『発酵トマト』はスーパーフード?!たくさんの効果・効能があるんです!!

『発酵トマト』をご存知ですか?その名の通り、トマトを発酵させたもの。わが家では、スープに入れたりパスタにしたりと、大活躍です。

もともとトマトは栄養価の高い野菜で、ヨーロッパには「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど。それを発酵させることで、さらにパワーアップ!!

おいしいうえに、健康にも美容にもダイエットにも効くなんて、魅力的だと思いませんか?コツさえおさえれば簡単に手作りできるので、おすすめです!!

それでは、『発酵トマト』の効果・効能についてご紹介していきましょう。



『発酵トマト』ってなに?


まずは発酵トマトについて、簡単に説明しましょう。

『発酵トマト』ってなに?

発酵トマトは、その名の通りトマトを発酵させたもの。材料はトマトと塩の2つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルです。

〇トマトをカットして
〇分量の塩を入れて混ぜ
〇発酵させるだけ!!

トマトは夏野菜ですが、最近では一年中売られています。気軽に作ることができるので、ホール缶やカットトマトのかわりとして使うのがオススメ。

自分で発酵させるというのはハードルが高そうですが、ポイントをおさえれば簡単です。

詳しい作り方については「万能な発酵液『とぎ汁乳酸菌』の作り方。3つの材料&2ステップで!!」をご覧ください!!


発酵トマトを手作りすることのメリットって?

『発酵トマト』を作るメリットって何でしょう?私は次の3つだと思っています。

①安心&安全である
②発酵させることで、栄養価が高まる
③おいしい!!

市販の商品は、大量生産が必須。また流通上、一定の品質を保持しなければなりません。そのために材料が遺伝子組み換えだったり、添加物が入っていたりするものが多いです。

その点、手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので安心していただくことができます。

また、もともと栄養価の高いトマトですが、発酵させることで得られる効果・効能がさらに高まります。

そして何よりもコクや旨味があって、本当においしいんです!!スープやパスタを作ると、家族にも大好評。程よい酸味がクセになりますよ。

缶入りのホールトマトが危険だと言われる理由って?

缶の内側には、腐食や金属が溶け出すのを防ぐためにコーティング加工がされています。コーティング剤に使われているビスフェノールA(BPA)という化学物質が、トマトの酸の影響で溶け、体に有害な影響をもたらすと言われています。



『発酵トマト』の効果・効能って?


発酵トマトの効果・効能には、主に次の8つが挙げられます。

①便秘の予防・改善
②肥満の予防・改善
③アレルギーの予防・改善
④糖尿病の予防・改善 
⑤生活習慣病の予防・改善
⑥疲労回復
⑦美肌効果
⑧老化の抑制

これは、材料であるトマトの栄養と、発酵させることで得られるものです。詳しく見ていきましょう。

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トマトのチカラ


日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、生のトマト100gに含まれる主な栄養素は次の通り。

カロリー20kcal

タンパク質 0.7g
脂質 0.1g
炭水化物 4.7g
食物繊維 1.0g
カリウム 210㎎(ミネラル)
βカロテン 540㎍(ビタミンA)
ビタミンC 15㎎
ビタミンE 1.1㎎

特に注目したいのが次の4つです。

①リコピン
②カリウム
③ビタミンCとE
④GABA


①リコピン

リコピンとは野菜や果物に含まれる色素成分「カロテノイド」の一つで、見た目は赤色や、オレンジ色、黄色をしています。

活性酸素の働きを抑える「抗酸化作用」が大きな特徴。リコピンの抗酸化力は、カロテンの2倍、ビタミンEの100倍といわれているんです!!得られる効果・効能は以下の通り。

動脈硬化予防
がん予防
糖尿病の合併症予防
血流改善
生活習慣病の予防
美肌効果
眼の健康維持など

抗酸化作用ってなに?

抗酸化作用とは、活性酸素を抑制する働きのことです。活性酸素は、呼吸によって取り込んだ酸素の一部が変化したもの。

活性酸素は、細胞を酸化させます。カラダが酸化すると、カラダや血管の老化、シミやシワなどの肌トラブル、生活習慣病やがんなどにつながりやすくなります。

酸化の例としては、釘が酸化して茶色く錆びたり、リンゴが酸化して茶色く変色して腐る現象が分かりやすいです。


②カリウム

カリウムはミネラルのひとつ。ナトリウムと同時に摂取することで塩分を体外に排出しやすくするという働きがあります。また、血圧を下げる効果もあるんです。


③ビタミンCとE

トマトにはビタミン類がバランスよく含まれています。なかでもビタミンCとビタミンEには高い抗酸化作用があります。

一緒に摂取することで、さらにその効果を高めることができると言われています。

ビタミンCがビタミンEを復活させる?!

