発酵食品を手作りしましょう!『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』。おすすめの甘味料は?何を選べばいいの?砂糖にも種類があるんです!!それぞれの特徴とは?
チョコレートやココアが発酵食品だということをご存知ですか?原料であるカカオマスは、カカオ豆を発酵・乾燥させ、焙煎後すりつぶしたもの。
ご紹介する『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』は、ポリフェノールたっぷりのココアに豆腐を合わせるので、とてもヘルシー。おいしくて簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね。
そして今回は、材料の一つである甘味料にフォーカスしてみました。「砂糖はカラダに悪そう…でも、なにを使ったらいいかわからなくて」というお声をよくいただきます。
カラダへの影響や栄養価の違い、金額…それぞれ、一長一短なんです。甘味料を選ぶうえで参考になれば嬉しいです!!
この記事の目次
『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』とは?
『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』ってなに?
まずは、『豆腐とココアで作る生チョコレート』の作り方をご紹介します。材料は豆腐と純ココアパウダー、お好みの甘味料の3つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。
①豆腐と純ココアパウダー、甘味料を混ぜ合わせ
②形を整えて
③冷やすだけ!!
レシピについては「発酵のチカラ『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』の作り方!まぜるだけの簡単レシピ!!」をご覧ください。
チョコレートを手作りすることのメリットとは?
私が『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』を手作りするメリットは、次の4点だと思っています。
①安心&安全である
②甘味料の種類や量を選べる
③脂質量が少なめ
④腹持ちがいい
① 安心&安全である
市販のチョコレートには、香料や乳化剤などの添加物が含まれています。添加物と言っても、有害なものもあれば無害のものもあります。ところが私たち素人には、成分表示だけでカラダに良いのか悪いのかを判断することは難しいですね。
手作りしたチョコレートは、材料や製造方法も目に見えるので流通品よりも安心していただくことができます。使う素材にこだわることが出来るというのも、大きなメリットです。
例えば豆腐を地元の豆腐屋さんから買ったり、豆乳とにがりを使って手作りすることもできます。純ココアパウダーも、オーガニックのものや脂質オフのものが売られています。
②甘味料の種類や量を選べる
市販のチョコレートには、たくさんの砂糖が使われています。砂糖は肥満の原因となるだけでなく、カラダや脳に様々な影響を与えます。
チョコレートを食べるときに罪悪感を感じる理由がここにあります。甘味料については、それぞれにメリット&デメリットがあるので、目的によって使い分けると良いでしょう。このあと、詳しく説明していきますね。
また、甘味料の使用量を調整することができます。私はビターチョコレートが好きなので、少なめに入れます。お好みの甘さをみつけるのも楽しいですね。
③脂質量が少なめ
『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』は市販のチョコレートに比べてカロリー値と脂質量が低いです。それは純ココアを使用しているから。同じカカオマスを原料としていますが、以下のような違いがあります。
〇ココア
カカオマスから脂肪分であるカカオバターの一部を取り除き、パウダー状にしたもの。
〇チョコレート
カカオマスにココアバターやミルク、砂糖を加えて固形にしたもの。
④腹持ちがいい
『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』 はとても腹持ちがいいんです。私は、一つ食べるだけで満足感を得ることができます。どうしても甘いものが食べたいときに重宝しています。
糖類を栄養学的な分類からみてみましょう
糖類は2種類に分けられます
糖類は、構成によって次の2つに分けられます。
①単糖類
ブドウ糖、果糖
②二糖類
ショ糖(砂糖)、麦芽糖、乳糖
①単糖類とは?
糖が分解された最小の分子のこと。それ以上分けられることはありません。そのままの単位で吸収されます。単糖類の方が甘みは強いです。
②二糖類とは?
異なる2つの分子がくっついて結晶を作っているもの。吸収するためには、分解して単糖類にする必要があります。
糖類とは?
糖質から多糖類・糖アルコールを除いたもの。つまり「ブドウ糖、果糖、砂糖」など、いわゆる甘いものです。
それぞれの特徴をみてみましょう
〇ブドウ糖(グルコース)
果物、はちみつなどに含まれる単糖類。脳の唯一のエネルギー源です。素早くエネルギーに変換されるため、血糖値が上がりやすいのが特徴。
血糖値を下げるためにインスリンが分泌されるので、ブドウ糖を過剰摂取すると、余剰分が中性脂肪としてカラダに蓄積されます。
〇果糖(フルクトース)
果物、はちみつ などに含まれる単糖類。 甘みが強く、冷やすとさらにそれが増します。ブドウ糖に比べると吸収や消費が緩やかです。
ゆっくりとカラダに吸収されるためインスリンの分泌が促進されず、満腹感を感じにくいのが特徴。つい過剰摂取してしまい、肥満の原因となることがあります。さらに果糖は中性脂肪につながりやすいので、食べすぎには注意が必要です。
〇ショ糖(スクロース)
ブドウ糖と果糖が結合した二糖類。砂糖の主成分です。ブドウ糖と同じく「血糖値が上がりやすい」、果糖と同じく「中性脂肪に変わりやすい」という特徴があります。
〇麦芽糖(マルトース)
ブドウ糖が2つ結合した二糖類。トウモロコシやじゃがいものデンプンなどから作られています。水あめの原材料として使われます。
砂糖の製造方法による分類って?
