発酵食品を手作りしましょう~ジャガイモが乳酸発酵?簡単!おいしい!『発酵ポテト』の作り方とは?

健康への意識が高まり、発酵食品が注目されています。腸を整えることで、免疫力を上げることが出来ると話題になり、発酵食品を日々の生活にとり入れる方が増えています。

今回は、『発酵ポテト』の作り方をご紹介しましょう。「ジャガイモって発酵させることができるの?」と、意外に思う方も多いはず。発酵させることで栄養価がアップするうえ、チーズのような風味とコクが加わってとてもおいしいんですよ!!

カラダに良くて、しかもおいしいなんて嬉しい限りですね。簡単にできるので、今回の記事を参考にして、ぜひ作ってみてください!!



『発酵ポテト』の作り方


それでは早速、『発酵ポテト』の作り方をご紹介します。材料はジャガイモと水と塩の3つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。

〇カットしたジャガイモを保存容器に入れて
〇水と塩を混ぜて
〇発酵させるだけ!!

【材料】

①ジャガイモ 600g
②水 1ℓ
 (ジャガイモが浸るくらい)
③塩 小さじ5
 (水の2.5%)


【準備するもの】

〇保存容器
(ふたがしっかり閉まるもの)


【作り方】

①ジャガイモを保存容器に入れる

〇ジャガイモを洗い、カットする
〇あらかじめ熱湯消毒した保存容器に入れる

ジャガイモの皮はむいてもむかなくても、どちらでも大丈夫。今回使用したおいもは採りたてだったので、皮付きのまま発酵させました。

じゃがいもの皮には栄養があるの?

ジャガイモの皮には、ミネラル(カリウム、マグネシウム、鉄など)やビタミンB2、食物繊維などの栄養が多く含まれています。せっかくなら無駄なく摂りたいですね。

ただし、皮や芽にはソラニンやチャコニンという毒素が。緑色の皮や芽は食べないように、あらかじめ処理してください。

わが家の畑でとれたジャガイモ。今回はかわつきのまま発酵させます。

まずは良く洗って土を落とします。

フライドポテト用にカットします。まずたてに三分割して…

一枚ずつさらに三等分に切ります。

あらかじめ熱湯消毒しておいた保存容器に入れます。


②塩と水を加える

〇塩を加える
〇水を加える

塩の濃度については、水の2.5%を目安にします。「カップ1杯(200ml)につき小さじ一杯」と覚えておくと便利です。

ジャガイモは完全に水に浸かるようにします。今回は保存容器に入れていますが、チャック付きの保存袋で発酵させても大丈夫です。その場合は、できるだけ空気を抜いて口を閉じてください。

私はミネラル成分を多く含む天然塩と、水道水ではなく浄水を使っています。材料にこだわれるのが、手作りのいいところですね。

カップ一杯の水につき、小さじ一杯の塩で塩水を作ります。

あらかじめ煮沸消毒しておいた保存容器に塩水を入れて…

カットしたジャガイモを入れます。

ジャガイモが完全に水に浸かるようにします。

保存容器にふたをします。この状態から発酵スタートです!


④発酵させる

〇保存容器のふたを閉め、常温で発酵させる
〇発酵期間の目安は、2~3日ほど

発酵期間の2~3日は、大体の目安です。発酵の進み具合は様々な条件によって変わります。

乳酸菌のチカラで、保存容器のふたが浮き上がっています(笑)。菌が元気に働いている証拠!!



④できあがったら冷蔵庫で保存する

〇チャック付き保存袋に入れ、冷蔵保存する

発酵しているかどうかの見極めは、素人だと難しいですね。ほんのり酸っぱい香りがしていたら乳酸発酵が進んだということなので、目安にしてください。

出来上がったら冷蔵保存します。私は冷蔵保存せずに、すぐに使うことがほとんどです。すでに塩味がついているので、そのまま調味せずに使います。しょっぱい場合はあらかじめ水にさらし、塩抜きをするといいでしょう。

発酵させたジャガイモは、通常通り油で素揚げにしてポテトフライにします。チーズのような風味とコクが加わり、とてもおいしいです。わが家では大好評でした。

油の摂り過ぎが気になる方は、揚げるのではなく、トースターやオーブンで焼くという方法もあります。別記事でご紹介しますので、参考にしてくださいね。

できあがりました。お水が白濁しています。

あらかじめ塩味がついているので、調味の必要はありません。しょっぱい場合は塩抜きをしてから使いましょう。


保存について

冷凍保存であれば、長期保存が可能です。ただし保存期間は、保存状態にもよります。次のような違和感を感じたときは、雑菌が混入している可能性が高いので、口にせず廃棄してください。

〇悪臭がする
〇明らかに変な味がする

ちゃんと判断できるかどうか、不安に思う方もいらっしゃると思います。私の経験からいくと、腐敗している場合にはかなりの悪臭を放ちます。 

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『発酵ポテト』を手作りするメリットって?


