カラダに優しい手作り『発酵マヨネーズ』。卵なしでも作れます!!気になるコレステロールゼロのマヨネーズって?
『発酵マヨネーズ』を手作りするようになったのは、少しでもカラダに優しいマヨネーズを食べたいと思ったから。
使う材料にこだわることができるうえ、作る過程も目に見えるので、安心なんです。さらに、健康に良いとされる発酵食品にすることで、より効果を得ることができます。
私はいつも、卵を使ったマヨネーズと卵を使わない発酵マヨネーズを作っています。それぞれ味が違っていて、どちらもおいしいですよ。
コレステロールを気にする方にとって、卵なしの『発酵マヨネーズ』は嬉しいですね。今回は、卵をテーマに
〇卵なしの『発酵マヨネーズ』の作り方
〇コレステロールのおはなし
〇卵の栄養のおはなし
について書きますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
- 1.卵を使わない『発酵マヨネーズ』の作り方
- 2.卵を使わないマヨネーズが固まる理由とは?
- 3.コレステロールのおはなし
- 4.卵の栄養のおはなし
- 5.まとめ
- 6.おわりに
卵を使わない『発酵マヨネーズ』の作り方
発酵マヨネーズは、マヨネーズや材料を発酵させて作るのではなく、発酵食品である甘酒や塩麴、そしてお酢を使って作ります。
『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇甘酒 大さじ4(手作りのもの)
〇豆乳 大さじ2(無調整のもの)
〇お酢 大さじ2(私は純米酢を使っています)
〇お塩 小さじ1
〇こめ油 200㏄
【準備するもの】
〇フードプロセッサー(バーミックス、ハンドミキサーでもOK)
〇スプーン
〇保存用のびん
【作り方】
①フードプロセッサーに軽量した甘酒、豆乳、お酢、塩を入れます。しっかり混ざり合うまで撹拌します。
私は、手作りの甘酒を使っています。甘酒の作り方は後ほど書きますね。
②こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌します。
油は、3回ほどに分けて入ます。そのたびにしっかり撹拌することが大切です。
③ボタッとするまで固まったら出来上がりです!!
高速モードで撹拌しています。乳化して固まります。
④熱湯消毒しておいた保存用のびんに入れます。
保存する容器は、雑菌が混じらないように、あらかじめ熱湯消毒しておきましょう。
【保存方法】
できあがった『発酵マヨネーズ』は、冷蔵庫で保存しましょう。
発酵マヨネーズの賞味期限については「カラダに優しい手作りの『発酵マヨネーズ』。どのくらい日持ちするの?マヨネーズの賞味期限が長い理由って?」に詳しくまとめましたので、参考にしてください。
『発酵マヨネーズ』を作るときのポイントって?
発酵マヨネーズは基本的に材料を混ぜ合わせるだけなのでとても簡単ですが、ポイントを押さえておくと、失敗なく作ることができます。次の4点に気をつけましょう。
①フードプロセッサーかバーミックス、ハンドミキサーを使うこと。
②豆乳は、無調整のものを使うこと。
③材料の分量を守ること。
④油は、数回に分けて入れること。
①フードプロセッサーかブレンダー、ハンドミキサーを使う
泡だて器で混ぜることもできますが、遠心力が足りず、乳化がうまくいかないことが多いです。フードプロセッサーかブレンダー、ハンドミキサーなどで撹拌することをオススメします。
②豆乳は無調整のものを使う
豆乳は、調整豆乳と無調整豆乳が売られています。調整豆乳でも作ることはできますが、撹拌してもゆるくなることがあるので、無調整豆乳を使うことをオススメします。
豆乳は「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類
それぞれ、大豆固形分や大豆たんぱく質の含有量、カロリーや栄養成分が異なります。「原料の大豆成分がどれだけ残っているか」が大きなポイントです。
〇無調整豆乳
・大豆固形分が8%以上(大豆たんぱく質が3.8%以上)。
・基本的に大豆と水だけで作られている。
〇調整豆乳
・大豆固形分が6%以上(大豆たんぱく質が3.0%以上)。
・無調整豆乳に砂糖や塩、乳化剤や添加物などを加えて作られている。
〇豆乳飲料
・大豆固形分2%以上(大豆たんぱく質が0.9%以上)。
・調製豆乳にコーヒーやココアなどのフレーバー、バナナなどの果汁で味付けし、ジュース感覚でおいしく飲めるようになっている。
③材料の分量を守る
実は、はじめて『発酵マヨネーズ』を作ったとき、失敗したんです。その理由は「油の量が足りなかったから」。油はカラダに悪い気がして、量を少なめにしたら、なかなかモッタリとしなくて…。油の量を少しずつ増やしたら、マヨネーズの固さになりました。
④油は数回に分けて入れる
最初に油以外の材料を混ぜてから、数回に分けて油を入れるようにしましょう。最初からすべての材料を入れて撹拌すると、ちゃんと固まらない可能性があります。
卵を使わないマヨネーズが固まる理由とは?
