腸とダイエットの深い関係。ヤセ菌とデブ菌はどちらも日和見菌だった!!腸活でやせ体質に!!
「ヤセ菌&デブ菌」という言葉を聞いたことがありますか?腸は、口から入った食べ物から栄養を吸収するための大切な臓器ですが、それだけにとどまらず、ダイエットとも深い関係があると言われています。
その理由の一つが「ヤセ菌&デブ菌」。なぜ腸を整えることでダイエットできるのか?テレビや雑誌などで「腸活」が取り上げられていますが、知れば知るほど「腸能力」はすごいんです!!今回は、ダイエットとの関係についてみていきましょう。
この記事の目次
- 1.腸が整っている状態とは?
- 2.ヤセ菌とデブ菌って知ってる?
- 3.ダイエットと腸との5つの関係
- 4.腸内環境を整えるには?
- 5.まとめ
- 6.おわりに
腸が整っている状態とは?
腸内フローラって?
私たちの腸内には、体内に棲む細菌の9割が生息していると言われています。 その数はなんと約100兆~1000兆個。重さにして約1㎏~2㎏にもなるんです!!
菌種は約1,000種類と、多種多様。 同じ種類の菌たちが塊となり、腸壁にびっしり張り付いています。その様子がお花畑 (flora)にみえることから「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。
腸内細菌の形成パターンは、一人ひとり異なります。「腸内フローラが整っている」とは、腸内細菌のバランスがとれている状態のことを指します。
腸内フローラの原型は3歳までに作られる?!
赤ちゃんは産道を通るときに、母親から腸内細菌をもらいます。それが赤ちゃんの腸内で増殖し、3歳くらいまでに腸内フローラの原型が作られます。そのパターンは一生変わらないと言われているんです。
善玉菌・悪玉菌・日和見菌
「腸内フローラが整っている」とは、腸内細菌のバランスがとれている状態のこと。腸内細菌は「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」の3つに分類されます。理想的な割合は、善玉菌:悪玉菌:日和見菌= 2:1:7だと言われています。
〇善玉菌
悪玉菌の侵入や増殖を防ぎ、腸の運動を促す菌
〇悪玉菌
腸内で有害物質を作り出し、お腹の調子を悪くする菌
〇日和見菌
善玉菌と悪玉菌のうち、数が多いほうの味方につく菌
〇善玉菌
善玉菌は腸内で発酵活動を行います。乳酸や酢酸を作り出して腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えます。代表的なのは、ビフィズス菌や乳酸菌などです。
〇悪玉菌
悪玉菌は腸の中で腐敗活動を行います。毒性物質を作り出して腸内をアルカリ性にします。代表的なのは、大腸菌(毒性株)やウェルシュ菌、ブドウ球菌などです。
一見悪者に感じますが、肉類などのタンパク質を分解して、便として処理排泄するという大切な働きもあります。あくまでもバランスが大切なんです。
〇日和見菌
善玉菌が増えると日和見菌は善玉菌の味方につくので、腸内環境を整えておくことが大切だと言われる理由がここにあります。
発酵と腐敗のメカニズムは同じ?!
発酵も腐敗もその仕組みは同じ。与える影響によって呼び方が異なるだけなんです。
〇発酵 微生物が人間に有益な物質をつくりだすこと。
〇腐敗 微生物が人間に有害な物質をつくりだすこと。
ヤセ菌とデブ菌って知ってる?
文字通り、デブ菌が増えすぎると太ります。ヤセ菌とデブ菌の理想的な比率は、6:4と言われています。
ヤセ菌もデブ菌も日和見菌なんです!!
実は、ヤセ菌もデブ菌も日和見菌。日和見菌は腸内環境において善玉菌が多いと善玉菌の味方をし、悪玉菌が多いと悪玉菌の味方をして増えていきます。つまり、腸内環境を整えて善玉菌優位にしておく必要があるんです。
〇ヤセ菌
分類 バクロテロイデス門
所属 日和見菌
〇デブ菌
分類 ファーミキューテス門
所属 日和見菌
ヤセ菌がヤセ菌と呼ばれる理由とは?
ヤセ菌の主なえさは、水溶性食物繊維。ヤセ菌が水溶性食物繊維を発酵分解するときに、短鎖脂肪酸という物質をつくり出します。短鎖脂肪酸は
①脂肪の吸収を抑える
②脂肪燃焼を促す
③食欲を抑制する
という、ダイエットにとっては嬉しい2つの作用をもっています。ヤセ菌を活性化させるためには、水溶性食物繊維や低糖質、低脂質食品を積極的に摂りましょう。
デブ菌がデブ菌と呼ばれる理由とは?
逆にデブ菌は食べ物から必要以上に栄養を取りこみ、脂肪として蓄えるので、太ります。デブ菌が好きなのは高脂肪、高糖分、高カロリーの食品。白砂糖、小麦粉、揚げ物、インスタント食品、スナック類、ファーストフードなどです。
デブ菌は、便となるはずのわずかな残りカスからも栄養を取りこもうとします。飢餓の状態におかれた際に、わずかな栄養でヒトが生き延びるためだと言われています。
ダイエットと腸との5つの関係
ヤセ菌とデブ菌のお話をしてきましたが、その他にも腸とダイエットには次のような深い関係があります。順番にみていきましょう。
なぜ腸内環境を整える必要があるの?
