こんか漬けの賞味期限と保存方法は?発酵に含まれた保存の秘密と発酵と腐敗についてお伝えします♪
お野菜を入れるぬか床は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
実は、お魚やお肉もぬか床に入れて美味しく食べることが出来ます。
糠の香りがほんのりとして、とても美味しくいただけます。
発酵と言えば何年も保存がきくため、昔から常備菜として親しまれてきましたね!
ぬか床もその一つです、しっかりと様子を見ていくことで長く保存をすることが出来ます。
「でも、一体いつまで保存が可能なのか?」そんなことを疑問に持ち始めますね。
「冷凍保存は可能なのか?」「もし冷蔵保存にする場合は、どんな点に気を付けたらいいのか」など詳しくお届けしたいと思います♪
保存方法を知ることで、作った後も安心ですね。
1.こんか漬けとは
富山や石川では、魚をぬか漬けにしたことを「こんか漬け」と呼んでいました。同じ魚のぬか漬けでも地域によって呼び名が変わってきます。お魚やお肉を生の状態でぬかに漬けておくことで、酵素や酵母の働きでたんぱく質が分解されて、柔らかくなります。
1-1.どのように「こんか漬け」が作られるようになったのか
石川県は、江戸時代に加賀百万石と言われた土地で、毎年たくさんの美味しいお米が収穫出来たために、その副産物である米ぬかで「こんか漬け」が作られるようになりました。また、魚介類をたくさん収穫できる土地柄だったので、まだ冷蔵、冷凍技術がない時代に魚を保存する方法として作られるようになったことも1つとしてあります。とても栄養価の高い常備食として作られてきました。
1-2.本格的こんか漬けの作り方
①前日に水揚げされた新鮮な魚を朝一ですぐに塩漬けにしていきます。鮮度の高い状態で塩漬けにすることで、魚の旨味を中に凝縮させておきます。約10日間塩漬けにしていきます、塩漬けの感じで状態が変わってきます。
②塩漬けした魚を味が全体にまんべんなく染み込むように、一枚一枚糠を塗り込んで、容器の中に詰め込んでいきます。
③半年間ぬか漬けにした魚を取り出して味を確認していきます。魚は味にばらつきがあるため、入れ替えをして再度並べていきます。何度もこの工程を繰り返して、味がまんべんなく染み込むようにしていきます。
・漬けた後はいつまでに食べきる?
ぬか漬けを食べきるのは3日間までには食べきるのがおススメです。
・漬け時間は?
14~15時間程度
2.ぬか床の冷蔵庫保管と常温保管について
ぬか床は夏の暑い30度以上の時期は過発酵になりやすいので、冷蔵庫に入れて保管することがおススメです。常温保管する場合も、涼しい場所に置いて1日1回かき混ぜるとよいです。
2-1.ぬか床の好む温度は?
ぬか床の菌が好む温度は20~25℃真夏や真冬などは、適正気温から離れてしまうので、冷蔵庫に保管しておくことが大切になります。
①一週間に一回は菌を活性化させるために、冷蔵庫から取り出して室温に3時間ほどは置いておきます。
②ぬか床の表面の水分を取るためにキッチンペーパーで表面を抑えてカビを防止する。
③野菜を漬けている間は3日に1回かき混ぜる
④塩不足の時は、カビを防ぐためにも小さじ1の塩をぬか床に加えて3日間休ませておく。
2-2.冷凍保存方法
長期間ぬか床を休ませたい場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍庫の温度帯ではぬか床の中にある菌が活動を停止するため、半年間、手入れをせずにぬか床を保存することができます。冷凍庫に保存する場合は冷凍用保存袋に移し替えて保存していきます。
・冷凍のぬか床の使い方
ぬかを足すための「足しぬか用」に新しいぬか床を作るときに発酵を促す目的で加える「床分け」にします。
【解凍方法】
凍ったぬか床を冷凍庫から出して、約1時間半ほどで自然解凍していきます。
3.ぬか床の日持ちは?
塩分量が多いと日持ちしやすくなります。またお肉や、お魚よりも野菜の方が日持ちをして、冷蔵庫に入れておくことでより日持ちしていきます、漬け時間は材料が大きくなると長くなります。
〇ぬか床が腐った時は?
