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福島県発祥の万能漬け床の「三五八漬け」は 漬けておくだけ手間いらずの発酵料理♪ 免疫力アップのうれしい効果も

美味しくて、お手軽なお漬け物の「三五八漬け」は福島県で親しまれる発酵料理。お米と麹がふんだんに使われた三五八は香りも高く、一口食べるたびに風味を感じる美味しさです。

床と言えば、一番よく耳にするのは「ぬか床」が有名ですね。
お米のぬかを使ったぬか漬けは栄養価も高く、乳酸菌も含まれていて美味しさもバグツンです。

漬け床は、サッと野菜を入れるだけの楽チンさがとてもうれしいところ。
しなびてきて中々食べきれない野菜も、漬け床に入れて置くだけで保存が出来て、すぐに食べることが出来ます。

いつも忙しく中々料理が作れなくても、漬けておくだけでいつでも美味しく、身体を整えてくれる発酵料理は、家庭のうれしい味方。
いつもの料理にお1つ加えて。

今回はそんな、お手軽発酵料理の「三五八漬け」についてお届けしましょう。


1.三五八漬けってなんだろう?

福島県が発祥と言われる漬け床です。
栄養価も高く麹の旨味を感じるお漬物です。


1-1.三五八漬けとは

福島県の郷土料理で、ぬか床ならぬ、「麹漬けの床」が三五八漬けです。
麹の甘味を感じることができ、漬けたい野菜を入れて置くだけで6時間から半日ですぐに漬けることができます。
栄養価が高い麹が原料となっていて、免疫力のアップも期待出来ます。

人参やキュウリなどの野菜や、肉や魚なども漬けておくことができ、ぬか床のように混ぜる手間がないので、手軽に漬けることが出来ます。三五八漬けは江戸時代から伝わる漬け床で、麹が熟成し乳酸が作られることにより糠の風味も少し感じることが出来る美味しい漬け床です。


1-2.三五八漬けはどうやってできたの?

福島県会津市が発祥と言われ、農家で食べきれなかったご飯に麹と塩を入れたのがきっかけで作られたとされています。


1-3.名前の由来

名前の由来は材料である、「食塩・麹・蒸し米」が「3:5:8」の割合で混ぜ合わされていることからきています。


三五八漬けが好まれる理由
・ぬか床のように毎日かき混ぜる手間が必要ない
・肉やお魚も漬けることが出来ます
・床を作るときに、米・麹・食塩のみで簡単お手軽に作れます
・漬物初心者の人でも簡単に作れる


2.塩こうじは三五八漬けが元だった!?

今では、自宅でもよく作られるようになった塩こうじは、実は三五八漬けが起源でした。手軽にサッと加えるだけで食材の旨味を引き出す塩こうじは、家庭に欠かせない調味料の一つとなっていますね。


2-1.塩こうじって何だろう?

実は塩麹は三五八漬けが起源となった調味料なのです。
塩こうじは、簡単に作れるといろんなご家庭で食べられることも多くなった、今では最もポピュラーな家庭の発酵調味料の一つです。
作り方はとっても簡単、麹に塩と水を混ぜるだけ。発酵を促すために、常温において一日一回毎日かき混ぜていきます

麹菌が繁殖する時に作られる酵素が、旨味や甘みを作り出してくれます。
麹に塩を混ぜた塩こうじは、塩の味だけでなく発酵によって旨味や香りが増し、塩こうじを入れるだけで、グンっと料理に深みが増していきます。


2-2.麹について

麹菌はコウジカビと呼ばれ、「カビ」の一種でアスペルギルス・オリゼーとも呼ばれています。カビと聞くとあまりいいイメージを持ちにくいかと思いますが、麹を摂ることで、腸内環境を整えて、免疫力をアップさせてくれます。

には「プロテアーゼ」という酵素が含まれていて、お肉やお魚などに含まれているたんぱく質を分解してアミノ酸に変えてくれます。また分解してくれることで、そのモノ自体が柔らかくなります。アミノ酸は栄養価を高くしてくれるだけでなく、旨味成分を引き出してくれる役割もあるのです。

麹菌が生息できるので日本だけで「国菌」ともされています、日本酒やお味噌など多くの醸造に関わっていて、なくてはならないとても貴重な存在なのです。


2-3.3つの麹について

麹には3つの種類があり、用途に合わせて使う麹が変わってきます。
それぞれの麹の特色を見つつ、どんな場面で使っていくのか見ていきましょう。


・米麹
よく使われる麹の1つで、お米に麹菌をまぶして発酵して作られていきます。発酵調味料によく作われるもので、甘酒、塩こうじ、日本酒があります。
・麦麹
麦麹は麦に麹菌をまぶしたもので、お味噌や麦焼酎によく使われます。
・豆麹
豆麹は、大豆の豆を原料にして作られて、豆味噌や八丁味噌などに使われています。

効果効能は?
麹に含まれる酵素によって、これらの効果も期待できます。

1.ダイエット効果
2.美肌効果
3.腸内環境を整える
4.血圧を安定させる


3.三五八漬けと塩こうじの違い

三五八漬けは塩こうじととても似ている面が一見ありますが、実は使い道に違いがありますまた、塩こうじは三五八漬けの元とされています。


2つの違いは?

