発酵調味料『酢麹』は、ノンシュガーの甘酢。健康を気にする方にオススメなんです!!
健康への関心が高まるなか、発酵食品が注目されています。私は日頃から様々な発酵食品を手作りしているのですが、その中でも『酢麹』は、オススメしたい調味料のひとつ。
発酵食品は、健康にも美容にも高い効果・効能をもたらしてくれますが、一度に多くの量を食べればいいというものではありません。
コンスタントに摂り続けることで、カラダの調子を整えてくれるんです。そういう点では、発酵調味料は毎日の食卓に取り入れやすいですね。
酢麹は一言でいうと「ノンシュガーの甘酢」。材料であるお酢も米麹も、共に発酵食品。この2つが合わさることで、ダブルの効果が期待できます。
酢麹がなぜ健康に良いのかを、詳しく説明していきましょう。
この記事の目次
- 1.『酢麹』ってなに?
- 2.酢麹と健康① 発酵のチカラ
- 3.酢麹と健康② 砂糖不使用ということ
- 4.酢麹と健康③ お酢のチカラ
- 5.酢麹と健康④ 米麹のチカラ
- 6.まとめ
- 7.おわりに
酢麹ってなに?
酢麹ってなに?
酢麹は発酵調味料。一言で説明すると、「お砂糖を使わない甘酢」です。ノンシュガーなのに甘みがあるのは、お酢に米麹を加えて発酵させるから。
おかゆに米麹を加えて発酵させる甘酒が甘いのと同じです。白砂糖がカラダに良くないと囁かれるなか、砂糖不使用というのは嬉しいですね。
そして酢麹の材料は、お酢と米麹の2つ。どちらも発酵食品であり、健康や美容によい効果をもたらすとして、それぞれメディアで特集が組まれるほど。
この2つが合わさることで、さらに効果・効能が高まります!!言わずと知れたパワーフードなんです!!
酢麹の魅力とは?
酢麹の魅力は次の6つ!!
①2つの発酵食品を組み合わせた調味料であること。
②砂糖不使用であること。
③簡単に作れること。
④使い勝手がよく、料理の幅が広がること。
⑤おいしいこと。
⑥保存がきくこと。
酢麹の作り方って?
酢麹の作り方は簡単。次の2ステップでできちゃいます。とても簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね。
①2つの材料を混ぜて
②発酵させるだけ!!
詳しい作り方は「2つの材料&2ステップ!!砂糖不使用の甘酢『酢麹』の作り方」をご覧ください。
酢麹と健康① 発酵のチカラ
発酵食品が注目されている理由をご存知ですか?健康を維持するために摂り入れる方が増えていますが、「発酵ってなに?」「なぜカラダに良いの?」と問われると、答えに詰まるケースが多いのではないでしょうか。
まずは、『発酵』について説明していきます。
『発酵』とは?
発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。
麹菌は発酵の過程で、たくさんの酵素を生み出します。その酵素が、例えばでんぷんをブドウ糖に、たんぱく質をアミノ酸に分解します。
ブドウ糖は甘み、アミノ酸は旨み。酢麹がお砂糖を使っていないのに甘くなる理由、そしてさらにおいしくなる理由は、これなんですね。
発酵食品にすると、どんなメリットがあるの?
発酵食品にすることで、どんなメリットが加わるのでしょうか?発酵の過程で
〇旨みが加わります。
〇保存性がよくなります。
〇栄養価が加わります。
〇消化・吸収がよくなります。
健康という観点からみると、栄養価が加わることと、消化・吸収がよくなることがポイントですね。特に発酵の最大のメリットは「消化・吸収がよくなる」こと。
微生物があらかじめデンプンやたんぱく質を分解してくれるので、内臓への負担が軽減します。特に腸内環境を整えることは、健康を保つ上でとても大切です。
腸内環境を整えるメリットって?
最近、「腸活」という言葉をよく耳にします。そのくらい、腸内環境を整えることへの関心が高まっているということなんです。そもそも、腸の働きをご存知ですか?
