乳酸菌たっぷり『発酵とり肉』。部位によって、カロリー・脂質・糖質量に差が!!得られる効果・効能も違うんです!!

発酵とり肉は、とり肉を塩水で乳酸発酵させたもの。低カロリーなうえ、タンパク質などが豊富に含まれている優秀食材ですが、発酵させることで栄養価がさらに高まります。入手しやすく、お財布に優しいお値段だというのも魅力的ですね。

とり肉は部位によってカロリーや脂質量、含まれる栄養素などに違いがあることをご存知ですか?発酵とり肉は、どの部位でも作ることができます。得たい効果・効能によって作り分けることをオススメします。ぜひ参考にしてくださいね。



『発酵とり肉』とは?


『発酵とり肉』ってなに?

まずは、『発酵とり肉』の作り方をご紹介します。材料はとり肉と水と塩の3つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。どの部位でも、ご紹介している方法で作ることができます。

〇とり肉を保存容器に入れて
〇水と塩を混ぜて
〇発酵させるだけ!!

レシピについては「乳酸菌たっぷり!『発酵とり肉』の作り方。簡単レシピを紹介します!!」をご覧ください。


発酵とり肉を手作りすることのメリットとは?

『発酵とり肉』を作るメリットって何でしょう?私は次の3つだと思っています。

①安心&安全である
②得られる効果・効能が高まる
③保存性が高まる
④おいしい!!

①安心&安全である

市販の商品は、材料が遺伝子組み換えだったり、添加物が入っていたりするものが多いです。その点、手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので、安心していただくことができます。

②得られる効果・効能が高まる

とり肉の栄養価にプラスして、発酵させることによって得られる効果・効能が高まります。発酵の過程で増える栄養素や酵素のチカラが加わるからなんです。

③保存性がよくなる

本物の発酵食品は、理論上では「腐らない」と言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。

④おいしい!

そして、何よりもコクや旨味があって本当においしいんです!!発酵の過程でグルタミン酸が増し、うまみ成分が加わることがその理由です。酵素のチカラでお肉がやわらかくなるというのもメリットの一つ。

発酵とは?

微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。

発酵の過程で
①消化・吸収がよくなります。
②栄養価が加わります。
③うまみが加わります。
④保存性がよくなります。

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部位別とり肉のカロリー・脂質・糖質量って?


とり肉の部位別カロリー

とり肉は牛や豚に比べて低カロリーなので、ダイエットに向いている食材といえるでしょう。ただし、部位によって違いがあります。とり肉100gあたりのカロリーは次の通り。最も低いのはささみ。続いて皮なしむね肉、皮なしもも肉となっています。

とりむね肉(皮なし) 116kcal
とりむね肉(皮つき) 145kcal
とりもも肉(皮なし) 127kcal
とりもも肉(皮つき) 204kcal
手羽先(皮つき) 226kcal
手羽元(皮つき) 197kcal
ささみ 109kcal

比較してみましょう!!
ごはん一膳分(150g)は234kcal
牛肉100gあたりのカロリーは298kcal
豚肉100gあたりのカロリーは 386kcal


とり肉の部位別脂質量

脂質量についても、とり肉は牛や豚に比べて優秀です。とり肉100gあたりの脂質量は次の通り。カロリーと同様、最も低いのはささみ。続いて皮なしむね肉、皮なしもも肉となっています。

とりむね肉(皮なし) 1.9g
とりむね肉(皮つき) 5.9g
とりもも肉(皮なし) 5.0g
とりもも肉(皮つき) 14.2g     
手羽先(皮つき) 16.2g
手羽元(皮つき) 12.8g
ささみ 0.8g 

比較してみましょう!!
牛肉100gあたりの脂質量は24g
豚肉100gあたりの脂質量は35g


とり肉の部位別糖質量

お肉は、牛、豚、とり共に低糖質の食品です。とり肉に至っては、どの部位もほぼゼロなんです。糖質摂取を気にしている方には心強い食材と言えますね。とり肉100gあたりの糖質量は次の通り。

とりむね肉(皮なし) 0.1g
とりむね肉(皮つき)  0.1 g
とりもも肉(皮なし) 0g
とりもも肉(皮つき) 0g     
手羽先(皮つき) 0g
手羽元(皮つき) 0g
ささみ  0.1 g 

比較してみましょう!!
ごはん一膳分(150g)は53.4g。



部位別の栄養素を知ってより効果的に!!


