意外と高め?!お砂糖が入っていない『発酵あんこ』のカロリー値。なぜダイエットフードといわれるの?
ダイエットをしていて、まず気になるのがカロリーですね。
お砂糖を使っていない発酵あんこは、ダイエットに効果的だと話題ですが、実はカロリーは驚くほど低いわけではありません。
それではなぜ、ダイエット効果があると言われているのでしょうか?
ダイエット中だからといって、甘いものを我慢してばかりでは、ストレスがたまり、かえって逆効果になる場合も。
そんなとき、優しい甘さの発酵あんこで気持ちが満たされたら嬉しいですね。
〇そもそもカロリーってなに?
〇発酵あんこのカロリー値って?
〇発酵あんこがダイエットフードだといわれる理由とは?
カロリーに焦点を当てて、みていきましょう。
この記事の目次
発酵あんこを紹介します!!
発酵あんことは、煮たあずきに米麹を加えて発酵させたあんこのこと。お砂糖を使っていないのに、甘くておいしいんです。
発酵あんこはなぜ甘いの?
発酵あんこが甘いのは、発酵食品だから。あずきに含まれるデンプンは、麹菌が作り出す酵素によって分解され、糖に変わります。これが甘さのヒミツ。
甘酒が砂糖不使用なのに甘いのと、同じです。
発酵とは?
発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。
発酵食品にすることのメリットは?
〇うまみが加わります。
〇保存性がよくなります。
〇栄養価が加わります。
〇消化・吸収がよくなります。
発酵あんこはカラダにいいんです!!
発酵あんこの材料であるあずきと米麹には、豊富な栄養素がたっぷり含まれています。
詳しい発酵あんこの効果・効能については、「お砂糖を使っていない『発酵あんこ』。気になる効果・効能を、3つのポイントから解説します!!」にまとめてありますので、ぜひご覧ください。
さらに、これらが発酵することによって、良い効果が加わり、パワーアップします。
発酵あんこってどこで売ってるの?
発酵あんこは、スーパーなどでは売っていないので、手作りします。
材料は、あずきと米麹の2つだけ。作り方は、あずきを煮て、米麹を加えて発酵させるだけ。とてもシンプルです。
ただし、発酵の特徴を事前におさえておかないと失敗することも。私が最初に作った発酵あんこは「甘くない!」。実は失敗作だったんです。
詳しい作り方は「お砂糖不使用!!『発酵あんこ』の作り方~3つの材料&2ステップでできちゃいます」を参考にしてください。コツさえおさえれば、上手に作ることができますよ。
さて、簡単に発酵あんこをご紹介しました。テレビで取り上げられて、ダイエットの味方だと人気が高まっている発酵あんこ。
カロリーとの関係についてみていきます。まずは、カロリーってなに?というところから説明していきましょう。
ダイエットとカロリーの関係って?
食べ物からとるカロリーと、体が使うカロリーのバランスがわるいと、 太り過ぎ・やせすぎ、 生活習慣病の原因になります。
1日で使いきれずに余ったカロリーは身体に体脂肪として蓄えられるので、痩せるためには
消費カロリー>摂取カロリー
の状態にすることが必要なんです。
カロリーってなに?
カロリーは、人が生きていくために必要なエネルギーの単位です。
1gの水の温度を1℃上げるために必要な熱量(エネルギー)が1cal。
摂取カロリー
人は、三大栄養素である「炭水化物(糖分)、脂質(脂肪)、タンパク質」からカロリー(エネルギー)を摂ります。
一日の摂取量の目安は、次のとおりです。
成人女性 1400~2000kcal
成人男性 2200±200kcal
消費カロリー
摂取されたカロリー(エネルギー)は、10%が消化に、20%が運動するエネルギーに、70%が基礎代謝・生命維持で使われます。
①消化 10%
食べたものを消化するためのエネルギー。食事中や食後に身体がポカポカ温まるのはこのためです。
②運動 20%
日常生活や運動など使われるエネルギー。活動量の多い人ほど使われる量は多くなります。
③基礎代謝・生命維持 70%
呼吸をしたり、血液を循環させたり、体温を一定に保ったり、内臓を動かしたりするためのエネルギー。
基礎代謝って?
