驚くべき発酵パワー!!『とぎ汁乳酸菌』乳酸菌の魅力に迫ります!!
健康への関心が高まり、発酵食品が注目されています。なかでも、手軽に食べることが出来るヨーグルトが人気ですね。ヨーグルトといえば乳酸菌。その乳酸菌が豊富に含まれているのが『とぎ汁乳酸菌』です。
ひとくちに乳酸菌といっても、実はその種類はものすごく多いんです。働きや作用に違いもあります。
摂り方などについて、知っておいた方がいいことも。詳しく説明していきますので、とぎ汁乳酸菌の魅力をしっかり受け取るために、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
- 1.『とぎ汁乳酸菌』ってなに?
- 2.乳酸発酵&乳酸菌とは?
- 3.乳酸菌の効果・効能って?
- 4.上手に乳酸菌をとる方法 Q&A
- 5.まとめ
- 6.おわりに
『とぎ汁乳酸菌』ってなに?
『とぎ汁乳酸菌』をご存知ですか?まずは「よくわからなくて」という方のために、簡単に説明しましょう。
『とぎ汁乳酸菌』ってなに?
とぎ汁乳酸菌は、お米を研いだときの「とぎ汁」にエサとなる砂糖と塩を加えて乳酸発酵させたもの。
材料は米のとぎ汁、砂糖、塩の3つだけ。作り方も次の2ステップ。とてもシンプルです。
①米のとぎ汁に分量の塩と砂糖を入れて
②撹拌して発酵させるだけ
使うのは、一般的に捨ててしまうことが多い「米のとぎ汁」。お財布にも優しいんです。
自分で発酵させるというのはハードルが高そうですが、ポイントをおさえれば簡単に作ることができます。
詳しい作り方については「万能な発酵液『とぎ汁乳酸菌』の作り方。3つの材料&2ステップで!!」をご覧ください!!
『発酵』とは?
そもそも、『発酵』のメカニズムとは、どういうものなのでしょうか?
発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化すること。
発酵の過程で
①消化・吸収がよくなります。
②栄養価が加わります。
③うまみが加わります。
④保存性がよくなります。
とぎ汁乳酸菌の材料は、お米のとぎ汁ですね。つまり「米ぬか」。米ぬかにはもともと乳酸菌が常在しています。砂糖を加えて発酵させることで、糖を分解して乳酸を生成しながら増殖します。こうしてできたものが、『とぎ汁乳酸菌』です。
『とぎ汁乳酸菌』の4つの効果と6通りの使い方
『とぎ汁乳酸菌』に期待できる効果としては
①腸内環境を整える効果
②汚れを落とす効果
③消臭効果
④美肌効果
が挙げられます。これらを利用して、主に次のような使い方をすることができます。まさに万能液なんです!!
①食用する(飲む、料理に使う)。
②洗剤のかわりに使う。
③消臭剤として使う。
④入浴剤として使う。
⑤化粧水として使う。
⑥植物の肥料や病害虫の予防に。
乳酸発酵&乳酸菌とは?
『とぎ汁乳酸菌』に豊富に含まれる乳酸菌。知れば知るほど、その特徴や効果に驚きます。\乳酸菌パワー/について、分かりやすく説明していきましょう。
乳酸菌って?
乳酸菌とは「糖を分解して、乳酸をつくる細菌」の総称。乳酸菌とひと口に言っても、実はたくさんの種類があるんです。
乳酸菌の名称は、「属・種・株」の順に表記されており、その特徴ごとに26属、381種、50亜種に分けられています。その種類は多種多様で、正式に認められている種類は250種以上。 それ以外にも数千種類あるといわれ、その性質や形はさまざまです。
「種」「株」の違いについては、わかりやすい資料がありますので、引用しておきますね。
代表的な乳酸菌の正式名称
https://kikumasamune-health.jp/lactic-acid-bacteria_type/
ヤクルト「乳酸菌シロタ株」・・・ラクトバチルス属・ガゼイ種・シロタ株
明治「R-1乳酸菌」・・・ラクトバチルス属・ブルガリクス種・OLL1073R-1株
明治「LG-21」・・・ラクトバチルス属・ガセリ種・OLL2716株
メグミルク「ガセリ菌SP株」・・・ラクトバチルス属・ガセリ種・SBT2055株
キリン「プラズマ乳酸菌」・・・ラクトコッカス属・ラクティス種・JCM5805株
カルピス「L-92乳酸菌」・・・ラクトバチルス属・アシドフィルス種・L-92株
乳酸発酵って?
