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砂糖不使用!!栗で作る『発酵あんこ』。材料は栗と米麹だけ!!作り方をご紹介します

今年も大量の栗が実家から送られてきました。とてもありがたいのですが、毎年消費しきれずに困っていたんです。

ふだん小豆を使って発酵あんこを作っていて。「もしかしたら代用できるかも!!」と閃きました。

甘くて旨みが強い栗で作る発酵あんこ。作ってみると、ノンシュガーでヘルシーなのにとてもおいしい!!

しかも栗は栄養満点。麹を加えて発酵させることでその効果・効能がアップするので、言うことなしなんです。ぜひぜひお試しください。



『発酵栗あんこ』の作り方って?


それでは早速、『発酵栗あんこ』の作り方を紹介します。材料は栗と米麹の2つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。

〇栗を茹でて
〇米麹を加えて
〇発酵させるだけ!!

【材料】

①栗  400g(鬼皮をむいた重さ)
②米麹 200g
③水またはゆで汁 150ml

私は…
栗の重さに対して米麹50%の割合で作っています。

【準備するもの】

〇包丁
〇まな板
〇ボウル
〇炊飯釜または鍋
〇ブレンダーまたはマッシャー

【作り方】

①栗の下処理をする

〇栗は半日~1日水に漬けておきます。
〇栗の鬼皮(外側の固い皮)をむきます。
〇あく抜きをします。
〇私は渋皮がついたままの状態で使っています。

最初に水に漬けておくと、浮いてくる栗があります。虫がついている可能性が高いので取り除きましょう。中の虫が出てくることもあります。

栗の皮をむく方法は、次の項で紹介しているのでぜひ参考にしてください!!

渋皮にも豊富な栄養が含まれているので、そのまま発酵あんこにしています。渋みやえぐみが残るので、鬼皮をむいた後2~3時間水に漬けてあく抜きをしましょう。

それでも苦手だという方は、渋皮をむいて使っても大丈夫です。お好みで!!

渋皮に含まれる栄養素って?

渋皮は、ポリフェノールの一種であるタンニン・プロアントシアニジンを多く含みます。強い抗酸化作用により、老化防止やガン予防に効果があるそうです。

鬼皮をむいてあく抜きをした状態。渋皮付きのまま使います。実家でとれた無農薬の栗です。

②栗を茹でる

〇やわらかくなるまで茹でます。
〇私は炊飯器の「煮ものモード」を使って茹でています。
〇生栗を茹でてから鬼皮をむいてもOKです。

私は炊飯器の「煮ものモード」で茹でています。内釜に鬼皮をむいた栗を入れ、ひたひたになる位の水を入れ、スイッチオン。

勝手に調理してくれるので簡単。この後炊飯器を使って発酵させるので、汚れものも少なく済んで一石二鳥なんです。鍋での茹で方も、次の項で紹介しますね。

炊飯器の内釜に入れて…

ひたひたになる位水を入れます。私は浄水を使っています。

「煮ものモード」で煮ます。機能がない場合は、通常モードで。やわらかさが足りないと感じたら二度炊きしましょう。

③茹でた栗をつぶす

〇ゆで汁を別容器にとります。
〇ゆで汁150mlを加え、ブレンダーでつぶします。
〇マッシャーやフォーク、すりこぎ棒を使ってもOK。

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茹で上がった状態。

ゆで汁を別容器に取り分けます。

ゆで汁150mlを加え、ブレンダーでつぶします。

ブレンダーをかけた後。マッシュ状です。

④米麹を加える

〇米麹200gを加え、均一になるまでよく混ぜます。

米麹の量は、栗の50%の割合にしています。

米麹を加えて…

よく混ぜ合わせます。

均一に混ざり合うことが大切です。

⑤発酵させる

〇炊飯器のふたを開けたまま、ぬれぶきんをかぶせ、保温モードで発酵させます(50~60度で8時間以上)。

途中何度か、乾燥しないようにぬれぶきんをかけ直します。そのときに軽く混ぜます。水分が足りないようであれば足しましょう。

炊飯器のふたを開けておくのは?