基礎代謝は、何もせずに横になっていても消費されるもの。言い換えると「寝ていても使うカロリー」です。
実はこれが1日の消費カロリー量の70%を占めています。
ランニングをするよりも基礎代謝をアップさせるのが効果的!!だなんて、ちょっと驚きませんか?
同じものを食べても太ってしまう人と太りにくい人がいるのは、基礎代謝量の個人差によるということなんです。
具体的な数字を挙げてみましょう
体が使うカロリー
体重(kg)×30=1日の消費カロリー
例えば体重70kgの成人男性の場合1日の消費カロリーは約2100kcal
数値は目安です。身長、体重、年齢、性別、身体活動レベルによって異なります。
カロリーとダイエット
体脂肪を1kg減らすのに必要なカロリーは7,200kcal。
毎日240kcal分のエネルギーをプラスして消費すれば、1カ月で1kgの脂肪を減らすことができます。ちなみに240kcalはおおよそ
【食べ物だと】
どら焼き1個
発泡酒ロング缶(500ml)1本
生ビール中ジョッキ1.2杯
日本食品標準成分表2010より
【運動だと】
ウオーキング約50分
ジョギング約27分程度
約171cmの70kgの30-40代男性の場合
平成23年国民健康・栄養調査報告、身体状況調査の結果より
発酵あんこのカロリー値は?
発酵あんこのカロリー値は驚くほど低くはありません。
和菓子は洋菓子よりもヘルシーなイメージありますが、意外にそうでもないんです。
スーパーで売っているあんこやおまんじゅうの表示を見てみると、まず最初に「砂糖」と書いてあることがほとんど。
実は、この表示は使用量の多い順に並んでいます。市販のあんこやおまんじゅうなどは、お砂糖がたっぷり含まれているということですね。
実際に、発酵あんこと普通のあんこのカロリー値を数字でみてみましょう。
発酵あんこと通常のあんこのカロリー値
発酵あんこ(100g)
糖質量 83.4g
カロリー 429kcal
(ゆで小豆 143kcal 米麹 286kcal)
普通のあんこ(100g)
糖質量 123.4g
カロリー 527kcal
(ゆで小豆 143kcal 砂糖 384kcal)
発酵あんこはふつうのあんこに比べると、カロリーは13%オフ。お砂糖を使っていない分、ヘルシーですね。
他の食品と比べると…
【おまんじゅう】
おまんじゅう1個あたりのあんこの量はだいたい25gくらい。
発酵あんこで作ると
カロリー約215kcal 糖質量約42g
普通のあんこで作ると
カロリー約265kcal 糖質量約62g
【ごはん】
お茶碗1杯分は約150g
カロリー252kcal 糖質量58.5g
【食パン】
6枚切り2枚で約120g
カロリー316kcal 糖質量53.6g
【うどん】
1人分は250g
カロリー263kcal 糖質量52g
【ショートケーキ】
一切れ(8等分)で約120g
カロリー366kcal 糖質量51.6g
【クッキー】
5枚 55g
カロリー約240kcal 糖質量約28g
【板チョコ】
1枚 50g
カロリー約280kcal 糖質約26g
発酵あんこは栄養価が高くて健康に良い影響をもたらしますが、カロリー値だけをみると高め。食べすぎは禁物ですね。
なぜ発酵あんこにダイエット効果があるのでしょう?
意外に糖質量が高めの発酵あんこ。でも、メディアなどでダイエットに効果的だと言われています。その理由は何でしょうか?
簡単にまとめると
①お砂糖を使っていないこと
②ダイエットに効く栄養素を豊富に含んでいるから
③発酵食品がもつダイエット効果
が挙げられます。順番にみていきましょう。
①お砂糖を使っていないこと
発酵あんこは、お砂糖を使っていないので、血糖値が急激に上がりません。
急激な血糖値の上昇は肥満のもと。詳しくは次の補足を参考にしてください。
血糖値があがるとなぜ太るの?
