ひしおを使って発酵させた万能調味料『たまねぎ醤』 。ちゃんと発酵してる?食べごろって?見極め方についてお伝えします!!
玉ねぎひしおは、玉ねぎにひしお麹と塩を加えて発酵させたもの。コンソメのような風味があり、わが家では万能調味料として大活躍しています。
健康ブームもあって、発酵食品が注目されています。私のまわりでもヨーグルトや味噌など、手作りする方が増えてきました。「発酵食品を自分で作るなんて、ハードルが高そう…」と思っていましたが、いざ始めると意外に簡単。そして楽しいです!!
ところで、手作りし始めると迷うのが出来あがりの判断。市販品と違って、個人の判断に委ねられているからです。どのような状態が食べごろなのか、今回の記事でお伝えしていきましょう。
この記事の目次
- 1.『玉ねぎひしお』って?
- 2.発酵のメカニズムとは?
- 3.食べごろはいつ?
- 4.『玉ねぎひしお』の保存はどうしてる?
- 5.まとめ
- 6.おわりに
『玉ねぎひしお』って?
『玉ねぎひしお』ってなに?
それでは早速、『玉ねぎひしお』の作り方をご紹介します。材料は玉ねぎとひしお麹と塩の3つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。
〇玉ねぎをすりおろして
〇ひしお麹と塩を混ぜて
〇発酵させるだけ!!
レシピについては『ひしおを使って発酵させた万能調味料『たまねぎ醤』の作り方。「3つの材料&3ステップ」!簡単レシピをご紹介します!!』をご覧ください。
「ひしお(醤)麹」ってなに?
ひしお麹は、古来中国から伝わったとされ、肉醤、魚醤、草醤、穀醤の4種類に分けられます。
今回使うのは、 穀醤 。大豆と麦に麹菌を合わせて作られたものです。
こちらがひしお(醤)麹。私はネットで購入しています。
玉ねぎひしおを手作りすることのメリットとは?
『玉ねぎひしお』を作るメリットって何でしょう?私は次の3つだと思っています。
①安心&安全である
②発酵させることで、栄養価が高まる
③おいしい!!
私は、玉ねぎひしおをコンソメ代わりに使っています。以前から食品添加物が気になっていてはいたものの、味を調える代わりのものがみつからなくて。毎回野菜や肉などでスープだしを作るのも大変ですよね。
玉ねぎひしおと出会ってからは、常備しておくようになりました。手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので安心していただくことができます。
また、もともと栄養価の高い玉ねぎですが、発酵させることで得られる効果・効能がさらに高まります。そして何よりもコクや旨味があって、本当においしいんです!!最初は「本当にコンソメの代わりになるの?」と思っていたのですが、家族にも好評ですよ。
発酵のメカニズムとは?
食べごろについてお話するには、発酵のメカニズムを知ることが必要です。簡単に説明していきます。
発酵とは?
微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。酵素で分解生成されたさまざまな成分は、香りや味を出し、もともとの食材を変身させ、旨みが加わります。
発酵によって得られるメリットって?
①消化・吸収がよくなる。
②うまみが加わる。
③栄養価が加わる。
④保存性がよくなる。
食べごろはいつ?
発酵のメカニズムについて、なんとなくご理解いただけましたか?発酵の過程で、旨みや栄養素が加わるんですね。それらをふまえて
〇玉ねぎひしおが発酵しているかどうかの見極めは?
〇食べごろっていつ?
この2点について、順番にみていきましょう。
玉ねぎひしおが発酵しているかどうかの見極めは?
①白色からあめ色に変わる
②味見をすると旨みが増している
玉ねぎひしおは、常温で約一週間発酵させることでできあがります。発酵させる前は玉ねぎの辛味と塩の味が強く、しょっぱさを感じます。それが次第に甘みが加わり、マイルドに。
これが見極めのポイントです。発酵させる前と後、それぞれで味見をすると、発酵したがどうかを舌が覚えてくれます。玉ねぎひしおは、コンソメのような味わいなので、目安にしてください。
食べごろっていつ?
発酵食品は出来あがったあとも、発酵が進みます。その進み具合によって、その味は刻々と変化します。発酵し過ぎると風味が落ちてきます。これを過発酵と言います。乳酸菌が増えて、酸味が加わることが多いです。味の好みは人それぞれ。味見をしながら食べごろを探ってみましょう。
『玉ねぎひしお』の賞味期限って?
市販品には賞味期限が必ず明記されているので、それを目安に食べきればいいのですが、手作りだとそうはいきません。自己判断に委ねられているので、難しく感じることもありますね。
『玉ねぎひしお』はどのくらいもつの?