腸は、胃でとかされた食物から、栄養や水分を消化・吸収する場所です。でも実は、その役割は消化器官にとどまらず、次のような特徴もあります。
〇体の約70%の免疫細胞が集中している。
〇幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在している。
セロトニンって何?
セロトニンは神経伝達物質です。セロトニンが増えると精神状態が安定します。
逆にセロトニンが不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。
腸内環境を整えると
〇便秘が改善します。
〇免疫力が高まります。
〇アレルギー症状が緩和します。
〇ホルモンの合成を助けます。
睡眠ホルモン「メラトニン」が快眠に導いたり、幸せホルモン「セロトニン」がストレスを緩和したりします。
〇ダイエット効果があります。
〇美肌効果があります。
こうしてみると、腸内環境を整えることは、いいことずくめ。消化・吸収で優秀なチカラを発揮する発酵食品は、腸活のためには欠かせません!!
酢麹と健康② 砂糖不使用ということ
カラダに良くないと言われている砂糖。直接料理に使うだけでなく、日頃口にしている食べ物に含まれていることが多いんです。どうしても摂り過ぎてしまいまうので、意識して減らす努力が必要。
酢麹は、ノンシュガー。先ほど説明したように、発酵させることによって自然の甘みが加わったカラダに優しい調味料です。
砂糖がカラダに悪いワケって?
砂糖がカラダに悪いと言われるのは、次の3つが原因です。
①血糖値が急激に上がったり下がったりするから。
②カラダから大切な栄養素を奪うから。
③砂糖には中毒性、依存性があるから。
①血糖値が急激に上がったり下がったりするとどうなるの?
〇カラダに負担がかかります。
〇太ります。
〇胃腸の働きが弱まります。
砂糖を食べると、血糖値が急激に上がります。血糖値が上がり過ぎるとインスリンが出て、血糖値をもとに戻そうとします。
血糖値が急激に上がったり下がったりすると血糖値のバランスが崩れ、カラダにとっては相当な負担となるんです。
また、血糖値を下げるためにインスリンが出ると、同時に脂肪の合成が促進されます。インスリンが血糖値を下げる方法は、「ブドウ糖を全身の各細胞にエネルギーとして送り込むこと」です。
ブドウ糖が多すぎると、各細胞に貯蔵しきれずに余ります。余ったブドウ糖は、中性脂肪として体にどんどん蓄積されていくのです。
さらに胃腸は、血糖値が上がるのを防ぐためにその働きを止めて、消化することをやめてしまいます。
②「カラダから大切な栄養素を奪う」とはどういうこと?
〇砂糖は、カルシウムを奪います。
〇砂糖は、ビタミンBを奪います。
わたしたちの体液は、健康を維持するために弱アルカリ性に保たれています。酸性食品である白砂糖を摂取すると、体内のミネラルを使って、体液を中和しようとします。
ミネラルの中でも、特にカルシウムを奪います。日常的に砂糖を大量に摂っていると、カルシウムを補うために、骨や歯を溶かしてしまうんです。
ビタミンB1は糖質の代謝にかかわっています。つまり、砂糖(糖質)を体内で消費するには、ビタミンB1が必要なんです。
砂糖と同時にビタミンB1が摂取されないと、カラダのなかのビタミンB1が使われるので、不足してしまいます。
③砂糖には中毒性、依存性があるんです!!
砂糖を摂取すると、脳の神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンが大量に分泌され、快楽や多幸感が得られます。
この幸せな気分が脳に記憶され、体が欲していなくても、快楽を得るために甘いものを食べてしまうようになるんです。
砂糖を摂り過ぎると、実際にどんな症状が?
