健康に効果的といわれる『発酵バター』でも油って健康に悪いの?その疑問にお答えします!!
みなさんは、「バター」と聞いて、どんなイメージがありますか?
おいしいんだけど、カロリーが高くて太りそうだし、コレステロール値も高いし、食べちゃいけない気がする…
私は、そんなふうに思っていました。
①油って体に悪いの?
②バターの栄養素って?
③発酵バターでさらに効果アップ!!
バターについて「健康」というキーワードからみていきましょう。
この記事の目次
- 1.油って体に悪いの?
- 2.バターの栄養素って?
- 3.発酵バターでさらに効果アップ!
- 4.まとめ
- 5.おわりに
油って体に悪いの?
油は体に良くないの?その答えは「摂り過ぎは良くないけれど、体にとって大切な役割がある」でした。
「油」について、あまり体に良いイメージはないですよね。でも一方で、摂らないと肌がカサカサになるよ、と聞いたこともあって。
発酵バターに興味をもってから、油について調べてみたんです。すると、ひとくくりに「悪者」にしてはいけないんだな…ということが分かりました。
油の役割って?
人間が生きていくための3大栄養素は
炭水化物
タンパク質
油(脂肪)
油は、人間が活動するためのエネルギー源として欠かすことはできません。
〇人間の脳の60%は脂肪でできている
〇細胞膜やホルモン、胆汁を作る材料になる
〇皮膚に潤いを与える
など、油には大切な役割があるのです。
油の種類をみてみましょう
油の主成分は脂肪酸。脂肪酸は、大きく2つの種類に分けられます。
①飽和脂肪酸
②不飽和脂肪酸
①飽和脂肪酸
〇溶ける温度が高く、室温では固体。
〇体内で合成できる。
〇一般的に肉や乳製品に多く含まれる酸化しにくい油。
②不飽和脂肪酸
〇低い温度で溶け、10~20℃程度の室温では液体。
バターは乳製品で固形なので、「①飽和脂肪酸」ですね。そのメリットとデメリットを簡単に見てみると
〇メリット
体にとって重要なエネルギー源。 不足すると血管がもろくなり、脳出血を起こす。
〇デメリット
摂り過ぎるとLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を増やし、心疾患のリスクが高まる。心筋梗塞や、肥満、糖尿病を招く危険性がある。
摂り過ぎは健康に良くないけれど、体にとって必要な栄養素だということが分かりました。
飽和脂肪酸は3つに分類されます
さらに飽和脂肪酸は、 結合する炭素の長さによって次の3つに分類されます。
①短鎖脂肪酸
②中鎖脂肪酸
③長鎖脂肪酸
バターには、短鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸が含まれています。
①短鎖脂肪酸
他の脂肪酸と違い、大部分が腸内フローラによって作り出されます。
体のエネルギー源となったり、大腸の組織を正常に保つための栄養源となったり、腸内環境を整えたりする働きがあります。さらにミネラルの吸収を助ける役割も。
短鎖脂肪酸は腸内環境を整え、体によい効果をもたらすとして最近注目されています。ビフィズス菌などの腸内細菌がオリゴ糖や食物繊維を発酵して、短鎖脂肪酸を作ります。
②中鎖脂肪酸
一般的な油と比べて分解されやすく、短時間でエネルギーになるため、脂肪として蓄積されにく性質をもちます。
③長鎖脂肪酸
ゆっくりと吸収されて肝臓や筋肉などの組織に運ばれたのち、余分なものは体脂肪として蓄積されます。一般的な油に含まれている脂肪酸です。
発酵バターに含まれる短鎖脂肪酸には腸内環境を整える働きがあり、中鎖脂肪酸は体に脂肪がつきにくい特性があるのですね。
バターの栄養素って?
バターの魅力は、カルシウムと豊富なビタミン!!
バター乳製品なので、当然カルシウムがたっぷり含まれています。さらに一番の魅力は、ビタミンが豊富なこと。
なんと!!バターに含まれるビタミンA は、牛乳の13倍以上。 バターは牛乳を凝縮して作られるので、それだけビタミンAも凝縮されているんです。その数値に驚きますね。
バターに多く含まれる主な栄養素は
ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
カルシウム
それぞれの効果を以下にまとめました。
ビタミンA
皮膚や粘膜を健康に保つ。
吹き出物やニキビの予防に。
動脈硬化の予防改善。
ビタミンD
カルシウムの吸収を促進し、骨を強くしてくれる免疫力を高める。
糖尿病に効果的。
ビタミンDは、日光を浴びて人の体で生成される特殊な栄養素で食品から摂取する場合は意識的に摂取しなければ不足してしまいます。
ビタミンE
抗酸化力が高いので、アンチエイジングに効果。
細胞の老化を防止する作用がある。
ビタミンK
血液因子やカルシウムの生成をサポート。
カルシウム
骨や歯を丈夫にする。
神経の興奮を抑制する。
筋肉の収縮や細胞の機能をコントロールする。
発酵バターに含まれるこれらの栄養素が、一般の油と違ってバターが健康的だと言われる理由なのですね。
発酵バターでさらに効果アップ!
