マヨネーズとコレステロールとの関係って?カラダに優しい『発酵マヨネーズ』を手作りしませんか?
マヨネーズは、なんとなくカラダに悪いイメージがありませんか?私は、使われている油やカロリーの高さ、添加物などが心配でした。
少しでもカラダに優しいマヨネーズを食べたくて、『発酵マヨネーズ』を手作りするようになったんです。
自分で作り始めると、その油の多さに改めて驚きした。なんと、マヨネーズの約70%が油でできているんです。
「油脂の摂り過ぎはコレステロール値の上昇につながる」と言われていますが、実際はどうなんでしょうか?
市販のマヨネーズのなかに、『コレステロールゼロ』の商品をみつけました。マヨネーズとコレステロールには、どのような関係があるのでしょうか?
〇コレステロールっていったい何?
〇カラダにどんな影響を及ぼすの?
〇マヨネーズとコレステロールの関係って?
「できるだけカラダに優しいマヨネーズを食べたい!!」と思いませんか?今回は、コレステロールに注目しながら、私が作っている『発酵マヨネーズ』についてご紹介しましょう。
この記事の目次
コレステロールについて知ろう!!
コレステロールは、「脂質の一種」。LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、病気を引き起こします。
健康診断で、コレステロール値を気にしますよね?悪玉、善玉という言葉を聞いたことがある方が大半ではないでしょうか?
そもそもコレステロールとは何なのでしょうか?なぜ体に悪いと言われるのでしょうか?
〇コレステロールってなに?
〇コレステロールの働きとは?
〇コレステロールがマイナスイメージをもつのはなぜ?
〇コレステロール値が上がる原因とは?
〇コレステロールが引き起こす病気って?
まずは、コレステロールについて知るところからスタートしましょう。
コレステロールってなに?
人間が生きていくための3大栄養素は、炭水化物、タンパク質、油(脂肪)。コレステロールは「脂質の一種」です。
脂質は、人間が活動するためのエネルギー源として欠かすことはできません。どのような働きがあるのかをみてみましょう。
コレステロールの働きとは?
悪者のイメージが強いコレステロールですが、ちゃんと大切な役割があるんです。コレステロールの主な働きは次の通りです。
〇細胞膜の材料となる。
〇性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料となる。
〇脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料となる。
現在の食生活においてコレステロールが欠乏することはほとんど考えられませんが、コレステロールが欠乏すると次のような症状を引き起こします。
〇細胞膜や血管が弱くなる。
〇免疫力が低下する。
〇脳出血などを起こしやすくなる。
コレステロールがマイナスイメージをもつのはなぜ?
コレステロールが体にとって必要だということは分かりました。それならば、なぜ悪者扱いされるのでしょうか?
その理由は、本来のバランスが崩れると病気を引き起こすから。詳しくみていきましょう。コレステロールには、次の二種類があります。
LDL(悪玉コレステロール)
〇肝臓から全身に、コレステロールを運ぶ役割。
〇増えすぎると血管内にたまり、血管が詰まったり破れたりして病気を引き起こします。
HDL(善玉コレステロール)
〇全身から余分なコレステロールを回収して、肝臓に運ぶ役割。
〇血管をきれいにします。
つまり、LDL(悪玉コレステロール)が増えすぎ、HDL(善玉コレステロール)が少ないと、健康被害につながるということですね。
コレステロールの正常範囲って?
〇HDL(善玉コレステロール) 40mg/dl以上
〇LDL(悪玉コレステロール) 140mg/dl以下
〇総コレステロール 220mg/dl以下
LDL(悪玉コレステロール)が増加する原因とは?
LDL(悪玉コレステロール)が増加する原因としては、次のことが挙げられます。
〇脂肪過多な食事
〇食物繊維の不足
〇アルコール過多
〇喫煙
〇加齢
〇運動不足による代謝の低下
〇ストレス
〇遺伝など
血中LDLコレステロールを下げるためには、以下のことに留意する必要があります。
〇体重を適正にする。
〇飽和脂肪酸の摂取量を制限する。
〇トランス脂肪酸の摂取量を制限する。
〇コレステロール摂取量を制限する。
〇不飽和脂肪酸を過不足なくとる。
〇食物繊維を積極的に食べる。
以前は、コレステロールの摂取量の基準値がありましたが、現在は定められていません。「食事による摂取量が、血中コレステロールの値に影響するという根拠は十分でない」と判断されたからです。
食事からのコレステロールの摂取量が多い場合には、体内での合成量は少なくなるように調節されます。反対に食事からのコレステロールの摂取量が少ない場合には、体内での合成量が多くなるように調節されます。
つまり、コレステロールの供給は常に一定に保たれるように調節されているからなんです。
コレステロールが引き起こす病気って?