『乳酸発酵』とは、乳酸菌などによって糖質が分解され、乳酸になること。乳酸菌の種類によって、次の2パターンがあります。
〇グルコースから、乳酸だけを産生する。
〇グルコースから、乳酸&エチルアルコール&炭酸ガスを産生する。
乳酸発酵が起きるとどうなるの?
乳酸発酵には、次の2つの特徴があります。
○原料が分解されて甘味が少なくなり、酸味が増して、香りや旨味などの風味が加わる。
○酸性の環境を作り、他の雑菌が繁殖しづらくなるため、原料の保存性が高まる。
これらの特徴を生かして、保存食づくりや、家畜のエサ(牧草など)の保存に利用されているんです。
乳酸菌の選び方は?
「動物性の乳酸菌と植物性の乳酸菌、どちらを摂取するのが効果的ですか?」と聞かれることがあります。公益財団法人腸内細菌学会は
〇同一の「種」であれば乳酸菌の基本的な性質や遺伝子情報はほとんど変わらない。一方、健康効果については「株」によって大きな差がある。
〇乳酸菌は「動物性と植物性」に分類されるが、分離源によって「微生物学的性質の違いはない」
としています。つまり、乳酸菌を選ぶ際は「動物性か、植物性か」よりも、それぞれの菌種・菌株の特徴に注目した方が良いのです!!
「株」ごとに期待される効果と食品
多種にわたる乳酸菌。得られる健康効果については「株」によって大きな差があるのですね。代表的なものを挙げておくので、乳酸菌を摂る際の参考にしてください。
〇腸内環境改善、抗肥満効果(NTM048株)
キムチ、すんき漬け、豆乳ヨーグルトなど
〇血中中性脂肪低減(R037株)
ぬか床、発酵乳など
〇免疫賦活、歯周病改善効果(HK L-137株)
すぐき漬け、キムチ、ピクルス、鮒ずし、ワイン、サワードウ、豆乳ヨーグルトなど
〇腸内菌叢改善、不安改善効果(KB290株)
すぐき漬け、キムチ、きゅうり古漬けなど
〇風邪予防効果(1073R-1株)(ST9618株)
ヨーグルト、チーズなど
〇免疫調節、アレルギー抑制効果(シロタ株)
ヨーグルト、チーズ、サワードウなど
〇肌の免疫力・バリア機能増強効果(JCM 5805株)
チーズ、サワークリーム、発酵バターなど
〇抗アレルギー効果(MN45株)
醤油、味噌、魚醤、塩辛など
乳酸菌の効果・効能って?
乳酸菌を摂ることで、腸内環境が整います。腸は、栄養素の消化吸収機能に加え、免疫機能があります。「腸活」が流行っている理由をみていきましょう。
腸内環境を整えることで得られる5つの効果
乳酸菌を上手に取り入れると、腸内環境が整っていき、次の6つの効果が得られます。
①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和
①便秘解消
乳酸菌は腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増えにくい環境に整えます。また、腸のぜん動運動を促し、排便回数や排便量などを改善します。
②肌荒れ&ニキビ改善
肌荒れやニキビは、悪玉菌が産生する有害物質が原因。乳酸菌は悪玉菌を減らし、腸の内容物が腐敗するのを防ぎます。
③免疫力の向上
乳酸菌は、免疫細胞の一種である「NK細胞」や「マクロファージ」を活性化させます。免疫力が上がると、風邪やインフルエンザ、発がんリスクの低減などが期待されます。
④アレルギー改善
アレルギー症状は、液性免疫(Th2)が暴走すると起こります。Th2は悪玉菌が増えると優位になるため、乳酸菌で腸内環境を整えることが大切です。
⑤ダイエット効果
悪玉菌が増えると、腐敗物が血液に溶け出して血行を悪化させ、消化吸収の機能を妨げます。腸内環境を整え、基礎代謝を上げます。
⑥ストレス緩和
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約90%が腸に存在しています。セロトニンが増えると、精神状態が安定します。逆に不足すると、慢性的ストレスや疲労、意欲低下、うつ症状、不安感やイライラ感の原因となります。
試験期間中の医学部学生に乳酸菌を4週間摂取したもらった実験の結果
〇不安や不眠スコアが大幅に改善されました。
〇唾液中のコルチゾールというストレスホルモンの増加が抑制されました。
その他にもこんな効果が!!
腸内環境が整うことで得られる6つの効果についてみてきました。乳酸菌には「腸内環境を整える」という働き以外にも、生活習慣病を予防する効果があるんです。
〇健常な成人男女にヨーグルトを食べてもらった結果、7名中6名が血糖値の上昇を抑えられました。
〇乳酸菌がつくりだすラクトトリペプチドには、体内の余分なナトリウムを排出させるカリウムが含まれており、血圧を下げる効果が認められています。
〇ある試験では、乳酸菌には血中コレステロール値の上昇を抑制する作用があるという結果も出ています。
上手に乳酸菌をとる方法 Q&A
とにかく\乳酸菌パワー/は、すごいんです!!せっかくなら、乳酸菌を「効果的に摂りたいなぁ」と、思いませんか?Q&Aでみていきましょう。
乳酸菌の効果的な摂り方って?
