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発酵ってなに?シリーズ②「免疫」との関係って?免疫力が上がる理由&効果的な摂り方をお伝えします!手作りの発酵食品17レシピもご紹介!!

健康への関心が高まり、『腸活』という言葉が流行っています。メディアでも取り上げられ、腸を整えることが大切だと認識されるようになりました。そのために、発酵食品を摂る方が増えています。

私も、発酵食品を摂るようになってからお肌の調子も良いですし、病院知らずになりました。今注目されている免疫アップにも欠かせません!!

今回は、「免疫力」について書きたいと思います。なぜ発酵食品を摂ると免疫力が上がると言われているのでしょうか?効果的な摂り方とは?発酵食品で健康に。ぜひ参考にしてくださいね。

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発酵とは?


発酵とは?

まずは『発酵』について簡単に説明しましょう。発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。発酵の過程で得られるメリットは次の通りです。

①消化・吸収がよくなる
②栄養価が加わる
③うまみが加わる
④保存性がよくなる

①消化・吸収がよくなる

微生物が生成した酵素は、栄養素を分解します。ある程度分解された状態で摂取されるため、体内での消化・吸収がしやすくなります。

②うまみが加わる

酵素で分解生成されたさまざまな成分は、香りや味を出し、もともとの食材を変身させます。

③栄養価が加わる

食品は発酵させることで栄養価がアップします。 微生物によって食材のデンプンやたんぱく質等の栄養素が分解されることもメリットのひとつ。栄養をスムーズに取り込むことができます。

④保存性がよくなる

本物の発酵食品は、理論上では「腐らない」と言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。

発酵と腐敗のメカニズムは同じ?!

発酵も腐敗もその仕組みは同じ。与える影響によって呼び方が異なるだけなんです。
〇発酵 微生物が人間に有益な物質をつくりだすこと。
〇腐敗 微生物が人間に有害な物質をつくりだすこと。

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免疫力とは?


健康への関心が高まり、ウイルスなどの病原菌から身を守るために「免疫力を上げましょう!」と言われています。メディアなどで取り上げられることも増えましたね。そもそも、免疫力とは何でしょうか?アップするためにはどうしたらいいのでしょうか?


免疫力ってなに?

免疫力とは、病原菌やウイルスなどの異物から体を守る機能のこと。「免疫力を上げる」とは、免疫細胞を活発化させてしっかり働くようにすることです。免疫には次の二種類があります。

〇自然免疫
生まれつき備わっている仕組み。
体内に異物が入り込んだときに真っ先に動いて攻撃します。

〇獲得免疫
生まれつき備わっているものではなく、後天的に獲得された免疫反応。
過去の記憶をもとに異物と戦います。


免疫力を上げるためには?

免疫力を上げるために大切なことは次の4つ。生活習慣を整え、ストレスをためないことが大切なんです。

①健康的な食事
(腸内環境を整える)
②良質な睡眠
(自律神経を整える)
③運動・入浴
(代謝・体温を上げる)
④ストレスをためない

これらのうち、「発酵食品」が活躍するのは「①健康的な食事(腸内環境を整える)」と「④ストレスをためない」。なぜ腸内環境を整えると免疫力が上がるのかを、みていきましょう。

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免疫力と腸との関係って?


なぜ腸内環境を整える必要があるの?

免疫力を上げるために、なぜ腸内環境を整える必要があるのでしょうか?その答えは

①免疫細胞の6~7割が腸に存在しているから
② 腸内の免疫細胞は、良質な腸内細菌によって強くなるから
③腸を整えるとストレスが緩和されるから


善玉菌・悪玉菌・日和見菌って?

