発酵食品を手作りしましょう!!ヨーグルトメーカーを使って『自家製豆板醤』をより簡単に!!
豆板醤が発酵食品だということをご存知ですか?私は全然知りませんでした。自分で作ることができることを知って、それ以来手作りしています。一度にたくさん使うわけではないので、日もちがするというのも嬉しいポイント。
おいしくてカラダに優しくて、保存性も良いうえに、作り方も簡単。手作りにチャレンジしてみませんか?
ふつうは常温で発酵させるのですが、もっと簡単に早く作りたくて、ヨーグルトメーカーを利用しています。約一ヶ月かかるところ、8時間でできちゃうんです!!
発酵食品を手作りするようになると、その便利さに気づきます。ここでは、
〇ヨーグルトメーカーを使った『自家製豆板醤』の作り方って?
〇ヨーグルトメーカーってなぜ便利なの?
という疑問についてお答えします。ヨーグルトメーカーの機能などについても説明していきますね。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ヨーグルトメーカーを使う『自家製豆板醤』の作り方って?
それでは早速、『豆板醤』の作り方をご紹介します。材料はソラマメ、唐辛子、塩、米麹の4つだけ。作り方も次の3ステップ。とてもシンプルなんです。
〇ソラマメを柔らかく茹でて
〇唐辛子と塩と米麹を混ぜて
〇発酵させるだけ!!
【材料】
①ソラマメ 300g
②米麹 120g
③塩 60g
④粉末の唐辛子 40g
⑤水100㏄
私は…
ソラマメ:米麹:塩の割合を、5:2:1で作っています。
【準備するもの】
〇耐熱皿
〇ボウル
〇へらもしくはビニール手袋
〇ヨーグルトメーカー
〇保存容器
(ふたがしっかり閉まるもの)
【作り方】
①ソラマメを柔らかく茹でる
〇冷凍しておいたソラマメを耐熱容器に入れ、ラップをかけずに電子レンジでチン!する(600W5分)。
〇指でつぶせる固さがベスト。
〇ソラマメは、お鍋で茹でても、圧力鍋にかけても大丈夫です。
今回使ったソラマメは、春にサヤから出して生のまま冷凍しておいたもの。旬の時期であれば、そのままが一番おいしいです。市販の冷凍ソラマメでも作ることができますよ。
わが家の畑でとれたソラマメ。生のまま冷凍しておきました。
②薄皮をむく
〇茹で上がったソラマメは、温かいうちに薄皮をむきます。
黒い部分からやぶいて、反対側を軽くおすとツルンとはずれます。
③ソラマメをつぶす
〇薄皮をむいたソラマメをつぶします。
〇私はフードプロセッサーでガガーッと。
〇マッシャーやすりこ木を使ったり、チャック付き袋に入れて揉んでもいいです。
私は時短で、フードプロセッサーを使っています。少量のときは、すり鉢を使ったり、袋に入れて揉んでつぶしたりしてもOK!!
マッシュ状になりました。
④塩、唐辛子、水を加える
〇塩、唐辛子、水を加えて混ぜます。
〇私はフードプロセッサーでガガーッと。
今回使っている唐辛子は、畑で摂れた唐辛子をミルミキサーで粉砕したもの。粗みじんくらいの大きさです。もちろん、市販の粉末韓国唐辛でも大丈夫。
赤唐辛子の方が辛味が強く、粉末韓国唐辛子のほうがマイルド。どちらか一方を使っても、ミックスしてもOKです。お好みで調整してみてください。
塩。私が使っているのは、ミネラル分が多いあら塩です。
唐辛子。赤唐辛子だけでこの量だと、辛めの仕上がりになります。粉末韓国辛子の方がマイルドです。お好みの辛さを見つけてくださいね。
水。お水のかわりにソラマメのゆで汁でも。
フードプロセッサーにすべてを入れて、ガーッと混ぜます。
after!
