北海道の特徴は?海に囲まれた北海道ならではの発酵料理♪
全国各地にある発酵の歴史。
日本の北国となる北海道は、海に囲まれた海産物が豊富にあるとても恵まれた環境です。
そんな、北海道と聞いて一番に思い出すものはなんでしょう。
ラーメンや海産物、はたまたジャガバタ?
思わず、唾を吞み込んでしまう食べ物がたくさんあります。
そして、そんな北海道では、どんな発酵料理が日常的に作られているのでしょうか?本島と離れているため、独自の食べ物もたくさんあり、豊富に取れる海産物を使った発酵料理も数多くあります。
それでは、中々知ることのない北海道の発酵についてお届しましょう。
この記事の目次
1.北海道の気候
広さが、83,424km2にも及ぶ広大な土地を有する北海道、国土の約22%にまで広がります。
全域が亜寒帯湿潤気候で、日本海沿岸部と内陸部は非常に寒冷で湿度が高く豪雪地帯になっています。その一方、太平洋沿岸部では比較的温暖で降雨量も少なく、夏は涼しく、冬は小雪です。
土地の半分を山地が占め、島は全て海に囲まれています。冷涼、低湿で積雪期間が長く、春先に雪解けを迎えます。四季は明確に分かれており、地域特性を生かした豊富な食材が育まれています。
2.北海道の醤油の特徴
北海道醤油は甘味は少なく塩辛い醤油が特徴的で、濃口醤油が99%、昆布しょうゆの使用も多いです。
醤油の主な製法は「本醸造方式」「混合醸造方式」「混合方式」の3つがあります。北海道しょうゆは伝統的な製法である「本醸造方式」で造られています。
まろやかな旨味のある北海道産小麦を使用した本醸造に、北海道でも有名な昆布の旨味を活かした「昆布醤油」も北海道を代表する醤油です。
昆布醤油
昆布醤油とは、醤油をベースにした加工調味料。
醤油にかつお節や昆布をつけて、出汁の味がブレンドされた醤油のことで「出汁付き醤油」というのがイメージに近い。
昆布醤油は味がまろやかで、刺激もそこまで強くないです。
〇3つの醤油の製造方法
・本醸造方式
最も一般的な方法で、日本で流通している80%のお醤油がこの方法で造られています。
作り方
①蒸した大豆と煎った小麦を混ぜる
②種麹を加えてこうじを作る
③塩水を加えて発酵させます
麹菌や酵母菌の力を借りて、ゆっくりと自然熟成させていきます。時間がかかる分丁寧に熟成が進み、色や香りがよい醤油となるのが特徴的です。
・混合醸造方式
本醸造醤油に比べアミノ酸のうまみがプラスされるため、混合醸造の醤油が好まれ、使われている地域もあります。
作り方
①諸味にアミノ酸液(または酵素分解調味液や発酵分解調味液)を加える。
②短期間で熟成させる。
大豆などのたんぱく質原料に濃塩酸を加え、加水分解して作られたものをアミノ酸液と言います。
またアミノ酸液の変わりにこれらのものも使われています。
・タンパク質分解酵素を用いたものを酵素分解調味液
・小麦グルテンを発酵解したものを発酵分解調味液
・混合方式
生醤油(生揚げ醤油)に、アミノ酸液を混ぜ合わせて作られた醤油で、撹拌調合、加熱処理する方式です。しょうゆ本来の風味を持ちつつ、アミノ酸の力で旨味を出しています。
3.北海道の味噌の特徴
北海道で味噌が広がり始めたのは、江戸~明治時代にかけて。
明治維新後、北海道を開拓した時から北海道みその歴史は始まっており、大豆栽培がさかんなため、大量に収穫することが出来たことも大きな理由です。
他の地域で造られる味噌よりも歴史は浅いが、たくさんの北海道民に愛されています。北海道の広大な大地は大豆栽培に適していたため、大量に収穫することができました。
それらの大豆はさまざまな加工品に利用されて、その一つとして北海道みそがありました。