①カビが生えてくる
②セメダインのようなニオイがする
③舌にピリピリくる
④ヌルヌルとする
①カビが生えてくる
表面にカビが生えている場合は、そのカビだけを取っていきます。全体的にカビが生えている場合は作り直すことがおススメです。
②セメダインのようなニオイがする
冷蔵庫から取り出して、ぬか床をざっくりと混ぜて全体に空気が入るようにしておく足しぬかをして、フタを開けておいてニオイが抜けるまでまっておく
③下にピリピリとくる
状態がよくないので、使うのをやめた方が良いです。
④ヌルヌルとする
ヌルヌルとした部分を取っておく
〇賞味期限と消費期限
・賞味期限
定められた方法により保存した場合において、期待さ れるすべての品質の保持が十分に可能であると認め られる期限を示す年月日をいいます。ただし、当該期 限を越えた場合であっても、これらの品質が保持され ていることがあるとされ ています。
・消費期限
定められた方法により保存した場合において、腐敗、 変敗、その他品質の劣化に伴い安全性を欠くこととな るおそれがないと 認められる期限を 示す年月日をいい ます。
参照.h.L…….g1 (maff.go.jp)
・ぬか漬けは生の食材を使用しているため、品質が変化しやすいです。賞味期限が来ても腐らないこともあり、また 期限が過ぎると味が落ちていくこともあります。
・保存方法によって賞味期限が変化します。
4.発酵のチカラで保存力アップ
4-1.酵母や酵素でたんぱく質を分解
魚や肉は加熱前の生の状態で漬けておくことによって、酵素や酵母の働きでたんぱく質が分解され、肉や魚が柔らかくなります。ぬかの香りはそこまで残らず、魚自体のうまみが引き出された味になります。
ぬか床は、野菜とは分けて、他の容器や密閉できる袋で包みましょう。
4-2.食品を保存する方法の中の一つ発酵のチカラ
まだ、電化製品がなかった時代に、食べ物をどのように保存するかということを考えてきた歴史がありました。その一つとして「発酵」という手段が取られてきました。麹が含まれていることで発酵が進み、5~10年先まで置いておくことも出来ます。また、その他に野菜を干して乾物にしたり、燻して燻製にしたり、塩や砂糖に漬け込んで保存していました。そうすることで、腐敗菌の繁殖を抑えていたのです。
4-3.発酵と保存性の関係
発酵食品は「発酵と塩」を多く使いますが、善玉な微生物がある一定以上に繁殖すると人にとって悪玉となる腐敗菌が抑制されて保存性を高めてくれます。発酵菌は菌を死滅させるのではなく、菌と共存させて保存性を高め、旨味を引き上げてくれる存在なのです。
5.発酵と腐敗
発酵も腐敗も微生物の働きは同じモノ、いずれも食品が置かれた環境や食べ物の成分に適した微生物が増殖していきます。自然界にとってはどちらも有益なものなのです。
5-1.発酵とは
発酵は糖類が分類されて、微生物の働きによって乳酸や酢酸、アルコール成分へと変化していくものです。身体にとってのメリットは、栄養が身体に吸収されやすい、食べ物にうま味が増す、発酵の過程でビタミンなどが生成されるので栄養価が増すなどがあります。
人にとって有効に働いてくれるものを発酵と言います。
5-2.腐敗とは
お魚やお肉のようにたんぱく質やアミノ酸が含まれた食品が分解されて、アンモニアや腐敗臭がしたもので、カビのニオイを感じて食べれないモノのことを言います。
牛乳を放置しておくと、雑菌などの腐敗菌が入ってきて腐った状態となります。この状態を腐敗と言います。
人にとって有害となってしまうものを腐敗と言います。
6.まとめ
- こんか漬けとは
富山や石川では、魚をぬか漬けにしたことを「こんか漬け」と呼んでいました。
・どのように「こんか漬け」が作られるようになったのか
石川県は、江戸時代に加賀百万石と言われた土地で、毎年たくさんの美味しいお米が収穫出来たために、その副産物である米ぬかで「こんか漬け」が作られるようになりました。
・本格的こんか漬けの作り方
①前日に水揚げされた新鮮な魚を朝一ですぐに塩漬けにしていきます。 - ぬか漬けの保存方法と保存温度は?
・ぬか床の冷蔵庫保管と常温保管について
ぬか床は夏の暑い30度以上の時期は過発酵になりやすいので、冷蔵庫に入れて保管することがおススメです。
・ぬか床の好む温度は?
ぬか床の菌が好む温度は20~25℃
・冷凍保存
長期間ぬか床を休ませたい場合は、冷凍保存がおすすめです。
・冷凍のぬか床の使い方
ぬかを足すための「足しぬか用」に新しいぬか床を作るときに発酵を促す目的で加える「床分け」に。 - ぬか床が腐った時は?
・ぬか床の日持ちは?
塩分量が多いと日持ちしやすくなる
・ぬか床が腐った時はカビが生えてくる
表面にカビが生えている場合は、そのカビだけを取っていきます。
・セメダインのようなニオイがする
冷蔵庫から取り出して、ぬか床をざっくりと混ぜて全体に空気が入るようにしておく。
・ヌルヌルとする
ヌルヌルとした部分を取っておく - 発酵のチカラで保存力アップ
酵母や酵素でたんぱく質を分解
魚や肉は、加熱前の生の状態で漬けておくことによって、酵素や酵母の働きで、たんぱく質が分解され、肉や魚が柔らかくなります。
・食品を保存する方法の中の一つ発酵のチカラ
まだ、電化製品がなかった時代に、食べ物をどのように保存するかということを考えてきた歴史がありました。
・発酵と保存性の関係
発酵食品は「発酵と塩」を多く使いますが、善玉な微生物がある一定以上に繁殖すると人にとって悪玉となる腐敗菌が抑制されて保存性を高めてくれます。
7.おわりに
こんか漬けの保存方法いかがでしたでしょうか?
発酵食品もいろいろとありますが、ぬか床もお手入れをしていくことで長期に渡り使うことが出来ます。
保存方法も常温、冷蔵保存、冷凍保存とさまざまで、その時の作る頻度によって変わってきます。
ぬか床も、その時の状態がしっかりと発酵されているのかを見分けるのもポイントになります。発酵がいい状態となっていると、作られた食べ物もまた美味しさがグンっと増しますね!
旨味を凝縮させた「こんか漬け」、保存方法を知ることで作る楽しさもまた増えていきますね。
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