⑤米麹を加える
〇ボウルに移し、米麹を加えて混ぜます。
〇へらを使っています。
〇手で混ぜる場合は、素手ではなくビニール手袋をしましょう。
麹は生麹でも、乾燥麹でも。
洗い物を減らしたくてフードプロセッサーのまま混ぜていますが、ボウルに移した方がやりやすいです(笑)。
素手で混ぜると、無意識に目をこすったときに痛くて大変なことになります!!へらを使うか、ビニール手袋をしましょう。
⑥発酵させる
〇ヨーグルトメーカーの容器に移します。
〇60度8時間に設定してスイッチオン。
できるだけ空気が入らないように、きっちり詰めましょう。
ヨーグルトメーカーの容器。しっかりふたをしてセットします。
私が愛用しているヨーグルトメーカー。商品によって保温などに若干のクセがあるようです。温度や時間などは、今回の記事を参考にしながら、探ってみて下さい。
⑤できあがったら常温か冷蔵庫で保存します。
〇できあがったら、あらかじめ煮沸消毒しておいた保存瓶に詰めます。空気が入らないように、きっちり詰めましょう。
〇早めに使い切るのであれば常温でも大丈夫。長期保存を考えている場合は、発酵が進んでいくので、冷蔵庫で保管します。
空気が入ると雑菌が繁殖しやすくなるので、できるだけきっちり詰めましょう。
できあがり!!私は冷蔵庫で保存しています。
『自家製豆板醤』を作るときのポイントとは?
とても簡単に作ることができる『自家製豆板醤』ですが、失敗しないために押さえておいたほうが良いポイントがあります。
①使う道具をあらかじめ消毒する。
②ミネラルウオーターか、浄水した水を使う。
③塩は、あら塩がのぞましい。
④塩を入れたら、しっかり混ぜ合わせる。
⑤唐辛子が入ったら、素手で混ぜない。
⑥保存容器に詰めるときは、すき間ができないように。
⑦保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く。
ポイント① 使う道具をあらかじめ消毒する
発酵させる過程で、カビが生じることがあります。なるべくカビが発生しないように、使用する道具や保存する容器などをあらかじめ消毒しておきましょう。
私は煮沸消毒や、アルコール度数の高いお酒で拭くなどの方法で行っています
ポイント② ミネラルウォーターか浄水した水を使う
水道水は塩素が含まれているため、乳酸菌が繁殖しずらく、失敗する可能性があります。ミネラルウォーターや浄水器を通した水を使いましょう。
ポイント③ 塩はあら塩がのぞましい
麹菌や酵母の細胞を作るためには、ミネラルが必要です。「食塩」は精製されてミネラルが取り除かれています。塩化マグネシウムや塩化カリウムを含んでいる「あら塩」を使うことがのぞましいです。
あら塩と食塩の違いって?
〇あら塩
未精製塩。海水のミネラルを残したもの。「自然塩」や「天然塩」と呼ばれています。
〇食塩
精製塩。海水からミネラルを取り除いたもの。
ポイント④ 塩を入れたら、しっかり混ぜ合わせる
意外に混ざりにくいので、発酵を進めるためにも、味にムラができないためにもしっかり混ぜ合わせましょう。
ポイント⑤ 唐辛子が入ったら素手で混ぜない
素手で混ぜると、無意識に目をこすったときに痛くて大変なことになります!!へらを使うか、ビニール手袋をしましょう。
ポイント⑥ 保存容器に詰めるときは、すき間ができないように
空気が入ると雑菌が繁殖しやすくなります。できるだけ隙間ができないように、底からしっかり詰めましょう。
⑦保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く
カビが生えないように、最後に保存容器の口をアルコールで拭きましょう。私は、純度の高い焼酎をキッチンペーパーに含ませてサッとなでるように拭き取っています。ホワイトリカーを使う時もあります。
『自家製豆板醤』を手作りするメリットって?
『自家製豆板醤』を作るメリットって何でしょう?私は次の3つだと思っています。
①安心&安全である
②辛さを調整することができる
③おいしい!!
市販の商品は、材料が遺伝子組み換えだったり、添加物が入っていたりするものが多いです。
その点、手作りだと原材料にこだわれるうえ、製造過程が目に見えるので、安心していただくことができます。
また、唐辛子の種類や量を変えることで、辛さや味を調整できます。好みの味を見つけるのも楽しいですよ。
そして、何よりもコクや旨味があって、本当においしいんです!!一度作ると市販のものには戻れません。
『自家製豆板醤』の保存方法って?どのくらいもつの?
