手作りの『発酵トマトケチャップ』。嬉しい効能とは?効果的な摂り方もご紹介します!
市販されているケチャップには、ほぼ「ぶどう糖加糖液糖」が原材料として含まれています。これは異性化糖と呼ばれ、食品添加物に該当。 ブドウ糖の10倍以上の糖化リスクがあると言われています。
『発酵ケチャップ』は自然の材料だけを使って作るうえ、米麹で発酵させるため、砂糖不使用。安心していただくことができます。
もともとトマトは栄養価の高い野菜で、ヨーロッパには「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど。それを発酵させることで、さらにパワーアップ!!
おいしいうえに、健康にも美容にもダイエットにも効くなんて、魅力的だと思いませんか?コツさえおさえれば簡単に手作りできるので、おすすめです!!
それでは、『発酵トマトケチャップ』の効果・効能についてご紹介していきましょう。
この記事の目次
- 1.『発酵トマトケチャップ』って?
- 2.トマトのチカラ
- 3.米麹のチカラ
- 4.『発酵トマトケチャップ』の効果・効能を高める摂り方とは?
- 5.まとめ
- 6.おわりに
『発酵トマトケチャップ』って?
『発酵トマトケチャップ』は、やわらかく煮たトマトと玉ねぎに塩、米麹、水を加えて発酵させたもの。砂糖不使用のケチャップです。
作り方は「『発酵トマトケチャップ』の作り方。意外と簡単!3ステップでできちゃいます!!」を参考にしてください。
得られる効果・効能はたくさんあります。トマトや米麹の栄養価、発酵させることで得られるメリットについて、詳しく説明していきましょう。
トマトのチカラ
日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、生のトマト100gに含まれる主な栄養素は次の通り。
カロリー20kcal
タンパク質 0.7g
脂質 0.1g
炭水化物 4.7g
食物繊維 1.0g
カリウム 210㎎(ミネラル)
βカロテン 540㎍(ビタミンA)
ビタミンC 15㎎
ビタミンE 1.1㎎
特に注目したいのが次の4つです。
①リコピン
②カリウム
③ビタミンCとE
④GABA
①リコピン
リコピンとは野菜や果物に含まれる色素成分「カロテノイド」の一つで、見た目は赤色や、オレンジ色、黄色をしています。
活性酸素の働きを抑える「抗酸化作用」が大きな特徴。リコピンの抗酸化力は、カロテンの2倍、ビタミンEの100倍といわれているんです!!得られる効果・効能は以下の通り。
動脈硬化予防
がん予防
糖尿病の合併症予防
血流改善
生活習慣病の予防
美肌効果
眼の健康維持など
抗酸化作用ってなに?
抗酸化作用とは、活性酸素を抑制する働きのことです。活性酸素は、呼吸によって取り込んだ酸素の一部が変化したもの。
活性酸素は、細胞を酸化させます。カラダが酸化すると、カラダや血管の老化、シミやシワなどの肌トラブル、生活習慣病やがんなどにつながりやすくなります。
酸化の例としては、釘が酸化して茶色く錆びたり、リンゴが酸化して茶色く変色して腐る現象が分かりやすいです。
②カリウム
カリウムはミネラルのひとつ。ナトリウムと同時に摂取することで塩分を体外に排出しやすくするという働きがあります。また、血圧を下げる効果もあるんです。
③ビタミンCとE
トマトにはビタミン類がバランスよく含まれています。なかでもビタミンCとビタミンEには高い抗酸化作用があります。
一緒に摂取することで、さらにその効果を高めることができると言われています。
ビタミンCがビタミンEを復活させる?!
ビタミンEは脂質の酸化を防ぐため、活性酸素にイオンを渡して自ら酸化し、失活します。
ところが、ビタミンCからイオンをもらうことで再生することができるんです!!
④GABA
トマトに多く含まれるGABAは、γ-アミノ酪酸の略。人の脳内に存在し、ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質が過剰に分泌するのを抑え、気持ちを落ち着かせる抗ストレス作用があると言われています。
睡眠の質を高めるチカラ、血圧を下げる作用、認知症予防などの効果・効能についても研究されています。
トマトの選び方って?