腸内の免疫細胞は、良質な腸内細菌によって強くなります。 腸内細菌には「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」が存在し、 2:1:7の割合を維持できると腸の免疫細胞が活性化すると言われています。

〇善玉菌
悪玉菌の侵入や増殖を防ぎ、腸の運動を促す菌
(ビフィズス菌など)

〇悪玉菌
腸内で有害物質を作り出し、お腹の調子を悪くする菌
(ウェルシュ菌など)

〇日和見菌
善玉菌と悪玉菌のうち、数が多いほうの味方につく菌

善玉菌は免疫細胞と協力して悪玉菌の侵入・増殖を防ぎ、有害物質を体外に排出するサポートをします。善玉菌が増えると日和見菌は善玉菌の味方につくので、免疫細胞のサポーターが増えることになります。免疫細胞がより活発に働くことで、免疫力が上がるというわけです。

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腸を整えるとストレスが緩和される!!

免疫力を下げる大きな要因としてストレスがあります。腸を整えることでストレスが緩和されると言われている理由をみてみましょう。

幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。

試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果

〇不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
〇唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。

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腸内環境を整える発酵食品


腸内環境を整える2つの方法とは?

腸内環境を整えるには、次の2つの方法があります。

①善玉菌そのものを摂取して補う方法
②善玉菌のエサを摂って腸内細菌を育てる方法


発酵食品のチカラって?

先ほど挙げた2つの方法について、発酵食品がどのようにチカラを発揮するのか、みていきましょう。

①善玉菌そのものを摂取して補う方法
発酵食品には、善玉菌がたっぷり含まれています。たとえば乳酸菌は、乳酸を作り出すことで 腸内を酸性に保ち、 悪玉菌の増殖を抑制して腸内環境を改善します。

②善玉菌のエサを摂って腸内細菌を育てる方法
乳酸菌は生きて腸に届かなくても、 腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にします。

麹菌は代謝の過程で、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、イノシトールなどのビタミン類を生成します。また、麹の酵素はオリゴ糖を生み出します。オリゴ糖は胃酸や消化酵素でも分解されずに大腸まで届き、腸内にすむ善玉菌の栄養源となってそれらを増やす働きがあります。

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発酵食品を効果的に取り入れるには?


発酵食品を上手にとり入れるポイントとは?

カラダに良い作用をもたらす発酵食品。その効果・効能を最大限に受け取るためのポイントは2つ。

①適量を長く続けること
②他の発酵食品と組み合わせて摂ること

①適量を長く続けましょう

発酵食品がカラダに良いとはいえ、一度に多くの量を摂り過ぎることは禁物です。成分によっては摂り過ぎることで、逆にカラダに害を及ぼすことさえあるんです。

発酵食品は薬ではないので、即効性があるというよりは、長く続けることで体質が改善されていきます。まずは一ヶ月。焦らず長い目で摂り続けましょう。

④ほかの発酵食品と組み合わせて摂りましょう

発酵食品は、数種類のものを組み合わせて食べるとさらに効果が得られると言われています。ヨーグルトや納豆、味噌など、色々な発酵食品を日々の食卓に取り入れるといいでしょう。

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上手に乳酸菌をとる方法 Q&A

とにかく乳酸菌パワーは、すごいんです!!せっかくなら、乳酸菌を「効果的に摂りたいなぁ」と、思いませんか?Q&Aでみていきましょう。

Q. 乳酸菌をとり続けると、どのくらいで効果が実感できますか?
A.  便秘の改善、整腸作用は、2週間くらい。免疫力を上げるには、3ヶ月くらい。多くのメーカーの実験で、3か月という結果が出ています。

Q. 乳酸菌の摂取量の目安は、ありますか?
A.  特に決まっていませんが、人間の腸内には100兆くらいの乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌で一日数百億くらい、死菌でその2-3倍程度を摂取しておいたほうが良さそうです。また、1日のうち、まとめて摂っても、 小分けにして摂っても、体内に入る菌の量やはたらきは同じです。

Q. 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?
A.  乳酸菌は薬ではなく、食品です。基本的には好きな時間で良いでしょう。

Q. どのくらいの期間、摂り続けたらいいですか?
A.  乳酸菌は、摂取すると、少しずつ体内に蓄積されていきますが、やめると、ゆるやかに減少していきます。 長く続けることが大切です。

 Q. 加熱したら、乳酸菌は死滅するの?
A.  50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅します。生きた菌(生菌)と、死んだ菌(死菌)については、もう少し詳しくみていきましょう。

Q.  動物性の乳酸菌と植物性の乳酸菌、どちらを摂取するのが効果的ですか?
A.   乳酸菌を選ぶ際は「動物性か、植物性か」よりも、それぞれの菌種・菌株の特徴に注目した方が良いでしょう。 同一の「種」であれば乳酸菌の基本的な性質や遺伝子情報はほぼ同じですが、健康効果については「株」によって大きな差があると言われているからです。

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生菌と死菌って?