〇用途の違いは?
三五八漬け 
お漬物のように漬けておくことが出来ます。
・塩こうじ
色んな場面で使うことができ、タレやお塩の代わりなどにも使うことが出来ます。


〇水分量の違いは?
・三五八漬け

三五八漬けの水分量は全体の20%となります。野菜を漬けておくと、野菜から出る水分で多くなっていきますが半分を超えることはないです。
・塩こうじ
塩こうじの水分量は全体の50%になります。
また、粒が溶けていくことでさらに水気が増していきます


〇漬ける期間は?
三五八漬け
三五八漬けは漬けてから4日ほどで出来上がります。床が慣れてきたら美味しさが増していきますが、漬け込むことでどんどん発酵が増していきます。
塩こうじ
塩こうじの熟成期間は仕込んでから7~14日ほどかかります。熟成期間が過ぎるまで、1日1回混ぜていきます。


4.三五八漬けの作り方

混ぜて発酵させるだけの三五八漬けは、短時間で簡単に作れます。
床を作り終えたら後は野菜を入れて置いておくだけととっても簡単に作れます。

材料
食塩 40g
麹  200g
お米  300g



作り方
①ご飯を炊飯器で炊く


②炊き立てのご飯に麹を入れ混ぜ合わせる


③うち釜の表面に2,3重にラップをしてフタをしめて、そのまま60℃くらいで保温をして2~3時間置いて、麹を発酵させていく。


④全体的に茶色く甘みを感じ始め、麹の香りが立ってくる。


⑤そこに塩を加え、2~3日おいて熟成させたら漬け床の完成。野菜を漬けて1日置いたら麹漬けが出来上がります、6~10時間漬けておいたら完成です。

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*三五八漬けは混ぜすぎると中に空気が入りカビが繁殖しやすくなります。あまり混ぜすぎないのがポイントです。


〇お肉やお魚に
三五八漬けを少量取り、お肉やお魚に擦り込むように漬けていき、保存袋に入れて置きます。鶏むね肉やカジキマグロやイカなど調理すると硬くなりやすい食材は、漬けておくことでふっくらと仕上がります。
漬けた状態では、焦げやすいので漬け床を拭き取るとキレイに焼くことが出来ます。

漬け始めた三五八は塩気が強い
漬け始めの三五八漬けは塩角が残っており、漬けた当初は塩辛くなりやすいので漬け時間を短くすると美味しく漬けあがります。最初に漬ける野菜は「捨て野菜・クズ野菜」と言われ人参の先やキャベツの芯、また野菜のヘタなどがそれに当たります。2~3回ほど野菜を漬けておくと、野菜から出る水分で床が柔らかくなり、麹の香りも感じ始めます。


5.まとめ

  • 三五八漬けってなんだろう?
    福島県の郷土料理で、ぬか床ならぬ、「麹漬けの床」が三五八漬けです。
    三五八漬けとは
    麹の甘味を感じることができ、漬けたい野菜を入れて置くだけで6時間から1日の間ですぐに漬けることができます。
    ・三五八漬けはどうやってできたの?
    福島県会津市が発祥と言われ、農家で食べきれなかったご飯に麹と塩を入れたのが起源とされています。
    ・名前の由来
    名前の由来は材料である、「食塩・麹・蒸し米」が「3:5:8」の割合で混ぜ合わされていることからきています。
  • 塩こうじは三五八漬けが元だった!?
    ・塩こうじって何だろう?
    塩こうじは、簡単に作れるといろんなご家庭で食べられることも多くなった、今では最もポピュラーな家庭の発酵調味料の一つです。
    麹について
    麹菌が生息できるので日本だけで「国菌」ともされています、日本酒やお味噌など多くの醸造に関わっていて、なくてはならないとても貴重な存在なのです。
    ・3つの麹について
    麹には3つの種類があり、用途に合わせて使う麹が変わってきます。それぞれの麹の特色を見つつ、どんな場面で使っていくのか見ていきましょう。
  • 三五八漬けと塩こうじの違い
    三五八漬けは塩こうじととても似ている面が一見ありますが、実は使い道に違いがありますまた、塩こうじは三五八漬けの元とされています。
  • 三五八漬けの作り方
    混ぜて発酵させるだけの三五八漬けは、短時間で簡単に作れます。


6.おわりに

三五八漬けいかがでしたでしょうか?
米麹の香りがたつ三五八は、手間もかからずすぐに作ることが出来ます。
最近、ご飯を作るのがめんどくさいな、乗り気になれないなんていう人も、野菜をポンっと入れて置くだけですぐに作れる三五八はとてもおススメです。

日頃の生活で、あまり気力が出ない、何をしても疲れるという人は、食事から変えてみると身体も整い気力が少しずつ湧き上がってきます。
特に発酵料理は、腸内環境を整えてくれるのでお腹もスッキリ気分もスッキリします。
ぜひ、一度三五八漬けをお楽しみ下さい。

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