『酢麹』は、お砂糖不使用の発酵調味料。保存方法や賞味期限についてお伝えします!!
酢麹は、一言でいうと「お砂糖を使っていない甘酢」。お酢と米麹を使って作ります。
お酢も米麹も、発酵食品。それぞれ「健康や美容に効果的」だとメディアで紹介され、注目を浴びています。
単体で摂ってもカラダに良いとされるお酢と米麹。この2つが一緒になることで、効果が倍増するんです!!
日常の食事に取り入れたい調味料ですね。実は、酢麹は保存期間が長いので、常備しておくと便利。
〇酢麹はどのくらいで使い切るのがいいの?
〇酢麹が日持ちする理由って?
〇酢麹がどの状態になったら食べ控えたほうがいいのかな?
〇酢麹の保存方法とは?
今回は、酢麹の賞味期限や保存方法などをご紹介しましょう。
この記事の目次
- 1.酢麹の賞味期限はどのくらい?
- 2.『酢麹』が長持ちするワケは?
- 3.食べるのを控えた方が良い状態って?
- 4.酢麹の保存方法とは?
- 5.まとめ
- 6.おわりに
酢麹の賞味期限はどのくらい?
みなさん、酢麹をご存知ですか?ほぼスーパーなどでは売られていないため、基本的には自分で作ります。できあがった酢麹はどのくらい日持ちがするのでしょうか?
賞味期限についてお話しする前に、まず「酢麹とはなにか?」を説明しましょう。
酢麹ってなに?
酢麹は簡単に言うと、「お砂糖を使わない甘酢」。お酢と米麹が材料の調味料です。お酢に米麹を加えて発酵させることで、甘みが加わります。
これは、おかゆに米麹を加えて発酵させる甘酒と同じ。白砂糖がカラダに良くないと囁かれるなか、ノンシュガーというのは嬉しいですね。
酢麹の作り方は簡単!2ステップでできちゃいます。
①材料を混ぜて
②発酵させるだけ
詳しい作り方は「2つの材料&2ステップ!!砂糖不使用の甘酢『酢麹』の作り方」をご覧ください。
酢麹の魅力は、以下のとおり。
①2つの発酵食品を組み合わせた調味料であること。 ②砂糖不使用であること。 ③簡単に作れること。 ④使い勝手がよく、料理の幅が広がること。 ⑤おいしいこと。 ⑥保存がきくこと。 |
酢麹の効果・効能は
〇生活習慣病の予防や改善効果
肥満、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脂質異常症など。
〇整腸効果
腸内環境を整えることとは、便秘や下痢、アレルギー、自己免疫疾患などの予防・改善効果につながります。
〇美肌効果
〇ダイエット効果
〇疲労回復効果
〇血糖値の上昇を抑える効果
お酢も米麹もそれぞれにたくさんの効果・効能があるので、この2つを組み合わせると、さらにパワーアップするんです。
詳しくは「『酢麹』は、お砂糖不使用の甘酢。その驚くべき「効果・効能」をみてみましょう!!」にまとめましたので、ぜひお読みください。
発酵とは?
発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。発酵の最大のメリットは「消化・吸収がよくなる」こと。微生物があらかじめデンプンやたんぱく質を分解してくれるので、内臓への負担が軽減します。特に、腸内環境を整えることは、健康を保つ上でとても大切です。
発酵食品にすることのメリットは?
〇うまみが加わります。
〇保存性がよくなります。
〇栄養価が加わります。
〇消化・吸収がよくなります。
発酵の最大のメリットは「消化・吸収がよくなる」こと。微生物があらかじめデンプンやたんぱく質を分解してくれるので、内臓への負担が軽減します。特に、腸内環境を整えることは、健康を保つ上でとても大切です。
酢麹の賞味期限は?
市販の商品だと賞味期限が明記されていますが、自分で作ると自己判断です。手作りした発酵食品がどのくらい日持ちするのか、不安になりませんか?
一般的に手作りした酢麹は、消毒した密封した容器に入れ、冷蔵庫で保冷した状態で、約1か月はもつと言われています。意外と日持ちがするんですね。
賞味期限と消費期限について
賞味期限と消費期限の違いをご存知でしょうか?農林水産省では次のような見解となっています。
「賞味期限」
袋や容器を未開封の状態で、容器に書かれた保存方法を守って保存しておけば、記入された年月日までは品質が変わらずにおいしく食べられる期限のこと。
「消費期限」
袋や容器を未開封の状態で、書かれている保存方法を守って保存しても、期限を過ぎたら食べない方が体に良い食品のこと。
『酢麹』が長持ちするワケは?
なぜ酢麹は、長持ちするのでしょうか?酢麹の材料は、お酢と米麹。賞味期限が長い理由は、この材料にあります。
理由①
酢には、強い殺菌・防腐効果があるから。
理由②
発酵食品だから。
理由① お酢には、強い殺菌・防腐効果があるから
酢麹の原材料であるお酢には、強い殺菌・防腐効果があります。お酢は、酸度が強いため、食中毒の原因となるサルモネラ菌やその他の食中毒菌を失活させます。
例えば、卵が入っているマヨネーズの賞味期限が長いのも、このお酢の殺菌・防腐効果によるんです。
「全国食酢協会中央会」は、食酢の賞味期限設定の考え方について以下のように述べています。
(1)食酢はそれ自体に防腐力があることから保存性の高い食品である。
4 (shokusan.or.jp)
(2)このため、一般の加工食品と違って食酢は微生物による品質変化は少ないが、色、香り、味などは経時的に劣化することから、風味(色、香り、味)の変化や濁り及び沈殿物の発生等を賞味期限の目安とする。
理由② 発酵食品は腐りにくいから
本物の発酵食品は、理論上腐らないと言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。
これを「菌の拮抗作用」と呼びます。身近な食品で例を挙げると
〇発酵食品の一種であるワインは、きちんと管理されていれば、何十年経っても腐りません。むしろ「ヴィンテージ(年代物)」と呼ばれて、非常に高値で取引されています。
〇同じく発酵食品であるお味噌も、「〇年熟成赤味噌」など、高級品として売られていたりします。
「発酵」と「腐敗」の違いとは?