生菌の一部は生きたまま腸に届き、腸内環境を整えます。死菌でも、生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。さらに死菌は、以下の理由で注目されているんです。

〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。

〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じ・免疫を高める効果がある。

つまり、生菌も死菌も、求める効果によって「それぞれに役割がある」ということですね。



手作り発酵食品「17レシピ」をご紹介します!!


効果的な発酵食品の摂り方は、数種類を組み合わせることだとお伝えしました。私がふだん作っている発酵食品「17レシピ」を以下に貼っておきます。

日々の食卓にとり入れることができるよう、できるだけ簡単に&シンプルに作る工夫をしていますので、ぜひトライしてみてくださいね。

簡単手作り!麹を使った発酵食品レシピ3選!!「発酵あんこ」3バージョンをご紹介します

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まとめ


  • 発酵とは?
    微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。 発酵の過程で
    ①消化・吸収がよくなる
    ②栄養価が加わる
    ③うまみが加わる
    ④保存性がよくなる
  • 免疫力とは?
    病原菌やウイルスなどの異物から体を守る機能のこと。
  • 免疫力を上げるとは?
    免疫細胞を活発化させてしっかり働くようにすること。
  • 免疫には自然免疫と獲得免疫の二種類がある。
  • 免疫力を上げるために大切なこと
    ①健康的な食事
    (腸内環境を整える)
    ②良質な睡眠
    (自律神経を整える)
    ③運動・入浴
    (代謝・体温を上げる)
    ④ストレスをためない
  • なぜ腸内環環境を整える必要があるの?
    ①免疫細胞の6~7割が腸に存在しているから
    ② 腸内の免疫細胞は、良質な腸内細菌によって強くな るから
    ③腸を整えるとストレスが緩和されるから
    〇免疫細胞は、良質な腸内細菌によって強くなる。
    〇腸内細菌には「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」が存在し、 2:1:7の割合を維持できると腸の免疫細胞が活性化する。
  • 腸内環境を整える2つの方法とは?
    ①善玉菌そのものを摂取して補う方法
    ②善玉菌のエサを摂って腸内細菌を育てる方法
  • 発酵食品のチカラ
    ① 乳酸菌が乳酸を作り出すことで 腸内を酸性に保ち、 悪玉菌の増殖を抑制して腸内環境を改善する。
    ②乳酸菌は生きて腸に届かなくても、 腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。
  • 効果を高める発酵食品の摂り方って?
    ①適量を長く続けること
    ②他の発酵食品と組み合わせて摂ること
  • 乳酸菌の効果的な摂り方とは?
    ・便秘の改善、整腸作用などであれば、おおよそ2週間くらい。
    ・免疫力を上げるには3ヶ月くらい。
    ・一日数百億くらいの菌数を目安として摂取(死菌だとその2-3倍程度)
    ・基本的には好きな時間に食べてOK
    ・乳酸菌の効果を得るには長く続けることが大切
  • 高温に弱い乳酸菌
    50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅する。



おわりに


今回は「免疫」について書きましたが、いかがでしたか?腸内環境を整えることの大切さと、発酵食品の効果はすごいですね。メディアでも注目されているので、発酵食品を日々の食卓にとり入れる方も増えました。

ところが、市販されている発酵食品は材料が遺伝子組み換えだったり、添加物や保存料が入っていたりしているものが多いんです。その点手作りだと、材料も製造過程も目に見えるので安心。

元々、カラダに良い食材。それを発酵させることで得られるメリットは大きいです!!栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。まさに良いことづくめですね。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば作り方は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてください!!

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