『発酵マヨネーズ』の作り方。甘酒バージョン&塩麹バージョン。2種類の味をご紹介します!!
健康への意識が高まり、発酵食品が注目されています。腸を整えることがカラダや心を元気にすると言われ、『腸活』が流行っていますが、発酵食品はまさに最適な食品。
一方、マヨネーズはおいしくて野菜を食べやすくしてくれますが、カロリーの高さや油について、なんとなく罪悪感がありませんか?そこで、「発酵マヨネーズを自分でつくれないかな?」と、色々と試してみました。
「発酵食品を手作りするのはハードルが高そう…」と思いがちですが、意外に簡単。材料や作る過程が目に見えるため、安心して食べることができ、しかもとてもおいしいんですよ。
〇発酵マヨネーズの作り方
(甘酒バージョンと塩麴バージョンの2種類!!)
〇作るときの工夫や注意点
について、私の体験や発酵の知識などを交えて順番にご紹介します!!
この記事の目次
『発酵マヨネーズ』の作り方
発酵マヨネーズは、マヨネーズや材料を発酵させて作るのではなく、発酵食品である甘酒や塩麴、そしてお酢を使って作ります。
私は以下の2パターンの発酵マヨネーズを作って、そのときの気分によって使い分けています。
①甘酒と豆乳を使ったバージョン
②塩麴と卵を使ったバージョン
それぞれ風味が違うのですが、どちらもおいしいですよ!!まずは『①甘酒と豆乳を使ったバージョン』の作り方から説明しましょう。
バージョン①
甘酒と豆乳を使った『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇甘酒 大さじ4(手作りのもの)
〇豆乳 大さじ2(無調整のもの)
〇お酢 大さじ2(私は純米酢を使っています)
〇お塩 小さじ1
〇こめ油 200㏄
【準備するもの】
〇フードプロセッサー(バーミックス、ハンドミキサーでもOK)
〇スプーン
〇保存用のびん
【作り方】
①フードプロセッサーに軽量した甘酒、豆乳、お酢、塩を入れます。しっかり混ざり合うまで撹拌します。
私は、手作りの甘酒を使っています。甘酒の作り方は後ほど書きますね。
②こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌します。
油は、3回ほどに分けて入ます。そのたびにしっかり撹拌することが大切です。
③ボタッとするまで固まったら出来上がりです!!
高速モードで撹拌しています。乳化して固まります。
④熱湯消毒しておいた保存用のびんに入れます。
保存する容器は、雑菌が混じらないように、あらかじめ熱湯消毒しておきましょう。
【保存方法】
できあがった『発酵マヨネーズ』は、冷蔵庫で保存しましょう。
バージョン②
塩麴と卵を使った『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇塩麴 小さじ1(手作りのもの)
〇鶏卵 1個
〇お酢 大さじ1(私は純米酢を使っています)
〇こめ油 200㏄
【準備するもの】
〇フードプロセッサー(バーミックス、ハンドミキサーでもOK)
〇スプーン
〇保存用のびん
【作り方】
①フードプロセッサーに卵と軽量したお酢、塩麴を入れます。しっかり混ざり合うまで撹拌します。
私は、塩麴を手作りしています。作り方は後ほど書きますね。
②こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌します。
油は3回ほどに分けて入れます。その都度よく撹拌することがポイントです。
③ボタッとするまで固まったら出来上がりです!!
甘酒バージョンと比べると少しゆるめに出来上がります。
④熱湯消毒しておいた保存用のびんに入れます。
保存するびんは、雑菌が混じらないように、あらかじめ熱湯消毒しましょう。
【保存方法】
できあがった『発酵マヨネーズ』は、冷蔵庫で保存しましょう。
『発酵マヨネーズ』を作るときのポイント
発酵マヨネーズは基本的に材料を混ぜ合わせるだけなのでとても簡単ですが、ポイントを押さえておくと、失敗なく作ることができますので、私の体験をお伝えしますね。
次の4点に気をつけるようにしましょう。
①フードプロセッサーかバーミックス、ハンドミキサーを使うこと。
②豆乳は、無調整のものを使うこと。
③材料の分量を守ること。
④油は、数回に分けて入れること。
その他 油の種類にこだわる!!
