健康や美容に効果あり!!な『発酵バター』だけど、コレステロールは大丈夫なの?

焼き立てのバタートースト。ほうれん草やキノコのバターソテー。コクや香りを楽しめるバターは、本当においしいですよね。

私は発酵バターを手作りしてるんですが、家族にも大好評です。

でも、「バターは体に良くないイメージがあるから控えなくちゃ…」と、食べるのを躊躇していませんか?

その大きな原因がコレステロール。でも、悪者にされるコレステロールにも役割があるんです。

①バターが体に悪いと言われる理由って?
②コレステロールってなに?
③発酵バターとコレステロールの付き合い方って?

正しい知識を知って、おいしく&安心して発酵バターをいただきましょう!!





バターが体に悪いと言われる理由って?


バターが体に悪いと言われる理由。それは、バターに含まれるコレステロール値が高いから。


バターに含まれるコレステロール値は?

コレステロールを多く含むと言われるバター。その数値をみてみると

100gあたり210mg

分かりやすいように、「コレステロールの多い食品一覧(食品100g中のコレステロールの含有量)」を載せますので、他の食品と比較してみてください。


<コレステロールの多い食品一覧>
食品100g中のコレステロールの含有量

引用:http://www.asken.jp/info/1303


通常のバターと発酵バターとでは違いはあるの?

通常のバターに比べて、健康や美容に効果的だと言われる発酵バター。果たしてコレステロール値にも違いはあるのでしょうか?

まずは、通常のバターと発酵バターの違いについて簡単に説明しましょう。バターはその製法によって、次の2種類に分けられます。

〇非発酵バター(甘性バター)
クリームをかき混ぜて、乳脂肪分を分離させることで作られます。

〇発酵バター
クリームに乳酸菌を混ぜて、発酵させてから作ります。

一般的に売られているのが非発酵バター(甘性バター)ですね。

発酵バターは、乳酸菌が加わることでその効果・効能がプラスされ、より健康に良い作用をもたらします。

ところがコレステロール値については、残念ながら発酵させたからと言って、大きな違いはありません。

バター100g中のコレステロールの量は

〇有塩バター 210mg
〇無塩バター 220mg
〇発酵バター 230mg

ほぼ変わらないんです。


補足バターとマーガリンの違いを知ってる?

〇バター
乳脂肪牛乳、つまり動物性の脂肪分が80%以上含まれています。 バターは生乳と塩のみで作られており、混ざり物が少なく、添加物もありません。 

主成分であるコレステロールは、マーガリンの数十倍です。

〇マーガリン
 油脂が80%以上含まれています。油脂の種類に決まりはなく、大豆油やパーム油などの植物性の脂肪を使うことが多いです。

マーガリンは、バターと違って乳化剤が必須。乳化剤とは水と油のように交じり合わないものを均一に混ざりやすくする食品添加物です。

マーガリンは、原料の製造過程でトランス脂肪酸という物質が発生します。

トランス脂肪酸が体に与える影響については、農林水産省のHPにこのような記述がありました。

トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まることが示されています。

引用:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/




コレステロールってなに?


コレステロールは「脂質の一種」

LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、病気を引き起こします。

健康診断で、コレステロール値を気にしますよね?悪玉、善玉という言葉を聞いたことがある方が大半ではないでしょうか?

そもそもコレステロールとは何なのでしょうか?なぜ体に悪いのでしょうか?


コレステロールってなに?

コレステロールは「脂質の一種」です。

人間が生きていくための3大栄養素は、炭水化物、タンパク質、油(脂肪)。 
脂質は、人間が活動するためのエネルギー源として欠かすことはできません。


コレステロールの働きとは?


コレステロールの主な働きは

〇細胞膜の材料となる。
〇性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料となる。
〇脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料となる。

悪者のイメージが強いコレステロールですが、ちゃんと大切な役割があるんですね。


なぜ体に悪いの?

コレステロールが体にとって必要だということは分かりました。それならば、なぜ悪者扱いされるのでしょうか?

その理由は、本来のバランスが崩れると病気を引き起こすから。詳しくみていきましょう。

コレステロールには、次の二種類があります。

LDL(悪玉コレステロール)
〇肝臓から全身に、コレステロールを運ぶ役割。
〇増えすぎると血管内にたまり、血管が詰まったり破れたりして病気を引き起こします。

HDL(善玉コレステロール)
〇全身から余分なコレステロールを回収して、肝臓に運ぶ役割。
〇血管をきれいにします。

つまり、LDL(悪玉コレステロール)が増えすぎ、HDL(善玉コレステロール)が少ないと、健康被害につながるということですね。


コレステロールの正常範囲って?

