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体温と健康。冷え症が与える影響とは?温活ってどうすればいいの?

若い頃に体温が34.1度になったことがあります。声を出すことすら辛くて、インフルエンザなどにもかかりやすかったです。

雑誌やテレビなどのメディアで「温活」が取り上げられ、カラダを温めることへの関心が高まりつつあります。女性の悩みの一つである冷え。

私はそこから温活を意識し始めて平熱が36.7度になり、それ以来病院知らず。体温は、高すぎても低すぎてもカラダに悪影響を及ぼします。

理想的な体温を維持するためには、どうしたらいいのでしょうか?今回の記事を参考にしていただければと思います。



理想的な体温とは?


体温ってなに?

体温とは、文字通り人のカラダの温度のこと。代謝の過程で発生した熱は、血液によって全身から心臓に運ばれます。心臓の温かい血液が全身に送り出されることにより、全身が温かくなるのです。

体温は、熱産生と熱発散のバランスで決まります。体温が高すぎても低すぎても健康を損ねてしまうので、私たちのカラダには、体温を一定に保つ調節機能があります。

代謝とは?

生体内で生じる全ての化学変化とエネルギー変換のこと。 さまざまな栄養素が合成・分解されていく過程を指します。代謝の過程で熱が発生します。


平熱とは?

日本人の平均体温は36.89度(±0.34度)。意外と高めなんです。一般的に、平熱の正常範囲は35.5~37.5℃と言われています。

平熱には個人差があり、年齢ごとにも違いがあります。さらに、季節や一日のうちの時間帯、活動内容などによって変動します。ご自身の健康状態をみるために、ふだんから平熱を把握しておきましょう。



冷え性とは?


低体温と冷えとの違い

低体温は、 深部体温(脳や内臓などカラダ内部の温度)が下がってしまうこと。 それに対して冷え症とは、体温に関係なく、手足や下半身などが冷えて不快や苦痛を感じている状態を言います。

指先などが冷たくなっていても、カラダの中心部の温度は正常なことが多くあります。必ずしも低体温と冷え症がリンクしているわけではないんです。


なぜ冷え性になるの?

人のカラダが温かいのは、代謝の過程で発生した熱が血液によって全身に運ばれるから。血行が悪くなって血液が毛細血管に流れなくなると、手足が冷えてしまいます。

温かい血液は、心臓から送り出されます。心臓は手足から遠いうえ、脳や臓器のある胴体に優先的に血液を送るため、どうしても後まわしになりがちです。



冷え性の原因とは?


現代の日本人、特に女性には冷え性の方が多いと言われます。一昔前と比べても増加傾向にあるのです。考えられる原因としては、主に次の8つが挙げられます。

①筋力の低下
②基礎代謝の低下
③食生活の乱れ
④鉄分不足
⑤ストレス
⑥自律神経の乱れ
⑦服装
⑧喫煙

筋力の低下

熱は、エネルギー代謝によって生み出されます。筋肉は多くのエネルギーを必要とするため、もっとも熱を発生させる部位です。

現代人は運動不足から、筋肉量が減少している人が多いと言われています。女性は特に筋肉量が少なく皮下脂肪が多いため、冷え性になりやすいのが特徴です。

②基礎代謝の低下

基礎代謝が低いと、摂取した栄養をエネルギーに変えるチカラが弱まるため、熱を発生しずらくなります。加齢や不規則な生活習慣などによって基礎代謝は低下します。

基礎代謝とは?

生きていくうえでの必要最低限のエネルギー量のこと。寝ていて動かない状態であっても、呼吸や心拍などによってエネルギーは消費されています。

③食生活の乱れ

栄養バランスが偏った食事を続けると、ミネラルやビタミン、タンパク質不足に。血の巡りが悪くなったり、筋力が低下したりします。また、冷たい食べ物や飲み物ばかり摂っていると、冷えを助長します。

④鉄分不足

血液中で酸素を運ぶ赤血球は鉄分からできており、不足すると貧血に。特に女性は、生理や過度なダイエットなどが原因で鉄分が不足しがち。冷え症だけではなく、体調不良や倦怠感なども引き起こします。

⑤ストレス

ストレスがたまると自律神経の働きが乱れ、体温調整がうまくいかなくなります。また、緊張すると血行不良が起きやすくなり、冷え症につながることも。

⑥自律神経の乱れ

血の巡りは、自律神経(交感神経と副交感神経)によって調節されています。自律神経が乱れると血行不良となり、冷えにつながります。

エアコンの普及によって、季節による気温のアップダウンを感じる機会が減りました。現代人は、気温応じて体内を調整する必要が少なくなり、自律神経が乱れやすくなっています。

⑦服装

締めつけの強い衣服や、肌を露出した服装がカラダを冷やすことも。特に若い女性は注意が必要です。

⑧喫煙

タバコを吸うことで血管が急に収縮することが多くなり、冷え症が起きやすくなります。



冷えがカラダにおよぼす悪影響とは?


