呼吸④お腹痩せに効果あり!!呼吸ダイエットの3つの方法とポイントをご紹介します!!
「呼吸法ダイエット」という言葉を聞いたことがありますか?私たちは1日に2万回以上も空気を吸ったり吐いたりしています。生命を維持するうえで欠かせない呼吸。痩せるために活用できたら、言うことはないですね。
一口に呼吸と言っても色々と種類があって、すべてがダイエットに効果的だというわけではありません。3つの方法についてご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。呼吸のメカニズムなど、より詳しく知りたい方は次の記事も併せてお読みください。
「呼吸①」の記事はこちらから↓↓
呼吸①呼吸とは?呼吸の6つのプロセスと14の効果!鼻呼吸と口呼吸、胸式呼吸と腹式呼吸の違いって?
「呼吸②」 の記事はこちらから↓↓
呼吸②浅い呼吸がもたらす5つの健康への影響とは?メンタルにも深い関係が!!浅い呼吸を改善する3つの方法って?
「呼吸③」 の記事はこちらから↓↓
呼吸③情動呼吸を知っていますか?浅い呼吸と深い呼吸がメンタルに及ぼす影響とは?改善のための4つのポイントって?
「呼吸⑤」の記事はこちらから↓↓
呼吸⑤瞑想と呼吸との関係とは?マインドフルネス瞑想のやり方と6つのポイント
この記事の目次
- 1.呼吸の種類
- 2.呼吸とダイエットとの関係って?
- 3.瘦せ呼吸をマスターしましょう!!
- 4.①胸式呼吸でダイエット
- 5.②腹式呼吸でダイエット
- 6.③胸式呼吸と腹式呼吸の合わせ技
- 7.いつ行うと良い?
- 8.まとめ
- 9.おわりに
呼吸の種類
呼吸には種類があり、ダイエットではそれぞれの特性を生かすことで、より効果を得ることができます。まずは呼吸の仕組みをご紹介して、次にそれぞれの呼吸法についてみていきましょう。
呼吸は胸腔と横隔膜の動きで行われる
実は肺には筋肉がなく、自力で動かすことができません。呼吸は横隔膜と、肺を包んでいる胸腔との働きによって行われています。
横隔膜は、肺の底についている膜のような筋肉。 胸腔とは、胸椎、肋骨、胸骨、横隔膜で囲まれた部分のこと。また、首から下腹部に至る20種類の筋肉も肺をサポートしています。
横隔膜が縮んで下がると胸腔がふくらみ、肺の中に空気が入って息を吸うことができます。反対に横隔膜が伸びて上がると胸腔はしぼみ、肺の中の空気が出て息を吐くことができるという仕組みです。
胸式呼吸と腹式呼吸
呼吸には、胸式呼吸と腹式呼吸という2つの方法があります。両者の違いは次の通りです。
〇胸式呼吸
主に肋間筋を使って、肋骨の上げ下げで行われる呼吸法
〇腹式呼吸
主に横隔膜の上下運動を使って、空気を取り込む呼吸法
ふだん無意識に行っているのは胸式呼吸。一般的には腹筋が発達している男性の方が、腹筋が弱い女性よりも腹式呼吸の割合が高いと言われています。
それぞれにメリットが!
〇胸式呼吸
酸欠の際に、酸素を一気に取り込むことができる
〇腹式呼吸
酸素消費量が少ないので、全身への酸素供給量が多い
口呼吸と鼻呼吸
私たちはふだん、口と鼻を使って空気を取りこんでいます。口呼吸は鼻呼吸に比べて簡単に空気を吸うことができるため、浅い呼吸になりやすいです。取りこむ空気の量も、口呼吸よりも鼻呼吸の方が多いので、鼻呼吸の方が深い呼吸だと言えるでしょう。
浅い呼吸と深い呼吸
浅い呼吸と深い呼吸との違いは、吸い込む空気の量です。理想的な量は約500mL。それに対して浅い呼吸だと約250mL。倍以上の違いがあることが分かります。
また、吸ったり吐いたりする回数を同じ時間で測定したときに、回数が多い呼吸を浅い呼吸、回数が少なくゆったりした呼吸を深い呼吸と呼んでいます。通常は1分間に約12~18回。浅い呼吸の人は1分間に20回以上です。
呼吸とダイエットとの関係って?