『発酵ポテト』を作るメリットって何でしょう?私は次の4つだと思っています。

①安心&安全である
②得られる効果・効能が高まる
③保存性が高まる
④おいしい!!


①安心&安全である

市販の商品は、材料が遺伝子組み換えだったり、添加物が入っていたりするものが多いです。その点、手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので、安心していただくことができます。


②得られる効果・効能が高まる

ジャガイモの栄養価にプラスして、発酵させることによって得られる効果・効能が高まります。発酵の過程で増える栄養素や酵素のチカラが加わるからなんです。


③保存性がよくなる

本物の発酵食品は、理論上では「腐らない」と言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。

発酵と腐敗のメカニズムは同じ?!

発酵も腐敗もその仕組みは同じ。与える影響によって呼び方が異なるだけなんです。
〇発酵 微生物が人間に有益な物質をつくりだすこと。
〇腐敗 微生物が人間に有害な物質をつくりだすこと。


④おいしい!!

そして、何よりもコクや旨味があって本当においしいんです!!発酵の過程でグルタミン酸が増し、うまみ成分が加わることがその理由です。

発酵とは?

微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。

発酵の過程で
①消化・吸収がよくなります。
②栄養価が加わります。
③うまみが加わります。
④保存性がよくなります。



乳酸菌の効果的な摂り方って?


乳酸菌の効果的な摂り方Q&A

Q. 乳酸菌をとり続けると、どのくらいで効果が実感できますか?
A.  便秘の改善、整腸作用は、2週間くらい。免疫力を上げるには、3ヶ月くらい。多くのメーカーの実験で、3か月という結果が出ています。

Q. 乳酸菌の摂取量の目安は、ありますか?
A.  特に決まっていませんが、人間の腸内には100兆くらいの乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌で一日数百億くらい、死菌でその2-3倍程度を摂取しておいたほうが良さそうです。また、1日のうち、まとめて摂っても、 小分けにして摂っても、体内に入る菌の量やはたらきは同じです。

Q. 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?
A.  乳酸菌は薬ではなく、食品です。基本的には好きな時間で良いでしょう。

Q. どのくらいの期間、摂り続けたらいいですか?
A.  乳酸菌は、摂取すると、少しずつ体内に蓄積されていきますが、やめると、ゆるやかに減少していきます。 長く続けることが大切です。

 Q. 加熱したら、乳酸菌は死滅するの?
A.  50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅します。生きた菌(生菌)と、死んだ菌(死菌)については、もう少し詳しくみていきましょう。


生菌と死菌って?

生菌の一部は生きたまま腸に届き、腸内環境を整えます。死菌でも、生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。さらに死菌は、以下の理由で注目されているんです。

〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。

〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じ・免疫を高める効果がある。

つまり、生菌も死菌も、求める効果によって「それぞれに役割がある」ということですね。



まとめ


  • 『発酵ポテト』の作り方って?
    〇材料はジャガイモと水と塩の3つ。
    〇手順は次の3ステップ。
    ①カットしたジャガイモを保存容器に入れて
    ②水と塩を混ぜて 
    ③発酵させるだけ!!
  • 『発酵ポテト』を手作りするメリットって?
    ①安心&安全である。
    ②得られる効果・効能が高まる。
    ③保存性が高まる。
    ④おいしい!!
  • 乳酸菌の効果的な摂り方とは?
    ○便秘の改善、整腸作用などであれば、おおよそ2週間くらい。
    〇免疫力を上げるには3ヶ月くらい。
    〇一日数百億くらいの菌数を目安として摂取(死菌だとその2-3倍程度)
    〇基本的には好きな時間に食べてOK
    〇乳酸菌の効果を得るには長く続けることが大切
  • 高温に弱い乳酸菌
    50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅する。



おわりに


健康への関心が高まり、発酵食品が注目されています。ところが、市販されている発酵食品は材料が遺伝子組み換えだったり、添加物や保存料が入っていたりしているものが多いんです。その点手作りだと、材料も製造過程も目に見えるので安心。

畑で大量に採れたジャガイモ。「もしかしたら発酵させることができるかも!!」と思って試してみました。発酵させることで得られるメリットは大きいです。

栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。通常のポテトフライにチーズのような風味とコクが加わって、とてもおいしいんです。わが家では大好評の味。 まさに良いことづくめですね。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば作り方は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてくださいね!!

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