砂糖を摂り過ぎると、以下のような健康被害を引き起こす恐れがあります。
①肌が荒れる。
②精神不安定になる。
③生理痛が重くなる。
①肌が荒れる
砂糖を摂ると、胃腸の働きが悪くなるうえに必要な栄養素が奪われるため、当然肌が荒れてしまいます。
さらに、たんぱく質と糖質が結びついて劣化し、「焦げのような状態=糖化」が起こります。糖化は、しみやしわ、たるみの原因になります。
②精神不安定になる
砂糖を摂ると血糖値が上昇し、アドレナリンの分泌が促されるため、興奮状態になります。
かと思うと脳内物質が切れ、急に覚めた態度をとったり静かになったりします。感情のアップダウンが起こるんです。
このような状態は脳に大きな負担をかけるので、うつ病の発症率が高まるとも言われています。
③精神不安定になる
砂糖を摂ると、血糖値が急上昇します。血糖値を下げるためにインスリンが分泌されますが、実はこのときに体温も下げてしまうんです。
体温が下がると血行が悪くなってカラダが冷え、血管や子宮を収縮し、生理痛が重くなるんです。
低体温は、生理痛だけでなく、カラダの免疫を下げてしまい、様々な病気を引き起こします。
砂糖には種類があります!!
〇完全に精製されていない砂糖(黒砂糖)
〇精製された砂糖(白砂糖)
精製されたお砂糖(白砂糖)が一番カラダに悪い。
酢麹と健康③ お酢のチカラ
健康への関心が高まり、お酢のチカラがテレビや雑誌などで注目されています。お酢には、どのような効果が期待できるのでしょうか?
お酢ってなあに?
お酢は、「糖質を含む原材料に、麹菌と水を加えてアルコール発酵させ、これに酢酸菌を加えて酢酸発酵を行ったもの」。
要するに、お酒に酢酸菌を加えると、お酢ができるということ。お酢の原料は、お酒にできるものであればなんでもOKなんです!!
お酢は、人間が作った「最古の調味料」だと言われています。自然にアルコール発酵した果物に菌が働いて誕生した、と考えられています。
お酢は発酵食品です!
お酢は発酵食品です。発酵の過程で発生するアミノ酸とクエン酸が、お酢が健康や美容に効果的だとされるポイント。米酢を例にとって説明します。
米酢の原材料は、米。白米には少量のビタミンB群が含まれるだけでそれほど栄養価は高くないと言われています。
ところが発酵させて米酢にすると、酢酸やクエン酸、有機酸やアミノ酸が豊富に生まれるんです。アミノ酸は15種類、有機酸は70種類以上と言われています。
期待できる効果って?
具体的に、どのような効果が得られるのかをみていきましょう。
①ダイエット効果
②疲労回復効果
③血糖値の上昇を抑える効果
④腸内環境を整える効果
①ダイエット効果
お酢には酢酸、クエン酸、アミノ酸が含まれています。酢酸は脂肪の蓄積を抑え、クエン酸は体内の脂肪をエネルギーに変えて消費し、アミノ酸は脂肪の燃焼を促します。運動前30分~一時間前に摂ると効果的だそうです。
②疲労回復効果
アミノ酸とクエン酸は、疲労回復のスピードを速めてくれます。
③血糖値の上昇を抑える効果
酢酸が体内に入ると、細胞からアデノシンが分泌されて血管が広がります。血糖値、血圧を下げ、内臓脂肪を減らしてくれるのです。
④腸内環境を整える効果
酢酸は、腸内の悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整えてくれます。便秘解消にも効果があります。
お酢の摂り方って?
積極的に摂りたいお酢ですが、以下のことに気をつけて欲しいんです。
①摂取量について
1日あたり15mL(大さじ1杯)程度を、継続して摂るのが効果的。一度にたくさん摂っても意味がないので、1日の適量を守りましょう。
②いつ摂るのがいいの?
空腹時に摂ると、酸が強いために胃を荒らす可能性があります。空腹時は避けましょう。
③原液を飲むのは避けましょう
原液で飲むのは避け、お料理に使うか、炭酸や牛乳などで割りましょう。その点酢麹は、調味料として日常的に使うことができますね。
④成分表示を確認してください!!
例えば、お酢ドリンクは多くの商品に糖質が添加されています。JAS規格外の加工酢には、添加物が入っていたりします。購入前に成分表示を確認しましょう。
酢麹と健康④ 米麹のチカラ
酢麹の材料はお酢と米麹。次に、米麹のチカラについてみていきましょう。
米麹ってなに?