一般的なマヨネーズの材料は、卵、酢、塩、油。ほぼ卵を使っています。これには理由があって、卵が乳化剤の働きをするからなんです。卵が入っていないと、マヨネーズは液体のままで、個体状態にはなりません。
それならば、なぜご紹介したマヨネーズが、卵を使っていないのにちゃんと固まるのか…不思議ではありませんか?『乳化』についてお話したいと思います。
『乳化』&『乳化剤』ってなに?
まずは、乳化と乳化剤について簡単に説明しますね。
〇乳化(エマルション)とは?
油や水分のように、本来混ざり合わないものが均一に混ざり合う状態のこと。
〇乳化剤とは?
乳化した状態を保つために加える、「水と油を結び付けておく材料」のこと。
例えば…
ドレッシングの材料である油とお酢は混ざり合わない物質ですが、激しく降ると一時的に混ざり合います。この状態が「乳化」です。
しかし、しばらくするとドレッシングはまた水と油に分離して2層に分かれてしまいます。乳化した状態を保ちたい場合は、水と油を結び付けておく材料を加える必要があります。
マヨネーズの材料は油とお酢と卵です。油とお酢はドレッシングと同じですが、そこに卵が加わることで、油と酢が分離しない状態に保たれるのです。この卵のような役割を果たす物質のことを「乳化剤」といいます。
発酵マヨネーズを作る際に多い失敗が「じょうずに固まらなくてシャバシャバなになってしまった…」という状態。これは、乳化がうまくいかなかったことが原因なんです。
卵なしの『発酵マヨネーズ』が固まる理由とは?
卵が入っている発酵マヨネーズが個体状になる理由は分かりました。それならば、卵が入っていないのに乳化して固まるのは、なぜなのでしょうか?
答えは、『レシチン』。卵が乳化剤となるのは、含まれているレシチンのおかげなんです。卵が入っていない発酵マヨネーズには、どの材料にレシチンが含まれているのでしょうか?
卵を使わない『発酵マヨネーズ』に使われている材料は、次の5つ。
〇甘酒
〇塩
〇豆乳
〇お酢
〇油
この材料のなかで、レシチンが含まれているのは豆乳です。つまり、お酢(水分)と油を乳化させるための乳化剤は、豆乳。見方を変えると、豆乳を使わなければ、発酵マヨネーズはできないということなんです。
レシチンとは、すべての生き物の細胞のなかにある、「細胞膜」の主成分です。リンを含む脂質の1種でもあり、不足してしまうと細胞のはたらきに影響が出てきます。
コレステロールのおはなし
マヨネーズを食べるのを躊躇する理由として、「コレステロールが気になるから…」という声があります。マイナスイメージがあるコレステロール。そもそも、なぜカラダに悪いと言われるのでしょうか?
コレステロールってなに?
コレステロールは、「脂質の一種」。LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、病気を引き起こします。
LDL(悪玉コレステロール)
〇肝臓から全身に、コレステロールを運ぶ役割。
〇増えすぎると血管内にたまり、血管が詰まったり破れたりして病気を引き起こします。
HDL(善玉コレステロール)
〇全身から余分なコレステロールを回収して、肝臓に運ぶ役割。
〇血管をきれいにします。
LDL(悪玉コレステロール)が増えすぎ、HDL(善玉コレステロール)が少ないと、健康被害につながるということ。
コレステロールの正常範囲って?
〇HDL(善玉コレステロール) 40mg/dl以上
〇LDL(悪玉コレステロール) 140mg/dl以下
〇総コレステロール 220mg/dl以下
高コレステロールが引き起こす病気とは?
高コレステロール血症(高脂血症)は、動脈硬化を招きます。動脈硬化は、次の病気を引き起こします。
・脳出血
・脳梗塞
・狭心症
・心筋梗塞
自覚症状がなく、「症状が出るまで気づかなかった」という声が多いので注意が必要なんです。
悪者のイメージが強いコレステロールですが、ちゃんと大切な役割があります。コレステロールの主な働きは次の通りです。
〇細胞膜の材料となる。
〇性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料となる。
〇脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料となる。
マヨネーズとコレステロールの関係とは?