食事で糖質を摂ると血糖値が上がり、膵臓から血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
実は、このインスリンには血中の糖分を脂肪に換えて体にため込む働きが。
血糖値が緩やかに上昇するのであれば問題ありませんが、急激に上昇するとインスリンは過剰に分泌され、体に脂肪をため込みやすくなってしまいます。
引用:https://brand.taisho.co.jp/contents/diet/detail_116.html#:~:text
さらに一度上がった血糖値が再度下がる時に、空腹を感じるとされています。どうしても甘いものが食べたくなってしまうんです。
これらが、血糖値が上がると肥満になる原因です。
②ダイエットに効く栄養素を豊富に含んでいるから
発酵あんこがダイエットに効くと言われる理由のひとつが、次に挙げる栄養素を豊富に含んでいること。
〇ビタミンB群
〇食物繊維
〇サポニン
〇オリゴ糖
〇ビタミンB群
ビタミンB群は、ダイエットにとって大切な栄養素。発酵あんこの材料であるあずきにも、米麹にも、たくさん含まれています。
・ビタミンB1 糖質の代謝を助けます
・ビタミンB2 脂質の代謝を助けます
・ビタミンB6 タンパク質の代謝を助けます
ビタミンB群は、脂肪を燃焼させたり、基礎代謝をアップさせたりしてくれるんですね。
〇食物繊維
あずきは、食物繊維をたっぷりと含んでいます。なんと、不溶性食物繊維はごぼうの約5倍&さつまいもの約9倍!!
食物繊維は、水分を吸って便の量を増やし、腸の動きを活発にします。便秘解消の強い味方ですね。
老廃物がなくなることで毒素を体内にため込まずに済むので、脂肪がつきにくい体になるんです。
〇サポニン
サポニンはあずきの外皮に含まれ、苦みや渋み、えぐみの元となる成分。 コレステロール値や中性脂肪を低下させる働きがあります。
〇オリゴ糖
米麹に含まれるオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
③発酵食品がもつダイエット効果
発酵あんこは、その名の通り発酵食品です。発酵食品がダイエットに効果的な理由は次の通りです。
〇便秘改善効果
〇代謝アップ効果
〇脂肪燃焼効果
〇便秘改善効果がある
発酵の最大のメリットは「消化・吸収がよくなる」こと。微生物があらかじめデンプンやたんぱく質を分解してくれるので、内臓への負担が軽減します。
腸内の善玉菌が増え、腸内環境が整い、腸の動きが良くなるんです。
〇代謝アップ効果がある
発酵食品は、代謝に必要な酵素をたっぷり含んでいます。代謝とは、食べたカロリーをエネルギーに変えること。酵素を摂取することで、その働きがアップするんです。
〇脂肪燃焼効果がある
発酵食品は、必須アミノ酸を含んでいます。アミノ酸を摂取することで脂肪燃焼酵素が増え、体脂肪を燃焼しやすいカラダにしてくれます。
まとめ
- カロリーってなに?
カロリーは、人が生きていくために必要なエネルギーの単位。
1gの水の温度を1℃上げるために必要な熱量(エネルギー)が1cal。
摂取カロリー
人は、三大栄養素である「炭水化物(糖分)、脂質(脂肪)、タンパク質」からカロリー(エネルギー)を摂る。
消費カロリー
摂取されたカロリー(エネルギー)は、10%が消化に、20%が運動するエネルギーに、70%が基礎代謝・生命維持で使われる。 - ダイエットとカロリーの関係って?
1日で使いきれずに余ったカロリーは身体に体脂肪として蓄えられるので、痩せるためには
消費カロリー>摂取カロリー
の状態にすることが必要 - 発酵あんこと通常のあんこのカロリー値
発酵あんこ(100g)
糖質量 83.4g
カロリー 429kcal
(ゆで小豆 143kcal 米麹 286kcal)
普通のあんこ(100g)
糖質量 123.4g
カロリー 527kcal
(ゆで小豆 143kcal 砂糖 384kcal)
発酵あんこはふつうのあんこに比べると、カロリーは13%オフ。 - なぜ発酵あんこにダイエット効果があるのか?
①お砂糖を使っていないこと
②ダイエットに効く栄養素を豊富に含んでいるから
③発酵食品がもつダイエット効果
おわりに
発酵あんこは健康にも、美容にも、ダイエットにも効果的なスーパーフード。
ところが、発酵あんこのカロリー値は決して低い数字ではありません。カラダに良いからと言って、必要量を上回れば、太ってしまいます。
つまり、適量を摂ることが大切なんですね。
ダイエットをしていると、甘いものを食べたいのにガマンして、ストレスがたまります。
ストレスは、かえって逆効果を招くことも。そんなとき、ほんのり甘くておいしい発酵あんこを上手に取り入れてみてくださいね。
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