ビタミンEは脂質の酸化を防ぐため、活性酸素にイオンを渡して自ら酸化し、失活します。

ところが、ビタミンCからイオンをもらうことで再生することができるんです!!


④GABA

トマトに多く含まれるGABAは、γ-アミノ酪酸の略。人の脳内に存在し、ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質が過剰に分泌するのを抑え、気持ちを落ち着かせる抗ストレス作用があると言われています。

睡眠の質を高めるチカラ、血圧を下げる作用、認知症予防などの効果・効能についても研究されています。

トマトの選び方って?

トマトは、真っ赤に熟しているものの方がリコピンの含有量が高いと言われています。

ヘタが黄色く変色していたりしおれたりしていると、新鮮さが失われ、栄養価も落ちている可能性が高いです。

ミニトマトの方が栄養価が高い?!

ピンク系のトマトよりも、赤系のトマトの方がリコピンやビタミンCが多く含まれています。市販されているミニトマトのほとんどは赤系なんです。



乳酸菌のチカラ


発酵トマトは、トマトに塩を加えて発酵させたもの。発酵させることで乳酸菌が増えます。

乳酸菌を摂ると、腸内環境が整います。腸には栄養素の消化吸収機能に加え、免疫機能があります。「腸活」が流行っている理由をみていきましょう。

乳酸菌が増えるメカニズム

トマトには、もともと乳酸菌が付着しています。塩を加えると、浸透圧によってトマトに含まれるブドウ糖や果糖などが浸出します。浸み出した糖を栄養分にして乳酸菌が増えるんです。


腸内環境を整えることで得られる5つの効果

乳酸菌を上手に摂り入れると、腸内環境が整っていき、次の6つの効果が得られます。

①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和

①便秘解消

乳酸菌は腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増えにくい環境に整えます。また、腸のぜん動運動を促し、排便回数や排便量などを改善します。

②肌荒れ&ニキビ改善

肌荒れやニキビは、悪玉菌が産生する有害物質が原因。乳酸菌は悪玉菌を減らし、腸の内容物が腐敗するのを防ぎます。

③免疫力の向上

乳酸菌は、免疫細胞の一種である「NK細胞」や「マクロファージ」を活性化させます。免疫力が上がると、風邪やインフルエンザ、発がんリスクの低減などが期待されます。

④アレルギー改善

アレルギー症状は、液性免疫(Th2)が暴走すると起こります。Th2は悪玉菌が増えると優位になるため、乳酸菌で腸内環境を整えることが大切です。

⑤ダイエット効果

悪玉菌が増えると、腐敗物が血液に溶け出して血行を悪化させ、消化吸収の機能を妨げます。腸内環境を整え、基礎代謝を上げます。

⑥ストレス緩和

幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。

試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果

〇不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
〇唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。


その他にもこんな効果が!!

腸内環境が整うことで得られる6つの効果についてみてきました。乳酸菌には「腸内環境を整える」という働き以外にも、生活習慣病を予防する効果があるんです。

〇健常な成人男女にヨーグルトを食べてもらった結果、7名中6名が血糖値の上昇を抑えられました。

〇乳酸菌がつくりだすラクトトリペプチドには、体内の余分なナトリウムを排出させるカリウムが含まれており、血圧を下げる効果が認められています。

〇ある試験では、乳酸菌には血中コレステロール値の上昇を抑制する作用があるという結果も出ています。

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『発酵トマト』の効果・効能を高める摂り方とは?


トマトのチカラ、乳酸菌のチカラについてみてきましたが、それぞれの良さを生かすための食べ方があるんです。


リコピンを効率よく摂取する方法

トマトに含まれるリコピンは細胞壁の中に存在しており、そのまま摂取しても吸収されにくいという特徴があります。

そのため、細胞壁をあらかじめ破壊することが必要です。すりつぶしたり、加熱したりするといいでしょう。そのまま食べるよりも、約2倍の吸収ができると言われています。

また、リコピンは油に溶けやすい性質があります。油を使って調理することで、効果的にリコピンを摂取することができます。


ビタミンC、カリウムを効率よく摂取する方法

ビタミンCやカリウムは水溶性です。煮たり茹でたりすると栄養素を逃してしまうので、生でたべることがおススメです。


加熱か非加熱か?