高コレステロール血症(高脂血症)は、動脈硬化を招きます。動脈硬化は、次の病気を引き起こします。
・脳出血
・脳梗塞
・狭心症
・心筋梗塞
自覚症状がなく、「症状が出るまで気づかなかった」という声が多いので注意が必要なんです。
動脈硬化って?
動脈は、心臓から全身に血液を送る血管。その血管壁が老化して硬くなること。
また、血管壁にコレステロールがたまって血管が狭くなると、血液の流れが悪くなって、詰まったり破れやすくなったりします。この状態を「動脈硬化」といいます。
マヨネーズとコレステロールの関係って?
コレステロールについてご紹介しましたが、いかがでしたか?次に、マヨネーズとコレステロールの関係についてみていきましょう。
マヨネーズに使われている卵と油。それらが、コレステロールと関係があるんです。一つずつ説明していきますね。
①卵との関係について
スーパーで、『コレステロールゼロ』のマヨネーズを見かけたことはありますか?これらはほぼ、次のどちらかに当てはまると思います。
〇卵不使用の商品
〇卵からコレステロールを抜いている商品
以前は、コレステロールが豊富だからという理由で「卵を控えたほうが良い」と言われていました。
ところが数年前に、「食事による摂取量が、血中コレステロールの値に影響するという根拠は十分でない」と判断され、コレステロールの摂取量の基準値が定められなくなりました。
高脂血症などの方は例外ですが、現在は健康な方であれば、むしろ栄養価の高い卵を食べたほうが良いと言われています。
②油との関係について
私はてっきり、「マヨネーズの材料の70%を占める油にコレステロールが含まれている」と勘違いしていたんです。
コレステロールは、もともと動物の細胞に含まれている成分であるため、植物油にはほとんど含まれていません。
調理油(植物性油)・・・2㎎ (100gあたり)
バター(動物性油)・・・210㎎ (100gあたり)
ただし、商品そのものに含まれていませんが、油とコレステロールには、気にしなければならない関係性があります。
それは、先ほどの「LDL(悪玉コレステロール)が増加する原因」のところを見て分かる通り、マヨネーズに含まれる油脂やトランス脂肪酸の摂り過ぎが、その原因となるからです。
できるだけカラダに優しいマヨネーズを食べたい!!
ここまでのことをふまえて、私が手作りしてる『発酵マヨネーズ』についてご紹介しましょう。
『発酵マヨネーズ』を手作りすることのメリットは、材料にこだわることができるということです。
自分で作るのですから、使う材料も製造過程も目に見えるので安心ですね。私なりのこだわりは以下の3点です。
〇油にこだわる。
〇油の量を減らす。
〇発酵食品を使う。
油にこだわる
『発酵マヨネーズ』を作るために油を選ぶとき、私が気をつけていることは
・トランス脂肪酸の含有量が少ないかどうか。
・オメガ6系の油を控える。
という2点。トランス脂肪酸の健康被害がメディアで取り上げられてから、含有量が少ない商品が開発され、市場に出回るようになりました。
これらをチェックして、できるだけトランス脂肪酸が含まれていない商品を選ぶようにしています。
また、現代人が摂り過ぎだとされるオメガ6系の油を控えるようにしています。いろいろ悩んだ末、少しでもカラダに優しいマヨネーズために私が選んだ油が『こめ油』。
最初は、オメガ3系の亜麻仁油かえごま油を使おうと思ったのですが、価格が高いことと、酸化しやすいという理由であきらめました。
次にトランス脂肪酸が含まれておらず、酸化しにくいうえ、栄養価も高いエキストラバージンオリーブオイルを使うことを考えました。
ところが油の分解物が含まれているため乳化しずらく、マヨネーズを分離させる原因になることがあるため、こちらも断念。
トランス脂肪酸を含まないエキストラバージンオイルは低温搾取(コールドプレス)製法のものです。高温処理しているものは、トランス脂肪酸を含んでいます。
私がこめ油を選んだ理由は、次の3つのポイントから。
・栄養価が高いこと。
・酸化しずらいこと。
・香りなどのクセが少ないこと。
こめ油は米ぬかからできているので、抗酸化作用のあるビタミンEが含まれています。また、油の食物繊維ともいわれ、コレステロールの低下に役立つ成分『食物ステロール』の量が他の油よりも多いんです。
さらに、不飽和脂肪酸の中でも酸化しやすいリノレン酸の含量が少ないため、酸化に強いという特徴があります。
クセがなく、他の材料の風味をジャマしないことも、私がこめ油を選んだ理由のひとつ。
ただし、こめ油にもトランス脂肪酸は含まれています。不純物を除去したり脱臭したりするために高温で加熱するのですが、このときにトランス脂肪酸が生成されるからなんです。
こめ油に含まれるトランス脂肪酸は約1%と言われています。こめ油はコレステロールを低下させる働きがあるので、少しはリスクを減らせると思いますが、できるだけトランス脂肪酸の含有量が少ない商品を使うことをオススメします。
油の量を減らす
手作りすることのメリットの一つが、原材料を自分で調整できること。私は、油の量を控えめにしています。
ただし油の量が少な過ぎると、乳化がうまくいきません。ゆるめのマヨネーズになる可能性が高いです。固さにもそれぞれ好みがあると思うので、ご自身のお好みの量を探ってみてくださいね。
〇乳化(エマルション)とは?