『玉ねぎひしお』の賞味期限は、一般的に冷蔵保存で 約3~5か月間 。一方、本物の発酵食品は理論上腐らないと言われています。
なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。つまるところ、保存状態さえよければ相当長い間、日持ちがするということ。
ところが、作っているときや保存しているとき、使っている途中などで、雑菌が混入してしまうことがあります。食べてもいいかどうかの見極めは、個人の判断にゆだねられているんです。
こんな場合は、食べるのをやめましょう!!
先ほど発酵食品は理論的には腐らないとお伝えしましたが、あくまでも正しい方法で保存ができている場合です。以下の状況が当てはまる場合は、残念ながら食べるのをやめて、新しく作り直しましょう。
あくまでも自己判断なので、注意が必要です。
①カビが生えてしまった場合。
②明らかに見た目、臭い、味がおかしい場合。
①カビが生えてしまった場合
発酵食品を手作りしていると、一番悩まされるのがカビ。せっかく作ったのに、泣く泣く捨てることになってしまった…という話をよく聞きます。
「カビ」とは、微生物群の一種で、菌類の姿を示す俗称。専門的には「真菌」や「菌類」と呼ばれており、数万種以上が生息しているといわれています。
糸状の細胞を伸ばして広がり、胞子を飛ばして拡散します。そして、カビには有益なものと有害なものとがあります。
有害なものは、感染症やアレルギーを引き起こします。さらにカビが作り出す代謝産物であるカビ毒は、発がん性のものもあると言われているので、口にしないようにしましょう。
一方、有益なものもあります。「カビ」と聞くと、頭ごなしに毒だ!!と悪者扱いしてしまいがちですが、豆板醤の材料である米麹の麹菌もカビの一種。カラダに良いカビには、次の3つが挙げられます。
〇コウジカビ
味噌や醤油、甘酒などをつくる。
〇アオカビ
チーズなどをつくる。抗生物質である「ペニシリン」の材料になる。
〇酵母
パンやビール、ワインをつくる。
②明らかに見た目、臭い、味がおかしい場合
できあがった玉ねぎひしおは、おいしいです。変な臭いもしません。基本的に発酵食品は腐らないとされていますが、保存状態はご家庭の環境によって様々。
これこそ自己判断になるのですが、保存している間に次のような状態になったら、雑菌が繁殖して腐敗している可能性が高いです。食べるのをやめておきましょう。
〇強い粘りが出ている。
〇糸を引いている。
〇異臭がする。
〇明らかに変な味がする。
玉ねぎひしおの保存はどうしてる?
私はいつも、常温で一週間ほどおいて発酵させた後、冷蔵庫に移しています。 その理由は、カビの発生を防ぐことと、過発酵をしないため。
常温でも保存することはできますが、過発酵になって風味が落ちてしまいます。また雑菌も繁殖しやすく、腐敗してしまったり、カビが生えやすくなったりします。
麹菌が最も活発に働くのは、25~30度。冷蔵庫に入れることで発酵が進みづらくなります。逆にこの温度のときには、過発酵になる可能性が高いということです。
また、カビが生えやすい環境とは温度が20℃~35℃くらい、湿度が80%と言われています。 冷蔵庫の温度は、強弱などのモードにもよりますが、冷蔵室が約0℃~6℃、野菜室が約3℃~9℃、冷凍室が約マイナス22℃~マイナス16℃、瞬冷凍室が約マイナス18℃~マイナス5℃です。
まとめ
- 『玉ねぎひしお』の作り方って?
〇材料は玉ねぎとひしお麹と塩の3つ。
〇手順は次の3ステップ。
①玉ねぎをペースト状にして
②分量のひしお麹と塩を入れて混ぜ
③発酵させるだけ!! - 玉ねぎひしおが発酵しているかどうかの見極めは?
①白色からあめ色に変わる
②味見をすると旨みが増している - 食べごろっていつ?
発酵後すぐから食べることが出来る。
発酵時間によって変化するので、好みの味で。 - 玉ねぎひしおの保存方法は?
→冷蔵
〇おいしさをキープするため
〇カビが生えるのを防止するため
おわりに
健康への関心が高まり、発酵食品が注目されています。ところが、市販されている発酵食品は材料が遺伝子組み換えだったり、添加物や保存料が入っていたりしているものが多いんです。その点手作りだと、材料も製造過程も目に見えるので安心。
元々、カラダに良い玉ねぎ。それを発酵させることで得られるメリットは大きいです!!栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。まさに良いことづくめですね。
玉ねぎひしおは旨みが強く、コンソメがわりとして使うことができます。スープやドレッシングの調味料として大活躍。以前からコンソメの添加物や塩分が気になっていたので、わが家の必需品となりました。
「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば作り方は至って簡単。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてくださいね!!
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