Q. 乳酸菌をとり続けると、どのくらいで効果が実感できますか?
A. 便秘の改善、整腸作用は、2週間くらい。免疫力を上げるには、3ヶ月くらい。多くのメーカーの実験で、3か月という結果が出ています。
Q. 乳酸菌の摂取量の目安は、ありますか?
A. 特に決まっていませんが、人間の腸内には100兆くらいの乳酸菌が存在しています。その数を考慮すると、生菌で一日数百億くらい、死菌でその2-3倍程度を摂取しておいたほうが良さそうです。また、1日のうち、まとめて摂っても、 小分けにして摂っても、体内に入る菌の量やはたらきは同じです。
Q. 乳酸菌を摂取するのにおすすめの時間帯はありますか?
A. 乳酸菌は薬ではなく、食品です。基本的には好きな時間で良いでしょう。
Q. どのくらいの期間、摂り続けたらいいですか?
A. 乳酸菌は、摂取すると、少しずつ体内に蓄積されていきますが、やめると、ゆるやかに減少していきます。 長く続けることが大切です。
Q. 加熱したら、乳酸菌は死滅するの?
A. 50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅します。生きた菌(生菌)と、死んだ菌(死菌)については、もう少し詳しくみていきましょう。
生菌と死菌って?
生菌の一部は生きたまま腸に届き、腸内環境を整えます。死菌でも、生菌の半分くらいの菌数の効果は期待できます。さらに死菌は、以下の理由で注目されているんです。
〇腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にする。
〇血中コレステロール値を下げるはたらは生菌と同じ・免疫を高める効果がある。
つまり、生菌も死菌も、求める効果によって「それぞれに役割がある」ということですね。
まとめ
- 『とぎ汁乳酸菌』ってなに?
お米を研いだときの「とぎ汁」にエサとなる砂糖と塩を加えて乳酸発酵させたもの。 - 『とぎ汁乳酸菌』の作り方って?
〇材料は、米のとぎ汁、塩、砂糖のみ。
〇手順は次の2ステップ。
①米のとぎ汁に分量の塩と砂糖を入れて
②撹拌して発酵させるだけ - 乳酸発酵と乳酸菌
乳酸発酵の特徴は2つ
・香りや旨味などの風味が加わる
・原料の保存性が高まる - 乳酸菌の健康効果について
・「株」によって大きな差がある - 腸内環境が整うことで得られる効果って?
①便秘解消
②肌荒れ&ニキビ改善
③免疫力の向上
④アレルギー改善
⑤ダイエット効果
⑥ストレス緩和
生活習慣病の予防 - 乳酸菌の効果的な摂り方とは?
・便秘の改善、整腸作用などであれば、おおよそ2週間くらい。
・免疫力を上げるには3ヶ月くらい。
・一日数百億くらいの菌数を目安として摂取
(死菌だとその2-3倍程度)
・基本的には好きな時間に食べてOK
・乳酸菌の効果を得るには長く続けることが大切 - 高温に弱い乳酸菌
50℃以上で徐々に死滅、70℃では、1分もたたないうちに死滅する。
おわりに
『とぎ汁乳酸菌』がカラダに良い作用をもたらすのは、発酵の過程で増える乳酸菌のチカラのおかげ。今回は、乳酸菌パワーに焦点を当てて、その魅力に迫りました。
私は発酵について勉強するまで、乳酸菌がカラダに良いということは知っていても、こんなにたくさんの種類があることや、それによって効果・効能に違いがあることなどを知りませんでした。
知れば知るほど、より効果的に乳酸菌を摂りたくなりますね。発酵食品はカラダの中からキレイにしてくれますが、一度にたくさん食べるよりも、毎日いろいろな種類の発酵菌を摂り続けることが大切。常備して日常的に摂り入れることをオススメします。
さらにとぎ汁乳酸菌は、飲んだり、お料理に使ったりするだけでなく、様々な用途に使えます。掃除や洗濯の際の洗剤代わりに。消臭剤としての役目も果たします。美肌効果もあるので、化粧水や入浴剤としても。本当に万能なんです!!
使い方については「驚くべき発酵パワー!『とぎ汁乳酸菌』は万能です!!5つの使い方をご紹介します」をぜひお読みください。
「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、とぎ汁乳酸菌の作り方は至って簡単。ぜひ、作ってみてくださいね!!
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