『自家製豆板醬』の保存方法については、冷蔵保存と常温保存、どちらの意見もみられました。常温の方が発酵が進みやすいので、様子をみながら決めるといいでしょう。
また、自家製豆板醤は長期保存が可能です。2年以上熟成されている方も。一度にたくさん使うわけではないので、保存がきくのはありがたいです。
本物の発酵食品は、理論上腐らないと言われています。なぜかというと、発酵菌と腐敗菌では発酵菌のほうが強く、発酵菌でいっぱいになっているところには腐敗菌が入るこむ余地がないからです。これを「菌の拮抗作用」と呼びます。
このように発酵のチカラによって腐りにくいと言われている自家製豆板醤ですが、明らかに見た目や臭いがおかしいと感じたら、雑菌が繁殖している可能性が…。残念ですが、新しく作り直しましょう。
ヨーグルトメーカーはなぜ便利なの?
ヨーグルトメーカーを使うと、『自家製豆板醤』はより簡単に作れます。それは、なぜなのでしょうか?答えは簡単。スイッチひとつで、発酵に適した一定の温度を保ってくれるからなんです。
発酵ってなに?
発酵とは、微生物(酵母・カビ・細菌など)の働きによって、有機物(タンパク質・デンプン・糖など)が分解され、別の物質に変化することをいいます。
発酵の過程で、麹菌はたくさんの酵素を生み出します。その酵素がでんぷんをブドウ糖に、たんぱく質をアミノ酸に分解します。
発酵食品にすることのメリットは?
〇うまみが加わります。
〇保存性がよくなります。
〇栄養価が加わります。
〇消化・吸収がよくなります。
なぜヨーグルトメーカーを使うの?
ヨーグルトメーカーは、材料を混ぜ合わせて、発酵させる過程で使います。発酵食品をつくる際、発酵時の温度管理がなによりも大切です。その理由は
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発酵には、適温があるから!!
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『自家製豆板醤』では麹を使います。麹菌には最も活動しやすい温度があるので、発酵中はそれを保つことが必要です。
ところが実際には、一定の温度をキープし続けるのは難しいですよね。その点ヨーグルトメーカーがあれば、つねに一定の状態に保って、理想的な発酵食品に仕上げてくれます。
適した温度と時間をセットして、スイッチを押すだけ。オートで仕上げてくれるから、らくちんです!!
麹菌の適温は?
『自家製豆板醤』をつくるときは、50~60度を保って発酵させますが、これは糖化させるために最適な温度が60度前後だからです。
一方、麹菌の増殖に適した温度は25~30度。繁殖が止まるのは45度、そして50度前後で死滅します。なんだか矛盾を感じませんか?
50~60度では麹菌そのものは生きていくことができません。『糖化』は、麹菌が発酵の過程で作り出す酵素の働きを利用したものなんです。
いわゆる『死菌』にも役割があります!!
「生きた菌を腸に届けたい」と考える方が多いのですが、麹菌を口から摂取した場合、胃酸で溶けると言われています。発酵食品が体に良いのは
「発酵の過程で有益な成分が生成されていたり、消化しにくい物質が消化されやすくなるから」。
しかも死菌は、腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内環境のバランスを善玉菌優位にします。さらに免疫を高める効果も。死菌にもちゃんと役割がありますので、さほど気にする必要はありません。
酵素の適温は?
麹菌が作り出す酵素。多くの酵素は60~70度で失活します。活動が止まるとデンプンを分解してくれなくなるので糖ができず、甘くなりません。逆に50度以下でも、酵素の働きは鈍くなってしまいます。
酵素が活発に活動する温度は50~60度。つまり温度が高すぎても低すぎても、NGだということ。
「じょうずに発酵してくれなかった…」という方は、この温度調整に失敗したからなんです。
ヨーグルトメーカーってどんなもの?
