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『発酵バター』の作り方「牛乳って体に悪いの?」牛乳について詳しくみていきましょう!!

健康や美容、ダイエットに効果的だと注目されている『発酵バター』。

バターは、生クリームを撹拌させて、ホエイ(乳清)と脂肪分に分離させたもの。固形の脂肪分がバターです。

生クリームの原料は、牛のお乳。牛乳は栄養価が高く、給食で出されているのはカルシウムをはじめとする「成長期に欠かせない栄養」を摂るためです。

ところが近年、牛乳がもたらす弊害が指摘されています。その主な原因が成分として含まれるタンパク質「カゼイン」の影響。

今回のテーマは「牛乳」。発酵バターの原材料である牛乳は、はたして体に悪いのでしょうか?詳しくみていきましょう。

合わせて、牛乳から発酵バターを作ることができるのかどうか?についてもまとめましたので、お読みくださいね。





牛乳は体に悪いの?


牛乳について知ろう


まずは、その成分をみてみましょう。牛乳は約88.2%の水分と、約11.8%の乳固形分からなっています。

乳固形分は、約8.3%の無脂乳固形分(タンパク質、糖質、ミネラル、ビタミンを含む)と、約3.5%の乳脂肪分に分けられます。

下記の表が分かりやすいです。


引用:http://www.jmftc.org/milk/seibun.html



牛乳は栄養価的にみると、とても優秀な食品だということが分かります。

ところが近年、牛乳に含まれるカゼインが、「体に弊害をもたらす」と言われているんです。

カゼインって、いったい何なのでしょうか?


ガゼインってなに?


ガゼインとは、牛乳や母乳などの乳汁中に含まれるタンパク質のこと。先ほど説明した8.3%の無脂乳固形分のうち、牛乳に含まれるタンパク質は約3.0%。

このタンパク質は、「カゼイン」と「乳清タンパク質(ホエイ)」に分けられます。

カゼインと乳清タンパク質の含有比率は8:2。ちなみに人の母乳は4:6。牛乳のタンパク質は、約8割がカゼインなんです。 


カゼインによる弊害って?


牛乳に含まれるカゼインは、分解されにくいアミノ酸配列をしています。きちんと消化されないまま腸に入ると、腸の粘膜が傷ついて炎症が起こります。

繰り返し腸の炎症が起こることで、次第に腸の粘膜の目が粗くなり、リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)になってしまいます。

リーキーガット症候群とは、腸管を守っているバリアが破壊されることで、本来なら取り込まれることのない異物が体内に侵入し、炎症やアレルギー反応が引き起こされること。

また、カゼインの一部であるペプチドは、アミノ酸配列がモルヒネに似ています。脳で麻薬のように認識されてしまうため、中毒性があるんです。

カゼインはグルテンと同じように、腸の炎症と中毒性を引き起こすと言われています。グルテンフリーと合わせて、カゼインフリーがすすめられる理由がここにあります。


牛乳には5つの種類があります

①牛乳
〇生乳100%、成分無調整で添加はなし。
〇乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上。

②成分調整牛乳
〇生乳100%、成分調整したもの。
〇無脂乳固形分8.0%以上。

③低脂肪牛乳
〇生乳100%、水分等添加して成分調整したもの。
〇乳脂肪分0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上。

④無脂肪牛乳
〇生乳100%、成分調整したもの。
〇乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上。

⑤乳飲料
牛乳に、カルシウムやビタミンDなどを強化したものや、コーヒー牛乳や果汁を加えたものなど。

「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(食品衛生法)より




バターとカゼインの関係は?


バターの材料である生クリームは、生乳からできています。当然バターにもカゼインが含まれていると思いますよね?

ところが実は、バターにカゼインはほとんど含まれていないんです!!その理由をみていきます。


バターはカゼインを気にする必要はありません!!