トマトは、真っ赤に熟しているものの方がリコピンの含有量が高いと言われています。
ヘタが黄色く変色していたりしおれたりしていると、新鮮さが失われ、栄養価も落ちている可能性が高いです。
ミニトマトの方が栄養価が高い?!
ピンク系のトマトよりも、赤系のトマトの方がリコピンやビタミンCが多く含まれています。市販されているミニトマトのほとんどは赤系なんです。
米麹のチカラ
発酵トマトケチャップは、米麹を使って発酵させます。米麹といえば、お味噌や甘酒などを作るときに大活躍する発酵菌。でも、その栄養素などを詳しくご存知の方は意外に少ないのではないでしょうか?
また、発酵食品はカラダに良い作用をもたらすと言われていますが、その理由についてもみていきましょう。
米麹の栄養素って?
米麹は、「蒸したお米に麹菌を種付けし、繁殖させて発酵したもの」。豊富な栄養素を含んでいます。
①豊富なビタミンB群
②たくさんの酵素
③食物繊維
④オリゴ糖
①ビタミンB群が豊富に含まれています
血行と代謝をアップするビタミンB群は、美肌効果が期待できます。その他の詳しい効果も挙げておきますね。
・疲労回復効果:
ビタミンB1
・成長を促進する効果:
ビタミンB2、ビタミンB6
・粘膜や皮膚を健康に保つ効果:
ナイアシン
・エネルギーを生成する効果 :
パントテン酸
・女性の健康を保つ効果:
葉酸
・血糖値を下げる効果:
ビオチン
②酵素がたくさん含まれています
米麹に含まれるアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ペクチナーなどの酵素が食品の成分を分解することで、栄養の消化吸収を促進します。
③④食物繊維やオリゴ糖が含まれています
米麹に含まれる食物繊維やオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
「麹」ってなあに?
蒸した米や麦、大豆などの穀物に麹菌を加えて繁殖させたもの。麹菌は、「ニホンコウジカビ」というカビの一種です。麹菌は日本特有の菌で、国菌に指定されています。
腸内環境を整えることで得られる6つの効果・効能
発酵食品は腸内環境を整えてくれます。腸には栄養素の消化吸収機能に加え、免疫機能があります。「腸活」が流行っている理由として、次の6つの効果・効能が期待できます。
①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和
①便秘解消
発酵食品は腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増えにくい環境に整えます。また、腸のぜん動運動を促し、排便回数や排便量などを改善します。
②肌荒れ&ニキビ改善
肌荒れやニキビは、悪玉菌が産生する有害物質が原因。発酵菌は悪玉菌を減らし、腸の内容物が腐敗するのを防ぎます。
③免疫力の向上
発酵菌は、免疫細胞の一種である「NK細胞」や「マクロファージ」を活性化させます。免疫力が上がると、風邪やインフルエンザ、発がんリスクの低減などが期待されます。
④アレルギー改善
アレルギー症状は、液性免疫(Th2)が暴走すると起こります。Th2は悪玉菌が増えると優位になるため、発酵菌で腸内環境を整えることが大切です。
⑤ダイエット効果
悪玉菌が増えると、腐敗物が血液に溶け出して血行を悪化させ、消化吸収の機能を妨げます。腸内環境を整え、基礎代謝を上げます。
⑥ストレス緩和
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。
『発酵トマトケチャップ』の効果・効能を高める摂り方とは?
トマトのチカラ、麹菌のチカラについてみてきましたが、それぞれの良さを生かすための食べ方があるんです。
リコピンを効率よく摂取する方法
トマトに含まれるリコピンは細胞壁の中に存在しており、そのまま摂取しても吸収されにくいという特徴があります。
そのため、細胞壁をあらかじめ破壊することが必要です。すりつぶしたり、加熱したりするといいでしょう。そのまま食べるよりも、約2倍の吸収ができると言われています。
また、リコピンは油に溶けやすい性質があります。油を使って調理することで、効果的にリコピンを摂取することができます。
その点、発酵トマトケチャップは加熱後ミキサーにかけているので、理にかなった食べ方をしているということですね。
ビタミンC、カリウムを効率よく摂取するには?