リコピンとビタミンC、カリウムの効率的な摂り方について書きましたが、加熱するべきか、そのまま食べた方がいいのか悩みますね。私は発酵トマトを以下のように使い分けています。

〇リコピンを摂りたいなら加熱する。
〇ビタミンCやカリウムを摂りたいなら非加熱にする。

乳酸菌は加熱しても大丈夫なの?

乳酸菌は50℃以上で徐々に死滅、70℃では1分もたたないうちに死滅します。ところが、いわゆる「死菌」にも次のような役割があるので、気にする必要はないでしょう。

〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。
〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じ・免疫を高める効果がある。


上手に乳酸菌をとる方法って?

Q. 乳酸菌をとり続けると、どのくらいで効果が実感できますか?
A.  便秘の改善や整腸作用は、2週間くらい。免疫力を上げるには、3ヶ月くらい。多くのメーカーの実験で、3か月という結果が出ています。

Q. 乳酸菌の摂取量の目安は、ありますか?
A.  特に決まっていませんが、人間の腸内には100兆くらいの乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌で一日数百億くらい、死菌でその2-3倍程度を摂取しておいたほうが良さそうです。また、1日のうちまとめて摂っても、 小分けにして摂っても、体内に入る菌の量やはたらきは同じです。

Q. 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?
A.  乳酸菌は薬ではなく、食品です。基本的には好きな時間で良いでしょう。

Q. どのくらいの期間、摂り続けたらいいですか?
A.  乳酸菌は、摂取すると少しずつ体内に蓄積されていきますが、やめるとゆるやかに減少していきます。 長く続けることが大切です。



まとめ


  • 『発酵トマト』ってなに?
    その名の通りトマトを発酵させたもの。
  • 『発酵トマト』の作り方って?
    〇材料は、トマトと塩のみ。
    〇手順は次の3ステップ。
    ①トマトをカットして
    ②分量の塩を入れて混ぜ
    ③発酵させるだけ!!
  • 『発酵トマト』を手作りするメリットって?
    ①安心&安全である
    ②発酵させることで、栄養価が高まる
    ③おいしい!!
  • 『発酵トマト』の効果・効能って?
    ①便秘の予防・改善
    ②肥満の予防・改善
    ③アレルギーの予防・改善
    ④糖尿病の予防・改善 
    ⑤生活習慣病の予防・改善
    ⑥疲労回復
    ⑦美肌効果
    ⑧老化の抑制
  • トマトのチカラって?
    ①リコピンの抗酸化作用
    ②カリウムのナトリウムを排出する作用
    ③ビタミンCとEの抗酸化作用
    ④GABAの抗ストレス作用
  • 乳酸菌のチカラって?
    腸内環境を整えることで得られる効果・効能
    ①便秘解消
    ②肌荒れ&ニキビ改善
    ③免疫力の向上
    ④アレルギー改善
    ⑤ダイエット効果
    ⑥ストレス緩和
  • 『発酵トマト』の効果・効能を高める摂り方とは?
    〇リコピンを摂りたいなら加熱する。
    〇ビタミンCやカリウムを摂りたいなら非加熱にする。
  • 乳酸菌の効果的な摂り方とは?
    〇適量を毎日コンスタントに摂る。



おわりに


もともと栄養価の高いトマト。塩を加えて発酵させることで乳酸菌パワーが加わり、さらに効果・効能が高まるんです。健康にも、美容にも、ダイエットにも効くなんて、すごいですね!!

わが家では、今年も家庭菜園でたくさんのミニトマトがとれました。食べきれない分は、発酵トマトに。

発酵させることで得られるメリットは大きいです!!栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。

私は冷蔵庫で保存している発酵トマトを、ホールトマトやカットトマトのかわりに使っています。市販のトマト缶は、「缶から溶け出した化学物質がカラダに良くない」と聞きました。

また、材料が遺伝子組み換えだったり、添加物や保存料が入っていたりしているものが多いです。その点手作りの発酵トマトは、材料も製造過程も目に見えるので安心。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、作り方自体は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、ぜひチャレンジしてみてください!!



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