バターは生クリームを撹拌し、液体のホエイ(乳清)と固形の乳脂肪に分離させて作ります。

生クリームは生乳からできていますが、バターに加工すると、ほぼ脂肪分だけになります。

バターの成分は

脂肪分 80~84%
水分 15%
タンパク質 0.6%

ほとんどの成分が脂質となり、タンパク質であるカゼインはごくわずかになっています。

これを具体的な数字でみてみると、バター100gあたりのたんぱく質は0.5g。

1食あたり10gのバターを使用するとしても、たんぱく質量(カゼイン量+その他たんぱく質成分)は、わずかな量(0.05g未満)なんです。

おいしくて栄養価が高く、カゼインを気にする必要のない発酵バターは、いいこと尽くしですね!!

健康や美容、ダイエットに効果的な発酵バター。その効果・効能について「「おいしくて魅力がいっぱい!!『発酵バター』の効果・効能って?」」にまとめました。ぜひ参考にしてください。



牛乳から発酵バターは作れるの?


発酵バターは手作りすることができます。その材料は、生クリームとプレーンヨーグルト。

生クリームは、動物性の乳脂肪分が高いものを使います。ところで発酵バターは、牛乳からも作ることができるのでしょうか?

答えは「NO」。残念ながら、牛乳から発酵バターを作ることはできません。その理由を説明します。

発酵バターの作り方については「2つの材料&2つのステップで作れちゃう!おいしくて体にも良い『発酵バター』の作り方」から。


生クリームと牛乳の違いって?


生クリームと牛乳。どちらも原材料は牛の乳(生乳)です。その違いは主に、乳脂肪分の特性に応じた製法によるもの。

〇牛乳の製法
生乳の乳脂肪分を粉砕機で砕き、乳脂肪分を均等化して、殺菌処理したもの。

〇生クリームの製法
生乳から遠心分離機を使って乳脂肪分を取り出し、それを濃縮させたもの。

生クリームは乳脂肪分の割合によって、次の2つに分類されています。

ライトクリーム
コーヒー用 乳脂肪分18~30%
ヘビークリーム
ホイップ用 乳脂肪分30~48%


牛乳と生クリームの違いは、牛乳はほぼ生乳からできており、生クリームは生乳から取り出した乳脂肪分ということですね。

バターは、生クリームを撹拌して、ホエイ(乳清)と脂肪分に分離させて作ります。固形の脂肪分がバター。

乳脂肪分が平均3.5%の牛乳は、乳脂肪分30%以上の生クリームと比べてその割合が低すぎるというのが、牛乳から発酵バターを作ることができない理由なんです。


牛乳は、なぜ乳脂肪分を粉砕機で砕くの?

乳脂肪分は、もともとお互いにくっつきやすい性質があります。

そのままだと牛乳に細かなバターが浮いているような状態で飲みずらいため、粉砕機で砕します。


スーパーで売られている「ホイップ」は、生クリームではありません!!

植物性油に添加物を加えて加工したものなので、発酵バターを作ることはできないんです。




まとめ


  • 牛乳は体に悪いの?
    栄養価が高く、健康に良い効果をもたらすが、タンパク質である「カゼイン」がリーキーガット症候群を引き起こし、炎症やアレルギー反応につながることがある。
  • バターとガゼインの関係は?
    バターにガゼインはほとんど含まれていない!!
  • 牛乳から発酵バターは作れるの?
    残念ながら作ることはできない



おわりに


クリームに乳酸菌を混ぜて、発酵させてから作る『発酵バター』は、健康にも美容にもダイエットにも効果的。

乳製品である発酵バターが、牛乳に含まれるたんぱく質「カゼイン」の影響を受けないというのは、衝撃的でした。

おいしく、健康に&きれいになれるなんて、理想的ですね。

発酵バターをより効果的に&おいしくいただく方法は「『発酵バター』をもっとおいしく&もっと効果的に食べたい!!発酵バターの使い方」についてまとめました。

ぜひ、発酵バターを作ってみてくださいね!!

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