便利なヨーグルトメーカー。購入を検討されている方のために、どのような特徴があるのかをご紹介しましょう。
〇温度設定ができる
〇タイマー機能がある
〇手ごろなお値段で買える
〇コンパクトサイズである
〇ヨーグルト以外の発酵食品も作ることができる
〇温度設定ができる
ヨーグルトメーカーは、メーカーや機種にも寄りますが、大体25~70度に温度設定ができます。
発酵させる食品によって、最適な温度が異なるうえ、菌によっては温度によって死滅してしまうので、温度設定はかなり重要。
炊飯器の保温機能を使うという手もありますが、最高で74度まであがってしまうことがあるので、一定の温度を保ち続けることがなかなか難しいんです。
※メーカーごとに若干異なりますので、お持ちの炊飯器の説明書をご確認ください。
〇タイマー設定ができる
タイマー設定ができると、発酵に必要な時間保温し続けることができ、しかも自分のスケジュールに合わせてできあがりの時間を決められるので、便利ですね。
〇手ごろなお値段で買える
ヨーグルトメーカーのお値段は、だいたい2500円~10000円。実店舗でも、ネットショップでも購入可能です。
〇コンパクトサイズである
ヨーグルトメーカーはそんなに大きいものではないので、置き場所はとりません。
〇ヨーグルト以外の発酵食品も作ることができる
発酵バターやヨーグルトのほかに、甘酒、発酵玉ねぎ、お味噌など様々な発酵食品を作ることができます。
〇その他
牛乳パックごとセットできるものがほとんどです。納豆を作るときなど、牛乳パックを使うとそのまま捨てることができるので、らくちんです。
まとめ
- 『自家製豆板醤』の作り方って?
〇材料はソラマメ、唐辛子、塩、米麹の4つ。
〇手順は次の3ステップ。
①ソラマメを柔らかく茹でて
②唐辛子と塩と米麹を混ぜて
③発酵させるだけ!! - 『自家製豆板醤』を作るときのポイントは?
①使う道具をあらかじめ消毒する。
②ミネラルウオーターか、浄水した水を使う。
③塩は、あら塩がのぞましい。
④塩を入れたら、しっかり混ぜ合わせる。
⑤唐辛子が入ったら、素手で混ぜない。
⑥保存容器に詰めるときは、すき間ができないように。
⑦保存容器に詰め終わったら、入れ物の口をアルコールで拭く。 - 『自家製豆板醤』を手作りするメリットって?
①安心&安全である。
②辛さを調整することができる。
③おいしい!! - 『自家製豆板醤』の保存方法って?どのくらいもつの?
常温保存か冷蔵保存。長期保存が可能。ただし、ニオイや味などが明らかにおかしい場合は廃棄する。 - ヨーグルトメーカーはなぜ便利なの?
菌によって発酵に適した温度がある。ヨーグルトメーカーが便利な理由は、発酵に適した温度をスイッチ1つでキープしてくれるから。 - ヨーグルトメーカーってどんなもの?
〇温度設定ができる。
〇タイマー機能がある。
〇手ごろなお値段で買える。
〇コンパクトサイズである。
〇ヨーグルト以外の発酵食品も作ることができる。
おわりに
豆板醤が発酵食品だと知ったとき、自分で作ってみたい!!と思ったんです。色々と調べたら、そんなに難しくないということを知って。
わが家は毎年ソラマメの時期になると、実家から大量に送られてきます。しかもありがたいことに無農薬なんです。
一度に使い切れないので、さやから出して生のまま冷凍保存。こうしておくと、作りたいときに自家製豆板醤を作ることができます。
手作りのメリットは、原材料を自分で選ぶことができ、製造過程が目に見えること。市販品は、どうしても大量生産のために保存料や添加物を加えざるを得ません。
そしてもうひとつ。それは、自分好みの味に調整できること。辛さの調整ができたり、熟成具合を変えたり。とても楽しいですよ。
「発酵生活はハードルが高いわ…」と思われがちですが、自家製豆板醤の作り方は至って簡単。しかもヨーグルトメーカーを使うことで、あっという間にできちゃいます。ぜひ、今回の記事を参考にして、作ってみてくださいね!!
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