おなら②おならが多いのはなぜ?おならが出過ぎるのは病気?止まらないおならの6つの原因と7つの対策とは?
おならが出過ぎて困ったことはありませんか?よくおならを我慢してはいけないと言われますが、時と場所を選ばず出したくなるため、出過ぎるおならに悩んでいるという方は意外に多いのではないでしょうか?友人や家族といった親しい間柄でも、おならの悩みを話す機会は少ないと思います。
私たちは生命を維持するために食べ物を取り入れ、エネルギーに変換して、残りの不要物を排泄しています。その過程で溜まるのがおなら。身近過ぎて見過ごしがちですが、おならの様子からカラダの状態を知ることができるんです。
「おなら①」では、おならの臭いについて書きました。今回はおならが出過ぎることについてまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね↓↓
おなら①臭いおならと臭わないおならがあるって知ってた?臭いおならの原因と改善策とは?
この記事の目次
- 1.おならが出過ぎる原因って?
- 2.おならを我慢してはいけません!!
- 3.おならの出過ぎを改善するには?
- 4.まとめ
- 5.おわりに
おならが出過ぎる原因って?
おならってどのくらい出るの?
体内で作られるおならの量は、一日でおよそ200~2000ml。おならは、口から飲み込んだ空気と腸内細菌が消化物を分解するときに発生するガスです。
約85%が血液中に吸収され、血管を通って肺に運ばれて吐く息と一緒に体外へ排出されます。肛門から出るおならは残りの15%。回数は、成人で一日に平均7~20回程と言われています。個人差がありますね。25回を超えると出過ぎだと言われているようです。
おならが出過ぎる理由とは?
おならが出過ぎる主な理由としては、次のようなことが挙げられます。
①お腹にガスが溜まっている
②便秘や下痢をしている
③自律神経が乱れている
④姿勢が悪い
⑤お腹が冷えている
⑥胃腸に疾患がある
①お腹にガスが溜まっている
お腹にガスが溜まる1つめの理由としては、飲食の際に空気を一緒に飲み込んでしまうこと。2つ目の理由は、腸内細菌が食べ物を分解したときに出るガスが通常よりも多量であることです。
②便秘や下痢をしている
便秘になると、排出されなかった便が腸内に溜まって、悪玉菌を増加させてしまいます。 悪玉菌は、 硫化水素、酪酸、アンモニア、インドール、スカトールなどのガスを発生させます。
③自律神経が乱れている
ストレスがたまったり睡眠不足だったりすると、自律神経のバランスが崩れます。便秘の原因の一つは、腸のぜん動運動がうまくいかないこと。このぜん動運動をコントロールしているのが自律神経です。自律神経が乱れ、ぜん動運動の機能が低下すると便秘になり、その結果ガスが溜まってしまいます。
④姿勢が悪い
猫背など、姿勢が悪い状態が長時間続くと、お腹が圧迫されてガスがたまりやすくなります。
⑤お腹が冷えている
下腹部の冷えが慢性化すると、腸の動きが悪くなってガスが多くなります。
⑥胃腸に疾患がある
おならが多く出る原因として、以下に挙げるような消化器系の疾患が関係している場合もあります。気になる場合は、消化器系の病院を受診しましょう。
〇慢性胃炎
〇過敏性腸症候群
〇大腸がん
〇呑気症(どんきしょう)
呑気症って?
無意識のうちに空気を大量に飲み込むことでおならやげっぷが増えるという疾患のこと
おならを我慢してはいけません!!
おならを我慢してはならない理由は
〇腹痛の原因になる
〇便秘になる
〇腸管を傷つける
〇肝機能を低下させる
〇免疫機能を低下させる
おならを我慢してお腹の中にガスが溜まると、周りの臓器が圧迫されて腹痛の原因に。溜まったガスによって腸の形が伸びてしまうと、その働きが低下します。機能が低下することで便秘になり、腸が詰まってしまう腸閉塞になる可能性もあるんです。
また、腸内に溜まったガスは腸壁から吸収されて血管を通って全身に運ばれ、皮膚や呼吸、尿によって排出されます。その際に毒素を含むガスが腸管を傷つけたり、肝機能や免疫機能を低下させたりすると言われています。体臭や口臭が強くなることも。
おならの出過ぎを改善するには?
おならを我慢するなと言われても、おならは時と場所を選ばずに出したくなるもの。さすがに人前では遠慮してしまったり、出過ぎるおならに辟易してしまったりすることがありますよね。ここでは、普段からできる対策についてみていきましょう。
①飲食の際の空気の飲み込みに注意する
②便秘をしない
③食物繊維の摂取量を調整する
④動物性食品を摂りすぎない
⑤ストレスを溜めない
⑥適度な運動をする
⑦お腹を温める
①飲食の際の空気の飲み込みに注意する
おならは、口から飲み込んだ空気が約7割を占めています。飲食をする際に空気を飲み込みやすい人がしがちな行動を挙げますので、当てはまる人は意識してみてくださいね。
〇おしゃべりをしながら食べる
〇早食いをする
〇ガムを噛む
〇炭酸飲料を飲む
〇つばを飲み込む
〇熱い飲み物をすするように飲む
食事をする際は、よく噛んで食べましょう。食べ物をよく噛むことで唾液と食物が混ぜ合わさり、ガス抜きと同じ効果を発揮してくれます。
②便秘をしない
便秘になると、排出されなかった便が腸内に溜まって、悪玉菌を増加させてしまいます。 悪玉菌は、 硫化水素、酪酸、アンモニア、インドール、スカトールなどのガスを発生させます。
日本内科学会の定義によると、便秘とは「3日以上排便がない状態」。便が出たとしても硬かったり、量が少なかったり、残便感が残っていたりする場合も当てはまります。便が出る周期は個人差があるため、毎日出ているかどうかよりも残便感、お腹のはりや痛みの有無で判断しましょう。
便は、栄養と水分が吸収された食べ物のカス。腸内の移動は、ぜんどう運動、分節運動、振子運動という3つの動きを組み合わせて行われます。縮んだり緩んだりする動きを繰り返すことで、腸の内容物をスムーズに送り出すことができるんです。ところが、なんらかの理由でぜん動運動が鈍くなると内容物を送り出せなくなり、大腸内に便が停滞してしまいます。この状態が便秘です。
便秘を解消する方法は色々ありますが、ここでは7つの方法をご紹介しましょう。
①食物繊維を摂る
②水分を摂る
③腸内環境を整える
④自律神経を整える
⑤便意をがまんしない
⑥運動をする
⑦その他
〇マッサージ
〇ストレッチ
〇ツボ押し
詳しくは便秘についてまとめた、こちらの記事を参考にしてください↓↓
便秘②便秘を改善するための7つのこと。できることから始めましょう!