スーパーで、『コレステロールゼロ』のマヨネーズを見かけたことはありますか?これらはほぼ、次のどちらかに当てはまると思います。
〇卵不使用の商品
〇卵からコレステロールを抜いている商品
以前は、コレステロールが豊富だからという理由で「卵を控えたほうが良い」と言われていました。
ところが数年前に、「食事による摂取量が、血中コレステロールの値に影響するという根拠は十分でない」と判断され、コレステロールの摂取量の基準値が定められなくなりました。
高脂血症などの方は例外ですが、現在は健康な方であれば、むしろ栄養価の高い卵を食べたほうが良いと言われています。
コレステロールは食事から摂るだけでなく、体内でも作られています。体内で合成されるコレステロールは、食事摂取による量の3~7倍といわれ、意外と多いんです。
食事からの摂取量が多い場合には、体内での合成量は少なくなるように調節されます。反対に食事から摂取量が少ない場合には、体内での合成量が多くなるように調節されます。
つまり、コレステロールの供給は常に一定に保たれるように調節されているんです。
卵の栄養のおはなし
『完全栄養食品』と呼ばれる卵。その理由は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含んでいるからです。
完全栄養食品とは、健康を維持するために必要な栄養を豊富に含む食材のこと。
生卵1個に含まれる栄養価をみてみましょう。
たんぱく質6.3g
脂質5.3g
カルシウム26mg
マグネシウム6mg
ビタミン B2 0.22mg
ビタミン D 0.9μg
鉄0.9mg
(卵重量 60g・可食部 51g)
こうしてみると、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンをバランスよく含んでいることが分かりますね。
特にたんぱく質については、アミノ酸スコアが100。必須アミノ酸 9種類をバランスよく含み、量的にも質的にもすぐれている食品なんです。
アミノ酸スコアって?
食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価するための数値である。特定の食品に対し、窒素1gあたりに占める必須アミノ酸が基準値と比較してどれだけ含有されているかを評価するものである。
(ウィキペディアより)
つまり、体内で生成することのできない9種類の必須アミノ酸が、その食品にどれくらい含まれているかを算出したもの。100に近い数値であるほど理想的です。
卵が健康に良い食品であるとお話ししましたが、コレステロールの摂取で血中量が上昇しやすい体質の方もいます。また、高脂血症などでコレステロール摂取を制限されている方もいらっしゃるでしょう。
ご自身の体質や体調に合わせて食べるか控えるかを考えることが大切ですね。発酵マヨネーズを作る際の参考にされてください。
まとめ
- 発酵マヨネーズは、マヨネーズや材料を発酵させて作るのではなく、発酵食品である甘酒や塩麴、そしてお酢を使って作る。
- 卵を使わない『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇甘酒 大さじ4(手作りのもの)
〇豆乳 大さじ2(無調整のもの)
〇お酢 大さじ2(私は純米酢を使っています)
〇お塩 小さじ1
〇こめ油 200㏄
【作り方】
〇フードプロセッサーに軽量した甘酒、豆乳、お酢、塩を入れ、しっかり混ざり合うまで撹拌する。
〇こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌する。 - 卵が乳化剤の働きをするからマヨネーズは個体状になる。
〇乳化(エマルション)とは?
油や水分のように、本来混ざり合わないものが均一に混ざり合う状態のこと。
〇乳化剤とは?
乳化した状態を保つために加える、「水と油を結び付けておく材料」のこと。 - 卵なしの発酵マヨネーズが個体状になるのは、豆乳に含まれる
『レシチン』が乳化剤となるから。 - コレステロールとは?
「脂質の一種」。LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、動脈硬化を招き、生活習慣病を引き起こす。 - コレステロールゼロのマヨネーズとは?
〇卵不使用の商品
〇卵からコレステロールを抜いている商品 - 「食事による摂取量が、血中コレステロールの値に影響するという根拠は十分でない」と判断され、コレステロール摂取量の基準値が定められなくなった。
これにより、卵を一日あたり1~2個食べても生活習慣病に直結しないと言われるように。ただし、体質によるので注意が必要。 - 卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含んでおり、『完全栄養食品』と呼ばれている。
おわりに
マヨネーズと卵との関係について、お分かりいただけましたか?以前は、コレステロール値の上昇を避けるため、卵を避けた方がいいと言われていました。
ところが食事からのコレステロール摂取量の基準がなくなり、むしろ栄養価が高く、『完全栄養食品』と呼ばれる優秀な食品として、卵を食べることが推奨されています。
ただし高脂血症の方や、体質によって卵を避けた方がよい方もいます。当てはまる方は、ぜひ卵なしの『発酵マヨネーズ』を作ってみてください。
私は、少しでもカラダに良いマヨネーズを使いたくて、『発酵マヨネーズ』を手作りするようになりました。
市販のマヨネーズに比べて、手作りの『発酵マヨネーズ』は原材料にこだわることができたり、使う量を調整したりすることができます。また、製造過程がみえるので安心ですね。
さらに、カラダにやさしい発酵食品を使っているので、魅力倍増なんです!!少しでもカラダに良いマヨネーズができあがりますように。
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