青森県の発酵料理の「ごど」 「納豆菌×乳酸菌」が合わさった菌づくしの郷土料理の効果&効能をお届けします♪
青森県の発酵料理の「ごど」
納豆と麹が混ざり合った、「納豆菌×乳酸菌」のとっても美味しい郷土料理。
思いがけず、失敗から出来上がった「ごど」は青森県は南部の十和田という場所が発祥です。
そんな「ごど」は効果・効能が高く、善玉菌が多い発酵食品。
「腸まで届く乳酸菌」と言われています。
食べ始めると、「何だか最近お腹の調子がいい!!」「朝から、トイレに行くとお腹がスッキリする」などうれしい効果も感じはじめます。
実は、日々の生活の中で善玉菌が優位な腸内環境であると、トイレに行った時にスッキリを感じやすいのです。
「なんだか便秘気味で毎日お腹がスッキリしない」と感じる人は、腸内環境を整えることで解消されるかもしれないですね。
そんな発酵料理の「ごど」について、さらに詳しくお伝えしていきましょう♪
この記事の目次
- 1.「ごど」って何だろう?
- 2.納豆の効能は?
- 3.納豆菌と乳酸菌の違い
- 3-1.善玉菌と日和見菌と悪玉菌
- 3-2.納豆菌
- 3-3.乳酸菌
- 4.麴について
- 5.納豆菌と乳酸菌の効能
- 6.まとめ
- 7.おわりに
1.「ごど」って何だろう?
青森県の南部地方は湿地が多く米作が難しい環境にあったため、豆や麦を食べる風習がありました。そのため、各家庭で納豆を作る頻度がとても多かったのです。
「ごど」は、青森県は十和田にある昔ながらの発酵食品で、納豆に糀と塩を混ぜて乳酸発酵させた、酸っぱい納豆のような発酵食品。
発酵が浅いうちはご飯にかけて食べて、発酵が進んでドロドロの状態になってきたら調味料のように使うことも出来ます。1週間ほどで、固形が残っている浅漬けの状態に、2週間ほどで形のないドロドロの状態になっていきます。
「ごど」の発祥は、失敗した手作り納豆をなんとか美味しく食べようとして試行錯誤アレンジした時に出来たことが始まり。糀と合わせることで、甘酸っぱくなっています。
2.納豆の効能は?
「ごど」の元となる納豆には、納豆菌の他に空気中に浮遊している乳酸菌が含まれ、納豆菌と乳酸菌が混ざり合うことで納豆となります。そして、納豆には1gあたりなんと約10億個の納豆菌がいるのです。
納豆菌は100度の温度になっても死滅しないとても強い菌です。慣れない環境下に置かれると自分自身の体を守るために胞子に入ることもあります。
また、納豆に含まれるビタミン K2 は、骨の形成をする働きがあります。
そのため納豆は、「カルシウムが骨を形成する働き」を高めてくれます。
〇納豆の栄養素
大豆に納豆菌を含ませてできた納豆は、とっても栄養価の高い発酵食品です。
ビタミンB2 →免疫機能を保ってくれる
たんぱく質 →筋肉などを作ったり、身体のエネルギーになります
カリウム →血圧を下げて、筋肉の機能を整えていきます
マグネシウム →動脈硬化を予防する
鉄分 →貧血の予防、立ち眩みなどの助けになる
食物繊維 →腸の状態が安定して、便秘を防ぎます
カルシウム →骨を強くしてくれます
ビタミンE →コレストロールを減らして、血行をよくしていきます
ビタミンB2 →肌を健康に保つ
3.納豆菌と乳酸菌の違い
「ごど」に含まれる菌には、納豆菌と乳酸菌のどちらもあり、それらは善玉菌で悪玉菌を抑える効果があります。また、納豆菌と乳酸菌は一緒に摂ることで相乗効果が期待出来るものなのです。
3-1.善玉菌と日和見菌と悪玉菌
腸の中には、免疫力に関わる細胞の6割があります。
「善玉菌・日和見菌・悪玉菌」があり「2:7:1」の割合で存在していますが、善玉菌が優位になると日和見菌は善玉菌に味方をしはじめます。善玉菌が優位になることで、免疫力がアップして、腸内環境を整えて便通の改善もしてくれます。
悪玉菌は悪いと思われがちですが、実はお肉などのタンパク質を分解する働きがあります。善玉菌だけになれば身体が健康になるわけではなく、バランスが取れることで理想的な腸内環境となっていきます。
3-2.納豆菌
酸に強い( 胃酸にも強い)
熱に強い
生きたまま腸にまで届く
納豆菌は乳酸菌を増やしていきます。また、死滅しそうになると熱から身を守るための「胞子」という殻に入り、熱から身を守ります。
この胞子の殻を破るには、121度で20分以上加熱する必要があります。
沸騰させても納豆の胞子は残りますが、温度が下がり菌が育つ環境になった時に、胞子から発芽をして増殖を始めていきます。納豆はとっても生命力に溢れた菌なのです。
3-3.乳酸菌
酸に弱い
熱に弱い
生きたまま腸に届かないモノもある
胃の中はPH2.2という強い酸性の濃度となっていて、ヨーグルトなどは途中の胃酸で溶けてなくなってしまいます。ただ、乳酸菌は死菌しても、その残骸が善玉菌のエサとなり腸内の善玉菌の増殖を助けてくれます。