炊飯器の保温モードは、温度が上がったり下がったりします。メーカーにもよりますが、ふたをしたままだと70度になることも。温度が高いと麹菌が死滅してしまい、発酵が進まないことがあるからです。

発酵スタート。炊飯器のふたは開けたまま保温モードにします。乾燥しないようにぬれぶきんをかけて。ぬれぶきんが乾いたらぬらしましょう。そのときに、しゃもじで軽くまぜてあげます。水分が足りないようなら適量の水を足しましょう。

⑥できあがったら冷蔵庫に移します。

〇できあがったら冷蔵庫に移します。
〇私はチャック付きの保存用袋に入れて冷凍しています。

冷蔵庫に入れておくのは、カビや腐敗、過発酵を防ぐため。冷凍庫に入れると、さらに賞味期限がのびます。

できあがり。優しい甘さでおいしいですよ。

私はチャック付き保存袋で冷凍しています。うすめに入れておくと、欲しい分だけパキパキ折って使うことができるので、オススメです!!

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栗の皮を簡単にむく方法とは?


栗の皮をむく方法を紹介します

日本栗のかた~い鬼皮。栗の皮むきって、ストレスではありませんか?専用の調理器具もありますが、わざわざ買うのも…と躊躇していたんです。

色々と調べて試した結果、私が行きついた方法をご紹介しますね。想像以上にスルッとむけるので、ぜひお試しください!!

生の栗の皮をむく方法

①生の栗をそのまま冷凍する。
②ボウルにうつし、栗が浸るくらい熱湯をかける。
③栗のおしりと頭部分を切り落として皮をむく。

茹でた栗の皮をむく方法

①ゆでた栗を皮のまま冷凍する。
②ボウルにうつし、栗が浸るくらい熱湯をかける。
③栗のおしり部分に一文字の切り込みを入れて皮をむく。

渋皮をむく方法

①鬼皮をむいた栗をボウルにうつす。
②栗が浸るくらい熱湯をかける。
③歯ブラシでこする。


栗を鍋で茹でる方法も紹介します

私は生栗の鬼皮をむいた後、炊飯器を使って茹でています。生栗を鍋で茹でてから鬼皮をむく方法もあります。

①生栗を半日~1日水に漬けておく。
②鍋に栗とひたひたになる位の水を入れる。
③水に対して1%の塩を加え、火にかける。
④最初は中火、沸騰したら弱火にして約1時間茹でる。
⑤ゆで汁を捨てずに、そのまま半日ほどおいてあく抜きをする。
⑥ざるにとって、できあがり。



『発酵栗あんこ』を作るときのポイントって?


発酵栗あんこを作る際、失敗しないために押さえておいたほうが良いポイントがいくつかあります。

①使う道具をあらかじめ消毒する。
②ミネラルウオーターか、浄水した水を使う。
③生栗は最初に水に漬けておく。
④栗は事前にあく抜きをする。
⑤栗と米麹をよく混ぜ合わせる。
⑥発酵の途中で撹拌する&足し水をする。
⑦温度管理が大切。
⑧できあがったら冷蔵か冷凍保存する。


ポイント① 使う道具をあらかじめ消毒する

発酵させる過程で、雑菌が繁殖することがあります。使用する道具や保存する容器などをあらかじめ消毒しておきましょう。私は煮沸消毒や、アルコール度数の高いお酒で拭くなどの方法で行っています。


ポイント② ミネラルウォーターか浄水した水を使う

水道水は塩素が含まれているため、発酵菌が繁殖しずらく、失敗する可能性があります。ミネラルウォーターや浄水器を通した水を使うことをオススメします。


ポイント③ 生栗は最初に水に漬けておく

栗には、虫がついていることがあります。水に漬けておくと浮いてくる栗は、その可能性が高いです。中の虫が出てくることもあります。いずれも取り除きましょう。


ポイント④ 栗は事前にあく抜きをする

栗は鬼皮(外側のかたい皮)と、渋皮(内側のやわらかい皮)に覆われています。鬼皮は食べることができませんが、渋皮は食べることが出来ます。

渋皮には豊富な栄養が含まれていますが、渋みやえぐみがあります。あく抜きをすることで緩和します。

渋皮をむいてもえぐみが残ることがあるので、苦手な方にはあく抜きをオススメします。

生栗の鬼皮をむいた後、茹でる前に水にさらしておく方法と、ゆがいた栗のゆで汁を捨てずに半日ほど置いておく方法とがあります。


ポイント⑤ 栗と米麹はよく混ぜ合わせる

米麹の麹菌は、栗に含まれるデンプンを分解することで発酵を促進します。均一に混ざり合っていないと、じょうずに発酵しないことがありますので、よく混ぜ合わせるようにしましょう。

『発酵』とは?