発酵バターは、通常のバターの製造過程で乳酸菌を加えて発酵させたもの。
乳酸菌パワーがプラスされているんです!!
通常のバターと発酵バターの違いって?
まずは、通常のバターと発酵バターの違いを見てみましょう。
〇非発酵バター(甘性バター)
クリームをかき混ぜて、乳脂肪分を分離させることで作られます。
〇発酵バター
クリームに乳酸菌を混ぜて、発酵させてから作ります。
乳酸菌の力とは?
乳酸菌を上手に取り入れると、腸内環境が整っていき、次の5つの効果が得られます。
①便秘解消
乳酸菌は腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増えにくい環境に整えます。また、腸のぜん動運動を促し、排便回数や排便量などを改善します。
②肌荒れ&ニキビ改善
肌荒れやニキビは、悪玉菌が産生する有害物質が原因。乳酸菌は悪玉菌を減らし、腸の内容物が腐敗するのを防ぎます。
③免疫力の向上
乳酸菌は、免疫細胞の一種である「NK細胞」や「マクロファージ」を活性化させます。免疫力が上がると、風邪やインフルエンザ、発がんリスクの低減などが期待されます。
④アレルギー改善
アレルギー症状は、液性免疫(Th2)が暴走すると起こります。Th2は悪玉菌が増えると優位になるため、乳酸菌で腸内環境を整えることが大切です。
⑤ダイエット効果
悪玉菌が増えると、腐敗物が血液に溶け出して血行を悪化させ、消化吸収の機能を妨げます。腸内環境を整え、基礎代謝を上げます。
乳酸菌には、腸内環境を整えるという働き以外にもこんな効果が!!
〇ストレス緩和
試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果
・不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
・唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。
〇生活習慣病の予防効果
・健常な成人男女にヨーグルトを食べてもらった結果、7名中6名が血糖値の上昇を抑えられました。
・乳酸菌がつくりだすラクトトリペプチドには、体内の余分なナトリウムを排出させるカリウムが含まれており、血圧を下げる効果が認められています。
・ある試験では、乳酸菌には血中コレステロール値の上昇を抑制する作用があるという結果も出ています。
このように、色々な効果があるバターですが、体にいいからと言って食べすぎは禁物。
コレステロール値やカロリーが高いのは、適量摂取であれば問題ありませんが、過剰に摂り過ぎると健康を害してしまいますのでご注意くださいね。
そして!!実は発酵バターは、自分で作ることも可能なんです。発酵食品を手作りするのはハードルが高そう…と思っていましたが、意外に簡単。
しかも、とてもおいしいんです。原材料や製造過程が目に見えるというのも安心感がありますよね。
作り方については、「2つの材料&2つのステップで作れちゃう!おいしくて体にも良い『発酵バター』の作り方」を参考にしてください。
まとめ
- 油って体に悪いの?
摂り過ぎは良くないけれど、体にとって大切な役割がある。三大栄養素の一つであり、人間が活動するためのエネルギー源として欠かすことはできない。 - 油の主成分は脂肪酸。脂肪酸は、大きく2つの種類に分けられる
①飽和脂肪酸
②不飽和脂肪酸 - さらに飽和脂肪酸は、 結合する炭素の長さによって次の3つに分類される。
①短鎖脂肪酸
②中鎖脂肪酸
③長鎖脂肪酸
発酵バターは、①短鎖脂肪酸と②中鎖脂肪酸が含まれる。短鎖脂肪酸は腸内環境を整え、中鎖脂肪酸は体に脂肪がつきにくいという特徴がある。 - バターの栄養素って?
バターに多く含まれる主な栄養素は
ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
カルシウム - 発酵バターでさらに効果アップ!
発酵バターは、通常のバターの製造過程で乳酸菌を加えて発酵させたもの。乳酸菌パワーがプラスされている。
①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
おわりに
クリームに乳酸菌を混ぜて、発酵させてから作る『発酵バター』は、健康にも美容にもダイエットにも効果的。
おいしく、健康に&きれいになれるなんて、理想的ですね。
発酵バターをより効果的に&おいしくいただく方法は「『発酵バター』をもっとおいしく&もっと効果的に食べたい!!発酵バターの使い方」についてまとめました
ぜひ手作りにも挑戦してみてくださいね!!
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