米味噌が主流で、赤色・辛口のものが多くあります。麹の割合が比較的高く、その一方塩分量は多めだが、よく熟成されているため、辛味はそこまで強くなく、すっきりした味わいです。
また、江戸時代から佐渡や新潟との交流がさかんで、佐渡味噌をベースに形作られてきた背景があります。佐渡みそや越後みそに近い赤色系の中辛みそが主流で、これらの味噌は、北海道の郷土料理である、てっぽう鍋、石狩鍋、北海道ラーメンなどに使用しています。北海道味噌は、さまざまな地域から来た移住者の味が元となって、味が確立されていきました。
4.北海道の4つの発酵料理
四方を海に囲まれた北海道は、海産物が豊富に取れる環境にあります。
野菜と海産物を発酵させて作られた食べ物は保存も効き、旨味もアップします。
4-1.粕イカ
酒粕に漬け込んだイカで、輪切りに切ると中からたっぷりとゲソが出てきます。海に囲まれている、新鮮なイカが取れる北海道の特産の料理で、冬のご馳走として食卓に並んだ伝統料理です。酒粕に付け込んだイカは旨味を増しています。
4-2.はさみ漬け
野菜と海産物を折り合わせたものに、「はさみ漬け」と言われるものがあります。はさみ漬けとは、古くから北海道の漁礁で愛されてきた漬物です。
一般的にあるものに、「鮭のはさみ漬け」がありますが、その他に「カニのはさみ漬け」「数の子のはさみ漬け」「ほたてのはさみ漬け」など、種類も豊富にあります。
作り方は、野菜、海産物をそれぞれ下ごしらえした後に、1日漬ける。
海産物の旨味と野菜の歯ごたえが絶妙に合う一品。
4-3.めふん
鮭の腎臓(血合い)を塩に漬けこんだ珍味で、長期塩蔵熟成した食品で塩辛のようなものです。「めふん」という意味は、アイヌ語で「メフル」という腎臓を意味する言葉です。腎臓と塩のみで作られる保存食は、唯一「鮭のめふん」だけです。
4-4.にしん漬け
厳しい冬を超えるための食糧を保存することが重要であったため、その一つとして漬物である「にしん漬け」が作られるようになりました。
米こうじを使用しているため、長期間付け込むとほどよく発酵が進みます。冬が訪れる前に干物に加工した身欠ニシンと野菜を付け込んだものが漬物のような料理です。
5.まとめ
- 北海道の気候
全域が亜寒帯湿潤気候で、日本海沿岸部と内陸部は非常に寒冷で湿度が高く豪雪地帯になっています。 - 北海道の醤油の特徴
北海道醤油は甘味は少なく塩辛い醤油が特徴的濃口醤油99%、昆布しょうゆの使用も多いです。 - 北海道の味噌の特徴
米味噌が主流で、赤色・辛口のものが多くあります。麹の割合が比較的高く、その一方塩分量は多めだが、よく熟成されているため、辛味はそこまで強くなく、すっきりした味わいです。 - 北海道の4つの発酵料理
四方を海に囲まれた北海道は、海産物が豊富に取れる環境にあります。野菜と海産物を発酵させて作られた食べ物は保存も効き、旨味もアップします。
・粕イカ
海に囲まれている、新鮮なイカが取れる北海道の特産の料理で、冬のご馳走として食卓に並んだ伝統料理です。
・はさみ漬け
野菜と海産物を折り合わせたものに、「はさみ漬け」と言われるものがあります。
・めふん
鮭の腎臓(血合い)を塩に漬けこんだ珍味で、長期塩蔵熟成した食品で塩辛のようなものです。
・にしん漬け
米こうじを使用しているため、長期間付け込むとほどよく発酵が進みます。
6.おわりに
北海道の発酵調味料や発酵食品には、海産物に囲まれた北海道ならではの料理が
豊富にあります。北海道だからこそ新鮮なまま美味しく食べれる食材も多々あります。ぜひ、一度お取り寄せや実際に作ってみて下さい。
次回は北海道のなじみの深い「ニシン漬け」の作り方やおいしさについてお伝えしていきます。
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