ポイント①
フードプロセッサーかブレンダー、ハンドミキサーを使うこと
ひとつ目のポイントは、「フードプロセッサーかブレンダー、ハンドミキサーを使うこと」。泡だて器で混ぜることもできますが、遠心力が足りず、乳化がうまくいかないことが多いです。
フードプロセッサーかブレンダー、ハンドミキサーなどで撹拌することをオススメします。
ポイント②
豆乳は無調整のものを使うこと
豆乳は、調整豆乳と無調整豆乳が売られています。調整豆乳でも作ることはできますが、撹拌してもゆるくなることがあるので、無調整豆乳を使うことをオススメします。
豆乳は「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類
それぞれ、大豆固形分や大豆たんぱく質の含有量、カロリーや栄養成分が異なります。「原料の大豆成分がどれだけ残っているか」が大きなポイントです。
〇無調整豆乳
・大豆固形分が8%以上(大豆たんぱく質が3.8%以上)。
・基本的に大豆と水だけで作られている。
〇調整豆乳
・大豆固形分が6%以上(大豆たんぱく質が3.0%以上)。
・無調整豆乳に砂糖や塩、乳化剤や添加物などを加えて作られている。
〇豆乳飲料
・大豆固形分2%以上(大豆たんぱく質が0.9%以上)。
・調製豆乳にコーヒーやココアなどのフレーバー、バナナなどの果汁で味付けし、ジュース感覚でおいしく飲めるようになっている。
ポイント③
材料の分量を守ること
実は、はじめて『発酵マヨネーズ』を作ったとき、失敗したんです。その理由は「油の量が足りなかったから」。油はカラダに悪い気がして、量を少なめにしたら、なかなかモッタリとしなくて…。
油の量を少しずつ増やしたら、マヨネーズの固さになりました。
ポイント④
油は数回に分けて入れること
最初に油以外の材料を混ぜてから、数回に分けて油を入れるようにしましょう。最初からすべての材料を入れて撹拌すると、ちゃんと固まらない可能性があります。
その他
使う油にこだわってみましょう
最初に発酵マヨネーズをつくったとき、油を控えたくて少なめにしました。ところが先ほどお伝えした通り、油が少量だと固まりずらいんです。
市販のマヨネーズに比べると、使っている油の量は少ないのですが、実際に作ってみて、「意外に多いなぁ…」と感じました。
せっかくなら油にこだわりたくなり、色々と試すことに。本当はオメガ3脂肪酸を含んだ亜麻仁油を使いたかったのですが、お値段が高めですよね。
そこで私が選んだのは、こめ油かオリーブ油。こめ油は酸化しにくく、コスパ的にもそんなに高くないことがその理由です。オリーブ油は、低圧搾(コールドプレス)のものを使うのがおススメ。
こめ油はクセが少なく、オリーブ油は独特の香りや味があります。お料理などに合わせて、お好みで使うと良いと思います。
エクストラバージンオイルは油の分解物が含まれているので、マヨネーズを分離させる原因になることがあります。こめ油に比べると、できあがりはゆるめです。
甘酒と塩麴も手作りしてみましょう!!
私は、材料である甘酒や塩麴も自分で作ったものを使用しています。市販のものでもいいのですが、せっかくなので手作りしてみませんか?作り方はそんなに難しくありません。
甘酒や塩麴は発酵食品なので、もちろん健康にも美容にも効果的ですし、色々な使い道があるうえ、お料理をおいしくしてくれるので、作り置きしておくととても便利なんですよ。
①甘酒の作り方
②塩麴の作り方
の順番にご紹介しましょう。各工程で、補足として作る際のコツも書いておきますので、ぜひ参考にしてください。
常温で作ると、発酵するのに2~3週間かかる甘酒や塩麴。炊飯器の保温モードを使うことで短時間で出来あがります。今回は炊飯器を使った作り方をご紹介します。
①甘酒の作り方
【用意するもの】
〇炊飯器
〇しゃもじ
〇スプーン
〇保存用のびん
【材料】
できあがり量は1000㏄くらいです。
〇お米 1合
〇米麹 200g
〇水 360㏄+360㏄(2回に分けて入れます)
【作り方】
①お米1合に水360ccを入れ、炊飯器のおかゆモードでおかゆを炊きます。
(もちろん、おなべでおかゆを炊いても大丈夫です。)
私は、お米を研がずにおかゆを炊いています。汚れがあるときは、さっと洗う程度です。
②おかゆが炊けたら、水を360cc足して混ぜます。このとき、50~55度くらいになるようにします。
発酵食品をつくるには温度管理がキーポイントです!!適温を守ることで麹菌がしっかりと働いて発酵がすすみ、甘さやコクが増します。
麹菌は60度以上になると死滅してしまいます。逆に、活性化する温度は30~50度。タンパク質を分解する酵素が最もよく働く温度です。
③おかゆが50~55度まで冷めたら、米麹を入れてよく混ぜます。
甘酒が発酵によって甘くなるのは、お米のでんぷんを麹菌が作り出す酵素が糖に分解するから。ちゃんと分解が進むためには、おかゆと麹菌が均等になるように、よく混ぜることがポイントです。
生麹の場合は固まっていることが多いので、手でほぐしながら入れましょう。
④炊飯器の保温モードで約8時間発酵させます。炊飯器のふたを開けたままにして、ぬれぶきんをかけます。
炊飯器のふたを開けておく理由って?