③食物繊維の摂取量を調整する
一般的に、便通を良くする目的で食物繊維を摂ることが推奨されています。ところが、食べ過ぎるとおならが出やすくなってしまうんです。その理由は、消化されにくいから。食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに大腸までダイレクトに届く成分。未消化の食物繊維が大腸に溜まると、ガスを発生しやすくなります。
食物繊維を摂って発生するガスは無臭に近いのでさほど気にする必要はないのですが、気になる方は摂取する量を気にかけてみるといいでしょう。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれ次のような特徴があります。
〇水溶性食物繊維
・水に溶ける
・便をやわらかくする
・善玉菌の栄養源となる
〇不溶性食物繊維
・水に溶けない
・便の量を増やし、腸を動かす
食物繊維を多く含む食品を挙げます。特にガスを発生しやすいのはいも類です。
〇水溶性食物繊維
・こんにゃく
・海藻
・果物
・玄米
・ライ麦
〇不溶性食物繊維
・根菜類
・きのこ類
・緑黄色野菜
・穀類
・豆類
・イモ類
④動物性食品を摂りすぎない
腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在します。善玉菌が発生させたガスはほとんど臭いがありませんが、悪玉菌が発生させたガスは悪臭を放つんです。それは、両者が発生させるガスの成分の違いによるもの。
おならの約99%は、窒素、水素、二酸化炭素、酸素、メタンといったガス。これらは無臭です。悪臭の原因となるのは、残り1%の成分。食べ物が悪玉菌によって分解される際に発生する硫化水素、酪酸、アンモニア、インドール、スカトールなどガスがこれに当たります。
悪玉菌の栄養源は動物性タンパク質。動物性タンパク質は悪玉菌によって分解され、その際に臭いのもととなる成分が発生します。お肉や卵などを食べ過ぎると臭いおならが出やすくなります。 特に脂肪分が多い肉類は消化に時間がかかり、腸でバクテリアの発酵が頻繁に起きるからです。
⑤ストレスを溜めない
腸のぜん動運動をコントロールしている自律神経が乱れると、便秘になってしまいます。また、胃腸の働きが悪くなり、消化がうまくいかずにガスが溜まりやすい状態に。
自律神経が乱れる原因はいくつかありますが、大きく関係しているのがストレスです。ストレスは交感神経を優位にします。強いストレスにさらされ続けると、副交感神経への切り替わりがうまくいかなくなり、常に緊張状態になってしまうんです。
また、ストレスを感じると無意識に唾を飲み込む回数が増えます。同時に空気も取り込むため、おならの回数も多くなります。自分なりのストレス解消方法をみつけて、こまめに発散できると良いですね。
⑥適度な運動をする
ガスが腸内に滞らないように、ウォーキングなどの適度な運動をして、腸の動きを活性化しましょう。運動をすると血流が良くなって体温が上がり、腸が温められることで働きがよくなります。運動はストレス解消にもなるので、一石二鳥ですね。
⑦お腹を温める
おなかが冷えると交感神経が優位になって、腸の血流や動きが悪くなります。すると便が腸に停滞して便秘に。ガスがたまる原因になるんです。腸を温めるには、内側から温める方法と外側から温める方法とが考えられます。
①食事
②運動
③入浴
④服装
⑤温める
詳しくは、こちらの記事を参考にしてください↓↓
腸活+温活のすすめ~『腸温活』とは?腸を温める5つの方法をご紹介します!!
まとめ
■おならとは?
口から飲み込んだ空気と、腸内細菌が消化物を分解するときに発生するガスのこと
■おならってどのくらい出るの?
〇体内で作られるおならの量は、一日でおよそ200~2000ml
〇おならの回数は、成人で一日に平均7~20回程
■おならが出過ぎる6つの理由
①お腹にガスが溜まっている
②便秘や下痢をしている
③自律神経が乱れている
④姿勢が悪い
⑤お腹が冷えている
⑥胃腸に疾患がある
■おならを我慢してはいけない理由
〇腹痛の原因になる
〇便秘になる
〇腸管を傷つける
〇肝機能を低下させる
〇免疫機能を低下させる
■おならの出過ぎを改善するには?
①飲食の際の空気の飲み込みに注意する
②便秘をしない
③食物繊維の摂取量を調整する
④動物性食品を摂りすぎない
⑤ストレスを溜めない
⑥適度な運動をする
⑦お腹を温める
おわりに
ふだん何気なく出しているおなら。おならが出ることは自然現象ですが、出過ぎるのは困りもの。案外悩んでいる方が多いんです。
今回はおならの三大悩みの一つ「おならが出過ぎることについて」まとめました。対策についても書きましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
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