砂糖は、製造方法の違いによって特徴が異なります。さとうきびやてんさいから作られる原料糖を、どのくらい精製しているかで栄養価などに違いが出るんです。精製度の違いによって、次の2種類に分類されます。
〇含蜜糖
黒砂糖(黒糖)・赤糖・きび糖・てんさい糖・和三盆・メープルシロップ
〇分蜜糖(精製糖)
上白糖(白砂糖)・グラニュー糖・三温糖
砂糖はどうやって作られるの?
砂糖の原料は、サトウキビやてんさいという植物です。これらを加工することで砂糖になります。サトウキビから砂糖が作られる過程をみていきましょう。
①サトウキビの汁を絞る
②不純物を取り除く
③煮詰めて濃縮する
ここまでの過程で終了して固めたものが、黒砂糖などの「含蜜糖」です。ミネラルなどの栄養素が除去されていない状態。
④結晶と糖蜜に分離する
⑤不純物などを取り除く様々な工程を繰り返す
⑥結晶化する
精製とは、甘み成分であるショ糖を他の成分と分離して結晶化していく過程のこと。精製度が高ければ高いほど、栄養素が取り除かれていきます。
精製糖とは?
精製度が高いものを「精製糖」と言います。一般的に使われている白砂糖はこれに当てはまります。精製度が低い砂糖に比べてミネラル含有量が低く、甘いというのが特徴です。
精製糖
〇上白糖(白砂糖)
〇グラニュー糖
〇三温糖
〇上白糖(白砂糖)
精製の過程で、甘み成分であるショ糖以外の成分を徹底的に取り除き、遠心分離器にかけてショ糖の結晶を取り出したもの。
〇グラニュー糖
結晶化した上白糖に転化糖を加えて作られたもの。
〇三温糖
上白糖を分離した後の糖液をさらに煮詰めて作られたもの。三温糖が茶色なのはこのためです。
上白糖が白いのはなぜ?
上白糖が白いのは化学薬品で漂泊しているのではなく、ショ糖そのものが白いためです。
きび砂糖って?
実は「きび砂糖」は砂糖の種類ではなく、商品名。最近は同じような製法の砂糖をきび砂糖と呼んでいることが多いようです。
製造方法が上白糖とは異なり、精製途中の糖液をそのまま煮詰めて作られたもの。上白糖と比べると精製度が低いため、ミネラルが含まれています。
原材料からみた分類とは?
前項で、砂糖はサトウキビもしくはてんさいが原材料であると書きました。上記以外の甘味料についてもみていきましょう。
てんさい糖とは?
てんさいという植物を加工して作られたもの。 100gあたりの糖質量は88.6g。GI値は65。オリゴ糖を含んでいるのが大きな特徴。カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、亜鉛などのミネラルも含みますが、黒糖に比べると少量です。
メープルシロップとは?
サトウカエデなどの樹液を濃縮した甘味料。100gあたりの糖質量は66.3g。GI値は73。果糖の割合は30~45。主成分はショ糖。カロリー、糖質、果糖の割合が低めなのが特徴。
カルシウムやマグネシウム、亜鉛、カリウムなどのミネラルを含んでいます。
アガベシロップとは?
ブルーアガベという多肉植物の樹液からとれる甘味料。100gあたりの糖質量は68g。GI値は28。果糖の割合56~97%。
GI値や糖質量が低い点、砂糖の1.3倍の甘さがあるため使用量が少なくて済むという点でメリットがあります。一方、果糖の割合が高いので摂り過ぎには注意が必要です。
カリウム、リン、ビタミンE、ビタミンKを含んでいます。
GI値とは?
食後の血糖値上昇を示す値。目安としては以下の通りです。低い方が良いとされています。
〇高GI値 70以上
〇中GI値 56〜69
〇低GI値 55以下
カロリーゼロのラカントとは?