なぜ呼吸法がダイエットに効果的だと言われているのでしょうか?その答えは、いくつかあります。
①呼吸によって筋肉が鍛えられるから
②呼吸によって代謝が高まるから
③呼吸によってメンタルが整うから
①呼吸によって筋肉が鍛えられるから
呼吸をすることによって筋肉が鍛えられます。特に効果があると言われているのがインナーマッスルの強化。日常生活のなかで、私たちがよく使うのはアウターマッスルである腹直筋。筋トレで鍛えられるのもアウターマッスルです。
ふだんインナーマッスルはあまり使われないため、意識して鍛える必要があります。インナーマッスルが衰えると腹横筋と腹斜筋の間にある腹膜が緩み、内臓を支えることができなくなって内臓が下がってしまいます。すると血流が悪くなり、内臓脂肪や皮下脂肪がつきやすくなって太りやすいカラダに。
〇アウターマッスル
・腹直筋
・お腹の表層についている筋肉
〇インナーマッスル
・腹斜筋、腹横筋
・腹直筋を支える筋肉
②呼吸によって代謝が高まるから
ダイエットは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで成功します。呼吸によって筋肉が鍛えられると、代謝が上がります。
また、浅い呼吸を繰り返していると酸素と二酸化炭素のバランスが崩れて代謝が落ちると言われています。浅い呼吸だと酸素が過剰になり、二酸化炭素が不足するためです。
カラダに取りこまれた酸素は、肺から血管に入って全身の臓器に運ばれます。臓器に酸素が入るためには、二酸化炭素が必要。二酸化炭素が不足すると、充分な酸素が届かなくなり、代謝が落ちてしまうんです。
③呼吸によってメンタルが整うから
ストレスがたまると、ついつい食べ過ぎてしまったり、甘いものが欲しくなったり。ストレス過多は、ダイエットにとって大敵です。
ストレスや疲れを感じると、呼吸が浅くなります。パニック障がいや不安障がい、うつ病など精神疾患の患者さんは、浅い呼吸の方が多いそうです。
これは、自律神経が大きく関係しています。人はストレスを感じると、交感神経が優位となります。交感神経が優位になると、吸うことがメインの呼吸になるんです。
〇交感神経優位な状態
吸うことがメインの呼吸
〇副交感神経が優位な状態
吐くことがメインの呼吸
深い呼吸をするためには息を吐き切ることが大切。ところがストレスを感じて吸うことがメインの呼吸になると、しっかり肺の中の空気を外に出すことができず、浅い呼吸になってしまうというのがその理由です。深く、ゆったりした呼吸は精神状態を安定させ、ストレスを軽減してくれます。
瘦せ呼吸をマスターしましょう!!
呼吸法ダイエットと聞くと、腹式呼吸をしたら良いと思われる方が多いのですが、実は胸式呼吸も大切なんです。両者の特性を生かして組み合わせることで、より効果を得ることができるので、説明していきましょう。
①胸式呼吸でダイエット
②腹式呼吸でダイエット
③胸式呼吸と腹式呼吸の合わせ技
①胸式呼吸でダイエット
胸式呼吸が効く理由とは?
胸式呼吸は先に説明した通り、肋間筋と肺をサポートするいくつかの筋肉の協力によって行われています。肋間筋の働きによって胸郭が大きく広がったり狭まったりするので、呼吸をすると胸がふくらんで肩が上下に動きます。
このとき、肋骨周りの筋肉である腹横筋が刺激されて血流が良くなり、基礎代謝もアップ。胸式呼吸を意識すると、インナーマッスルとアウターマッスルの両方が鍛えられると言われています。アクティブなピラティスは、胸式呼吸が基本です。
ふだん私たちが行っているのは、浅く短い胸式呼吸であることが多いです。深い胸式呼吸を意識することで、ダイエット効果を得ることができます。
胸式呼吸の方法って?
胸式呼吸の正しいやり方は以下の通りです。
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇左右の手を肋骨に当てる
〇肋骨が左右に広がるように鼻から息を吸う
〇口から息を吐いて肋骨を縮めていく
〇1分間繰り返す
座って行ってもOKです。息を吸うときは、わき腹が縦にのびるのを意識しましょう。息を吐くときも、わき腹をのばしたまま行います。
胸が膨らむ際、一緒にお腹が膨らんでしまわないように注意しましょう。お腹をひっこめた状態で息を吸ったり吐いたりすることが大切です。
胸式呼吸を行う際の注意点
食後すぐの時間は消化の妨げになるため、30分以上は時間を空けてください。胸式呼吸は筋肉を多く使うため酸素消費量が多く、全体使用量の約35%だと言われています。やりすぎると息切れを起こして肺の機能が低下しますので、適度に行いましょう。
②腹式呼吸でダイエット
腹式呼吸が効く理由とは?
腹式呼吸は、横隔膜の上下運動による呼吸法です。横隔膜は、肺の底についている膜のような筋肉。息を吐くときは横隔膜が上がって空気が押し出され、肺がしぼみます。息を吸うときは横隔膜が下がって空気が入り、肺がふくらみます。
また、首から下腹部に至る20種類の筋肉も肺をサポートしており、横隔膜と連動しています。浅い呼吸だと横隔膜はほとんど動きません。腹式呼吸は横隔膜が良く動くため、インナーマッスルが使われて痩せやすくなるんです。
胸式呼吸よりも腹式呼吸のほうが、横隔膜を3倍〜4倍動かすといわれています。また、横隔膜に引っ張られて肺が広がりやすくなるため、胸式呼吸に比べて吸うことができる空気の量が多くなります。
〇息を長く吸えない人
体幹上部の筋肉を使えていない状態(肋骨まわりの筋肉が硬い)
〇息を長く吐けない人
横隔膜や腹筋が使えていない状態
腹式呼吸の方法って?