冷えによって引き起こされるカラダの不調はたくさんあります。主なものを挙げてみましょう。

・肩や腰コリ
・関節痛
・むくみ
・心臓や脳の血管障害
・生活習慣病(肥満など)
・不眠症状
・疲労感、倦怠感、無気力感
・便秘や下痢
・頭痛
・眼精疲労
・月経痛、PMS、月経不順、不妊
・子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害
・肌トラブル(シミ、しわ、たるみ、目の下のクマ)
・髪トラブル(薄毛、白髪)

カラダが冷えると血流が悪くなります。血液は全ての細胞に酸素と栄養素を届け、不要になった老廃物を回収して運び出す働きをしています。

血流が悪くなると、必要な酸素や栄養がいき渡らなくなったり、老廃物が回収されずに体内に溜まったりします。その結果、様々な病気や体調不良を引き起こしてしまうんです。

血行不良によって新陳代謝が低下すると、痩せにくく太りやすくもなってきます。




温活のすすめ


冷えがカラダに与える影響についてみてきました。これらを予防・改善するためには、カラダを温めること=「温活」が大切です。

ふだんからカラダを冷やさない生活習慣を心がけましょう。ポイントは衣服、食事、運動、入浴の4つです。


①衣服

おしゃれも大切ですが、寒い日には極端な薄着を避け、気候に応じた服装にしましょう。また、カラダを締め付ける下着などは血流を悪くします。

昔から「くび」と名がつく部位を温めると良いと言われています。ネックウォーマーやアームカバー、レッグウォーマーなどを取り入れてみてください。


②食事

栄養バランスがとれた食事が大切です。さらに次のことを意識すると良いでしょう。

①からだを温める食べ物をとる
②水分は温めるか常温でとる
③タンパク質をとる
④発酵食品をとる

食べ物にはカラダを温めるものと、冷やすものとがあります。食事の約7割がカラダの熱になると言われていますので、食材選びや料理方法などは大切なポイントです。

根菜はカラダを温めると言われています。効果の高いスパイスも上手にとり入れたいですね。いくつか例を挙げておきますので、ぜひ参考にしてください。

しょうが、にんにく、人参、レンコン、山芋、百合根、ねぎ、ニラ、紫蘇、らっきょう、かぶ、小松菜、南瓜、栗、牛肉、羊肉、鶏肉、豚肉、えび、鮭、シナモン、味噌、酢など

また、タンパク質は熱を生み出す筋肉量を維持するために欠かせません。現代人のタンパク質不足が指摘されています。意識して摂るようにしましょう。

テレビや雑誌などのメディアでも注目されている発酵食品。腸内環境を整えてくれます。いくつかの種類を組み合わせて日々の食卓にとり入れることで効果がアップします。

水分は、温めるか常温で飲みましょう。温活には、白湯を摂ることをおすすめします。白湯の作り方や効果・効能については、次の記事を参考にしてください。

健康にも美容にも効果的!!『白湯』の作り方とは?効能や飲み方のポイント、アレンジ方法などもお伝えします!!


③運動

筋肉は、カラダの熱量の6割を作り出します。女性に冷え性が多いのは、この筋肉量が少ないことが一因だと言われています。

スクワットのすすめ

下半身の脂肪が落ちるとともに、必要な筋肉も付くので、ふくらはぎや太もも、腰などが引き締まった下半身をつくりながら、血行を良くすることができます。


④入浴

お風呂に入ると体温が上がります。シャワーで済ませる方も多いと思いますが、必ず湯船につかりましょう。毎日の積み重ねが冷え性を改善します。



冷え性の4つのタイプ


カラダのどの部位が冷えるかによって、次の4タイプに分けられます。各タイプの症状が組み合わさった混合型もあります。

①四肢末端型
②下半身型
③全身型
④内蔵型


①四肢末端型(手足が冷えるタイプ)  

10代から20代の若い女性に多い冷え症です。手先足先の血管が収縮して血液が循環しないことから、手足に冷えを感じるタイプ。ふだんあまり汗をかかないという方にも多くみられます。