発酵とり肉は、どの部位でも作ることができます。部位によって含まれる栄養素に特徴がありますので、得たい効果・効能に合わせて使い分けると良いですね。

①もも肉

むね肉やささみと比べるとたんぱく質は少なめ。ビタミンB群、鉄分、ビタミンKが他の部位より多く含まれています。 ビタミンKは血や骨を作ります。

②むね肉

高タンパクで低脂肪。抗酸化作用や疲労回復効果があるイミダペプチド、快眠効果が期待できるトリプトファンというアミノ酸が豊富に含まれています。

タンパク質は、肌、髪、爪などをつくる栄養素。肌のハリや弾力を保つコラーゲンもタンパク質の一種です。 コラーゲンは、皮膚の真皮の約70%を構成しています。

また、免疫細胞である白血球の主成分もタンパク質。免疫は「体温が1度下がると30%落ち、1度上がると5~6倍になる」と言われていますが、体温の約40%を産出している筋肉の主成分もまた、タンパク質なんです。

特にむね肉に多く含まれているナイアシン(ビタミンB3)は、水溶性ビタミンB群の一種。セロトニンの減少を抑える働きがあり、心の不調、うつや 不眠、不安、統合失調症などの心の不調に効果的です。

③ささみ

タンパク質が最も多く含まれています。他の部位に比べて低カロリー。また、ビタミンB6が豊富。 ビタミンB6は、タンパク質の代謝を助けます。 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素でもあります。 ダイエット効果を得たいなら、ささみを選ぶと良いですね。

④手羽

タンパク質はやや少なめですが、コラーゲンを多く含んでいます。ビタミンAも豊富。コラーゲンは肌のハリや弾力を、ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。 美肌を目指すなら手羽がオススメです。

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乳酸菌の効果・効能とは?


発酵とり肉は、とり肉に塩を加えて発酵させたもの。発酵させることで乳酸菌が増えます。これまでお伝えした「とり肉から得られる効果」に発酵食品としての効果も加わるので、パワーアップするというわけなんです!

乳酸菌を摂ると、腸内環境が整います。腸には栄養素の消化吸収機能に加え、免疫機能があります。「腸活」が流行っている理由をみていきましょう。


腸内環境を整えることで得られる5つの効果

乳酸菌を上手に摂り入れると、腸内環境が整っていき、次の6つの効果が得られます。

①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和

①便秘解消

乳酸菌は腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増えにくい環境に整えます。また、腸のぜん動運動を促し、排便回数や排便量などを改善します。

②肌荒れ&ニキビ改善

肌荒れやニキビは、悪玉菌が産生する有害物質が原因。乳酸菌は悪玉菌を減らし、腸の内容物が腐敗するのを防ぎます。

③免疫力の向上

乳酸菌は、免疫細胞の一種である「NK細胞」や「マクロファージ」を活性化させます。免疫力が上がると、風邪やインフルエンザ、発がんリスクの低減などが期待されます。

④アレルギー改善

アレルギー症状は、液性免疫(Th2)が暴走すると起こります。Th2は悪玉菌が増えると優位になるため、乳酸菌で腸内環境を整えることが大切です。

⑤ダイエット効果

悪玉菌が増えると、腐敗物が血液に溶け出して血行を悪化させ、消化吸収の機能を妨げます。腸内環境を整え、基礎代謝を上げます。

⑥ストレス緩和

幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。

試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果

〇不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
〇唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。


その他にもこんな効果が!!