実は、発酵と腐敗は科学的なメカニズムが同じなんです!!発酵も腐敗も、物質が微生物のはたらきによって分解されたり変化したりして、「新しい物質」を生成するというメカニズム。
この「新しい物質」が、人間にとって有益なものの場合発酵と呼ばれ、人間にとって有害なものの場合腐敗と呼ばれているんです。
市販の発酵食品に賞味期限がある理由って?
それはズバリ、食品を流通させる時に衛生上の問題で殺菌されているからです!!発酵食品が殺菌されるとどうなるか?雑菌などが死んで食中毒から守られると同時に、発酵菌まで死んでしまうことになります。
すると「菌の拮抗作用」もなくなってしまい、腐敗をもたらす雑菌が侵入した場合、傷みやすい状態になるんです。
保存期間や賞味期限を過ぎた場合、食品の見た目や風味に変化が生じます。例えばヨーグルトの場合は、色が変わっていたり臭いが不快になります。有色のカビの発生が認められる場合もあるんです。
食べるのを控えた方が良い状態って?
お酢のチカラと発酵のチカラによって腐りにくいとされる酢麹ですが、以下のような場合は、食べるのを控えておきましょう。
全体にグレーがかってきて、臭いがおかしいと感じたとき。
また、表面にカビが生えることがありますが、カビを取りのぞけば食べることは可能です。ただし、気になる方は処分して新たに作り直してください。
酢麹の保存方法とは?
常温で保存することも可能ですが、私は冷蔵庫に入れています。その理由は2つ。
〇過発酵を防ぐため。
〇酸化を防ぐため。
過発酵を防ぐため
麹菌の増殖に適した温度は25~30度。常温で保管すると、発酵が進みます。発酵が進み過ぎると風味が落ちてしまいますので、おいしい状態を保つには、発酵の速度を緩めることをオススメします。
以上の理由から、私は冷蔵庫に入れて保管しています。
ちなみに繁殖が止まるのは45度、そして50度前後で死滅します。冷蔵庫などの低温下では、麹菌の働きは低下します。
酸化を防ぐため
『酸化』は食品の風味を損ねてしまうので、保存するときのポイントは、できるだけ酸化させないようにすること。
酸化の原因は、熱、光、酸素、食品中に含まれる金属イオンや光増感物質などが挙げられます。酸化を防ぐには、これらの条件を少しでもなくしてあげることが必要です。
そこで私は、できるだけ容器を密閉して、冷暗所である冷蔵庫にいれることにしました。
「酸化とはなにか?」については、以下を参考にしてください。酸化すると、風味が落ちるなどの品質劣化につながります。
「皮をむいたリンゴをそのままの状態でおいておくと、茶色く変色してしまう」という例がよく知られていますね。
酸化とは、対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。具体的には、物質に酸素が化合する反応、あるいは、物質が水素を奪われる反応などである。
食物を室温で放っておくと徐々に色や味が変わってくるのも、酸化が原因のことが多い。このため、食品には種々の酸化防止剤が用いられる。またパッケージも空気を通さないように工夫され、場合によっては脱酸素剤を入れておくこともある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E5%8C%96
ウィキペディアより
まとめ
- 『酢麹』ってなに?
「お砂糖を使わない甘酢」。お酢と米麹が材料の調味料です。お酢に米麹を加えて発酵させることで、甘みが加わります。 - 『酢麹』の賞味期限って?
一般的に手作りした酢麹は、消毒した密封した容器に入れ、冷蔵庫で保冷した状態で、約1か月はもつと言われています。 - 『酢麹』が長持ちするワケって?
①酢には、強い殺菌・防腐効果があるから。
②発酵食品だから - 食べるのを控えた方が良い状態って?
全体にグレーがかってきて、臭いがおかしいと感じたとき。 - 『酢麹』の保存方法とは?
冷蔵庫で保存する。
〇過発酵を防ぐため。
〇酸化を防ぐため。
おわりに
『酢麹』の賞味期限や保存方法についてみてきましたが、いかがでしたか?酢麹は材料である酢のチカラにより、賞味期限が長いんです。さらに発酵食品も、菌の拮抗作用によって腐りずらいとのこと。
理論上では、日持ちがする『酢麹』ですが、あくまでも自己判断に委ねられます。今回の記事を参考にして、安全に留意しながらいただくようにしてくださいね。
私は、少しでもカラダに良いものを食べたくて、発酵食品を手作りするようになりました。原材料にこだわることができたり、製造過程が目に見えるため、安心なんです。
発酵食品を自分で作るのは一見ハードルが高そうですが、作り始めると意外に簡単。発酵のメカニズムを知ることで、失敗も少なくなります。
酢麹は、ノンシュガーの甘酢。日持ちもするので、作り置きをおススメします!!
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