ダイエット効果を得るために、なぜ腸内環境を整える必要があるのでしょうか?その答えは
①便秘をすると、食べ物のカスが皮下脂肪として蓄えられてしまうから
②胃腸が弱ると、基礎代謝が低下してしまうから
③腸内環境が乱れると、必要な栄養を吸収できないから
④腸内環境が悪化すると、自律神経が乱れるから
⑤腸内環境が整うとストレスが緩和されるから
① 便秘をすると、 食べ物のカスが皮下脂肪として蓄えられてしまうから
便が排出されずに腸内に留まっていると、吸収されなかった脂肪分や糖分が水分と一緒に体内へ再吸収されてしまいます。それが皮下脂肪として蓄えられてしまうんです。
② 胃腸が弱ると 基礎代謝が低下してしまうから
胃腸の働きが鈍くなったり腸内フローラが乱れたりすると、基礎代謝が落ちてしまいます。摂取したカロリーを消化することができないので、肥満につながってしまうんです。
基礎代謝の話
1日で使いきれずに余ったカロリーは、カラダに体脂肪として蓄えられます。 肥満防止には「消費カロリー>摂取カロリー」の状態にしておくことが必要。
摂取されたカロリー(エネルギー)は、10%が消化に、20%が運動するエネルギーに、70%が基礎代謝・生命維持で使われます。 同じものを食べても太ってしまう人と太りにくい人がいるのは、基礎代謝量の個人差によるんです!!
基礎代謝は、 呼吸をしたり、血液を循環させたり、体温を一定に保ったり、内臓を動かしたりするためのエネルギー。 何もせずに横になっていても消費されるもの。言い換えると「寝ていても使うカロリー」です。
③腸内環境が乱れると、必要な栄養を吸収できないから
悪玉菌が増加することによって腸内環境のバランスがくずれてしまうと、ダイエットに効果的な栄養素をうまく吸収できなくなってしまいます。
④ 腸内環境が悪化すると、自律神経が乱れるから
自律神経は、体の器官の働きを調節する重要な神経。交感神経と副交感神経が交互に活発化することでバランスを保っています。そのバランスが乱れて交感神経が強く作用し続けると、代謝が落ちてしまいます。 自律神経と腸は密接な関係にあると言われています。自律神経を整えるには、腸をきれいにしておかなければなりません。
⑤腸内環境が整うとストレスが緩和されるから
ダイエットとストレスとの関係は、多くの人が知るところですね。ストレスがたまるほどドカ食いに走ったり、甘いものが欲しくなったり。
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となるんです。
試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果
〇不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
〇唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。
腸内環境を整えるには?
ダイエットをするうえで、腸内環境を整えることがいかに有効であるか、お分かりいただけたと思います。それでは実際、腸を整えるために何をしたらいいのでしょうか?
腸内環境は食事や運動、睡眠などの影響を受けます。腸内フローラのバランスを保つには
〇自律神経を整える
〇生活習慣を整える
がポイントです。「生活習慣を整える」については、①善玉菌を増やす食事への配慮、②質の良い睡眠、③適度な運動の三点を見直しましょう。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください↓↓
腸を整えるには?腸内環境の状態はどう判断するの?『腸活』の2つの方法って?
まとめ
- 腸内フローラが整っている状態とは?
腸内細菌のバランスがとれている状態のこと - 理想的な割合は?
善玉菌:悪玉菌:日和見菌= 2:1:7 - ヤセ菌とは?
分類 バクロテロイデス門
所属 日和見菌 - ヤセ菌の好物は?
水溶性食物繊維 - ヤセ菌が作り出す短鎖脂肪酸のチカラ
①脂肪の吸収を抑える
②脂肪燃焼を促す
③食欲を抑制する - デブ菌とは?
分類 ファーミキューテス門
所属 日和見菌 - 食べ物から必要以上に栄養を取りこみ、脂肪として蓄える
- デブ菌の好物は?
高脂肪、高糖分、高カロリーの食品 - 腸とダイエットとの5つの関係
①便秘をすると、食べ物のカスが皮下脂肪として蓄えられてしまうから
②胃腸が弱ると、基礎代謝が低下してしまうから
③腸内環境が乱れると、必要な栄養を吸収できないから
④腸内環境が悪化すると、自律神経が乱れるから
⑤腸内環境が整うとストレスが緩和されるから - 腸内環境を整えるには?
〇自律神経を整える
〇生活習慣を整える
おわりに
「腸活」という言葉が流行るほど、カラダや心の健康のために腸を整えることが大切だということが広く知られるようになりました。
今回は、腸を整えることで得られるダイエット効果について書きましたがいかがでしたか?その他にも、免疫力アップ、美容効果、精神安定効果などがあり、どれも魅力的です。
今回の記事を参考に、ぜひ腸活に取り組んでみてくださいね!!
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