〇HDL(善玉コレステロール) 40mg/dl以上
〇LDL(悪玉コレステロール) 140mg/dl以下
〇総コレステロール 220mg/dl以下


コレステロールが引き起こす病気って?

高コレステロール血症(高脂血症)が、動脈硬化を招き

・脳出血
・脳梗塞
・狭心症
・心筋梗塞

などの病気を引き起こします。自覚症状がなく、「症状が出るまで気づかなかった」という声が多いので注意が必要です。


動脈硬化って?

動脈は、心臓から全身に血液を送る血管。その血管壁が老化して硬くなること。

また、血管壁にコレステロールがたまって血管が狭くなると、血液の流れが悪くなって、詰まったり破れやすくなったりします。この状態を「動脈硬化」といいます。


どのくらいの量だと悪影響なの?

コレステロールの目標量は、以下の通りです。

男性 750mg/日
女性 600mg/日

コレステロールが高い方は「1日300mg以内に抑えたほうがいい」と言われています。





発酵バターとコレステロールの付き合い方って?


発酵バターがもつ栄養価は、見逃せません!!摂り過ぎに注意して、適量を。


発酵バターの栄養価

バターは乳製品なので、当然カルシウムがたっぷり含まれています。さらに一番の魅力は、ビタミンが豊富なこと。

バターに多く含まれる主な栄養素は

ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
カルシウム

なんと!!バターに含まれるビタミンA は、牛乳の13倍以上。 バターは牛乳を凝縮して作られるので、それだけビタミンAも凝縮されているんです。その数値に驚きますね。

さらに発酵バターは、製造過程で乳酸菌を加えて発酵させるため、乳酸菌がもつ効果も加わります。健康や美容にとって、とても魅力的な食品なんです。

発酵バターの効果については、「おいしくて魅力がいっぱい!!『発酵バター』の効果・効能って?」に詳しくまとめてあるので、ぜひお読みください。


発酵バターとコレステロール

発酵バターの栄養価は魅力的ですが、含まれるコレステロール値が高いということも否めません。

では、どのように考えたら「おいしく&効果的に」発酵バターをいただくことができるんでしょうか?

答えは簡単!!摂り過ぎなければいいんです。

バターに含まれるコレステロールは、100gあたり210mg。

通常食パン1枚に塗るバターは約5~8g程度なので、コレステロールはほんの10~17mg

成人が食物から摂るコレステロールの量は、1日300~500mgなので、たいした量でないことが分かります。

お料理やお菓子作りに使うときも、この数値を目安にするといいですね。


発酵バターをおいしく&健康的にいただく工夫

ちなみに私も遺伝的にコレステロール値が高めなので、以下のように工夫しています。

①バターソテーにするときは、バターを熱して具材を炒めるのではなく、できあがった料理にバターをのせたり和えたりして、風味付けとして使う。

②クッキーやマドレーヌなど、お菓子作りの材料として使うときは、出来上がったお菓子を食べすぎないようにする。

要は、摂り過ぎないように気をつけながら、おいしくいただいてます。

スナック菓子やインスタント食品、アルコールなどを控えれば、適量のバターを食べることは、さほど気にしなくてもいいと思っています。




まとめ


  • バターが体に悪いと言われる理由は?
    バターに含まれるコレステロール値が100gあたり210mgと高いから。
  • 通常のバターと発酵バターとでは違いはあるの?
    含まれるコレステロールの量は同じ。
  • コレステロールってなに?
    〇コレステロールは「脂質の一種」。人間が活動するためのエネルギー源として欠かすことはできない。

    〇LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、病気を引き起こす。
  • 発酵バターとコレステロールの付き合い方って?
    摂り過ぎない!!適量に配慮しながら、おいしくいただくことが大切。




おわりに


クリームに乳酸菌を混ぜて、発酵させてから作る『発酵バター』は、健康にも美容にもダイエットにも効果的。

確かにコレステロール値は高めですが、摂取量を配慮すれば、おいしくいただけるうえに、その効果・効能を上手に得ることができますね。

発酵バターをより効果的に&おいしくいただく方法は「『発酵バター』をもっとおいしく&もっと効果的に食べたい!!発酵バターの使い方」についてまとめました。

そして、発酵バターは自分で作ることもできるんですよ。手作りは、原材料や作る過程が目に見えるので、安心ですね。しかもとてもおいしいんです。

作り方については「2つの材料&2つのステップで作れちゃう!おいしくて体にも良い『発酵バター』の作り方」をご覧ください。写真付きで説明しています。

ぜひ、発酵バター、作ってみてくださいね!!

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