米麹とは、「蒸したお米に麹菌を種付けし、繁殖させて発酵したもの」。米麹をつくるのに使われる麹菌は「ニホンコウジカビ」という菌(カビの一種)。
日本特有の菌で、国菌に指定されています。米麹は味噌や甘酒など、伝統的な発酵食品に使われています。
米麹の栄養素って?
米麹に含まれる主な栄養素は、次の通りです。
①ビタミンB群が豊富に含まれています。
②酵素がたくさん含まれています。
③食物繊維が含まれています。
④オリゴ糖が含まれています。
①ビタミンB群が豊富に含まれています
血行と代謝をアップするビタミンB群は、美肌効果が期待できます。その他の詳しい効果も挙げておきますね。
〇疲労回復効果:ビタミンB1
〇成長を促進する効果:ビタミンB2、ビタミンB6
〇粘膜や皮膚を健康に保つ効果:ナイアシン
〇エネルギーを生成する効果 :パントテン酸
〇女性の健康を保つ効果:葉酸
〇血糖値を下げる効果:ビオチン
〇酵素がたくさん含まれています
米麹に含まれるアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ペクチナーなどの酵素が食品の成分を分解することで、栄養の消化吸収を促進します。
〇食物繊維やオリゴ糖が含まれています
米麹に含まれる食物繊維やオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
まとめ
- 酢麹ってなに?
お酢に米麹を加えて発酵させることで、甘みが加わった「お砂糖を使わない甘酢」のこと。 - 酢麹の大きな魅力は6つ
①2つの発酵食品を組み合わせた調味料であること。
②砂糖不使用であること。
③簡単に作れること。
④使い勝手がよく、料理の幅が広がること。
⑤おいしいこと。
⑥保存がきくこと。 - 酢麹と健康① 発酵のチカラ
発酵食品にするメリットは
〇うまみが加わる。
〇保存性がよくなる。
〇栄養価が加わる。
〇消化・吸収がよくなる。
その中でも最大のポイントは、「消化・吸収がよくなり、腸内環境が整うこと」。腸内環境を整えるメリットは
〇便秘が改善する。
〇免疫力が高まる。
〇アレルギー症状が緩和する。
〇ダイエット効果がある。
〇美肌効果がある。
〇ホルモンの合成を助ける。
睡眠ホルモン「メラトニン」が快眠に導いたり、幸せホルモン「セロトニン」がストレスを緩和したりする。 - 酢麹と健康② 砂糖不使用であること
砂糖がカラダに悪いワケって?
〇血糖値が急激に上がったり下がったりするから。
〇カラダから大切な栄養素を奪うから。
〇砂糖には中毒性、依存性があるから。 - 酢麹と健康③ お酢のチカラ
発酵の過程で発生するアミノ酸とクエン酸が、お酢が健康や美容に効果的である。得られる効果は次の通り。
〇ダイエット効果
〇疲労回復効果
〇血糖値の上昇を抑える効果
〇腸内環境を整える効果 - 酢麹と健康④ 米麹のチカラ
米麹に含まれる栄養素は
〇豊富なビタミンB群
〇たくさんの酵素
〇食物繊維やオリゴ糖
おわりに
『酢麹』が健康に良いとされる理由を、「①発酵のチカラ ②砂糖不使用であること ③お酢のチカラ ④米麹のチカラ」という4つのポイントから説明しましたが、いかがでしたか?
健康にも、美容にも効くことがお分かりいただけたと思います。しかも、お砂糖を使っていないというのがうれしいですね。
発酵食品はカラダの中からキレイにしてくれますが、一度にたくさん食べるよりも、毎日いろいろな種類の発酵菌を摂り続けることが大切なんです。
お酢と発酵のチカラで保存がきくので、常備して日常的に摂り入れることをオススメします。
酢麹は、スーパーなどでは販売されていないので、手作りすることになります。材料を混ぜて発酵させるだけなので、とても簡単に作ることができるのも魅力的。
ぜひ手作りしてくださいね!!
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