じます。
〇筋肉量が少ないこと
女性は男性に比べると全身の筋肉量が少ないので、血液を循環させる力も弱いと言えます。高齢になって起こるむくみも、筋力の衰えが原因になっていることが多いです。
④薬の影響
病気の治療のために服用している薬の影響でむくみが生じることがあります。次に挙げる薬がむくみを引き起こしやすいと言われています。
〇非ステロイド性抗炎症薬
ロキソプロフェンやアセトアミノフェンなど
〇カルシウム拮抗薬
血圧を下げる薬
〇ACE阻害薬
血圧を下げる薬
〇抗生剤、抗がん剤
細菌を壊したり増殖を抑えたりする薬
〇ミノキシジル
薄毛治療の薬
〇下剤や利尿剤
むくみのタイプ
むくみは「起こる場所」と「性質」によって、大きく次のように分類されます。
むくみが起こる場所による分類
①全身性・両側性(りょうそくせい)
・からだの左右両側に起こるむくみ
・全身に起こるむくみ
②局在性・片側性(へんそくせい)
・からだの片側だけに起こるむくみ
むくみの性質による分類
①圧痕性(あっこんせい)
指で数秒間押して放したとき、へこんでしばらく元に戻らない
②非圧痕性(ひあっこんせい)
すぐに元に戻って跡が残らない
病気が隠れている可能性が!!
むくみは誰もに起こる症状ですが、実は病気が隠れている可能性があるんです。タイプ別にみると
①全身性&圧痕性
〇心臓の病気
〇肝臓の病気
〇腎臓の病気
②全身性&非圧痕性
〇甲状腺機能低下症
③局在性& 圧痕性
深部静脈血栓症(エコノミー症候群)
④局在性& 非圧痕性
じんましん
①全身性&圧痕性
全身性&圧痕性のむくみの場合、 心臓、腎臓、肝臓の病気の可能性があります。
〇心臓の病気
心不全は、心臓が全身に血液を巡らせることができなくなる病気。血液が滞り、むくみになります。動悸、息切れ、疲労感、倦怠感などの症状も見られます。
〇腎臓の病気
腎臓病、腎不全は、血液をろ過して尿として老廃物を体外に排出することができなくなる病気。水分を排出することができないためにむくみが生じます。 高血圧、疲労感、食欲低下、吐き気、貧血、不整脈などの症状を伴います。
〇肝臓の病気
肝硬変は、肝臓が硬くなって、タンパク質の合成が出来なくなる疾患です。血管内に水分を留めておく働きがあるアルブミンというタンパク質が低下すると、血管から水分が漏れ出してむくみが生じます。
〇下肢静脈瘤
静脈の血管がこぶのように浮き出ている状態。静脈の逆流を防ぐ静脈弁が壊れてしまうことで血液の循環が滞り、ふくらはぎの血管がふくらんで足がむくみます。女性に多い疾患です。
②全身性&非圧痕性
全身性&非圧痕性のむくみの場合は、甲状腺の病気の可能性があります。甲状腺ホルモンには、体の新陳代謝を促進する働きがあります。橋本病など甲状腺機能低下症になると、体内の水分がうまく代謝されずにむくみが生じます。
③ 局在性& 圧痕性
局在性& 圧痕性のむくみの場合、エコノミー症候群(深部静脈血栓症)の可能性があります。食事や飲み物をあまり摂らない状態で長時間同じ姿勢でいると、水分が不足して血行不良となり、血栓(血の固まり)ができやすくなります。
肺塞栓症といって、静脈にできた血栓が肺の動脈を塞いでしまうことがあります。呼吸困難や心肺停止につながり、命を落とすことがあります。
④局在性& 非圧痕性
局在性& 非圧痕性 のむくみの場合、じんましんの一種と言われている血管性浮腫の可能性があります。血管性浮腫は皮膚または粘膜の一部が突然腫れたりむくんだりする症状です。数時間から数日で消えるという特徴があります。原因は様々ですが、遺伝性のものもあるため、医療機関を受診しましょう。
⑤その他
〇リンパ浮腫
手術でリンパ管やリンパ節を切除したりすると、水分が流れずにリンパが滞り、むくんでしまいます。
〇栄養失調
栄養素の摂取量が不足してタンパク質が不足すると、 血管内に水分を留めておく働きがあるアルブミンというタンパク質が低下し、血管から水分が漏れ出してむくみが生じます。
むくみ解消法と予防法
むくみの予防法と解消法をみていきましょう。
むくみの解消法
むくみを解消するには、血流をよくすること。主な方法をご紹介しましょう。
①マッサージ
②ストレッチ
③温める
・入浴
・ホットタオル
④カリウムを摂る
⑤その他
むくみの予防法
むくみの予防法は、次の通り。日頃から意識することが大切です。
〇運動をする
〇塩分を摂り過ぎない
〇カリウムを摂る
〇アルコールはほどほどにする
〇カラダを冷やさない
〇締め付けのない洋服を着る
〇弾性ストッキングをはく
詳しい解消法や予防法は、「 」にまとめてありますので、参考にしてください。
まとめ
- むくみとは?
皮膚の下にある皮下組織の部分に余分な水分がたまっている状態 - むくみの確認方法
〇気になる箇所を指で強めに押さえ、5秒カウントしたあと放す
〇10秒間指跡が消えなかったらむくみ - 一過性のむくみの原因は?
〇生活習慣の乱れ
・食生活
(塩分やアルコールの過剰摂取、栄養不足)
・寝不足
・運動不足
・ストレス
〇長時間同じ姿勢でいること
〇冷え - 慢性的なむくみの原因は?
〇心臓の病気
〇腎臓の病気
〇肝臓の病気
〇甲状腺の病気
〇下肢静脈瘤
〇リンパ浮腫
〇栄養失調 - 女性に多いむくみ
〇女性ホルモンの影響
・生理
・妊娠・出産
・更年期
〇筋肉量が少ないこと - むくみが起こる場所による分類
①全身性・両側性(りょうそくせい)
からだの左右両側(全身に起きる場合)
②局在性・片側性(へんそくせい)
からだの片側だけ - むくみの性質による分類
①圧痕性(あっこんせい)
指で数秒間押して放したとき、へこんでしばらく元に戻らない
②非圧痕性(ひあっこんせい)
すぐに元に戻って跡が残らない - むくみの解消法
①マッサージ
②ストレッチ
③温める
・入浴
・ホットタオル
④カリウムを摂る - むくみの予防法
〇運動をする
〇塩分を摂り過ぎない
〇カリウムを摂る
〇アルコールはほどほどにする
〇カラダを冷やさない
〇締め付けのない洋服を着る
〇弾性ストッキングをはく
おわりに
むくみは、多くの人が経験したことがあるでしょう。メジャーな症状ですが、むくみといってもいくつかの種類に分類されることをご存知ですか?
一過性のむくみ、慢性的なむくみによって、その原因は様々。実は病気が隠れていることもあるんです。今回の記事を参考にしてください。
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