原因としては、過度なダイエット、栄養不足、疲労、運動不足などの生活習慣によって交感神経が過剰に働くことが挙げられます。

肩こりや頭痛、立ちくらみ、ニキビ、月経トラブルなどを起こしがちです。栄養バランスが整った食事を必要量食べること、適度な運動で筋肉量をつけることが大切。

このタイプの冷え症は、ただ手足を温めるだけではなかなか改善されません。まずお腹や腰などの保温を心がけて内臓を温め、カラダ全体に温かさを伝えていくようにしましょう。


②下半身型(下半身が冷えるタイプ)

30代以降の男女によく見られる冷え性です。加齢とともに起こりやすいと言われています。主な原因は、姿勢の悪さや長時間のデスクワーク。

お尻やふくらはぎの筋肉のコリ、骨盤のゆがみなどによって下半身の血の巡りが滞ってしまい、腰から下の冷えにつながります。下半身の筋肉が衰えている方にも、このタイプの冷え性になりやすいです。

一方で、上半身には血が巡るため、顔がほてりやすいという特徴も。この症状は「冷えのぼせ」と呼ばれています。

このタイプに有効なのは、筋肉のコリをほぐしたり、ゆがみを矯正したりするストレッチ。加えて代謝を上げること。全身・下半身浴などを行いましょう。


③全身型(全体が冷えるタイプ)

若者や高齢者に多く見られる冷え性です。 カラダ全体が冷えてしまうタイプ。季節に関係なく寒さを感じる方が多いです。

常に体温が低いため、冷えていることが普通すぎて自覚症状がないことも。ほかの症状と比べると、手足の冷えはさほど目立ちません。

原因は、ストレスや生活習慣の乱れによる基礎代謝の低下。もともとの体質や服薬の影響が考えられるケースもあります。

慢性的なだるさや倦怠感、風邪をひきやすい、お腹をこわしやすいなどの症状がみられます。免疫力の低下や甲状腺の病気などが潜んでいることがあるので、症状が続くようであれば医療機関を受診しましょう。


④内蔵型(内臓が冷えるタイプ)

30代以降の女性に多く見られる冷え性です。内臓が冷えてしまうタイプ。ぽっちゃり型の方や食欲旺盛な方に多いと言われています。

手足は温かいことが多く、下腹部や二の腕などに冷えを感じます。隠れ冷え性と呼ばれ、自覚しにくいです。下痢や倦怠感、風邪などの症状が出ます。お腹の張りを感じやすいのも特徴です。

主な原因はストレス。自律神経の異常によって手足の血管が収縮できなくなり、内臓に血液が行き届かなくなって内臓が冷えるんです。




まとめ


  • 体温とは?
    人のカラダの温度のこと
    熱産生と熱発散のバランスで決まる
    日本人の平均体温は36.89度(±0.34度)
  • 低体温と冷え性の違い
    〇低体温
    深部体温(脳や内臓などカラダ内部の温度)が下がってしまうこと
    〇 冷え症
    体温に関係なく、手足や下半身などが冷えて不快や苦痛を感じている状態
  • 冷え性の原因とは?
    ①筋力の低下
    ②基礎代謝の低下
    ③食生活の乱れ
    ④鉄分不足
    ⑤ストレス
    ⑥自律神経の乱れ
    ⑦服装
    ⑧喫煙
  • 冷えがカラダに及ぼす悪影響とは?
    ・肩や腰コリ
    ・関節痛
    ・むくみ
    ・心臓や脳の血管障害
    ・生活習慣病(肥満など)
    ・不眠症状
    ・疲労感、倦怠感、無気力感
    ・便秘や下痢・頭痛・眼精疲労
    ・月経痛、PMS、月経不順、不妊
    ・子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害
    ・肌トラブル(シミ、しわ、たるみ、目の下のクマ)
    ・髪トラブル(薄毛、白髪)
  • 温活のススメ
    ポイントは衣服、食事、運動、入浴の4つ
  • 冷え性の4つのタイプ
    ①四肢末端型
    ②下半身型
    ③全身型
    ④内蔵型



おわりに


様々な健康被害をもたらすカラダの冷え。体温が低いと免疫力が低下し、病気になりやすいと言われています。本屋に行くと、「温活」をすすめている雑誌をよく目にするようになりました。

現代人は、生活習慣の乱れやストレスなどにより、一昔前よりも冷え性の割合が増えたと言われています。今回は「冷え」と「温活」について詳しくお伝えしました。

体質改善は継続することが大切です。私は若い頃、体温が34.1度まで下がったことがあります。平熱も35度台前半。風邪をひきやすく、インフルエンザにもよくかかっていました。

温活をコツコツと積み重ねた結果、平熱が36度台半ばになりました。日々の生活の中で、できそうなことから是非取り組んでみてくださいね。

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