微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。


ポイント⑥ 発酵の途中で撹拌する&足し水をする

先ほども書きましたが、発酵の過程で栗のデンプンは麹菌のエサとなるので、撹拌して混ざり合うことで発酵が進みやすくなります。

混ぜるときに水分がとんでパサパサしていたら、少しだけ水を足してあげましょう。


温度管理が大切!!

発酵栗あんこをつくるときは、50~60度を保って発酵させますが、これは糖化させるために最適な温度が60度前後だからです。

麹菌が作り出す酵素。多くの酵素は60~70度で失活します。活動が止まるとデンプンを分解してくれなくなるので糖ができず、甘くなりません。逆に50度以下でも、酵素の働きは鈍くなってしまいます。

酵素が活発に活動する温度は50~60度。つまり温度が高すぎても低すぎても、NGだということ。

「じょうずに発酵してくれなかった…」という方は、この温度調整に失敗したからなんです。


ポイント⑧ できあがったら冷蔵か冷凍保存する

私は、できあがった発酵栗あんこを冷蔵保存しています。その理由は、発酵の進みを遅らせるためと、雑菌の繁殖を抑えるため。

過発酵になると風味が落ちてしまったり、酸っぱくなってしまうので注意。また、常温だと雑菌が繁殖しやすく、腐敗したりカビが生えたりすることがあります。

本物の発酵食品は、理論上腐らないと言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。

このように発酵のチカラによって腐りにくいと言われている発酵栗あんこですが、明らかに見た目や臭いがおかしいと感じたら雑菌が繁殖している可能性が…。残念ですが、新しく作り直しましょう。



まとめ


  • 『発酵栗あんこ』の作り方って?

    〇材料は栗と米麹の2つ。

    〇手順は次の3ステップ。
    ①栗を茹でて
    ②米麹を加えて混ぜ
    ③発酵させるだけ!!
  • 栗の皮を簡単にむく方法とは?

    生の栗の皮をむく方法
    ①生の栗をそのまま冷凍する。
    ②ボウルにうつし、栗が浸るくらい熱湯をかける。
    ③栗のおしりと頭部分を切り落として皮をむく。

    茹でた栗の皮をむく方法
    ①ゆでた栗を皮のまま冷凍する。
    ②ボウルにうつし、栗が浸るくらい熱湯をかける。
    ③栗のおしり部分に一文字の切り込みを入れて皮をむく。

    渋皮をむく方法
    ①鬼皮をむいた栗をボウルにうつす。
    ②栗が浸るくらい熱湯をかける。
    ③歯ブラシでこする。
  • 『発酵栗あんこ』を作るときのポイントって?
    ①使う道具をあらかじめ消毒する。
    ②ミネラルウオーターか、浄水した水を使う。
    ③生栗は最初に水に漬けておく。
    ④栗は事前にあく抜きをする。
    ⑤栗と米麹をよく混ぜ合わせる。
    ⑥発酵の途中で撹拌する&足し水をする。
    ⑦温度管理が大切。⑧できあがったら冷蔵か冷凍保存する。



おわりに


実家から毎年送られてくる大量の栗。ありがたいのですが、いつも使い切れなくて。

いつも作っている発酵あんこ。あずきの代わりに栗でもできないかと試してみたところ、大正解でした!!

あずきよりもクセがなくて食べやすいうえ、優しい甘さ。とてもおいしいんです。お砂糖を使っていないから、ヘルシーなのも嬉しいポイント。

栗は、もともととても栄養価の高い食品。それをさらに発酵させることで得られるメリットは大きいです!!

栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。まさに良いことづくめ。

「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、ポイントさえおさえれば誰でも作ることができます。ぜひ、今回の記事を参考にして、チャレンジしてくださいね!!

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