ウリ科の植物「羅漢果(ラカンカ)」の高純度エキスと、トウモロコシ由来のブドウ糖を発酵してつくられる天然甘味成分「エリスリトール」、2つの天然素材からつくられた自然派甘味料です。
カロリー0kcal、 GI値0 。糖質99.8gですが、ほぼエリスリトールの数値。 エリスリトールは、摂取量の90%以上がそのまま小腸で吸収された後、速やかに尿中へ排泄されることが明らかになっています。そのためロカボ糖質(利用可能炭水化物を基に算出)0gと表記されます。
(SARAYAホームページより抜粋https://www.lakanto.jp/)
はちみつについて
ミツバチの体内酵素によって、すでにブドウ糖と果糖に分解されています。そのため、消化吸収しやすいという特徴をもっています。100gあたりの糖質は81.9 g。GI値は36~65(ローハニーは数値が低い)。果糖の割合27~44% 。
栄養価が高く、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、ポリフェノール、グルコン酸、オリゴ糖、ポリフェノールなど、150種類以上の栄養成分がバランスよく含まれています。
気になるカロリー値は?
甘味料の気になるカロリー(100gあたり)は次の通りです。ラカントは0kcal。それ以外でもっとも低いのは、メープルシロップ、次いではちみつ、アガベシロップ。そして黒砂糖ですが、ここから以下にほぼ違いはありません。
黒砂糖 354kcal
和三盆 383kcal
てんさい糖 390kcal
メープルシロップ 257kcal
きび砂糖 396kcal
上白糖 384kcal
はちみつ 294kcal
アガベシロップ 310kcal
ラカント 0kcal
砂糖の摂取量って?
WHO(世界保健機関)は、1日の砂糖摂取量の目安について次のように提唱しています(2015年3月)。
「1日に摂る総エネルギー量の5%未満に抑えるべき」
具体的には、平均的な成人で25グラム程度(ティースプーン6杯分、 スティックシュガー8本分 )です。ふだんのお料理に入れる砂糖、お菓子やスイーツ。
それだけでなく、市販されている食品には砂糖が使われているものがたくさんあります。「こんなものにも?」という意外な商品に入っていることも。あっという間に過剰摂取になってしまうので、ふだんから意識することが大切なんです。
「無糖」「ノンシュガー」は無糖ではない?
実は、100グラムあたりに含まれる糖分が0.5グラム未満であれば、「無糖」「ノンシュガー」と表示することができます。安心して食べすぎると知らない間に過剰摂取になってしまうので、注意しましょう!!
まとめ
- 『豆腐とココアパウダーで作る生チョコレート』の作り方って?
〇材料は絹ごし豆腐と純ココアパウダーとお好みの甘味料の3つ
〇手順は次の3ステップ
①豆腐と純ココアパウダー、甘味料を混ぜ合わせ
②形を整えて
③冷やすだけ!! - 栄養学的な分類からみると糖類は2種類
①単糖類
ブドウ糖、果糖
②二糖類
ショ糖(砂糖)、麦芽糖、乳糖 - 砂糖の製造方法による分類は2種類
〇含蜜糖
黒砂糖(黒糖)・赤糖・きび糖・てんさい糖・和三盆・メープルシロップ
〇分蜜糖(精製糖)
上白糖(白砂糖)・グラニュー糖・三温糖 - カロリー値は?
黒砂糖 354kcal
和三盆 383kcal
てんさい糖 390kcal
メープルシロップ 257kcal
きび砂糖 396kcal
上白糖 384kcal
はちみつ 294kcal
アガベシロップ 310kcal
ラカント 0kcal - 原材料からみた分類
てんさい糖
メープルシロップ
アガベシロップ
ラカント
はちみつ - 砂糖の摂取量って?
1日に摂る総エネルギー量の5%未満に抑える
おわりに
チョコレートやココアが発酵食品だということをご存知ですか?それは原料であるカカオマスがカカオ豆を発酵させたものだからです。
チョコレートがカラダに与える影響については、賛否両論。積極的に食べた方が良いという方もいれば、食べ控えた方が良いという方もいます。
その理由は、高い栄養価を含んでいる一方で、砂糖の量や脂質量が高いということ。そして市販品には添加物が含まれているものが多いということです。
そこで、自分で作ることができないかと試行錯誤しました。今回のレシピはチョコレートよりもカロリー値や脂質量が少ない純ココアパウダーと、タンパク質が豊富な豆腐を材料としています。
気になる甘味料は精製された白砂糖ではなく、アガベシロップや蜂蜜、きび砂糖やラカントなどを使用。その量を調整できるというのも嬉しいですね。
意外とボリューミーで満足感が得られ、腹持ちもいいんです。しかも作り方はとても簡単!!どうしても食べたくなるチョコレート。罪悪感なく食べることができて、ストレス緩和にもなります!ぜひ今回のレシピを参考にして作ってみてくださいね。
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