*納豆以外の乳酸菌が入った食べ物
ヨーグルト・チーズ・キムチ・味噌・醤油等
4.麴について
「ごど」に含まれる麹菌はコウジカビと呼ばれ、「カビ」の一種でアスペルギルス・オリゼーとも呼ばれています。カビと聞くとあまりいいイメージを持ちにくいかと思いますが、麹を摂ることで、腸内環境を整えて免疫力をアップさせてくれます。
麹には「プロテアーゼ」という酵素が含まれていて、お肉やお魚などに含まれているタンパク質を分解してアミノ酸に変えてくれます。また分解してくれることで、そのモノ自体が柔らかくなります。アミノ酸は栄養価を高くしてくれるだけでなく、旨味成分を引き出す働きもあるのです。
麹菌が生息できるのは日本だけで「国菌」ともされています、日本酒やお味噌など多くの醸造に関わっていて、なくてはならないとても貴重な存在なのです。
麹には3つの麹があります。
米麹
麦麹
豆麹
・米麹
よく使われる麹の1つで、お米に麹菌をまぶして発酵して作られていきます。発酵調味料によく作われるもので、甘酒、塩こうじ、日本酒があります。
・麦麹
麦麹は麦に麹菌をまぶしたもので、お味噌や麦焼酎によく使われます。
・豆麹
豆麹は、大豆の豆を原料にして作られて、豆味噌や八丁味噌などに使われています。
5.納豆菌と乳酸菌の効能
「ごど」の中に含まれる菌には納豆菌と乳酸菌があり、腸内環境を整える他に血液の循環を良くし、腸内だけでなく口腔内にも善玉菌を増やしてくれます。
さまざまな効果のある納豆菌と乳酸菌は、身体の環境を整えるうれしい効果のある菌なのです。
5-1.腸内環境の改善
納豆菌と乳酸菌は、どちらも善玉菌で悪玉菌の抑制をする役割があります。悪玉菌を抑制し、善玉菌が増えることで便秘解消になりやすいです。また、腸内はセロトニンやドーパミンとの関わりも深く、腸内が整うことでうつ病の改善なども期待できます。
5-2.心血管疾患の予防
今ではよく聞くことの多い心筋梗塞や脳梗塞などは、血流のつまりが原因で起こるモノですが、納豆に含まれている「ナットウキナーゼ」は、そのような血流の詰まりを強力な効果で外してくれるので疾患の予防となります。
5-3.口腔内の改善
ヨーグルトなどの乳酸菌は、口腔内の悪玉菌を減らして整えてくれる役割を果たしてくれます。また、歯周病の細菌を減少させて、虫歯になりにくい歯にしてくれる実験結果もあるようです。
5-4.美肌効果
納豆には、肌の角質に水分を保ち保湿する効果があるとされています。また、納豆菌の中に含まれるポリアミンには、アンチエイジングの効果もあります。
6.まとめ
- 「ごど」って何だろう?
納豆に糀と塩を混ぜて乳酸発酵させた、酸っぱい納豆のような発酵食品。 - 納豆とは?
納豆には、納豆菌の他に空気中に浮遊している乳酸菌が含まれ、納豆菌と乳酸菌が混ざり合うことで納豆となります。 - 納豆菌と乳酸菌の違い
納豆菌と乳酸菌はどちらも善玉菌で、悪玉菌を抑える効果があります。大きな違いは生きたまま腸にまで届くかどうかです。
・納豆菌
酸に強い( 胃酸にも強い)
熱に強い
生きたまま腸にまで届く
・乳酸菌
酸に弱い
熱に弱い
生きたまま腸に届かないモノもある - 麹について
麹菌はコウジカビと呼ばれ、「カビ」の一種でアスペルギルス・オリゼーとも呼ばれています。
・米麹
よく使われる麹の1つで、お米に麹菌をまぶして発酵して作られていきます。
・麦麹
麦麹は麦に麹菌をまぶしたもので、お味噌や麦焼酎によく使われます。
・豆麹
豆麹は、大豆の豆を原料にして作られて、豆味噌や八丁味噌などに使われています。 - 納豆菌と乳酸菌の効能
2つの菌は腸内環境の改善の他にも、血流の流れや口腔内の改善なども行ってくれます。
・腸内環境の改善
納豆菌と乳酸菌は、どちらも善玉菌で悪玉菌の抑制をする役割があります。
・心血管疾患の予防
納豆に含まれている「ナットウキナーゼ」は、そのような血流の詰まりを強力な効果で外してくれるものです。
・口腔内の改善
ヨーグルトなどの乳酸菌は、口腔内の悪玉菌を減らして整えてくれる役割を果たしてくれます。
・美肌効果
納豆には、肌の角質に水分を保ち保湿する効果があるとされています。
7.おわりに
青森県の発酵料理の「ごど」は美味しいだけでなく、身体にも優しい郷土料理です。腸内を整えると、お腹のわだかまりも取れて、日々をスッキリ過ごせるようになりますね。
また、腸内環境が良くなることで、セロトニンが放出されるため日々の中での心地よさもグンっと上がります。ぜひ、一度「ごど」作りをすることをおススメします。
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