腹式呼吸は、肋間筋と横隔膜を使って空気を取り込む呼吸。ふだん無意識に行っているのは胸式呼吸なので、意識的に行う必要があります。腹式呼吸は、どのようなプロセスで行われているのでしょうか?
①息を吐くときにお腹をへこませる
②息を吸うときにお腹をふくらませる
息を吐く時間は、息を数時間の2倍くらいが良いと言われています。吐くときは口から6秒くらい、吸うときは鼻から3秒くらいで、5~10分程度繰り返し行います。
息を吐くときはお腹の中の空気をすべて吐き出し、ぺたんこにすることを意識しましょう。両手を肋骨の下辺りに当てると動きを確認しやすいです。
仰向けに寝転ぶと、自然と腹式呼吸ができます。なかなかうまくいかないときは、仰向けになって感覚をつかむと良いでしょう。
ドローインのやり方
より効果を得たい場合は、腹部に力を入れた状態で腹式呼吸をしましょう。この方法はドーロイン、ブリーチングなどと呼ばれています。
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇息を吐き切ってお腹をひっこめる
〇お腹をひっこめたまま、浅い呼吸を繰り返す
〇10〜30秒キープする
〇2〜3回繰り返す
座った姿勢、仰向けの姿勢でも大丈夫です。
腹式呼吸を行う際の注意点
腹式呼吸をやり過ぎると、呼吸性アルカローシスになって気分が悪くなったり、手がしびれたり、めまいや頭痛を起こしたりすることがあります。やり過ぎには注意しましょう。 呼吸性アルカローシス とは、酸素過多、二酸化炭素不足によって血液がアルカリ性になった状態のことです。
③胸式呼吸と腹式呼吸の合わせ技
合わせ技の丹田呼吸
おへそから握りこぶし1個分、およそ5㎝ほど下にある「丹田」を意識しながら行うので、丹田呼吸と呼ばれています。腹式呼吸で吸い、胸式呼吸で吐きます。
丹田とは?
「全身の気が集まる重要なツボ」と言われています
丹田呼吸の方法って?
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇丹田に手を当てる
〇鼻から息を吸い、丹田を膨らませる(腹式呼吸)
〇口から吐いて丹田を凹ませる(胸式呼吸)
〇1分間くらい繰り返す
座った姿勢、仰向けの姿勢でも大丈夫です。約4秒で吸い、約8秒かけて吐くと良いと言われています。最初は無理をせずに行いましょう。
いつ行うといい?
胸式呼吸と腹式呼吸とでは、その特質によって、行うと良いとされる時間帯が違います。
〇胸式呼吸は朝に行いましょう!!
〇腹式呼吸は夜に行いましょう!!
胸式呼吸を行うと交感神経が優位に。アドレナリンが放出されて活動的になれるので、朝に行うと良いでしょう。脳やカラダが覚醒し、体温の上昇を促してくれます。腹式呼吸を行うと、副交感神経が優位になってリラックスできるので、夜に行うと良いでしょう。
まとめ
■呼吸には種類がある!!
①胸式呼吸と腹式呼吸
〇胸式呼吸
主に肋間筋を使って、肋骨の上げ下げで行われる呼吸法
〇腹式呼吸
主に横隔膜の上下運動を使って、空気を取り込む呼吸法
②口呼吸と鼻呼吸
③浅い呼吸と深い呼吸
■呼吸がダイエットに効果的な3つの理由
①呼吸によって筋肉が鍛えられるから
②呼吸によって代謝が高まるから
③呼吸によってメンタルが整うから
■「ヤセ呼吸」の3つの種類
①胸式呼吸でダイエット
②腹式呼吸でダイエット
③胸式呼吸と腹式呼吸の合わせ技
■胸式呼吸の方法
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇左右の手を肋骨に当てる
〇肋骨が左右に広がるように鼻から息を吸う
〇口から息を吐いて肋骨を縮めていく
〇1分間繰り返す
■腹式呼吸の方法
①息を吐くときにお腹をへこませる
②息を吸うときにお腹をふくらませる
■ドローインの方法
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇息を吐き切ってお腹をひっこめる
〇お腹をひっこめたまま、浅い呼吸を繰り返す
〇10〜30秒キープする
〇2〜3回繰り返す
■丹田呼吸の方法
〇猫背にならないよう、背筋を伸ばして立つ
〇丹田に手を当てる
〇鼻から息を吸い、丹田を膨らませる(腹式呼吸)
〇口から吐いて丹田を凹ませる(胸式呼吸)
〇1分間くらい繰り返す
■いつ行えばいいの?
〇胸式呼吸は朝
〇腹式呼吸は夜
おわりに
人が生命を維持するうえで欠かせない呼吸。当たり前のように行われている呼吸ですが、詳しいメカニズムやその役割について、深く考えたことはないのではないでしょうか。
一口に呼吸と言っても、口呼吸や鼻呼吸、胸式呼吸や腹式呼吸、浅い呼吸や深い呼吸。細かくみていくと、色々な視点から考察することができるんです。
実は呼吸は健康やメンタルとも深く関係しています。そして、ダイエットにも効果的!!分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
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