炊飯器の保温モードは、約70度まで温度があがります。この温度だと麹菌にとっては高いので、適温を保つためにふたをあけておきましょう。その際、乾燥やほこりなどが入るのを防ぐため、ぬれぶきんをかけておきます。
⑤8時間経ったら、甘くなっているか確認しましょう。出来上がったら、あらかじめ熱湯消毒した保存びんに移します。
【保存方法】
あら熱がとれたら、冷蔵庫で保存します。使い切れないようなら、チャック付き保存袋に入れて冷凍しても大丈夫です。使う際は、自然解凍しましょう。
私はなめらかな甘酒が好きなので、保存びんに移す前にミキサーにかけています。ブレンダーを使うとラクチンです。
②塩麴の作り方
【用意するもの】
〇炊飯器
〇しゃもじ
〇スプーン
〇保存用のびん
【材料】
〇米麹 100g
〇お塩 35g
〇お湯 100~110㏄
お塩の量は、米麹に対して35%がベストです。減塩を意識して少なくすると塩分濃度が低くなり、腐敗や悪臭の原因となる可能性があります。
【作り方】
①60度のお湯を準備します。
麹菌は60度以上になると死滅してしまうので、熱湯は避けます。温度が低すぎても発酵が進みません。
②炊飯器の釜に米麹とお塩を入れ、しっかりと混ぜ合わせます。
米麹とお塩が均等になるように、よく混ぜることがポイントです。お塩と米麹がしっかり混ざっていないと、できあがった塩麴が腐敗する場合があります。
生麹の場合は固まっていることが多いので、手でほぐしながら入れましょう。
②①がひたひたに浸かるまでお湯を入れて、かき混ぜます。
水の量は、多すぎても少なすぎてもうまくいきません。少ないと発酵不良となり、多すぎると塩分濃度が下がるため、腐敗や悪臭、変色の原因となります。
③炊飯器の保温モードで約5時間発酵させます。炊飯器のふたを開けたままにして、ぬれぶきんをかけます。
炊飯器のふたを開けておく理由って?
炊飯器の保温モードは、約70度まで温度があがります。この温度だと麹菌にとっては高いので、ふたをあけておくことで適温になるんです。
⑤出来上がったら、あらかじめ熱湯消毒した保存びんに移します。冷蔵庫で保存します。
まとめ
- 発酵マヨネーズは、マヨネーズや材料を発酵させて作るのではなく、発酵食品である甘酒や塩麴、そしてお酢を使って作る。
- バージョン① 甘酒と豆乳を使った『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇甘酒 大さじ4(手作りのもの)
〇豆乳 大さじ2(無調整のもの)
〇お酢 大さじ2(私は純米酢を使っています)
〇お塩 小さじ1
〇こめ油 200㏄
【作り方】
〇フードプロセッサーに軽量した甘酒、豆乳、お酢、塩を入れ、しっかり混ざり合うまで撹拌する。
〇こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌する。 - バージョン② 塩麴と卵を使った『発酵マヨネーズ』の作り方
【材料】
〇塩麴 小さじ1(手作りのもの)
〇鶏卵 2個
〇お酢 大さじ2(私は純米酢を使っています)
〇こめ油 200㏄
【作り方】
〇フードプロセッサーに卵と軽量したお酢、塩麴を入れ、しっかり混ざり合うまで撹拌する。
〇こめ油を3回くらいに分けていれ、その都度しっかりと撹拌する。 - 『発酵マヨネーズ』を作るときのポイント
〇フードプロセッサーかバーミックス、ハンドミキサーを使うこと。
〇豆乳は、無調整のものを使うこと。
〇材料の分量を守ること。
〇油は、数回に分けて入れること。
〇油にこだわる!!
おわりに
『発酵マヨネーズ』の作り方について説明してきましたが、いかがでしたか?市販のマヨネーズに比べると断然ヘルシー。材料や製造過程も目に見えるので、安心していただくことができますね。
しかも、とてもおいしいんです!!初めて食べたとき、そのまろやかさに驚きました。甘酒バージョンと塩麴バージョンでは、それぞれ風味が違います。
周りの人たちに試食してもらったのですが、スティック野菜のディップには甘酒バージョンが合い、一般的なマヨネーズのかわりとして使う場合は、塩麴バージョンが合うという意見が多かったです。
混ぜるだけの簡単レシピなので、ぜひ2種類とも作ってみて、味比べをしてみてくださいね。
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