ビタミンCやカリウムは水溶性です。煮たり茹でたりすると栄養素を逃してしまうので、生でたべることがおススメです。
麹菌と温度について
麹菌の増殖に適した温度は25~30度。繁殖が止まるのは45度、そして50度前後で死滅します。
50~60度では麹菌そのものは生きていくことができません。『糖化』は、麹菌が発酵の過程で作り出す酵素の働きを利用したものだということがここから分かりますね。
麹菌が作り出す酵素。多くの酵素は60~70度で失活します。活動が止まるとデンプンを分解してくれなくなるので糖ができず、甘くなりません。逆に50度以下でも、酵素の働きは鈍くなってしまいます。
酵素が活発に活動する温度は50~60度。つまり温度が高すぎても低すぎても、NGだということ。
「じょうずに発酵してくれなかった…」という方は、この温度調整に失敗したからなんです。
いわゆる『死菌』にも役割があります!!
「生きた菌を腸に届けたい」と考える方が多いのですが、麹菌を口から摂取した場合、胃酸で溶けると言われています。
そもそも発酵食品が体に良いのは「発酵の過程で有益な成分が生成されていたり、消化しにくい物質が消化されやすくなるから」。生きた菌が腸に届かなくても、ちゃんと効果・効能を得ています。
しかも死菌は、腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にします。さらに免疫を高める効果も。死菌にもちゃんと役割がありますので、さほど気にする必要はありません。
発酵食品の効率的な摂り方とは?
①適量を長く続けること
②他の発酵食品と組み合わせて摂ること
①適量を長く続けましょう
発酵食品がカラダに良いとはいえ、一度に多くの量を摂り過ぎることは禁物です。成分によっては摂り過ぎることで、逆にカラダに害を及ぼすことさえあるんです。
発酵トマトケチャップは薬ではないので、即効性があるというよりは、長く続けることで体質が改善されていきます。まずは一ヶ月。焦らず長い目で摂り続けましょう。
④ほかの発酵食品と組み合わせて摂りましょう
発酵食品は、数種類のものを組み合わせて食べるとさらに効果が得られると言われています。ヨーグルトや味噌汁、納豆など、色々な発酵食品を日々の食卓に取り入れるといいでしょう。
まとめ
- トマトに含まれる栄養素って?
タンパク質 0.7g
脂質 0.1g
炭水化物 4.7g
食物繊維 1.0g
カリウム 210㎎(ミネラル)
βカロテン 540㎍(ビタミンA)
ビタミンC 15㎎
ビタミンE 1.1㎎ - 特に注目したい栄養素
①リコピン
②カリウム
③ビタミンCとE
④GABA - 米麹のチカラって?
①糖質の吸収を抑制する効果
②便秘を改善する効果
③免疫力を高める効果
④疲労回復効果 - 米麹の栄養素
①富なビタミンB群
②たくさんの酵素
③食物繊維
④オリゴ糖 - 腸内環境を整えることで得られる効果・効能とは?
①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和 - 『発酵トマトケチャップ』の効果・効能を高める摂り方とは?
①適量を長く続けること
②他の発酵食品と組み合わせて摂ること
おわりに
『発酵トマトケチャップ』をご存知ですか?砂糖の代わりに米麹で発酵させて甘みを出すので、健康志向の方にピッタリ。砂糖不使用ということに加えて、整腸作用が期待できるのも嬉しいポイントです。
わが家の庭で獲れたたくさんのトマト。「これでケチャップを作ろう!」「せっかくなら発酵させてみよう!!」と思ったのがそもそものはじまり。
もともととても栄養価の高いトマト。それをさらに発酵させることで得られるメリットは大きいです!!栄養価が高まり、効果・効能が増え、保存性が良くなり、そして何よりも旨みが増します。
市販の商品は、材料が遺伝子組み換えだったり、添加物が入っていたりするものが多いです。さらに、大さじ1杯におよそ角砂糖1個分の糖質が含まれています。GI値が高く、血糖値が急激に上がりやすいので注意が必要なんです。
その点、手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので、安心していただくことができます。今回は、詳しい効果・効能や効果的な食べ方について書きました。
発酵食品を手作りするのはハードルが高そうですが、ポイントをおさえれば、意外と簡単。しかも、炊飯器を使うとあっという間に仕上がります。色々な作り方がありますが、できるだけ簡単にできる方法を紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!!
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