油や水分のように、本来混ざり合わないものが均一に混ざり合う状態のこと。
〇乳化剤とは?
乳化した状態を保つために加える、「水と油を結び付けておく材料」のこと。
発酵食品を使う
さらに腸内環境を整えてくれると話題の発酵食品を使うことで、よりカラダに良いマヨネーズを作ることができます。
発酵の最大のメリットは「消化・吸収がよくなる」こと。微生物があらかじめデンプンやたんぱく質を分解してくれるので、内臓への負担が軽減します。特に、腸内環境を整えることは、健康を保つ上で大きな意味があります。
腸内環境を整えることで、免疫力がアップします。カラダの自浄作用を高めることは、とても大切ですね。
手作りの『発酵マヨネーズ』では、発酵食品であるお酢や甘酒、塩麴を使って作ります。
お酢は、優秀な発酵食品です。また、甘酒や塩麴をつくる麹菌。麹菌が発酵過程で生成するリパーゼという酵素は、脂質を分解し、消化を促す働きがあります。
〇発酵とは?
微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。
〇発酵食品にすると、次のようなメリットがあります!!
・消化・吸収がよくなります。
・栄養価が加わります。
・うまみが加わります。
・保存性がよくなります。
『発酵マヨネーズ』を作ってみましょう!!
発酵マヨネーズは、マヨネーズや材料を発酵させて作るのではなく、発酵食品である甘酒や塩麴、そしてお酢を使って作ります。
私は以下の2パターンの発酵マヨネーズを作って、そのときの気分によって使い分けています。
①甘酒と豆乳を使ったバージョン
②塩麴と卵を使ったバージョン
①と②の2つのバージョン。風味が違うのですが、どちらもおいしいですよ!!甘酒と豆乳を使ったバージョンは卵を使っていないので、コレステロール値が高い方には、嬉しいですね。
油の量は目安です。油の量を少なくすると、出来上がりの『発酵マヨネーズ』はゆるめに出来上がります。お好みで調整してください。
『発酵マヨネーズ』の作り方については「『発酵マヨネーズ』の作り方。甘酒バージョン&塩麹バージョン。2種類の味をご紹介します!!」をご覧ください。
まとめ
- 『コレステロール』について知ろう
①コレステロールってなに?
コレステロールは、「脂質の一種」。LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)の2種類があり、本来のバランスが崩れると、病気を引き起こす。
②コレステロールには大切な働きがある!!
〇細胞膜の材料となる。
〇性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料となる。
〇脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料となる。
③コレステロールにマイナスイメージがあるのはなぜ?
LDL(悪玉コレステロール)が増えすぎ、HDL(善玉コレステロール)が少ないと、健康被害につながるから。
③LDL(悪玉コレステロール)が増加する原因とは?
〇脂肪過多な食事
〇食物繊維の不足
〇アルコール過多
〇喫煙
〇加齢
〇運動不足による代謝の低下
〇ストレス
〇遺伝など
④血中LDLコレステロールを下げるために
〇体重を適正にする。
〇飽和脂肪酸の摂取量を制限する。
〇トランス脂肪酸の摂取量を制限する。
〇コレステロール摂取量を制限する。
〇不飽和脂肪酸を過不足なくとる。
〇食物繊維を積極的に食べる。
⑤コレステロールが引き起こす病気って?
高コレステロール血症(高脂血症)は、動脈硬化を招く。動脈硬化は、脳出血、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞を引き起こす。 - マヨネーズとコレステロールの関係って?
①卵との関係
②油との関係 - できるだけカラダに良いマヨネーズを食べたい!!
〇油にこだわる。
〇油の量を減らす。
〇発酵食品を使う。
おわりに
マヨネーズとコレステロールとの関係について、お分かりいただけましたか?私は、少しでもカラダに良いマヨネーズを使いたくて、『発酵マヨネーズ』を手作りするようになりました。
市販のマヨネーズに比べて、手作りの『発酵マヨネーズ』は原材料にこだわることができたり、使う量を調整したりすることができます。また、製造過程がみえるので安心ですね。
さらに、カラダにやさしい発酵食品を使っているので、魅力倍増なんです!!ぜひ、今回の記事を参考にして『発酵マヨネーズ』を作ってみてください。
すでに作られているという方は、油やその配合量を変えて色々と試されると楽しいですね。少しでもカラダに良いマヨネーズができあがりますように。
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