腸内環境が整うことで得られる6つの効果についてみてきました。乳酸菌には「腸内環境を整える」という働き以外にも、生活習慣病を予防する効果があるんです。

〇健常な成人男女にヨーグルトを食べてもらった結果、7名中6名が血糖値の上昇を抑えられました。

〇乳酸菌がつくりだすラクトトリペプチドには、体内の余分なナトリウムを排出させるカリウムが含まれており、血圧を下げる効果が認められています。

〇ある試験では、乳酸菌には血中コレステロール値の上昇を抑制する作用があるという結果も出ています。

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上手に乳酸菌をとる方法 Q&A


とにかく乳酸菌パワーは、すごいんです!!せっかくなら、乳酸菌を「効果的に摂りたいなぁ」と、思いませんか?Q&Aでみていきましょう。


乳酸菌の効果的な摂り方って?

Q. 乳酸菌をとり続けると、どのくらいで効果が実感できますか?
A.  便秘の改善、整腸作用は、2週間くらい。免疫力を上げるには、3ヶ月くらい。多くのメーカーの実験で、3か月という結果が出ています。

Q. 乳酸菌の摂取量の目安は、ありますか?
A.  特に決まっていませんが、人間の腸内には100兆くらいの乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌で一日数百億くらい、死菌でその2-3倍程度を摂取しておいたほうが良さそうです。また、1日のうち、まとめて摂っても、 小分けにして摂っても、体内に入る菌の量やはたらきは同じです。

Q. 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?
A.  乳酸菌は薬ではなく、食品です。基本的には好きな時間で良いでしょう。

Q. どのくらいの期間、摂り続けたらいいですか?
A.  乳酸菌は、摂取すると、少しずつ体内に蓄積されていきますが、やめると、ゆるやかに減少していきます。 長く続けることが大切です。

 Q. 加熱したら、乳酸菌は死滅するの?
A.  50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅します。生きた菌(生菌)と、死んだ菌(死菌)については、もう少し詳しくみていきましょう。


生菌と死菌って?

生菌の一部は生きたまま腸に届き、腸内環境を整えます。死菌でも、生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。さらに死菌は、以下の理由で注目されているんです。

〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。

〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じ・免疫を高める効果がある。

つまり、生菌も死菌も、求める効果によって「それぞれに役割がある」ということですね。



まとめ


  • 『発酵とり肉』の作り方って?
    〇材料はとり肉と水と塩の3つ。
    〇手順は次の3ステップ。
    ①とり肉を保存容器に入れて
    ②水と塩を混ぜて 
    ③発酵させるだけ!!
  • とり肉の部位別カロリー&脂質量
    数値が低い順から「ささみ→むね肉(皮なし)→むね肉(皮あり)」
  • とり肉はどの部位も糖質量はほぼゼロ!!
  • 部位別栄養素
    〇うまみがあってビタミンKが豊富なのはもも肉
    〇タンパク質やアミノ酸が多いのは、むね肉とささみ
    〇ビタミンB6が多いのは、ささみ
    〇コラーゲンが多いのは手羽
  • 乳酸菌のチカラって?
    腸内環境を整えることで得られる効果・効能
    ①便秘解消
    ②肌荒れ&ニキビ改善
    ③免疫力の向上
    ④アレルギー改善
    ⑤ダイエット効果
    ⑥ストレス緩和
  • 乳酸菌の効果的な摂り方とは?
    ・便秘の改善、整腸作用などであれば、おおよそ2週間くらい
    ・免疫力を上げるには3ヶ月くらい
    ・一日数百億くらいの菌数を目安として摂取(死菌だとその2-3倍程度)
    ・基本的には好きな時間に食べてOK
    ・乳酸菌の効果を得るには長く続けることが大切高温に弱い乳酸菌
    ・50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅する



おわりに


健康への関心が高まり、発酵食品が注目されています。ところが、市販されている発酵食品は材料が遺伝子組み換えだったり、添加物や保存料が入っていたりしているものが多いんです。その点手作りだと、材料も製造過程も目に見えるので安心。

元々、カラダに良いとり肉。それを発酵させることで得られるメリットは大きいです!!栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。安価で手軽に手に入るというのも魅力的。 まさに良いことづくめですね。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば作り方は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてくださいね!!



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